京極夏彦のレビュー一覧

  • 文庫版 ルー=ガルー 忌避すべき狼

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    近未来、動物肉の代替食が開発され不殺が常態化し、極度に情報統治された世界で起こる連続殺人に、14歳の少女達が巻き込まれる、ミステリ&SFアクション! でもやっぱり京極ワールド。
    10年ぶりに京極作品を読むので、最後まで読めるかなと心配していましたが、杞憂でした。一気読みでした。エンターテイメントで、いろんな理論合戦もあって、ただただ面白かった。
    2022年の今だからこそ、スマホ(端末)の存在やネット会議に違和感がないけど、2001年の作品と考えると…すごい。

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    2022年07月08日
  • 魍魎の匣(1)【電子百鬼夜行】

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    京極夏彦の和風ミステリー、「百鬼夜行シリーズ」の2作目。分厚過ぎて文庫本が"匣"型になってしまったことで有名(?)な本作、『魍魎の匣』を手に取ってみた。(手に取ったのは、取り扱いに良い分冊版。)

    中央線武蔵小金井駅で発生した人身事故。重傷を負いながらも一命を取り留めた女学生・柚木加奈子。「加奈子を――死なせはしません」、加奈子の姉・美波絹子、もとい柚木陽子は決然と言い、加奈子を森の中に佇む正方形をした異様な建物「美馬坂近代医学研究所」へ運び込む。警察によって過剰な程の警備体制が敷かれる謎の研究所。そんな中、身動きが取れないはずの加奈子が研究所から姿を消してしまい―――。

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    2022年06月04日
  • 文庫版 地獄の楽しみ方

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    言葉の罠にはまらないために
    地獄を楽しむために
    京極さんとの言葉をめぐる一問一答

    同じ言葉を使っているはずの職場でさえ、伝わらないときがあり理解できない時がある。
    自分にさえ自分がわからないのに他人にわかるわけがないと思っている。
    その本面白い?と聞かれて 面白いよと答えることがあっても他人に面白かったよと言って薦めることはしない。
    言葉という不思議なもの、不完全で完全なもの、言葉って面白い。

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    2022年05月07日
  • 魍魎の匣(3)【電子百鬼夜行】

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    長い。長いし京極堂演説は難解だが、うぶめの夏で「ここは後々大事❗️」ということを学習していたので頑張って読んだ。それでも読み続けられるのはやはり面白いからである。上中下の分冊で読んだが、下は全て伏線回収と真相解明。ページを捲る手が止まらなかった。
    ストーリーは勿論のこと、個性豊かな登場人物が場面場面を盛り上げてくれる。
    榎木津がとても好き。御亀様と、猿と鳥が説明するでしょう、の台詞は笑った。

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    2022年04月27日
  • 鬼談

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    再読。現代怪談シリーズ短編集。現代怪談シリーズの中ではこの「鬼談」が一番面白く読めた。久しぶりに読んだわりには大体覚えていたのもそのせいだろう。人と鬼をメインテーマに、その狭間をゆらゆらと漂う者たちの悲喜交々がぞっとしたりもするが、どこか共感できるところもある。一番面白いのはやはり「鬼縁」だろうが、一番好きなのは「鬼慕」かな。

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    2022年04月27日
  • 嗤う伊右衛門

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    なんとなく知っているつもりだった四谷怪談だが、本書を読んで、案外と知らないことに気付いた。鶴屋南北の『東海道四谷怪談』など読んでないから、それも当然なのだが、案外と登場人物も多い、込み入った話なのだね。だから、どの辺りが南北から受け継いだ部分でと言った考察はできかねるのだが、伊右衛門と岩のキャラクターが、南北版とは大きく変わっていることぐらいは分かる。もっとも巻末の解説によると、岩のキャラクターは、南北が下敷きにした事件に取材した実録小説に多くを負っていると言うからおもしろい。
    お互いに愛し合っているのに相手に伝わらないという、不器用過ぎる二人の悲劇を、同じようにわずかな齟齬が積み重なって生ま

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    2022年04月26日
  • 中禅寺先生物怪講義録 先生が謎を解いてしまうから。(1)

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    スピンオフというより、公式二次創作っぽい色合いが強いかな。
    でも「これ普通に京極夏彦原作??」って思っちゃうくらい各キャラが「らしい」感じで、そこはさすが他作品のコミカライズも手掛けてる志水先生だからこそって感じ!

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    2022年03月26日
  • 西巷説百物語

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    いやー、さすがに面白い。個人的には「溝出」の坊主の説法が心に響いた。私の「葬式」に対する考え方が変わったかもしれない。

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    2022年03月18日
  • 絡新婦の理(1)

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    画力

    画力がすごく高いので、安心して読めます。これは原作の小説では表現できない面ですね。特に女の子キャラが良いです。みんな可愛いのに、しっかりと描き分けもできていて凄い。ただ、その代わり男キャラの肩幅が狭くみんなヒョロヒョロなのか気になりました。

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    2022年03月02日
  • 虚談

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    ネタバレ

    全部嘘の話であると書いてある。

    ナッちゃんと呼ばれたりしているから、作者とおぼしき主人公が出てくる。
    どれも本当のことに思える。
    でも、小説って嘘のことを書いてあるのは普通である。
    でもリアルがそこはかとなくあるような気がする。
    とくに気に入ったのは『クラス』というはなし。
    デザイン系の学校のクラスメイトの石垣島出身なのに関西弁の御木さんは主人公より10個くらい年上、相談されて飲みに行く。死んだ妹が会社にいる、なんなら家のなかにもいると言う。しかし御木さんには妹などいないのだった。それは妹ではないと話をする。別の日のイラストレーターの個展でクラスメイトの久米田にあう。そこで御木さんのはなしを

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    2022年02月11日
  • 今昔百鬼拾遺 河童

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    おそらくシリーズの途中から読んでしまった。しかしシリーズでも登場人物の紹介も軽く入っており、どこからでも読めると感じた。
    途中までは物語の進みと共に民俗学的な信仰の話が多くあり、学生時代を思い出しとても面白かった。
    最後一気に終盤に向かっていく所で緩急があり最後まで読み切ってしまった。

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    2022年02月11日
  • 中禅寺先生物怪講義録 先生が謎を解いてしまうから。(1)

    購入済み

    好きですねー

    元々小説本編のファンで、イメージと違うかも…とあまり期待しないようにして読み始めたが、どっこい非常に面白い!
    おどろおどろしい小説の雰囲気とは異なる感じもするが、原作ファンで読むのを躊躇っている方にはぜひ手に取ってほしい。

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    2022年02月09日
  • 中禅寺先生物怪講義録 先生が謎を解いてしまうから。(1)

    購入済み

    謎解きが面白い

    戦後の日本の怪談話が楽しめる。無愛想な中禅寺先生と巻き込まれ体質のかんなの取り合わせが良い。昭和レトロな謎解きも面白いなと思います。

    #ドキドキハラハラ #ハッピー

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    2022年02月06日
  • 今昔百鬼拾遺 月 【電子百鬼夜行】

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    「鬼」「河童」「天狗」の合本。それぞれ文庫で読んでいたので内容としては再読。どの話も過去の因縁とか因果とかしがらみとかが根底にあった話だったわけだが、どれも最後に美由紀ちゃんが啖呵を切ってくれるのですっきりとした読後感が残る。中禅寺敦子と呉美由紀のコンビはそれぞれだけでは機能しないけれど、二人が揃うことによってどんな困難にでもぶつかっていける、そんな予感を抱かせてくれる。「鬼」も「河童」も「天狗」もどれも陰惨な話ではあったのだが、そういった夜明けを感じさせるような煌きもあった気はした。

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    2022年02月06日
  • 文庫版 書楼弔堂 破曉

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    史実の著名人をモチーフにして、その人のための一冊を提示する書店の、売り方にそれぞれの作家への畏敬や救いのようなものを感じた。京極先生の本と文への愛がこれでもかと詰め込まれた小説だった。

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    2022年01月29日
  • 文庫版 豆腐小僧双六道中ふりだし

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    江戸の町の一件のあばら家に出現した妖怪の豆腐小僧が、

    自分が何者であるのか理解できない豆腐小僧は、鳴家(やなり)や死に神などの妖怪に出会い、やがて妖怪とは怪異を理解しようとする人間の想念がかたちをとった存在であるということを学んでいきます。そんな豆腐小僧が、みずからのアイデンティティをさがし求めて、博識の達磨や妖艶な化け猫の三毛姐さん、田舎の妖怪である袖引き小僧などの妖怪たちとともに珍道中をくり広げます。やがて妖怪一行は、妖怪を信じる村人たちの蒙を啓こうとする儒学者の室井了軒によって、村の怪異が消滅の危機に瀕していることを知ります。そこに攘夷派の浪士たちも乗り込んできて、最後は豆腐小僧をはじ

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    2022年01月21日
  • 文庫版 厭な小説

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    再読。厭なことが詰まった短編集。再読と言っても覚えていたのは後半の方だけだったので、前半の部分はわりと新鮮な厭さが味わえた。理不尽でありながらも一部では整合性のある厭さに包まれた話たちだが、その厭さがクセになる。厭だけど面白い、面白いけど厭だ。また厭な気持ちを味わいたくなったら読みたいと思う。

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    2022年01月12日
  • 嗤う伊右衛門

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    読みながらずっと暗いものが自分の中でぐるぐるしてた切ないだけで言い表せれないやり切れない
    愛とか執念とか慈しみとか憎しみとか、京極夏彦は人の感情の書き方が繊細だと思う

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    2022年01月08日
  • 薔薇十字叢書 天邪鬼の輩

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    ヤングな彼ら

    関口、中禅寺、榎木津の学生時代の話。
    ちょいっとでる藤牧。姑獲鳥の夏の恋文の件より前だからか、関口くんがそこまで病んでない。
    バンカラな彼らを想像するのは楽しい

    読みやすくてサクサク読めました。
    オチもついてきれいに終わります。

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    2022年01月07日
  • 嗤う伊右衛門

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    ネタバレ

    歌舞伎で観る東海道四谷怪談とはまったく異なり、伊右衛門も岩も、不器用ではあるが愛に溢れている。現代の夫婦像にも通ずるところがありそう。
    ただ周囲はひたすらにグロテスク。
    どす黒い血に塗れた屍たちの中、桐箱だけが尊く描かれたように感じたが、それは天国なのか地獄なのか。

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    2021年12月28日