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安積さんのシリーズ2作目です。
個性的なメンバーばかりで、みんなキャラが立ってて、目の前で、動き出しそう。
引き込まれて、一気に読んでしまいました。
Posted by ブクログ
ドロドロした鎌倉の話を読んだ後なのでお口直しに爽快な作品を。
安積班シリーズの初期<ベイエリア分署>編第二作、新装版。
第三作と同じく、テレビ業界が舞台。
看板プロデューサーがパーティの最中に、会場であるビルの最上階から転落死する。
相楽との対決再び。
写真解析という、当時は新しい技術で安積に対抗。だが他の点は昭和の捜査という感じで容疑者を強引に引っ張ってとにかく自白させようという不当なやり方を進めている。
一方で安積や須田は容疑者だけでなく逮捕者にまで権利を伝えて心を開かせている。
と、書いてしまうと相楽=悪、安積班=善のようだが、犯罪捜査はそう簡単なものではない。安積も様々な駆け引きをする。
彼の代表的な手法としては、①刑事は相手の質問に答えてはならない ②矢継ぎ早に質問し、余計なことを考える間を与えない などで、心理的に優位に立つことで相手を動揺させ本音を引き出すこともしている。
これはシリーズの後の作品にも度々出てくるので注目。
初出はケイブンシャ文庫で1997年。コンピューターへのデータ入力が始まった頃のようで、オタクな須田刑事は興味津々で早速活用しているが、安積は苦手な様子。
ポケベルを『犬の鎖』と呼び、部下を呼び出すのも渋々やっている。携帯電話が登場したらどうなるのだろう。
一方で娘からのプライベートな電話が署に掛かってきて内容が分かってしまうという恥ずかしさもあって、そこは携帯電話が登場すれば解消するので悪いことばかりではない。
毎度優秀さが鼻に付くと酷い言われ方の村雨だが、捜査本部会議で後輩を庇って安積が見直すシーンが出てくる。他の署とのやり取りや手続きなど、安積班の他のメンバーがやりたがらない仕事を『好きでやっているのではない』と言いつつもきちんとこなす頼れる部下の一人だ。
『新人類』と言われる大橋と桜井もそれぞれ個性を見せる。普段無表情な大橋は容疑者とのカーチェイスでは他の署のパトカーとも連携して上手く包囲している。
桜井は急遽組まされた村雨とも臆せずやっている。
黒木は…相変わらず動きが俊敏で几帳面。
そして交通機動隊の速水は安積班の慰労会にちゃっかり便乗。
事件としての構図は今野さんらしくシンプル。だがその奥にある『虚構の世界』ならではの怖さが描いてあって面白かった。
ちなみに巻末の対談収録は押井守氏。今野さんに一時整体を受けたり空手を教わったりと、意外な交流も分かった。
安積班シリーズベイエリア分署編
★はレビュー投稿あり
①「二重標的」
②「虚構の殺人者」本作 ★
③「硝子の殺人者」★
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