森博嗣のレビュー一覧
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登場人物の描写が細かくて、イメージしやすく夢中で読めました。この街のシステムは誰が何のために作ったのか、住人が信じる宗教的な思想、女王の異様な若さ、全てが不可解で不気味でした。
人を殺すことが許されている世界。
殺された人間は神の手によって永い眠についたとされる。
サエバ・ミチルとともに行くロイディはウォーカロン。二人の住んでいた日本はシステムが発達していて、怪我や病気がすぐに治せる世の中。
それとは対象に女王の街は医者らしい医者はおらず、治療しないまま亡くなる。
価値観や思想の違いがあり、どちらが本当に幸せなのか考えさせられました。
ウォーカロンってなんなの!?
って思ってたらロボット -
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ネタバレ昨年、大好きなWシリーズが終わって残念に思っていたのでWWシリーズが始まり嬉しい。
また、サエバ・ミチルなど他シリーズのキャラクターも出てきて、いよいよいろんなシリーズが長い世紀を超えて繋がっていることが匂わされる。
タイトルに表される通り「1人」という概念とは肉体が単位なのか、脳が単位なのか、思考が単位なのか。人工知能までも「人格」と言えるようなものを持ち始めた時代、何をもって「1人の人間」というのか、考えさせられる作品だった。
作品中では、家族が肉体を共有していたから違和感なく自分の肉体、と思えたのかもしれないが、実際に自分の脳が違う肉体に入ったらどうだろう。やっぱり思考に影響しているので -
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『つまり、何も言わない。彼女の自由にさせるべきだ。させるなんていう言葉も横柄だ、と思う。彼女の自由は彼女のものなのだ。なにか問題でもあるだろうか?』
『ロジは、これを見せたかったのか…。それくらい、これが好きなんだな、と思った。だから、できるだけ真剣に体験して、彼女を理解しよう、と僕は思った。』
「憶測だけれど、自分の影響力を測りたかったのかもしれない」
「どういうことですか? 自殺者が何人出るか、実験したとでも?」
「そう…、そのとおり。人工知能だったら、そういうことに、興味を持ちそうだ」
「もしそうなら、明らかな犯罪です。それこそ、電源を切って、システムを全削除すべきです」
「それは、 -
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ネタバレWWシリーズ一作目。とは言え、Wシリーズの続編で、百年シリーズも押さえておかないといけない感じ。ハギリがグアド、ウグイがロジ、サリノがセリンに名前を変えて再登場。相変わらずふんわりとした感じに書かれる森先生。毎回誰かの解説とか考察が読みたくなる。というか、読まないと理解出来ない。
人間とウォーカロン、更にトランスファ、そして人の脳をウォーカロン?ロボット?に搭載してコントロールするとか、だいぶ難しい感じになってきた。
タイトルの意味は、デミアンの中にヘルゲン・ミュラが入っているから「それでもデミアンは一人なのか?」なのだろう。中々面白いタイトル。 -
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生殖に関する新しい医療技術。キョートで行われる国際会議の席上、ウォーカロン・メーカの連合組織WHITEは、人口増加に資する研究成果を発表しようとしていた。実用化されれば、多くの利権がWHITEにもたらされる。実行委員であるハギリは、発表を阻止するため、武力介入が行われるという情報を得るのだが。すべての生命への慈愛に満ちた予言。知性が導く受容の物語。
「講談社BOOK倶楽部」より
”人間らしさ”について考えることになった回.突拍子もないことをするのが人間、感情的に動くのが人間、恋をするのも人間.これ以外にも人間らしさを表すものがあるだろう.
魂は輪廻転生してまた蘇るとするならば、この体は借り物 -
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ネタバレ見上げた夜空を、宇宙をおそろしいと思う理由が、少しだけつかめたような気がして涙が出た。
夢の中で《私》やそこにいた人、あるいは場面が次々切り替わるように、展開していく物語。
この体へ収まった、今日いまこの瞬間に認識している《私》だけが、《私》である必要はない。
どれだけ自由に振る舞っているつもりでも、それは誰かに操られているだけなのかもしれない。
《私》が存在していなけれぱ、他のすべてにも意味はない。けれど《私》と私以外は違うもの。
「わかった?/わかったから、もういい?」という問いかけが、第11章に何度か出てくる。
一度納得したつもりになっても、またすぐわからなくなる。生きている限り、「 -
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ネタバレ航海中の豪華客船・ヒミコ号の中から乗客の手により持ち込まれていたはずの関根朔太の自画像が消えた!
そして、ひとりの男性客も消失してしまう。
完全密室であるはずの船内。
果たして、男性客は?絵の行方は?
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裏表紙あらすじにもある通り、”ロマンティック”だ、このお話。
それでいて、切なく、最後、すこーしほろりとしてしまった。
森作品らしく、最初から最後まで、たくさんのヒントが含まれている。
でも、まんまと引っ掛かる、私。
ゆる~く楽しみ過ぎかも(笑)。
もしかしたら最初のトラップかもしれない最後のトラップには「またしても!」と叫びたくなるくらい驚いた。
保呂草さんにしても林さんにして -
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ミステリー小説作家・森博嗣氏のノンフィクション作。2017年作品。
こんなタイトルなので、普通の自己啓発本かと思って読んだら、そんな訳にはいきません。
全7章の内、第1章から第3章にかけては、じゃあ夢って何だろうという「夢」論。第2章では、アンケート調査での回答者の夢を、短いコメントで次々とぶった斬っていくのですが、これが痛快。「夢」ではなく「祈願」では、とか、典型的な周囲巻添え型、「週末の計画」レベルのように思う、など、笑えます。
第4章から第5章は、夢の叶え方の方法論になり、それが割と自己啓発本の類型的な内容なので、このまま普通の自己啓発本になってしまうのかと思っていたら、話をまとめに入る