今野敏のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
面白かった。
樋口シリーズは前から気になってたのでようやく読めた。
主人公の樋口は、作者の今野さんの性格を投影したとのこと。揉め事を嫌い、波風を立てずに周囲の顔色を窺いながら堪える、我慢する、自分の感情を抑え、何事もつつがなく過ごしていくのがベスト…とひたすら穏やかに生きていることを旨とする人物。
警察には珍しいタイプで描かれる。
しかし、その実直さや慎重さが上司からの信頼を得ている。信頼を得ようと思ってないのに上からの評価が高いことに違和感を感じながら生きる樋口。
3つの殺人事件か起こり、その3つともにとある少女が目撃される。その少女は絶世の美少女とのこと。捜査の途中、その少女はリオという名前であることがわかり、リオが重要参考人だということで警察はリオの行方を探す。
捜査本部がリオを犯人とする方針で進めるが、樋口は違和感を感じ、彼女の犯行ではないの考える。
樋口は娘と同じくらいのリオに惚れてしまうのだが、それがちょっとキモい笑
隠蔽捜査シリーズに加えて続きを読んでみたいと思った作品であった。
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Posted by ブクログ
ネタバレ殺害された女性はストーカー被害を受けていた。警察の責任を問われかねない中で、樋口たちは捜査を進めていく。時を同じくして、樋口の娘照美にも、脅迫メールを送信した疑惑が浮上する。照美のことが気掛かりだが、樋口は女性殺害事件に意識を集中する。当初はストーカーによる殺人だと思われていたが、捜査を進めるうちにその人物はシロだと判明する。さらに被害者はほかにもストーカー被害を訴えていただけでなく、痴漢被害者でもあった。特に痴漢については被疑者とされた男は断固として否認しており、一審で有罪となったものの再審請求までしていた。このことから樋口たちは、女性はストーカーや痴漢などの被害をでっち上げていたのではないかという疑惑を持つように。ストーカー問題に対処するため警察庁からやってきた女性キャリア小泉のアドバイスも参考にしつつ、事件の構図を考え直す捜査本部。もう一度事件現場を見直したことで、被害者と親しくしていた女友達が捜査線上に浮上する。
娘のことに気を揉みながらも、警察の威信を賭けて捜査に臨む樋口。控えめだが人の意見にしっかりと耳を傾ける樋口だからこそ、周囲の人間から信頼を集める。ゲストキャラクターも魅力的で、面白さが加速している。
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Posted by ブクログ
任侠シリーズ4作目。
今までは書房、学校、病院と、それなりに経営規模があったのに、今回はほぼ家族経営のお風呂屋さん。ネタ切れかと思ったら、何とかいつもの展開に持ち込んでいた。
お風呂屋さんの経営の参考に、組をあげての道後温泉旅行。地元のヤクザと揉めたと思ったら、相手の組長は阿岐本組長の弟分。葵の御紋を出す水戸黄門の様な、見慣れた光景。ここでの経験を生かしての風呂屋の改善。いつもの様に若い者を駆使しての掃除から。組長の発案による、息子と娘の風呂屋へのお手伝いへ。若い人達の心まで掴む組長に感服する。
警察の介入も組長の幅ひろいネットワークで解決。最後はコンサル料もそれほど貰えず慈善団体の様な、古い義理人情のヤクザ団体で、ちょっとだけ呆れる。若頭の日村が日頃から心配ばかりしているのがよく分かる。 -
購入済み
今回は、ヘイトやハラスメントに関する話が主で、殺人事件は、ちょこっと。
でも、ヘイトやハラスメントは、大切な問題だと思うし、立派な犯罪だと思う。
夏から秋に移っても、秋のままでいられることを、真剣に考えたい。
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購入済み
うーん・・・。
大人になれない子供達。
そして、大人になれない大人。
私が40歳になる頃までは、親とか祖父母と会話があった。
近所の大人達や子供達共。
私は、人の家の子供達でも、悪い事は悪いと、話をした。
今は、親に、余計なことを言うな!と怒られる。
このままで良いのだろうか? -
Posted by ブクログ
ネタバレ『リオ』『朱夏』に続く樋口シリーズ第三弾。本作の軸は毎度お馴染みの樋口と、捜査二課の刑事島崎。(側からみると)ポーカーフェイスで冷静沈着、キャリア然りとした落ち着きがある樋口に対し、島崎は柔道でならした体育会系のいかにもな刑事。そんな島崎には二人の息子がおり、長男は大学の柔道でも活躍する期待の星。一方次男は高校を中退して街をぶらつく不良。そんな訳ありの状況の中、長男の大学の先輩で銀行員の富岡に、島崎はガサ入れの情報を漏らしてしまう。このことが明るみになれば自分の首が危ういと島崎が戦々恐々とする中、富岡が何者かに殺される。目撃情報などから島崎は、次男が富岡を殺したのではないかと疑念を持つ。そして、息子と向き合うことをせず、島崎は最悪の行動に出てしまう……。
このシリーズは常に、その時代を捉える視点と若者の目線や文化を軸に置いている。若者は時代を映す鏡ということなのかもしれない。
島崎とは異なり樋口の家庭は比較的落ち着いてはいるものの、それでもときにぶつかり合ったりもする。むしろ、ぶつかり合いを避けた結果どんどん距離が離れ、本当に大事なことさえもわからなくなってしまった島崎家の深刻さが浮き彫りになっている。(とはいえ高校生の娘がクラブでオールするのは反対したほうがいい)
樋口と島崎それぞれの視点があることで、人はその仮面の下に本当はどんな思いを抱いているかなど決してわからないということも強調されている。島崎が思っているほど樋口は冷静沈着で全てを見透かしているというわけではない。それは家族であっても同じで、それぞれの目を通し、それぞれの思いを知っているからこそ読者はそのすれ違いに歯噛みする。
シリーズも3作目になり、安定感が増しつつどんどん面白くなっていく。爽やかな読後感もいい。