京極夏彦のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
小さな体に似合わぬ大きな頭には破れた笠、手にはお盆を持ってその上には紅葉の豆腐。これが「豆冨小僧」。
妖怪好きの淳史が思い浮かべたおかげで数百年ぶりに世界に生まれた。
最初の一遍ははちゃめちゃでむちゃくちゃで面白かったです。出てくる機械もかっこいいし。結末はすっきりだし。
京極さんの現代物は始めてだったので新鮮かつ面白かったです。
狂言の「豆腐小僧」も「狐狗狸噺」も「新・死に神」もキチンと落ちてて、面白い。
クスリと笑えるカンジがなんとも良くて、これが狂言なのかなとも思いました。
最後の落語「死神remix」は最後スパッと終わっちゃって、なんかあっけにとられてしまった。内容は面白かったけ -
Posted by ブクログ
京極夏彦の3冊目。
新解釈の四谷怪談と銘打たれているが……、怪談話ではない。周囲の陰謀と運命に翻弄された男女の、壮絶にして美しい愛を描いた物語。
面と向かってはうまく廻らなかった夫婦の、互いに相手を想うその気持ちが切なくなる……。
バッドエンドで締め括られる話は本来好きではないのに、不思議と本作では後味の悪さが微塵も無い。
★4つ、9ポイント。
2013.09.05.了。
“又市”なる御行が主要な役どころで登場している。
仕掛けの類いは無いけれども、あの決め台詞も……。
“あの又市”の初登場作品、ということなのかな?
後で、出版年を調べてみよう(笑)
↑
(追記)
調べるま -
Posted by ブクログ
巷説シリーズ第4作。
4作目ではあるけど、言わば「エピソードゼロ」の位置付け。
御行・又市誕生の物語を後に繋がる伏線たっぷりに描いている。
各話は基本的に「起承“結”転」という感じで展開。
解説(蘊蓄披露)役の本草学者・久瀬棠庵が仕掛けのミソとなる妖怪の話を語り、狂言回し役の同心・志方兵吾が「表側」から見た仕掛けの顛末を見聞きし、又市らによって仕掛けの「裏側」が語られる。
巷説シリーズで考物作家・山岡百介が担っていた役を、棠庵・志方の2人が演じているという寸法。
これまで見せてきたクールさは何処へやら、『前』の又市は“青臭さ”全開の若造。
「どんな悪党だろうが死んでいい命なんてねぇ」
-
Posted by ブクログ
そう言えば京極作品初レビュー。
木幡小平次は日がな押入に籠り一寸五分の隙間から外を覘く。
その隙間だけが彼の世間。
女房に疎まれ詰られ忌み嫌われる廃者(すたりもの)。
ヘボ役者ゆえにろくな稼ぎもないけれど、幽霊役をやらせれば、2人といない名人芸。
そこに目を付けた芝居一座から奥州興行に誘われて―
とまぁ、そんな感じで始まる物語。
主人公はもちろん小平次ですが、この男、何もしない。
物語の進行にいっさい(自らの意志で)関わっていかない。
小平次は「ただそこに在る」。
それだけで周囲の人間が勝手に動き、(小平次から見れば)事態が勝手に進行していく。
全登場人物の輪の中心には間違いなく小平