京極夏彦のレビュー一覧
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ネタバレなるほど、鵺の各パーツに各々が背負う物語を嵌め込んで収斂させていく構造になっているのか…と感心しつつ読んでいったわけだが、巻末の解説で小川哲氏がそのあたりを至極的確に詳述されており、私などの出る幕はないのでそれはひとまず置いといて。
前作の時にも感じたが、今作においても、令和の現代になってようやく声高に議論されるようになってきた種々のトピックスがふんだんに盛り込まれている。
例えばジェンダー平等であったり、ハラスメントであったり、陰謀論やフェイクニュースであったり、無戸籍国民の問題であったり。
中でも原子力を巡る諸々については作品全体の中核を成す柱の一つといって過言ではない要素になっているし -
Posted by ブクログ
この世界は実は面白い、この世の中は地獄 その地獄を楽しむために、非常にリスキーな大発明、言葉を利用してみましょうというお話らしい
どんな言葉も受け取る側によっていかようにも変わってしまう、あらゆる争いは言葉の行き違いから起きるとか
どんな文章もどんな言葉も受け取る側によっていかようにも変わってしまう
多様な解釈があるということ。
改めて言われてしまうとそうだなと感じるわ。
地獄の楽しみ方?この世の中は地獄なんですね?気づいた人から楽しむ方向へシフトしていけたらいいけど
楽しもうと色々考えてしまって結局楽しめないんですけど。
「本の中にはもう一つの人生があります。十冊楽しめた人は十、百冊楽 -
Posted by ブクログ
2003年第16回山本周五郎賞
江戸怪談シリーズ
京極さんご無沙汰でした
ビマキさんは「燃えよ剣」を読み終えたでしょうか?私も上巻はなかなか進まなかった思い出があります。そして、皆さんが読みやすいと評価されている「覗き小平次」ゆっくり読ませていただきました。一度読みきれずに返却したものが
そのまま今ならすぐ読めるコーナーに差し込まれており、責任をとって再びお借りしてきました。
元ネタは1803年「復讐奇談安積沼」
1853年「怪談小幡小平次」
小平次は奇談として語り継がれてきていましたが
「世の中には、不思議でないものなどないんです」
という京極風にアレンジされています。
もしかしたら