あらすじ
「こうなったら仕方がない。望んで蜘蛛の罠に嵌ってやるんだよ」。絞殺魔が捕縛されてなお迷走する捜査を横目に重い腰をあげる京極堂。事件の構造は連続目潰し殺人とさながら合わせ鏡であると探偵・益田、刑事・青木に気づかせた古書肆は敵の術策を思う。当然、僕の動きも読み込まれているのだろうな――。
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桜の季節はコレ。
桜が早く咲き、散り際です。(東京では)この季節に読まなきゃ、いつ読むの?という事で何度も何度も読んでおりますが、今回は電子版で購入しました。桜が好きな方には申し訳ないのですが、桜が禍々しく感じられる京極氏の傑作です。特に益田君が探偵に弟子入りする記念すべき巻ですね。苦手なんて言わないで是非!読んで欲しい春の一冊。コロナ禍で暇してる方には読みごたえ十二分です。
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いやー、雲の巣怖い。世の中にあんな巣を張られたら私はきっと気がつかない。いいように遣われる。というか、今もそんな状況にいるのに気がついていないだけだったらどうしよう・・・。
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「実はー仕事を二つ程お願いしたいのです」
京極堂を担ぎ出した今川。
蜘蛛の罠に嵌まって、小蜘蛛に絡み付いた糸を切ると紡ぐ京極。物語はいよいよ収束していく第3巻。
今回のおちゃめな京極さんは、箱根の借りを返せと榎木津に送り出された益田とのやり取り。
相殺すればこっちの貸しが多いと主張した後、身辺が騒がしく本も読めないとおっしゃる京極堂。
しかし、益田が来てから2冊目読破とかw
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「こうなったら仕方がない。望んで蜘蛛の罠に嵌ってやるんだよ」。絞殺魔が捕縛されてなお迷走する捜査を横目に重い腰をあげる京極堂。事件の構造は連続目潰し殺人とさながら合わせ鏡であると探偵・益田、刑事・青木に気づかせた古書肆は敵の術策を思う。当然、僕の動きも読み込まれているのだろうな―。
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■内容(「BOOK」データベースより)
「私は半ば望んで壊れたのです」。土牢に閉じこめられていた“あの男”は、久遠寺老人を前にしてそう告白した。ちらつくのは幼女・鈴の影。山内の僧はみな口篭もる。しかも多くを語る間もなく“あの男”もまた撲殺された。犯行の目的は那辺にあるのか。もはやこの事件は、世俗の常識の及ぶところにあらず。
■感想
なんとなくイメージとして、水墨画のような印象を受ける。全体的に墨と白、そんな感じで色彩の印象を受けない。モノクロームの世界。
絡新婦の理に、まさしく蜘蛛の糸のように張り巡らされている女性論は面白い…というか心地いい。
私自身、趣味で古典をかじったことがあって、現代の感覚で読むと違和感をどうしてもぬぐえなかった部分が、妻の地位が重要であること、女の家に通うこと(というか婿入り前提)、あとは後宮に入っての後ろ盾が、父より母の身分の方が重要視されていること。
現代の場合はそうでもない。一見「妻の地位が重要」で「婿入り前提」に見えても、それは彼女の父親が偉いからというケースばかり。
古典は「彼女の母親が偉いから」なんだよね…ここがなんとも。ううん。
調べればいいんだろうけど、疑問に思っても、もともと調べたいことは別のことだったのでスルーしてもうた。その謎を京極が見事に解いてくれている。ううむ、すごい。
あとは個人的に最初の頃の織作茜の描写が好き。○○というよりは××、という否定形のとこ。うん、写真では(あるいは黙っていれば)美人だけど、動いちゃうとなぜかそういう印象が砕けるって人いるよなぁ(これは男女関わらず)。
しっかし日本人にとって、キリスト教(というか一神教…てくくると怒られるのかな)て、想像以上にものすごく理解しづらいものなんだなぁとしみじみ思う。
それと同じく、キリスト教(一神教)が当たり前の人って、多神教が理解できないものなのかしら。
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更に面白くなって来ましたよ〜!!
京極堂に助けを求めてきた益田と青木に今回の仕掛けを解く中禅寺。そして敦子合流。
さぁ京極堂が重い腰を上げましたよ!!
今川が…今川が…不細工だけどカッコ良い(꒪⌓︎꒪)笑
「こうなったら仕方がない。望んで蜘蛛の罠に嵌ってやるんだよ。」by京極堂
キャ〜!カッコ良すぎ(*/ω\*)
第四巻へ!!ラストスパートです♪
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探偵の榎津が登場すると楽しい。彼が事件を解決することはないけれど、彼にはいろいろと見えているらしいです。
今回はいつもより榎木津がまともにみえます。
そして漸く京極堂の重い腰が上がりました。
事件解決の四巻が楽しみです。
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ようやく物語が進み始めたと感じた。
まだ少ししか読んでいない京極夏彦だが、当時の時代の状況、妖怪などの説明が非常に細やかで読んでいて分かりやすい。時代背景、妖怪の説明があると物語の内容に置いていかれることがなく読み進めることができる。
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京極堂さんが出てきて、それぞれの蜘蛛の糸がそれなりに形をなしてきた感じ。
しかし、今回はちょっとどこかで読んだり見たりした既視感のあるお話だなぁ…。
閉鎖的な良家の子女を集めた寄宿舎を備えた女学校とか、黒魔術とか、ダメ男教師とか、良家の四人姉妹とか…。
まぁ、そういったものを京極堂シリーズでどう描くかを楽しむシリーズなのかもだけど…。
蜘蛛の巣のように3Dでいろんな事件が起こり、それらが繋がっていくわけだけれど、まぁ最後は老女さんがキーポイントになるんだろうねぇ…。
女系家族の物語ってのは、最後に一番の老女さんが出てきて、ラスボスに一番大人しい女性が出てくるものなんだが…。