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Posted by ブクログ
■内容(「BOOK」データベースより)
「もしやあの男―本気だったか」。不可解な呟きを残し、今度は老師の大西泰全が惨殺された。天下の険の懐深く入り込んだ捜査陣はなす術もない。空しく仙石楼に引き揚げた骨董屋の今川、カメラマンの鳥口、そして文士の関口。そこに待っていたのは京極堂による、典座・桑田常信の「憑物」落としだった。
■感想
ここにある京極夏彦の禅の知識は、宗教の専門家にもお墨付きを与えられているほど(文庫本あとがき)。
そういえば私が京極の本が好きなのは百科事典的な何かがあるからなのかも。
私は百科事典は調べものをする本というよりは、おもちゃ箱なイメージがあります。
ふたを開けて目的のものを探す(何かを調べようとする)→途中で別のものに目移り(途中で面白そうな項目を見つける)→違うもので遊んでいる(そこからさらに横道にそれていく)
こんな感じ(もちろん本気で調べているときはこうもいかないんですが)。
京極の本を読むぞ!→あれ…なんか禅について語ってる…? 事件は?→事件そっちのけで禅について感心。
薀蓄読んでる間に、事件が起こってる。フッシギー。そしてこの薀蓄が事件にとって必要不可欠なとこがすばらしい。そして何気に読み飛ばしても大丈夫なとこも、悪くないとこだと思う(主に再読の場合)。
科学では解明できない現象を、その時代や場所の文化に沿って(これを民俗学的というのかな?)解釈する。
ちょっと飛躍しすぎかもしれないけど、宮崎駿に通じるものがあるなぁ。
ただし宮崎駿は伝承(古くからのお約束にのっとって物語を作る)、京極夏彦は解説(古くからのお約束を現代語訳にする)という役割?の差はある。気がする。ような。かんじが。
これを読んで京都や奈良に行きたくなった私は、完璧な俗人。
Posted by ブクログ
京極夏彦の和風ミステリー『鉄鼠の檻』、分冊文庫版の2巻。
禅僧・小坂了稔殺害事件捜査のため、明慧寺で聞き込み捜査を行う山下警部補ら警察一行。「修行中の僧侶の脳波を測定する」という当初の目的を進める名目で、警察らと共に明慧寺へと向かう関口、敦子、鳥口ら一行。そんな最中、新たな殺人が発生する。老師・大西泰全が雪隠(便所)に頭から突っ込まれ、脚だけが出ている状態で発見される。禅僧二人が殺害されたことで「次は自分が殺される」と怯えるのは典座・桑田常信。この事件について、彼は何を知っているのか―――。
京極堂による「憑物落とし」、まずは禅宗の歴史・系譜のお勉強を兼ねての第一回(多分)。明慧寺の成り立ちと寺内に混在する禅宗分派、飯窪女史が明慧寺に脳波測定を依頼した理由(過去の事件)、過去のとある事件をきっかけに精神を患い土牢に閉じ込められている前の典座・博行(etc.)。次々と提示される事件の背景を語るための材料。読んでいて解ったつもりでいるが、間違いなく解っていない私。最終的に余すことなく纏め上げるんだろうなぁ・・・京極先生、マジパネェっす。
Posted by ブクログ
箱根のお坊さん連続殺人事件の分冊第2巻。
山中に現れる振袖姿のお嬢ちゃんの謎も気になる。
しかし、京極さんのお話はいろいろとためになるなぁ!
十牛圖とか、サンプルまで載っていて良かったです♪
黒い牛さんが途中から白い牛さんになるとか、いろいろ考えたらこれだけで何日も楽しめそうです。
前々から禅には興味があったので、今回のお話はそのあたりの歴史とかにも詳しくなれて嬉しい。
禅寺には福井の永平寺さんをはじめ、各派の有名寺さんにはそれなりに行っているし…ね。
物語は、京極堂さんがこの巻の最後あたりで話に絡んできて、これからどうなるかな~って感じでした。
なんだか宇治にある黄檗宗の萬福寺さんに行きたくなってきたなぁ。
あのあたりは美味しいパン屋さんも多いんだよね!
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