あらすじ
久保竣皇を名乗る作家を探る榎木津はその男の記憶を視て驚愕する。それは武蔵野連続バラバラ殺人の犯人・久保竣公しか持ち得ない『匣の中の娘』の記憶だったのだ。そして、ついに京極堂が動く。久保竣皇とは何者か?
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Posted by ブクログ
百鬼夜行シリーズの公認シェアードワールドの一冊
作者のこれまでの作品と同じく換骨奪胎
歴史ものが先人たちそれぞれの観測結果による物語の集積からなる世界であるように
ミステリもおなじようなもので
なんでもおなじようなものに見える
Posted by ブクログ
薔薇十字叢書のシリーズで読んだのは三冊目なのですが、一番本編に近いというか、雰囲気が出ていた気がします。今までの本編を覚えていないと人物像がすぐに出てこないですが。また、多彩なゲストがいい味だしてました。妖怪と言えば…、の御大の登場にフハッてなります。
Posted by ブクログ
本家のファンとしてはゴージャスな出演者だし、これまでの復習もできて満足したけれど、読んでいない人には大丈夫なのかな~?と思った(^^;)榎木津の薔薇十字というより、京極堂シリーズという感じ(^^)京極堂の最後のセリフが好き♪
Posted by ブクログ
なんと昭和30年代です。ちょっと悲しくも、京極堂や木場修が喋っているところなど、割とそれっぽくてよかったです。
最後なども好き。
迷惑かけまくりだけども見放されない彼ににまる。
後書きもちょっと笑える、ほんと、こんなこと夢にも思わないですね。
Posted by ブクログ
関くんの病が重い…
ここまで拗らせてしまったら、いかな京極堂でももうどうにもならないレベルじゃないのかなと思ってしまった。
とても百鬼夜行なんですよ。
とても百鬼夜行なんだけど、でも違う。
榎さんがマトモに会話してるし、あまつさえ取り乱しているし。
京極堂の蘊蓄もひたすら冗長なばかりで、単なる知識の披露のように感じてしまった。
あのシリーズを彷彿とさせるからこそ、心の狭い自分はそういう細かいところが気になってしまってとても座りが悪かった。
本家へのリスペクトを強く押し出すあまり、無理が出ている気がしました。
読んでいて正直ちょっと疲れました…
なので、あとがきにあったもう一案「京極堂対加藤保憲」の方が自分としては良かったなぁって。
いっそトンデモな100%オリジナルの方が、絶対楽しめたと思います。
余談ですが「引っ越しの際に(関口を)匣に詰めて運んだ」っていう件には笑ってしまった。ほんと皆さん関口くんの扱いひどい(笑)
Posted by ブクログ
雰囲気は本家に近いし京極堂の長広舌もあったりするんだけど、なんだか読みづらい。
本家本元の京極堂はなんだかんだ言って、蘊蓄とか小難しいこと言っててもスッと入ってくるんだけどこっちは『???』ってなる場面(共時性や神話の説明など)が多かった…私の理解力がないのかもだけど…。
ただ、京極堂と関口くんの関係性が好きな私としてはその点では楽しめました。
Posted by ブクログ
薔薇十字叢書というのは京極夏彦公認の「百鬼夜行」公式シェアワールド、ということなのですね。本人が長く書かないために現れた世界、ということでしょうか。
主要な登場人物は、かなりよく捉えられていたと思います。話全体の展開は50ページほど読んだところで、思った通りに進んでいくのですが、よく勉強して書かれているので、その部分を楽しむ形になりました。
本当によく原典を読み込んで書かれているな、と思いました。
あの方の訃報のあとに読みましたので、なんだか、しんみりしました。「妖怪大戦争」をまた見たくなりました。
ホームズ物にも良作のパスティーシュが多々あるし、そうなっていくのかなあ。
そういえば、御手洗潔の「異邦の騎士」感もありました。