京極夏彦のレビュー一覧

  • 『書楼弔堂』シリーズガイドブック2023年版(試し読み付)

    匿名

    ネタバレ 購入済み

    むしろ新しく思える

    明治期をモチーフとしている作品なだけあって、書店の雰囲気などがなかなか現代では見られないような感じを思わせます。ですが、不思議と古さを嫌にならないどころか、むしろこうした昔懐かしい雰囲気が今時の若者にとっては斬新なものとして目に映るのかもしれないと感じました。

    #タメになる

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    2023年04月01日
  • 文庫版 書楼弔堂 炎昼

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    「幽霊は怖い物ではございません。怖がるのは、怖がりたい方だけでございます。何しろ、そんなものはないのですから」

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    2023年03月27日
  • 書楼弔堂 待宵

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    探書拾参 史乗/探書拾肆 統御/探書拾伍 滑稽/
    探書拾陸 幽冥/探書拾漆 予兆/探書拾捌 改良

    約六年ぶり と 帯にある。確かに読んだ記憶はあるけれど……たどり着くことが難しい書楼であることと、薄暗い店内に所狭しと並んでいる無数の本に圧倒されるイメージ以外ほとんど憶えていない。

    弥蔵が開いている甘酒屋に書楼を訪ねる人が通りかかる。成り行きで案内すると主との話が始まる。何れも名の知れた人であった。
    さて弥蔵とは、主とは、茫漠とした時のかなたに漂うばかり………

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    2023年03月23日
  • 遠巷説百物語

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    遠野で巷に流れる噂話を集めることを命じられた宇夫方祥五郎。その中から、藩の存亡に関わる出来事が露見する。
    遠野に昔譚があり、噂咄から噺(物語)へ、そして真偽を見定める話に。そして、宇夫方が筆頭家老に語る譚に。「はなし」がつながり、遠野に新たな譚ができる。
    「はなし」に引き込まれる。

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    2023年03月21日
  • 書楼弔堂 待宵

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    約六年ぶりのシリーズ第三弾。

    古今東西の書物が集う、主曰く“書物の墓場”・〈書楼弔堂〉を巡る“探書”譚、連作六話の構成となっております。

    待っていました。この京極ワールド独特の雰囲気、“うん、これこれ!”という感じです。
    今回の狂言回しは、〈弔堂〉に行く途中の坂にある甘酒屋の老爺・“弥蔵”さん。
    幕末の血なまぐさい記憶を引きずりながら、世捨て人のように暮らしている弥蔵さんの元を訪れた(迷い込んだ)人々を、図らずも〈弔堂〉に案内することになるという流れです。
    “京極本あるある”で、例によって分厚い本書ですが、ほぼ台詞という構成なので、割とスラスラ読めます。
    〈弔堂〉を訪れるお客たちは錚々たる

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    2023年03月19日
  • 書楼弔堂 待宵

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    破暁、炎昼に続き三作目。弔堂にやって来る歴史上の人物は誰だろうなと想像しながら読むのが楽しい。甘酒屋の正体は一体・・・と思いながら読んでいたけど、最後に判明した時はそっちだったか!と驚いた。挿絵に使われている毛利梅園の「梅園禽譜」も良かった。

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    2023年03月13日
  • 遠巷説百物語

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    とても考えられている構成だと思った。

    人々は説明のつかない諸々をまとめて妖怪の仕業とし、噺(はなし)を創り上げてきた。
    奇怪な出来事が起きる咄から始まる。
    それを解決する話を出し、噺が出来たであろうストーリーを作る。

    おもしろかった。

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    2023年03月12日
  • 文庫版 書楼弔堂 破曉

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    明治時代の書店に通うようになった世捨て人、高遠が主と共に来店する客とのやり取り。主に客が当時の文豪だったり偉人なので正体が明かされる時、ワクワクして読めました。

    短編連作ですが、最後の「未完」の
    生には決着はない。だらだらと続くもの。という内容が印象的でした。何者にもなれず、人生未完成ならそれならそれでいいと言う主人に、少し救われた気持ちになりました。

    また当時の人々の生活風俗がよくわかり、「丸善」など歴史ある書店も紹介され思いを馳せることができました。

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    2023年03月10日
  • 文庫版 ルー=ガルー2 インクブス×スクブス 相容れぬ夢魔

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    ネタバレ

    個人的にツボにはまった表現を抜粋しただけですが、この著者の表現には毎回笑わせられたり、刺されたりします。あと、独自のキャラ設定は、京極堂シリーズにも共通します。

    "お子ちゃまだと美緒は威張った。
    「そしてあたしは、転んでも泣かずに笑うタイプだから。反省はするけど成長はしない。前には進むがどっちが前だか判らない。頭脳は明晰だが性根はバカなの。だから、まあ、変でおかしい!」"

    “雛子がタイミングを合わせて走り抜けてくれるかどうかだ。まあ、抜けたところですぐに追いつかれるのだろうが、たとえそれが焼け石に水であったとしても、水くらいは掛けたくなる心境だった。"

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    2023年02月09日
  • 魍魎の匣(1)【電子百鬼夜行】

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    ネタバレ

    【あらすじ】
    14歳の楠本頼子は、憧れの同級生柚木加菜子と親しくなり、ある日二人で湖を見に出かける。しかし加菜子は、駅のプラットフォームから転落し瀕死の重傷を負う。加菜子を轢いた列車に偶然乗車していた東京警視庁の木場修太郎は、加菜子が運ばれた病院で恋焦がれていた元女優美波絹子と出会う。加菜子の姉である絹子(本名陽子)は、加菜子を絶対に死なせないと宣言し、巨大な箱のような「美馬坂近代医学研究所」へ加菜子を移送する。その後陽子のもとに加菜子の誘拐予告状が届き、警察による厳重な警備にも関わらず、加菜子は忽然と姿を消す。一方作家の関口巽は、カストリ雑誌の編集者鳥口守彦とともに連続バラバラ殺人事件と穢れ

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    2023年02月06日
  • 虚談

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    久しぶりに京極夏彦を読みたくなったけど、長編は読み切れる気がしなくてこちらの短編集。「嘘」にまつわる短編集で、三津田信三のシリーズのように、著者がそのまま体験したことのある話のような体で書かれている。
    最初からこの話は嘘、と言われているから拍子抜けする部分もあり、でも本当に嘘だか分からないとか、どこからどこまでが嘘かわからないというのは逆に不気味で良かった。
    一番怖かったのは「ベンチ」の仏壇破壊おじさんかなあ。キンゴロー様の話も好みだった。
    きっちりと創作された怪談の、因果関係が明確になるタイプの話も好きだけど、この短編集は実話怪談の「腑に落ちなさ」がある。わけが分からない、意味が分からない、

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    2023年01月25日
  • 死ねばいいのに

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    ネタバレ

    【2023年14冊目】
    「死ねばいいのに」
    ともすれば、ものすごい悪口である。悪意100%である。タイトルにもなっているこの言葉は、物語の章が変わる度に必ず発せられる言葉だ。けれど、それを発するケンヤという男は何も相手を不快にさせようと思って言っているのではない。

    死んだ女、鹿島亜佐美について何一つ知らないから教えてくれと、話を聞きに行くケンヤの先々には様々な相手がいる。不倫相手、隣人、ヤクザ、実の母親、警察官――亜佐美の話を聞きに行っているのに、なぜか彼らは自分のことばかり話すのだ。だからケンヤは話を聞いた上で結論付ける。

    死ねばいいのにと。

    言われた相手は皆一様な反応を見せる。だが、

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    2023年01月22日
  • 遠野物語拾遺retold 付・遠野物語拾遺

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    遠野物語に載っていない逸話集「遠野物語拾遺」を京極夏彦が再編集したもの
    柳田国男の原著「遠野物語拾遺」も併載

    遠野での怪異や行われている風習なども多数載っている

    逸話の順番が入れ替えられていて、原著では気づきにくい逸話同士の関係などが京極夏彦の解釈として描かれている
    訳の仕方や補足で付け加えられている情報など、京極っぽいものを感じる


    遠野物語との関係性や出版に至った経緯などの説明も併記されている


    個人的に面白かったのは
    ・餅を食べたいが故に交換条件で色々してくれる「何か」
    ・子供が仏像で遊んでいたのを注意したら、「折角遊んでいたのに」と夢枕に出てくる神仏
    この辺は物語の定番と違った

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    2023年01月17日
  • 死ねばいいのに

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    素直さの強さ。
    まっすぐであることの残酷さ。
    ただ、相手が豆腐なだけという可能性もある。
    生きづらいよねぇ。でも、がんばろ。

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    2023年01月17日
  • 虚談

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    短編でありながら、繋がっています。
    この小説は『嘘』なんです。
    ・レシピ
    ・ちくら
    ・ベンチ
    ・クラス
    ・キイロ
    ・シノビ
    ・ムエン
    ・ハウス
    ・リアル
    ・コード

    ゾワッとするが、時々笑える。楽しかったです。
    これを読むと…ん?私の記憶は大丈夫か?と疑ってしまう。
    『嘘』と『真実』とは…?

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    2023年01月02日
  • 中禅寺先生物怪講義録 先生が謎を解いてしまうから。(6)

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    百鬼夜行シリーズのスピンオフだけども、ドラマCDとか聞いてるとこの漫画のキャラクターが頭の中で想像されるようになってしまった。
    これを書き終わったら、塗仏やるのかな。

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    2022年12月30日
  • 文庫版 ルー=ガルー 忌避すべき狼

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    ネタバレ

    ・12月19日に読みはじめ、28日に読み終えました。 

    ・いやすごボリューム。積読を消化するのに飽きてきて(これだから溜まり続けるのでは?)フォロワからおすすめしてもらった本①です。京極夏彦は初めて!本屋さんで背見たときは笑った。京極夏彦だ。分厚すぎる。持っていった美容室で「聖書ですか?」って言われた。京極夏彦です。

    ・おもしろかった! ゴリゴリのSFとミステリ…… こういう章ごとに別々の視点で描かれるやつは(今作だとふたり)、ふたりの状況が交わるところが気持ちええよなあ。


    ・死にかけるような目に遭っても、殺すか殺されるかの状況から抜け出したとしても、特に変わりなく生活が続くのはうっす

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    2022年12月29日
  • 今昔百鬼拾遺 月 【電子百鬼夜行】

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    千頁越えは京極食堂での並盛。三編合わせてだから小皿三品ってところか。定食(本編)好きな常連には満腹感に欠けるものの、味付けがらしくてそれなりに美味い。サブキャラを上手く使っているのは『河童』。饒舌で脱線してユーモアを加えてる。『鬼』鬼の副長との結び付けをもっと期待してしまった。『天狗』美由紀と美弥子の掛け合いはいいけど、ここでジェンダー論やらんでも。次は何を食べようか。

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    2022年12月24日
  • 死ねばいいのに

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    「俺、アサミのこと知らないんすけど」
    殺された若い派遣社員アサミのことを聞いて回るケンヤ。無礼なこの男は、アサミを知るかもしれない人物を一人ひとり訪ねていく。
    一話進むごとにアサミという人物が紐解かれていく。







    そのはずなのに……


    最後、やっぱりアサミが分からなくなった。

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    2022年11月20日
  • 百鬼夜行 陰(全)【電子百鬼夜行】

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    10編から成る百鬼夜行シリーズのサイドストーリーです。
    『姑獲鳥の夏』から『塗仏の宴』までに登場した人物のバックグラウンドが描かれているのですが、それぞれの作品ではそれほど詳しく描かれなかった者達の深層までも京極さんの筆致で表現されています。
    短編集の類に入る作品ですが、1つひとつの内容が濃く読むには時間がかかります。
    読後の疲労感も百鬼夜行シリーズならでは。
    背景を知った上で『姑獲鳥の夏』から再読したいのですが、骨の折れる作業になりそうです。笑
    また、最低でも『塗仏の宴』までは読破しておくのがおすすめです。

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    2022年10月25日