京極夏彦のレビュー一覧
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本家公式二次創作とあって、読みやすく登場人物も本家よりは幾分丸く(笑)仕上がってはいるものの、楽しく読めた。
何よりも読んでいてニマニマしてしまう。
木場修が出てこないのが少し寂しいけれど。
(学生時代なので仕方ないといえば仕方ない)
正直、話の流れは読みやすく、事件自体も予測がついてしまうのでミステリー要素を期待してると少し物足りなさがあるかもしれない。
京極夏彦が描く百鬼夜行シリーズに比べると先が読めない謎の雰囲気や、例の薀蓄、薀蓄に次ぐ薀蓄、そして妖怪じみた感というのはないけれど、これはこれでありだなという感じ。
次作が出たらまた読みたいなと思う。
彼らの学生時代がこうだったら、なん -
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ネタバレ「旧談」は江戸時代の怪談本「耳嚢」をベースに京極夏彦さんが現代語にわかりやすく書き換えたもの。
「耳嚢」は当時の随筆又は備忘録であるという。なので正確には怪談本ではなく、作者がつれづれに面白い話・奇妙な話・町の噂話などを集めたもの。
その中から特に不思議な話・怪しい話などを集めたのがこの怪談本「旧談」ということらしい。
説明のつかない話や、不思議だなーなんでかなー?というくらいの話でも読みかたによっては怪談に受け取れないこともない。
江戸時代のことでもあるので、科学的な説明もあるわけはなく全て伝承のお話である。どこまでが本当でどこからが尾ヒレがついた噂話かもわからない。
各話よくわからない怪 -
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独特な文体に目が行く。
簡潔な短い文が重ねられている。ここは読点なのでは?と思うところで句点だったり。
京極夏彦の文章を読むのは実は初めてで、これが京極調なのかどうか、わからない。多分、柳田の文章に合わせて工夫したものなのだろうとは思う。
経立(ふったち、長生きした獣)や、座敷童、山神、山人といった不思議なものたちには、心がひきつけられる。
そして、それらが土地の地形や地名と深く結びついていると感じた。
きっと遠野だけではなく、全国各地にこういった話はあったはずなのに、どうして残らなかったのだろう。
ほら、この岩にはその時の熊の爪の跡がのこっているだろう―といった形で、自分の生まれ育った土地 -
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京極堂シリーズのスピンオフだかサイドストーリーだかで、『邪魅の雫』以外は読破したから読者資格を得ている。シリーズに登場する事件当事者や犯罪者たちの、救われぬ人格的障害を陰惨に描写する。依存性、回避性、強迫性、ストレス性、離人症性といった様々な障害により、思考に極度な異常をきたし、認知がゆがみきって崩れていく彼等が傷ましい。あのおぞましい事件群は、人心を失い鬼と化した者どもの所業なのだ。それにしても関口先生、あなたの自己嫌悪と厭世観ときたら、もはや芸術の域ですよ。凄まじいというより素晴らしい。あなたに添い続ける奥方こそ、ある意味狂人なのかもしれません。
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長い…とりあえず長い。
ケラケラ笑えるところがいくつかあって面白かった。
ただ笑える。バカだなぁ~って。
昭和の小学生の生活がひたすら書かれていて、元気だなぁ~と思った。
昭和と言っても「こっくりさん」「ひみつのアッコちゃん」「ドリフ」などが流行っている時代の小学6年生。
その年代に該当する方は読書ログにいるだろうか?
本当に良い時代だなぁと思った。
日本は昔のほうが断然良い気がする。
人間らしいというか…なんか本物の繋がりがあって素敵だ。
著者の京極夏彦さんは有名ですか?
作家の中でも、彼は特に語彙数が多い。
言葉をたくさん知っているんだなぁと心底思ったし色々な言葉に出会うことがで