京極夏彦のレビュー一覧
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ネタバレ既刊6作と江戸怪談シリーズ3作を再読してから臨んだ今作。(せめて『続〜』と『数えずの井戸』くらいは読んどいたほうがいい)
藤兵衛の勘が良すぎるぞ。もう何もかも知ってる人がしらばっくれて喋ってる感じ。
そして源助の能力はもう人間技じゃない。X-MENのミュータントみたい。
シリーズ最終作なのに、主人公は影が見え隠れするだけで一向に表舞台に出てこない。なんて斬新。それでもスゴい存在感。
今回は中編連作集ではなく長編。しかもめちゃ長い。読んでも読んでもページ数が減らない。
スケールが大きくて大作だったな。前作読み返しといて良かった。
そもそも一文字屋仁蔵は、なんで登代を拐ったんだろう?なんか -
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私の語彙力でどれだけ言葉を尽くしても、何もかも軽くなりそうで何て言っていいかわからない。
ただ、もう、続きが気になって気になって、1日で全部読み切ってしまった。
私の読書タイムは大抵職場のお昼休みで、毎日20分程度でちょこちょこ読み進めるので、そこそこ異例のことだった。
これをミステリと言われるのはなんだか違和感があるな。じゃあ何だと言われても何も思いつかないんだけど、心理小説ってことになるんだろうか。
面白いっていうのとは違うような、でもめちゃめちゃ面白かったような。。
京極夏彦作品を読むのはこれが初めてだったが、あんなクセ強おじさんの書く小説なんてどれだけクセ強だろうかと身構えていたのに -
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ネタバレ〈巷説百物語〉シリーズ第4作。
上方から逃れ、江戸に流れ着いた頃の若き日の又市を主人公にした前日譚。
多くの犠牲を出して今巻の事件が決着することは、もともと既刊の作品でも語られていたけれど、魅力的な登場人物が多かったからやはり読後感は寂しい。
しかしまだ自身を包み隠さない頃の又市の姿は、青臭くも爽やかで、読んでいて快かった。
「それにな──と言って又市は棠庵を確と見た。
『猫が鼠より強ェな解る。だけどもよ、猫が鼠より偉ェってこたあねェぞ』
その通りですよと棠庵は言って、縁台を叩いた。
『猫は強いが偉くはない。それこそ真理です。お前さんは──そこに気が付けるひとなんだ』」
と、棠庵が又市を評 -
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生涯もっとも面白い小説かもしれん。このたび文庫化を機に再読。初読の際、シリーズ既作品の物語・登場人物を忘れていていまいちピンとこない部分があったため、今回はシリーズこれまでの六冊および江戸怪談シリーズ三冊を読んでから本作に臨んだ。すると面白い面白い。登場人物の会話中の細部のあちこちに前作までの物語への言及がありたまらない。ある意味、これまでの九作品すべてが伏線であり、本作で回収されるという趣で、まさしく集大成。京極夏彦の構想力構築力に驚嘆感動する。物語は『続』で暗示されていた支配者中枢との闘い(ではないかもしれんが)が描かれる。しかも、新たな登場人物、支配者から小悪党達の探索を依頼された、噓を
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京極作品にしてはやたら薄い本だな?と思い手に取ると十代の若者向け講座を文字起こししたものだったらしく、全編話し言葉で書かれていてあっという間に読んでしまいました。
講座のタイトルが「たたかわないために〜語彙と思考」だったようで、つまりこの世を地獄と見立てた上で言葉と思考でこの地獄を乗り切るにはどうすればいいか、という内容でした。
第一部では人間が言葉を会得して世界の認識をどのように変えたか、言葉の利点と欠点、言葉によって生じる思い込み、思い込みで感情や思考、行動を操作する、操作されうる危険性、そういった前提を語り、後半の第二部では実際の地獄では言葉を使ってどうやってたたかわずに済ますかを教 -
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ネタバレホラーではない。これは「恐怖」「怖い」についての物語。ストーリーは単純。視点人物である女性が、同棲しているパートナーを置いて、最近亡くなった(会ったこともない)曾祖母の住んでいた限界集落(と思しき)岡山の山村へ、相続関係の手続きの一環として赴くというだけ。章立てもなく(時間が飛ぶところはあるが)、視点人物の見聞きした物事、思考、他の登場人物との会話が延々と続き、特別事件や怪異は起こらないまま300頁以上進む。件の集落、別段因習もオカルトめいた秘密といった横溝正史的要素は何もなく、集落へ至る途中の心霊スポットとされる隧道も怪異とは全く関係ない。かといって退屈かというとそういうわけではなく、会話や