京極夏彦のレビュー一覧
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★刀が悪いんです(p.245)
・「昭和の辻斬り」に殺された片倉ハル子は『絡新婦の理』の呉美由紀の新しい学校での友人だった。
・呉美由紀も、話を聞いた中禅寺敦子も、捜査した刑事の賀川太一もどこかに釈然としないものを感じている。
・片倉ハル子の家系は女が斬り殺される家系でそれには「鬼」が関わっているらしい。
・鬼の刀。鬼は虚無。虚無の刀。
・謎を考えるミステリではなく、真相は始まってすぐわかると思いますので、後は京極夏彦さんの語り口を楽しむミステリという感じになるでしょう。
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■関口センセや京極堂や榎木津探偵に関する簡単なリスト -
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ネタバレ【2023年103冊目】
姑獲鳥の夏から塗仏の宴に出てくるキャラクターたちのサイドストーリー集10編。
以下は登場キャラのメモ書き(登場順)
・杉浦 隆夫
・久遠寺 涼子
・平野 祐吉
・鈴木 敬太郎
・棚橋 祐介
・山本 純子
・岩川 真司
・円 覚丹
・木下 圀治
・関口 巽
真っ当に全員どこか狂ってて、京極ワールドの中で燦然と輝く猟奇性をたたみかけられる感じの一冊でした。煙の話が一番好きだったかも。大変わかりやすくいかれてて。
最後の話が我らが関先生を主題にしてるんですけども、結構すぐに「あっ、これ語り手が関先生だな」ってわかるような感じでちょっとニヤリとしてしまいました。しかも姑 -
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ネタバレシリーズ2冊目と言うことで、今回もその人に必要な一冊を提供する不思議な本屋の話。
明治時代の文豪、文化人が登場し、ほぼ最後に正体を説明してくれるので誰であったのかワクワクしながら読めたのだが、勉強不足により半分はわからなかった。
後でネットで検索。知らなかった人を調べるのも楽しい。
「事件」では田山花袋がメイン。自分は殆ど古典などは読んでないのだけど、「蒲団」は既読であり、田山花袋の顔も知っていたので紹介されているシーンから興味深く読めた。
「無常」で登場した、乃木希典将軍。
中将になっても決断を間違え、卑怯者であると自分を卑下する。泣き虫で迷ってばかりの人物像に弱さを感じるが当時五十歳近く -
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・京極夏彦「遠巷説百物語」(角川文庫)を読んだ。「巷説百物語」シリーズの文庫本最新刊であるらしい。6冊目である。あちこちで百物語をやつてきたやうだが、これは遠野である。ただし、書名は「遠野」ではなく「遠」一字である。柳田の「遠野物語」とも関係あるらしいが、私は確認して ゐない。京極に「遠野物語」訳があるのだから、それくらゐはおてのものであらう。本書は 「お歯黒べったり」に始まり「出世螺」に終はる全6編である。全体が緩やかにつながつてゐる。個々の物語は独立してゐても、言はば悪役以外の登場人物は共通する。しかも、その構成は「まず冒頭に口承される『譚』ーーいうなれば昔話が据えられ、その元となった巷の
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ネタバレホラー映画のような直球な怖さではなく、ジメッとした気持ち悪さが残る作品。
各短編の主人公たちは怪異に出くわしても、恐怖に慄くことなく淡々としてるのが印象的だった。
どの話も基本的に全く解決に至らないまま終了するため、ちょっとモヤっとしたけど、そういう「よくわからないもの」を楽しむ作品なのではないかと思った。
純文学のような趣がある「手首を拾う」「十万年」
強烈な気持ち悪さが残る「成人」「逃げよう」
哲学的な「こわいもの」
不条理な雰囲気が漂う「ともだち」「知らないこと」
一番直球なホラーだけど、なんかシュールでちょっと笑ってしまった「下の人」 -
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ネタバレ今回はなるほど、新撰組界隈がおいでなさいましたか。
あと竹久夢二さんはですね、昔文学館を拝見した時に『恋多き…というか多すぎだろうよ』と思った記憶がございましてねぇ…出てきた時にはちょっと『おぉ!?』と思ってしまいました笑
なんでしょうね。以前より読みやすかった気がします。
そして今回もしほるくんがかわいいです。
本当に激動の時代だもんな…。皆少なからず戸惑いますよね。文明はすごい勢いで変わる、今までの常識が常識じゃなくなる。
京極さんの本は、読んでいると温度や香りが伝わってくる気がします。
久々に濃ゆい時間を過ごさせていただきました。 -
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【短評】
多分10年振り位に着手する「巷説百物語シリーズ」の最新刊である。
どうにもならぬ人の世のしがらみを妖怪怪異に仮託することで解消する本シリーズ。
正直、事前知識はさっぱり抜け落ちていたが、思いの外すんなりと世界観に浸ることが出来た。そうそう、こんな感じだった的な安心感。
全6話が収録されているが、基本的には同じ構造。起承転結よろしく「譚」「咄」「噺」「話」という4つの「はなし」で構成される本作の「型」をシリーズの様式美と捉えるか、紋切り型と捉えるかで評価は分かれるかもしれない。私は前者である。ただ、やや胡乱な表現になるが、このシリーズ、もう一歩グッと来る物語集だった記憶が強烈に残ってい