京極夏彦のレビュー一覧

  • 数えずの井戸

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    ネタバレ

    番町皿屋敷を知らないものは日本人にはいまい。女中の菊が、足りない皿を数える声が、夜な夜な井戸から聞こえるというものだ。
    しかしなぜ、を仔細に知る人はそう多くないのではないだろうか。
    皿が足りないくらいで殺されて、恨みを持つようになったのはなぜ?

    その問いかけに答えるよう、よく知られた結末に向かっての道筋を描くのが本作だ。
    「数える」ことに対する個々人の主張を主として章立ては進む。
    先を考えすぎてしまい、身動きができなくなってしまうから数えたくない器量よしの菊。
    数えても数えても足りない気がする、青山播磨。
    数え切れない米搗きの三平。
    誉を数える十太夫。
    際限ない欲深さの吉羅。
    満ち溢れる遠山

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    2015年03月08日
  • 狂骨の夢(1)【電子百鬼夜行】

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    分冊文庫版で再読。当初のノベルス版ではカットされていたというフロイトをめぐる議論を挟んであれに触れておくことで、とんでもない真相が明らかになったときに伏線として効いてくるんだねぇ。

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    2015年03月06日
  • 遠野物語remix 付・遠野物語

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    ”遠野物語remix 付・遠野物語”京極夏彦・柳田圀男著 角川ソフィア文庫(2014/06発売)

    ・・・遠野出身の佐々木喜善が語る怪異譚を柳田が記した”遠野物語”、その京極夏彦版。(柳田の原板も収録)
    現代語に訳出したものや、関連のある話を近くに集めたり、非常に読みやすい構成。

    ・・・柳田版を前に読んだときも思いましたが、間に人が入りすぎ。
    遠野住人(複数の場合あり)→佐々木→柳田、で、
    話の内容が相当変わっているのではないだろうか。
    また、実際にあった話のように語られている中にも一から作られたっぽい話も多数。
    各話の成立の過程を考えながら読んでいくと非常に面白い。
    今年のベストを狙えるク

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    2015年02月28日
  • 数えずの井戸

    おとなになったら

    番町皿屋敷
    40超えて何ですが、大人になったらもう一度読んでみようと思う(´・ω・`) 難解で理解が追い付きませんでした(; ・`д・´)

    京極本で繰り返し読めない本、なのに、やっぱりこのクドさが好き

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    2015年02月06日
  • 姑獲鳥の夏(4)

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    はあ……やっぱり姑獲鳥の夏、好きだなあ…。
    この薄暗くて不安定な感じ(というかまあ関口先生の視点)好き。

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    2015年01月25日
  • 姑獲鳥の夏(4)

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    姑獲鳥コミカライズ完結。今回もいいコミカライズでした。ちょっとグロいけど。涼子に京子に久遠寺の母… 京極堂は関口にまじないをかけたんだな。「ありがとう」って。ラストの青空が印象的。

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    2015年01月24日
  • 姑獲鳥の夏(4)

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    京極夏彦デビュー作のコミカライズ、最終刊。
    やー、面白く、悲しい話だったなぁ。
    つぎは絡新婦の理なんですね。鉄鼠の檻も読みたかったなぁ。

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    2015年01月23日
  • 嗤う伊右衛門

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    ネタバレ

    【本の内容】
    疱瘡を病み、姿崩れても、なお凛として正しさを失わぬ女、岩。

    娘・岩を不憫に思うと共に、お家断絶を憂う父・民谷又左衛門。

    そして、その民谷家へ婿入りすることになった、ついぞ笑ったことなぞない生真面目な浪人・伊右衛門―。

    渦巻く数々の陰惨な事件の果てに明らかになる、全てを飲み込むほどの情念とは―!?

    愛と憎、美と醜、正気と狂気、此岸と彼岸の間に滲む江戸の闇を切り取り、お岩と伊右衛門の物語を、怪しく美しく蘇らせる。

    四世鶴屋南北『東海道四谷怪談』に並ぶ、著者渾身の傑作怪談。

    [ 目次 ]


    [ POP ]
    腹の中にどろどろとしたものを溜め込んでいる伊藤喜兵衛。

    この男が

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    2015年01月18日
  • 前巷説百物語

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    「―損料屋の手下でも双六屋でもねェ。俺は今日から・・・ただの御行乞食よ―」

    又さんが、御行になるまでの未熟さを愛でる巻。ういやつめ。

    百介が「又市さんは臆病なほど、死人を出さないことに気を遣っている」的なことを言っていましたよね。納得。納得。凄まじい展開でした。死線くぐり過ぎ。

    「旧鼠」から"続"の「狐者異」に繋がってるんですねー。感慨深い。

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    2015年01月15日
  • どすこい。

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    ハードカバーで出た時の装丁の物凄さから遠ざけていたものの、正月太りを牽制すべく元旦から手にした一冊。
    京極夏彦は本当に何やらせても書かせても卒なくこなすよなあ…いいなあ(笑)
    馬鹿馬鹿しいにも程が有るという内容ですが、ちゃあんと全部綺麗に繋がる所が凄いなと思いました。
    「力士弁当」の下りで、猛烈に餅が食いたくなり、結局正月太り抑制にはなりませんでした。ごちそうさまでした。

    0
    2015年01月05日
  • 後巷説百物語

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    "彼方を立てれば此方が立たず、此方を立てれば彼方が立たず、並び立たぬが憂き世の定め、それを立たすが小股潜り。"

    あの日別れた御行の、遺志を受け継ぐ戯作者の、命を懸けた、百物語。

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    2015年01月03日
  • 数えずの井戸

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    実は番町皿屋敷の本筋はよく知らないのだけれど。

    さすが京極さん。
    この方の再構築の巧さには舌を巻いてしまう。

    菊は本当はこんなに純情な娘だったのかも知れないね。
    ラストシーンもよかった!

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    2014年12月30日
  • 百器徒然袋 雲外鏡 薔薇十字探偵の然疑

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    百器徒然袋のコミカライズ第5弾。
    安心感有る志水アキさんのマンガ化なんで、何も不満はない。
    というか、神無月鏡太郎、くいだおれ太郎かよw

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    2014年12月23日
  • 数えずの井戸

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    ・ 私が知つてゐる皿屋敷は、落語の「お菊の皿」は論外として、黙阿弥の「新皿屋敷月雨暈」、通称魚屋宗五郎も殿様の手打ちはあるものの、例の皿数へがないといふもので、要するにまともなのは岡本綺堂「播州皿屋敷」だけと言つて良い。これには小説もあるが、私には歌舞伎で、今でもよく上演される綺堂の人気作と してある。この作品には手打ちも皿数へもあり、皿屋敷伝説の粋の詰まつた作品と言へる。ポイントは青山播磨の「潔白な男のまことを疑うた、女の罪は重いと 知れ。」(青空文庫本戯曲「播州皿屋敷」による。)、あるいは「もし偽りの恋であつたら、播磨もそちを殺しはせぬ。いつはりならぬ恋を疑はれ、重代の宝を 打割つてまで試

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    2014年12月14日
  • 遠野物語remix

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    ネタバレ

    読み終わりました!

    ちょっと読みにくかったなぁ・・・
    だけど、ずっと気になっていた本が
    やっと読めたので良かったです(〃^^〃)


    最初。。色んな妖怪さんのお話がぎゅっと詰め込まれた本なのかなと思っていたら、
    予想と違っていてビックリしました!





    遠野では昔話の終わり「コレデドンドハレ」なんですね!
    最後のお話『百十七』は、
    ドンドハレじゃないでしょ!?と突っ込んでみたりしてました(^_^;)笑


    狐とか河童とか知っている妖怪が出てきたのは嬉しかったです♪♪



    妖しに化けて人間の前に出てくるエピソードが
    夏目友人帳に似ていたのも嬉しかった////

    知っている人が妖怪さんにな

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    2014年12月13日
  • 後巷説百物語

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    私が巷説百物語を読んだのはH18年なので8年前
    嗤う伊右衛門が面白すぎて、すぐまた読んだのが巷説百物語で、面白さに驚いた記憶がある
    しかし本作に関してはいまひとつかな
    種明かしがきれいすぎて味気ないような
    私の側の感じ方の問題なのか作品の問題なのか、今となってはわからないけど

    相変わらず語り口は絶妙で難しい漢字も出てくるけど読みづらさは全く無い
    落語の枕のような前振りから知らず知らずに本編に引き込まれて、ハラハラドキドキしながら読み通す
    物語としての面白さには何の不満も無い
    でも最近直木賞受賞作を読んできて感じるけど、優れた作品は、人間が生きていくうえでの苦しさ・辛さみたいなものに正面から向

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    2014年11月20日
  • 姑獲鳥の夏(2)

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    登録すんの忘れてた。
    今回もいつも通りのクオリティでいーね。
    面白いが、これはいつまで続くのかな。
    結局、狂骨の夢やるのにこれがないと不自然だからなんだろうけど。

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    2014年11月18日
  • 遠野物語remix

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    ついつい一気読みしてしまった。
    「遠野物語」は簡潔で読みやすく、既に作品として完成されていると思うのだが、京極夏彦氏の手によって、更に読みやすくなっているとは……。

    怪異にあったからといって、その後変わったことは何もなかったというオチもいくつかあった。
    やはり、遠野では頻繁に起こっていたことなのかな……。

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    2014年11月03日
  • 姑獲鳥の夏(3)

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    遂に京極堂の憑き物落しが始まりました!原作も読んだし、DVDも見たけれど、漫画で読んでもやっぱり恐ろしい(・・;)志水アキさんは凄い!

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    2014年11月02日
  • 姑獲鳥の夏(3)

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    あああ姑獲鳥の夏だなあ…!
    昔最初に読み終わったときはなんてだめな奴らだと思っていた男連中が、読み返す内になにやらかわいらしく思えてきたのを思い出しました。

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    2014年10月24日