あらすじ
東京湾臨海署──通称ベイエリア分署の管内で、テレビ局プロデューサーの落下死体が発見された。捜査に乗り出した安積警部補たちは、現場の状況から他殺と断定。被害者の利害関係から、容疑者をあぶり出した。だが、その人物には鉄壁のアリバイが……。利欲に塗られた業界の壁を刑事たちは崩せるのか? 新装版第二弾は、押井守氏と著者の巻末付録特別対談を収録!!
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安積さんのシリーズ2作目です。
個性的なメンバーばかりで、みんなキャラが立ってて、目の前で、動き出しそう。
引き込まれて、一気に読んでしまいました。
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犯人が飲ませた薬物の謎解きなどはさておき、登場人物がそれぞれ魅力的で物語が楽しい。すいすい読み進められる。安積が家族をとりもどせそうな希望も見えるところもいい。
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だんだんキャラクターが好きになってきた。今野さんの作品は主人公だけでなく、レギュラー出演者のキャラ立ちがはっきりしていて、かつ、みんな魅力的だと思う。ついつい、推しができてしまう笑
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安積班シリーズを最初から読もうと大人買いしての第二弾!適当におくのでいつしか順番がわからなくなってしまう笑。やっぱり面白い。人間模様が他署の人物も含めて面白いなぁ。ドンドン読もうっと。三冊目ってなんだったかなー
冒頭 ビルから落下
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シリーズ第二作。発表1997年。☆3.5くらい。
殺人事件とその解決自体はつまらない。
第一作より会話の話者がわかりやすいように感じた。
魅力的な登場人物(刑事)が多く、特にこの作品では刑事らしくない須田巡査部長がいい。
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サスペンスではあるけれど、刑事同士の人間関係の描写が多くて、途中からアレレ??
という展開。
ま、今野さんは刑事の生き様を描きたい人なので、仕方ないか。
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10月-02。3.0点。
東京ベイエリア分署、安積班第二弾。
芸能人のパーティー会場で、TV局プロデューサーが転落死。捜査する安積班。。。
サラッとしている。安積班の面々のキャラも少しずつ固まってきた。
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ドロドロした鎌倉の話を読んだ後なのでお口直しに爽快な作品を。
安積班シリーズの初期<ベイエリア分署>編第二作、新装版。
第三作と同じく、テレビ業界が舞台。
看板プロデューサーがパーティの最中に、会場であるビルの最上階から転落死する。
相楽との対決再び。
写真解析という、当時は新しい技術で安積に対抗。だが他の点は昭和の捜査という感じで容疑者を強引に引っ張ってとにかく自白させようという不当なやり方を進めている。
一方で安積や須田は容疑者だけでなく逮捕者にまで権利を伝えて心を開かせている。
と、書いてしまうと相楽=悪、安積班=善のようだが、犯罪捜査はそう簡単なものではない。安積も様々な駆け引きをする。
彼の代表的な手法としては、①刑事は相手の質問に答えてはならない ②矢継ぎ早に質問し、余計なことを考える間を与えない などで、心理的に優位に立つことで相手を動揺させ本音を引き出すこともしている。
これはシリーズの後の作品にも度々出てくるので注目。
初出はケイブンシャ文庫で1997年。コンピューターへのデータ入力が始まった頃のようで、オタクな須田刑事は興味津々で早速活用しているが、安積は苦手な様子。
ポケベルを『犬の鎖』と呼び、部下を呼び出すのも渋々やっている。携帯電話が登場したらどうなるのだろう。
一方で娘からのプライベートな電話が署に掛かってきて内容が分かってしまうという恥ずかしさもあって、そこは携帯電話が登場すれば解消するので悪いことばかりではない。
毎度優秀さが鼻に付くと酷い言われ方の村雨だが、捜査本部会議で後輩を庇って安積が見直すシーンが出てくる。他の署とのやり取りや手続きなど、安積班の他のメンバーがやりたがらない仕事を『好きでやっているのではない』と言いつつもきちんとこなす頼れる部下の一人だ。
『新人類』と言われる大橋と桜井もそれぞれ個性を見せる。普段無表情な大橋は容疑者とのカーチェイスでは他の署のパトカーとも連携して上手く包囲している。
桜井は急遽組まされた村雨とも臆せずやっている。
黒木は…相変わらず動きが俊敏で几帳面。
そして交通機動隊の速水は安積班の慰労会にちゃっかり便乗。
事件としての構図は今野さんらしくシンプル。だがその奥にある『虚構の世界』ならではの怖さが描いてあって面白かった。
ちなみに巻末の対談収録は押井守氏。今野さんに一時整体を受けたり空手を教わったりと、意外な交流も分かった。
安積班シリーズベイエリア分署編
★はレビュー投稿あり
①「二重標的」
②「虚構の殺人者」本作 ★
③「硝子の殺人者」★