京極夏彦のレビュー一覧

  • 文庫版 妖怪の宴 妖怪の匣

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    ・京極夏彦「妖怪の宴 妖怪の匣」(角 川文庫)を読んだ。「例によって驚くような結論はありません。本書は、『考える』試みというだけなのであり、論文や評論ではないからです。あまつさえエンターテインメントでもミステリでもないので、胸のすく解決も、どんでん返しもありません。」 (360頁)何があるのかといへば、「本書でふれている事柄をひとつも知らなくても」(同前)何も困らない。「この本は『無駄』なの です。時間の無駄、紙の無駄、労力の無駄ーーあらゆる無駄の集積です。」(同前)大体、妖怪自体が「どこをとっても無駄ーーあらゆる 無駄の集積なの」(361頁)だといふ。しかし、である。「無駄のない人生ほど、つ

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    2020年10月23日
  • 数えずの井戸

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    京極さんもお久しぶり。最近読書熱が高いので、久しぶりにレンガも読める気がして借りた。
    大好きな「嗤う伊右衛門」と同じ怪談シリーズ。伊右衛門のように、一章ごとに視点が変わるんだけど、登場人物がすごく多くて、半分くらいまでこれはうまく繋がるのか…?と読み進めたけどさすがに綺麗にまとまった。
    登場人物が多いけど、その人たち全てを「数」と絡めてるところ、それぞれの諦観や執着しているところが全然違うのにどこかしら共感できて面白かった。厚さの割にサラリと読める。

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    2020年10月22日
  • 眩談

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    怪談をベースにした物語の短編集。
    百鬼夜行シリーズ「姑獲鳥の夏」以来の京極作品を読んでみましたが、ホラー的なものがあまり好きでないからか、ピンときませんでした。長編の方が面白いかな。

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    2020年10月18日
  • 薔薇十字叢書 天邪鬼の輩

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    ネタバレ


    一高時代の三人が見れると聞いて購入。
    公認の二次創作小説ということを念頭に置き読みました。

    三人とも可愛らしく(という表現で良いのか……)描かれており、あったかもしれない学生生活を垣間見ることができ、気軽に楽しく読めました。
    個人的には、総一郎さんの登場でテンションが上がりましたので、本編の方でもぜひ拝見したいです。鵺の碑を待ちつつ、こちらの続編もそのうち読んでみようと思います。

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    2020年09月17日
  • 鉄鼠の檻(4)【電子百鬼夜行】

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    再読。
    十数年前に読んだ時は、何だか小難しくってシリーズの中でも余り面白みを感じていなかったと記憶している。

    私の理解力が上がったからなのか、再読してみた結果めちゃくちゃ楽しめた。

    ボーイズラブならぬボーズラブには衝撃を受けたけれど。

    初めからそちらの目線で読んでいけば、また違った楽しみ方が出来るかも。
    (私自身は余り興味はないが)

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    2020年08月16日
  • 文庫版 オジいサン

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    これだけ本を読んでいますが京極夏彦さんの作品は読んだことありませんでした。何しろ分厚いしなんだかめんどくさい感じがするというのが理由です。
    本書はほんわかな感じなのできっとめんどうではないだろうと踏んで読み始めましたが、ひたすら主人公徳一(72)の独白が続くのでこれはこれでめんどくさい・・・。
    独り者で結婚もしていない彼なので、一人でひたすら地味な日常を送っています。心の中に時折嵐はあれど、基本的には何も事件が起きない本です。
    実際に目の前に居たら理屈っぽいおじいさんで、話すのもおっくうに感じそうですが、人に寄り掛からず一人で平和に生きている所は、自分が独居老人なら理想とする所かもしれません。

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    2020年08月14日
  • 鉄鼠の檻(3)【電子百鬼夜行】

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    再読。
    この巻でだいぶ物語が終わりへと動き始める。
    「姑獲鳥〜」で主要人物だった久遠寺の話も繋がる。

    鼻持ちならない男、山下警部が少し良い男に。
    寺ではボーイズラブならぬ、ボーズラブが発覚し
    もうしっちゃかめっちゃか。
    次でラスト。

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    2020年08月05日
  • 鉄鼠の檻(2)【電子百鬼夜行】

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    再読。
    坊主たちに翻弄され(誰が誰だか混乱する)、
    チマチマと読み進める。

    「悟り」とは何ぞやのシーンで、
    当時初めて本書を読んでいた頃、猛烈に悟るという事に
    憧れていた事を思い出す。

    関口くんのダメっぷりが余り見れず、少し残念。

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    2020年08月03日
  • 今昔百鬼拾遺 河童

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    相変わらず面白いです。
    敦子さんの益田への扱いが特に雑な回。
    益田がより軽薄な回とも言える。

    香奈男くんを勝手に薄幸の美少年のイメージで読んでしまう。
    最後が割と映像的というか、綺麗なビジュアル(といってもホラー感はありますが)で終わるのが、珍しい気がする。

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    2020年08月02日
  • 魍魎の匣(1)【電子百鬼夜行】

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    この上巻ではこれから話が始まっていく所って感じの部分だけどすでに面白いよ。これからどうなって行くのか全然読めない。ワクワク感が半端ない。まだ全貌が分からないから★3だけどきっと面白くなるに違いないよ。同時進行でのシーンの切り替えがあるけど、そのどれにも引き込まれるなぁ!あと安定の京極堂との座敷の会話が100ページ位続いていてスゴイ(╹◡╹)

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    2020年07月25日
  • 今昔百鬼拾遺 河童

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    のっけからウンチクの洪水に気持ち良く飲まれました。京極夏彦はこういう作品が好きです。妖怪関連もさることながら戦後の日本の様子も本筋とは直接関係なくても興味深く読めました。もう忘れましたが姑獲鳥の夏を読んだときもこんな感覚を覚えたのではないかと。ミステリとしても面白かったです。

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    2020年07月18日
  • 今昔百鬼拾遺 河童

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    次々とお尻を人為的に丸出しにされた水死体が発見されていく。
    そして、河童の伝承と共に膨らんでいく謎。立ち向かうのは女学生の美由紀と貴社の敦子コンビ。ミステリーなんだけど、妖怪の伝承と絡め、神秘的な印象なのがこのシリーズの魅力だ。

    河童と天狗を同時に借りたのだが順番を完全に間違えてしまった。
    昨年出版されたもので、京極先生の代表作として知られる百鬼夜行シリーズの一部。
    物語の節目で敦子の口から出てくる、「兄」なる人物が初期の主人公で、この作品にも度々登場する妖怪研究家の多々良先生なども初期からのメインキャラクターの1人らしい。(Wikipedia調べ)
    京極先

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    2020年07月12日
  • 今昔百鬼拾遺 鬼 【電子百鬼夜行】

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    中禅寺敦子が主体のミステリー。

    三部作で一作目は鬼。

    お兄ちゃんが出て来なかったらこんなにまで
    サッパリとしたお話になるんだなとw

    読み易いけどあの蘊蓄が恋しくもなる……

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    2020年07月05日
  • 今昔百鬼拾遺 鬼 【電子百鬼夜行】

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    久々の百鬼夜行シリーズ。

    今昔百鬼拾遺 鬼、河童、天狗の3作が、
    3ヵ月連続でそれぞれ異なる出版社で発売されました。

    いずれも中禅寺敦子と「絡新婦の理」に登場する呉美由紀がペアで解決する物語となってます。

    1作1話の長編ですが、百鬼夜行本体と比べると短く、内容もポップ? なので、気軽に読めます。

    一応、鬼・河童・天狗の順で読んだ方がいいでしょう。

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    2020年06月25日
  • 今昔百鬼拾遺 河童

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    久々の百鬼夜行シリーズ。

    今昔百鬼拾遺 鬼、河童、天狗の3作が、
    3ヵ月連続でそれぞれ異なる出版社で発売されました。

    いずれも中禅寺敦子と「絡新婦の理」に登場する呉美由紀がペアで解決する物語となってます。

    1作1話の長編ですが、百鬼夜行本体と比べると短く、内容もポップ? なので、気軽に読めます。

    一応、鬼・河童・天狗の順で読んだ方がいいでしょう。

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    2020年06月12日
  • 幽談

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    再読。今作はよくわからない不安や恐怖などの形のない恐れがそこかしこに散りばめられた短編集。現実的な恐怖から一気によくわからない恐怖に陥る話もあれば、最初からよくわからない恐怖まみれの話もある。幽霊譚とも違うなんとも言えないゾクゾク感が味わえる一冊。一番好きなのは「十万年」かな。

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    2020年05月27日
  • 旧談

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    江戸時代の旗本が聞き集めた随筆集「耳嚢」の中から選んだ話を京極夏彦が読みやすく書き改めた怪談集。現代でも通じる話もあればその時代では当たり前でも今だと分かりにくい話もありで短編集だけれど読み応えは抜群。気に入ったのは「プライド」「正直者」「血は出たけれど」かな。

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    2020年05月17日
  • 後巷説百物語

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    回想シーンが大半を占めるため、前作までのような緊迫感は無かったが、不条理ホラー的展開(赤えい)あり、密室モノ(手負蛇)ありでバラエティーに富んでいた。
    結局、前作最終話(老人火)の真相はよく分からなかったが…

    最終話のオカルト人脈大集結!みたいな展開はわくわくする。

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    2020年05月10日
  • 百鬼夜行 陰(全)【電子百鬼夜行】

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    事件関係者の、事件前後における小話(でも本編に未登場の人も出てくる)。基本は前が多いので、結末はお察し。全体的にじめっとしてるのに加えて、最後のゲストがじめっと代表のあの人…いやそれが悪いわけじゃないんだけど…。ファンとしては余さず手をつけたいけど、必読かと言われたらうーん…
    一つだけ良かった(?)のは、これ読んだことで姑獲鳥の夏を再読したくなったことかな。

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    2020年05月05日
  • 遠野物語remix

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    怖いとも怪しいとも言いきれない、なんとも不思議なエピソードの数々。明治期の日本には、非日常が日常のすぐそばまで迫っていたのかと。

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    2020年05月03日