京極夏彦のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
『ええ、仏頂面の石地蔵ならひとり座敷にいます』
百鬼夜行(京極堂)シリーズ第二弾。
第49回日本推理作家協会賞受賞の超絶ミステリ(下巻のあらすじより)
ミステリ・・・?これやっぱりミステリなの?
まあミステリの定義にも依るとは思いますが。
これをミステリに分類するのは異議を唱えますが、「超絶」という言葉で形容するのには納得です。
私もkろえは至高だと思う。2冊目にして京極夏彦は絶頂に達した。
もちろんこれから先も魅せられずにはおれない物語が紡がれるのですが。
これは木場修の話です。今の時代に生きる私には彼の考えがちょっと理解しづらかったですが、純情なんだな、と思いました。
それにしても関口くん視点だと榎さんは変人ですが、それ以外だと常識人ですよね。
それとも榎木津パパと話してるからかな?
このお話は京極堂のちょっとした過去なんかもあって、マストな一冊です。
関口くん、京極堂、榎さんのちょっとずれた友情がおもしろい。
09.03.01 記 -
Posted by ブクログ
いわずと知れた京極堂シリーズ。ええと、六作目だろうか。
再読なんだけれども、読んだのは大分昔だったせいで、ストーリーはほとんど忘れていた。
ので、もう初めて読む感覚で読めてしまった(いいことか悪いことかはわからないのだけど。
関口の監禁シーンや、朱美が海辺に佇んでいるシーンなど、割とどうでもいい部分は覚えていた。
本筋を忘れることって結構あるよね・・・。
文庫版は一冊のものが三冊にわかれているので、一冊だと短め。
それでも300Pあるけれども、短いと感じてしまうのが京極シリーズ。
さらに「塗仏」の話はもともと「支度」と「始末」からなっているので、
上中下にわかれた文庫本だと、一冊が六分の一ということになる。
今回読んだのは、「支度」の「上」だから本当に支度の支度といった印象。
謎がポン、と提示されるので、結局「中」「下」も読まなくてはならないだろうから、
分厚さにめげずに最初からまとまったほうを買ってもいいかもしれない。
ただこの文庫版は軽いので、持ち歩きにはいいです。
電車の中で読んでいても変な目で見られないです。
ちなみにこの本ではおなじみのキャラクター(?)は関口しか出てきませんでした。
京極堂やエノさんはどのあたりで出るだろう。とりあえず「中」も読もうと思いました。 -
Posted by ブクログ
■内容(「BOOK」データベースより)
「薫子さんは―。必ず僕が生かして戻します」。またしても惨劇は繰り返されたが、「鳥の城」に辿り着いた京極堂は伯爵にこう断言した。驚嘆する周囲をよそに、語り出した京極堂。少しずつ明るみになる犯人像。「それでも人は自分の真相を知りたがる。だから僕は来たのです」。京極文学の新境地、ここに完結。
■感想
前作で京極シリーズからは離れたつもりだったけど、オンモラキ(※俺屍/赤羽根天神参照)ときいては黙っていられぬ!と思って読みました。
白昼夢のような前作と比べて、多少昔の雰囲気に戻ってきたかなという印象。
だんだんとエノさんが躁病ぽくなっているのは、関口がだんだんと鬱病をひどくさせているからか。
「犯罪という自覚がない場合、罪の意識は芽生えない」
これはとても深い命題に思います。
ここ最近…というより、だいぶ前から万引きが流行していますが、特に学生の若い人には犯罪という意識が欠如している様子。つかまっても謝ればいい、または親がきて親がお店にキレる…正直、意味がわかりません。
由良昂允は良識のある人だから、これが殺人であることを、犯罪であることを理解したけれど、彼らは良識のかけらもない。むしろ「普通」に育っているはずなのに、これはあまりにもひどすぎる。
教育って重要で、大変だなあと思わせる一冊です。 -
Posted by ブクログ
■内容(「BOOK」データベースより)
由良由良由良。頭から離れない。あの青白い顔が。あの硝子玉の目玉の鳥の死骸の群れが―。伯爵家での事件を解明できぬまま、警察を辞めた伊庭銀四郎。再び疼きだした心の傷を癒すため、伊庭は京極堂に赴く。一方、「鳥の城」では関口が花嫁・薫子を護っていた。だが、僅かな時間、薫子は一人になった―。
■感想
前作で京極シリーズからは離れたつもりだったけど、オンモラキ(※俺屍/赤羽根天神参照)ときいては黙っていられぬ!と思って読みました。
白昼夢のような前作と比べて、多少昔の雰囲気に戻ってきたかなという印象。
だんだんとエノさんが躁病ぽくなっているのは、関口がだんだんと鬱病をひどくさせているからか。
「犯罪という自覚がない場合、罪の意識は芽生えない」
これはとても深い命題に思います。
ここ最近…というより、だいぶ前から万引きが流行していますが、特に学生の若い人には犯罪という意識が欠如している様子。つかまっても謝ればいい、または親がきて親がお店にキレる…正直、意味がわかりません。
由良昂允は良識のある人だから、これが殺人であることを、犯罪であることを理解したけれど、彼らは良識のかけらもない。むしろ「普通」に育っているはずなのに、これはあまりにもひどすぎる。
教育って重要で、大変だなあと思わせる一冊です。 -
Posted by ブクログ
二次元であれ三次元であれ、小説の映像化(画像化)で見所のひとつは登場人物のキャスティングだ。この漫画版では大半の人物が自分の想像していたイメージとは違うキャラクターデザインなのだけれど、これが原作と非常にハマッていて見ているだけで楽しい。
京極堂のみごとな仏頂面、関口のおそろしく自信なさげな態度、榎木津のまさしく徹底的な美しさ、自分のイメージと食い違おうが何だろうが、このデザインには文句の付け所がない。
京極堂の細君はあんまり綺麗すぎて少々やりすぎな気はしたが、どうせ主要人物ではなし眼福でこれもありか。
京極堂の長講釈をいったいどうやってマンガにするのかと気になっていたが、これが想像以上に上手い。構図や表情、表現に工夫をして、退屈な「ただ大量の台詞をフキダシで囲ってキャラの絵を横に描いた」みたいなコマの羅列にしない画の技巧に作者の技を見た。
小説の第一作にあたる『姑獲鳥の夏』を漫画化していない都合上、あのへんやあのへんをそろそろどこかに出さないとアンフェアになってしまいそうで少し気になるが、ここまで丁寧な作家なら心配するまでもないだろうか。