【感想・ネタバレ】後巷説百物語のレビュー

ユーザーレビュー

Posted by ブクログ 2020年10月17日

何故に私はこの本を長い間積読にしていたのか。。。傑作です。さすが直木賞作。冒頭の「赤えいの魚」は読み始めたら本当に止まらなくなってしまった。

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Posted by ブクログ 2020年09月19日

再読。巷説百物語シリーズ第三弾。だいぶ昔に読んだ割には殆ど内容は覚えていた。それでも最後の「風の神」を読んだ後の読後感は何とも言い難い、物悲しいような妙にさっぱりした気持ちになるようなそんな感情が残る。百介さんはきっとこの終わりまで夢の中で生きられたんだろう。

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Posted by ブクログ 2019年01月19日

あれから◯年後・・・


時代を感じられるのが面白いです。文明開化の後の、武士の時代から明治へ、妖怪が当たり前にいそうな江戸時代の終焉。

懐かしい人、懐かしい名前。
若者たちがわいのわいのと騒ぐのを丸く収めるあの人の懐かしい感じがいい。

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Posted by ブクログ 2018年01月24日

『続』の方が話としては面白いのですが、こちらにはまさかの仕掛けが施されています。

京極夏彦の作品全ての、契機になっている作品で、これを読まないと髄まで愉しむ事が出来ないのです。
本編自体も、必殺仕事人的面白さは健在で単体で読んでも十二分に楽しめますが。

このシリーズ程、続編が読みたいものはない。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2017年03月02日

大好きになったシリーズ。切なすぎる最後だったけど、きっと山岡百介さんは幸せな生涯だったと思う。小夜ちゃんの口調がおぎんさんに似ていたからきっと、、って思って読み進めたらやっぱり。「道を通せば角が立つ。倫を外せば深みに嵌る」又市さんの存在が百介さんにどれだけ大きな存在となってるのか苦しくなるくらいの想...続きを読むいがつまっていた百物語の最後でした。

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Posted by ブクログ 2017年01月30日

江戸で妖怪が受け入れられていた時代から、近代化を押し進め妖怪は古いと言われるようになった明治での巷説百物語。 八十を超えた百介が又市たちと関わった不思議な出来事を懐かしく思いながら語っていく話。 百介からの視点なので、百介が又市一行をどのように捉え、感じていたかが分かる。越えられない一線の向こう側で...続きを読む生きる又市たちに憧れを持っているのが切に分かった。 最後の「風の神」は長い仕掛けの幕閉じであり、涙がほろりと零れそうになる。

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Posted by ブクログ 2016年03月28日

又市の物語の締めの一冊……かな。
「西の……」は未読だが、どうやらあちらはスピンオフ的な内容らしいので。

出てくる話、出てくる話、皆どこかで聞き覚えのあるような説話……シリーズの小編ひとつひとつに繋がっているのだから、当然か。

一冊目から再読したくなってくる(笑)。

又市の仕掛けを話のメインに...続きを読む据えておきながら、その実、又市は一度も登場しないという作りが、何ともにくいね。

続編は書かれていないとのことなので、既存の御行話は読み尽くしてしまったということ……が、寂しい限り。

★5つ、10ポケット。
2016.03.24.図。


※「五位の光」は……、遥かに時を越えての、『狂骨の夢』の前日譚か?
京極ファンにはニンマリものだね。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2016年04月23日

「巷説百物語」から時を隔て、そのころ若者であった山岡百介も80歳。遠縁の娘である小夜と静かに一白翁と名のって隠居暮らしをしている。

その一白翁の庵に、彼の持つ巷説の博識を頼りにふしぎ話を読み解くべくやってくる4人がいる。

見習い同心から一等巡査になった剣之進、藩士から貿易会社奉職になった与次郎、...続きを読む剣術の達人だが経営する道場が閑古鳥の惣兵衛、徳川の重鎮を父にもつ洋行帰りにして無職の正馬といった面々。
明治維新後のいづれも新しい人々である。

そのような4人が持ち込むものは世に伝わる怪談の真偽だ。
一白翁が自身の若き頃、諸国を渡り歩いて集めた奇談を開示しながら怪談のもつ意味を諭し、時に巡査剣之進のかかえた事件まで解決に導く。見事である。

今は過去となった江戸で一白翁が、百介として一番生を輝かせていたころのお話を懐かしみながら、現在に過去に、妖かしの世界に現実にと、読者を自在にひっぱっていく。

そして最終話”風の神”にいたっては”小股潜りの又市”、”山猫回しおぎん”といった、過去に百介を輝かせたカリスマ?たちの登場もあって、百介の青春回顧録といったふう。百介という現し世に住まうまっとうな人間と裏稼業で悪人を懲らしめる表には出てこない人間という対比が光と闇として溶け合う。

また、現在と過去との地続きである小夜の存在。
涙がとまらなかった。

タイトル通りに”百物語”がなされる最終章はほんとうに引きこまれた。

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Posted by ブクログ 2013年10月15日

面白かったー!
巷説シリーズ5冊積んで、時系列順に再読しました。
読む方も、巷説→続→巷説→西→後・・・と忙しかったけど、これを1冊ずつ書き上げ、前に戻り、後へ行き、西へ東へと書き綴っていく京極さんすごい!
「いない」と言い切っている妖怪の世界にどっぷりとはまり、楽しみました。

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Posted by ブクログ 2013年10月14日

あたしは京極堂シリーズも好きだけど、こっちのシリーズはもっと好きです。
登場人物たちの粋な感じと、仕掛けのわくわく感がスキ。

『続巷説百物語』のラストはちょっと切なかったから、ホント、待ちに待った続編!

どれもこれもおもしろかったけど、やっぱり一番は「五位の光」。
ちょっと切ないけど、すごくイイ...続きを読む

まるで自分が百介になったかのように、懐かしさや安堵、その他もろもろの感情が湧いてきます。
まさに「共感」。
いい小説って、こういう小説のこと言うんだろうなぁって、改めて思いました。

『前巷説百物語』も楽しみ。

あ、そういえば、文庫に挟み込んであった「巷説百物語 シリーズ解説書」!
角川文庫、やるなぁ。
『巷説百物語』と『続巷説百物語』は時系列が交差しててわかりづらかったから、あーゆーのがあると便利だし、なにより楽しい。

てか、『陰摩羅鬼の瑕』は(最近の本なので)ともかく、『嗤う伊右衛門』、『鉄鼠の檻』、『狂骨の夢』なんて、読んだのはもう数年前になるため、巷説シリーズとのつながりがあったなんて、全然気づかず…。

「シリーズ解説書」に相関図があってよかった…(だって、気づかないままなのは、なんだかもったいない)。
あとでゆっくり読み直そう。。。

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Posted by ブクログ 2013年10月06日

なんという綺麗な幕引き…ラスト1ページに、ひとつの時代が終わったような切なさを感じ涙が…

江戸から明治に時代が変わり、新しいものや考えが流れ込み昔が薄らいでいくなか、妖怪もまた意味をなくしていく。
不思議が不思議でなくなることで、人は妖怪を必要としなくなる。


世の中に不思議なことなどない…とい...続きを読むいながら、五位の光や風の神にあるように「不思議」でいた方が幸せなことも戒めになることもあるのかなぁ。

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Posted by ブクログ 2013年09月20日

久しぶりの再読。あまりに完全な幕引きに、改めて圧倒されました。こんなに綺麗に終わられてしまうと、もう拍手を送るしかない。巷説シリーズの掉尾を飾る、素晴らしい終わり方でした。このシリーズ大好きなので、また何度でも帰ってきてこの世界に浸ると思います。

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Posted by ブクログ 2013年07月07日

説百物語を読んだ勢いで、また再読。明治の話と江戸の話が繋がっているというお約束の下で話を進めている点と、明治の時代の主人公たちのキャラがたっていないので、江戸の話ほどは面白くはないが、これにより、百物語が百鬼夜行に繋がるのだなということが、新ためて良く分かった。 x

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Posted by ブクログ 2012年11月26日

「巷説百物語」シリーズ第3弾!
角川文庫の京極作品は各頁のレイアウトに芸術的な美しさがあって本当に好きだ。

舞台は明治10年。
一等巡査の剣之進、貿易会社に勤める与次郎、洋行帰りの正馬、剣術指南の惣兵衛が集まり、不思議な事件について語り合う。
—恵比寿像の顔が赤くなると島が沈むという伝説
—人の顔...続きを読むをした火の玉が飛び回る怪
—70年もの間生きていた蛇
—人攫いの山男
—女が青白く光る鷺に変じ、空に飛んで行く怪
巷にあふれる怪力乱神の謎を解き明かすため4人の男たちは古今東西の書物を繙き、議論を交わすが答えが出ない。
そこで、薬研掘に庵を結ぶ一白翁という老人に意見を求めに行く。
この老人は、かつて御行の又市一味と旅を供にした戯作者・山岡百介その人であった。

又市の仕掛けは、あたかも妖怪がいるかのような不思議な出来事を引き起こして事件に始末をつけるというもの。
悲しくて辛くてどうしようもないことを耐えるために、人々が妖怪などいないのを承知で「妖怪の所為だから仕方ない」と自分を騙して生きていたのが江戸時代。
しかし、近代的な合理主義が広まった明治では妖怪を信じる者がいなくなり、もはや又市の仕掛けは機能しなくなった。
昔日を偲び、又市たちと体験した不思議話を語る一白翁の姿には寂しさが見え隠れしている。

それは又市さんですよと百介は言った。
言った途端に涙が出て来た。
(「五位の光」より)

この2行がすごく感動的だ。
また、「風の神」で一白翁が語る百物語考は秀逸で、そのまま論文にできるほどの深い考察がなされている。
剣之進や与次郎の談に依れば、『今昔物語集』や『宇治拾遺物語』には不思議な話が数多く収められているらしく、そうした古典籍も読んでみたくなった。

———

第130回直木賞を受賞した本作。
京極夏彦さんの小説の中では「続巷説百物語」が最高傑作だと僕は思っていて、できればこちらで直木賞を取ってほしかったけれど、妖怪に関する知識や考察を徒らに披露するのではなく、世の哀しみと人の心の真理を痛切に描き出した「巷説」シリーズは、まさしく日本文学界最高の賞を受賞するに相応しい作品だと思う。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2012年11月25日

巷説シリーズ第三弾。
江戸の物語を明治に繋ぐ話。
私はこのシリーズを本当に多くの人に読んでもらいたい…。本当に好きだ…。
切なくて哀しくて涙が止まりませんが、百介と一緒にずっと夢みる心地です。

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Posted by ブクログ 2012年05月10日

やっぱり彼の作品は違うなぁ、と感じてしまいます。
最近流行の作家は冷めた目で見るかわいくない私ですが
彼は一目置きます。とにかく目に入る情報量がすごいのです。
ここまでこめられてしまうと
彼の文章力のすごさに感服せざるを得ません。

年老いた百介と4人の若造君たち。
一人の男はなぜか彼に話をしに行く...続きを読む
見事に事件を解決してしまうにくい奴。
でもあだ名が…(笑)

もちろん推しは百介が
あることに絡んでくる「風の神」ですが
人間の狂いざまを存分に
見せ付けられる「赤えいの魚」も
秀逸。

多分「赤えい…」は
現代社会への遠まわしな批判も
こめられているのかもしれません。
ただしそこまで読み取るのは
難しいかも…

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Posted by ブクログ 2015年01月07日

2007/4/28ジュンク堂住吉シーア店にて購入。
2014/12/20〜2015/1/7
第130回直木賞受賞作品。巷説シリーズの第3弾。時代は明治に入り、隠居した山岡百介を中心に話が進む。時を越えて語られる小股潜りの又市の仕掛けが見事。

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Posted by ブクログ 2019年11月29日

お話の筋や仕掛けやあれやこれやは好きなんだけど、与次郎達4人の会話に苛々してしまって、読み進めるのに苦労してしまった。
でも好きですよ。
由良家の発端を知れるところが良い。
あと、和田智弁ね。
又市はスーパースターであり元凶でもある‥。

百介さんは、又市さん(達)のことが本当に、好きで好きでたまら...続きを読むなかったのね‥。
なんだか切なくなってしまった。
それ以外のことは重さも厚みもない、そういう体験をしてしまったら、仕方ないのかな。
小夜さんを託されて良かったね、百介さん。

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Posted by ブクログ 2018年10月11日

一白翁こと山岡百介の語る、若き日に出会った種も仕掛けもある不思議な話。赤えいの魚が、一番ファンタジーっぼく、美しく、恐ろしい。
小夜を託されたと知ったとき、百介がどれだけ嬉しかったかと思うとなんだか切ない。百介は又市らに憧れ、尊敬していたが、又市らも、身分にこだわらず、まっすぐな百介を眩しく思ってい...続きを読むたのだろう。ちょっと切ないラストも、温かくてよかった。百介さん、お疲れ様でした。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2015年12月01日

明治の初め、怪しい相談を持ち込む若衆4人組に対して、枯れた隠居が自らの体験談を語る物語です。

前作までとは案内役が異なるため、当初4人の内誰の台詞か分かりにくかったり、本題に入るまでの下りや蘊蓄が長いなど、多少テンポが悪い気がしました。

他方本作は単なる殺人狂や色狂いのような極端な悪役が少なく、...続きを読むしかし最終話のみはその前作までを思わせる悪役により物語を締めるという憎い演出でした。

また神仏や占いが未だ生き続ける現代を見据え、どうにもならない問題や生き辛さに折り合いをつけて生きることの意義にまで踏み込んだ本作は更に深みを増したと言えます。

読者と一緒に旅をし、最後の最後まで読者と一緒に騙されてきた百介との別れは寂しいものですが、次の世代への希望が描かれたのは救いとなりました。

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