京極夏彦のレビュー一覧

  • 覘き小平次

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    面白かった。実を言うと、読んでいる最中、何が起こっているのか、良く分からず、そして、登場人物の思考が難しく、よく理解出来なかった。しかし、読み終えてやはり面白かった。小平次もお塚も、治平も大好きになった。

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    2026年04月20日
  • 幽談

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    現代怪談シリーズ。
    幽霊ってそもそも何?という概念を考えさせられるストーリーばかりだった。
    些細な常識が覆されるとゲシュタルト崩壊のようなキリがない恐怖に変換される。
    実態を持たない、人の形とは限らない誰かの残留思念というか。でも人の形をしていることもあるし。

    "ほん怖"というより"世にも奇妙な物語"のイメージが近い感じだった。『下の人』『知らないこと』が特に軽快に話が進んでいたようて飛び抜けて奇妙。え、そうなる?って。

    雰囲気がなんだか読んだことあるような?と思い返したら教義『地獄の楽しみ方』でも言葉の解釈ひとつで見え方が変わるお話があったなあと。

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    2026年03月30日
  • 鉄鼠の檻(4)【電子百鬼夜行】

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    ネタバレ

    素人が分かるはずもない圧倒的な知識量で完敗としか言いようがない結末。しかしながら憤懣なく納得しての幕引きなので心地よい。ただ、ちょっとそれはSFにならないか?って現象があったのはいただけないが事情が事情だけに目を瞑るとするか。それにしても誰も報われない空しさ、これこそ檻に囚われてしまったが故。それぞれの殺人現場がすべて禅なる教えによるものとはどうやってこんな資料引っ張ってきたんと感心するばかりで、この『鉄鼠の檻』は禅宗を知りたい人は物語付きで学べますって宣伝したらいいんではないでしょうか。
    いつものメンバーが襲い掛かる恐怖がなかった分緊張感なく所々クスクス笑いながら読めたシリーズで一番ライトな

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    2026年03月27日
  • 巷説百物語

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    怪談かと思いきや。
    怪談に偽装するスパイモノだった。

    御行の又市。その人らが行う小股潜り。これがどうやって行われるか。
    ミステリとして見るより、少しファンタジックなモノとして見た方が良い。謎を解こうにもあまり現実的とは言えない場面があるので。

    しかし現実的ではないにも関わらず、リカバリーの跡や現実と非現実の線引きがあって、読み手側としては難しい言葉使いとは裏腹に意外と読める。

    誰が何だったかを忘れることがあるから、メモるのも手段。分厚いし、通勤通学中には向かないかな。でも文学作品としてはライトと文芸の中間っぽいから面白い。

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    2026年03月26日
  • 鉄鼠の檻(4)【電子百鬼夜行】

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    あー、終わっちゃった!というのが、最初の感想です。
    一体これはどういうことか?と読んでいる時の楽しさをたっぷり味わうことができました。宗教の世界は分かりにくいことが多いけれど、楽しく読めました。
    京極夏彦さんのほかの作品も読んでみたいと思いました。

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    2026年03月23日
  • 鉄鼠の檻(3)【電子百鬼夜行】

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    いったいこの話はどこに落ち着くのだろうか?と興味は尽きず、どんどん引き込まれます。
    この寺は、どういう存在なのか?早く全貌を知りたいです。

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    2026年03月22日
  • 猿

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    ネタバレ

    恐怖とはなんだろう?生存本能からくるものなのか?ありえないと思い込んでいる現象、物、自分の常識が通じないことすら恐怖の対象にはなるのかもしれない。現実が恐怖が逃げ出したい感情が猿なのかもしれない。京極ワールド現代バージョン、面白かった!

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    2026年03月18日
  • 後巷説百物語

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    時は文明開化の明治10年。四人の若者が怪事件に悩み、一白翁の許を訪れる。翁は若者等の話を聞き、若い頃に自ら遭遇した同じような怪事件を語り始める……。それは、江戸の昔にあった暗がりに潜む妖かし達、そしてそれを駆使する薄闇に巣喰う小悪党達の物語。しかし文明開化の今、かつての暗がりは追い払われ、そこを栖とする妖怪も小悪党達も居場所を失い消えてしまった……語る翁の口調ににじむ懐旧と愛惜の念いが切ない。毎作品違った語りの枠組みを採用するという京極さんの戦略のため、今作は明治の今とかつての江戸の双方を語るという複雑さゆえに、又市やおぎん、治平達小悪党が全面に出てこず、少し寂しい。それでも、京極氏の文章はお

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    2026年03月19日
  • 巷説百物語

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    ネタバレ

    金で依頼を受けるし騙しもする小悪党といえど、やっていることは人情溢れる人助けと世直しに他ならない。善人が不幸になるのを黙って放っておくことはできない、悪人が道理に反することをやってのさばるのも良くないと考えているフシがある。世の中はうまく回らないといけない。
    裏の世界を知っているからこそ得られる情報量を駆使して、事件を落ち着くところに落ち着かせる手腕が、見ていて楽しかった。
    完全な正義ではないけれど、又市にはポリシーがあり筋は通っている。又市がどんな人間なのか、すごく気になる終わり方だった。シリーズを読むのが楽しみ。

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    2026年03月12日
  • 猿

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    ネタバレ

    こんなにすっっっと読み終える京極作品は初めてかも。大体いつも文字数そのものが多いし、書かれていることを考え考え読まされるし。

    何もない、何もないと説明され続けることで怖い。
    読み終わった後で、結局何!?ってなるのも怖い。

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    2026年03月08日
  • 猿

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    ネタバレ

    京極先生を初読。

    すごい作品を読んでしまった。

    何も起きていない。事件も怪異も明確な「何か」もない。なのに、怖い。
    「怖いということが怖い」という感覚が繰り返され、何が怖いのかわからないのに怖い、という状態そのものが恐怖の本質を突いてくる。
    文体だけでこれほどの怖さを生み出す才能に感服。
    タイトル通りの「猿」も、主人公やパートナーには見えている猿が怖いと感じるも、他人にはただの動物、というズレがまた怖い。
    怖いものはなく、「怖いと思っていること」が怖い。当然の理屈を大作規模で徹底的に描き切る技量に脱帽しました。
    ジャンルって、「何も起きないメタホラー」か「恐怖の本質を問う小説」みたいな感じ

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    2026年03月07日
  • 猿

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    猿?ホントに?猿?

    初めと終わりの場面は同じ
    だけど………

    読み終わると
    中の部分が夢のよう
    全体に不穏な感じが付いて回る

    安心できるのはいつになるのだろう

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    2026年03月06日
  • 今昔百鬼拾遺 月 【電子百鬼夜行】

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    【一言感想 鬼】
    意味のない物事に意味を付け加える事や、
    無関係な物事を繋ぎ合わせる事で、
    得体の知れない虚妄を作り上げてしまう

    【一言感想 河童】
    相手や他人はこういう人だと決めつけても、
    自分だけがそういう風に思い込んでいるだけで、相手の本心や考えは違っている

    【一言感想 天狗】
    自分の価値観が常識であり、
    普遍的で絶対的に正しいという考え方は傲慢

    冷静に公平であろうとする"中禅寺敦子"と、周囲を客観的に見れるが大人になりきれていない"呉美由紀"が巻き込まれていく怪事件を描いた、中編三作品がまとまった書籍

    文章量は多いけれども、登場人物の心情

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    2026年03月03日
  • 死ねばいいのに

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    ケンヤが「死ねばいいのに」と言いたい気持ちはわからないでもない。「じゃ殺してくれ」と言われたらどうするのだろう。まぁそんな話ではないけれど。
    たとえば、京極堂シリーズとか巷説百物語シリーズなど、作者の長い薀蓄や、初めてお目にかかるような妖怪変化についての熱い興味や知識に出会っていると、今回のような、ダイレクトに発射されたような題名にショックを受ける。
    これはどうにかして読まねばならない、でも、もしかしてこれまでのイメージが。
    どんなイメージかといわれても困るけれど。シリーズのほかには「嗤う伊エ門」しか読んでないけど。

    でもファンであってよかった。実に面白かった。

    何気なく過ごしている日常の

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    2026年02月27日
  • 巷説百物語

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    シリーズが完結し、オフシーズンになったのでシリーズ通し読みのため再読。もっと妖怪妖怪した小説だと思っていたが、読み返してみて幻想味はわりと薄いのだと気づいた。それにしも、京極さんの語り、文体はうまい。そうか第一作から、又市は関西へ出張っていて、林藏も登場していたのね。

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    2026年02月24日
  • 病葉草紙

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    ネタバレ

    目次
    ・馬癇(うまかん)
    ・気積(きしゃく)
    ・脾臓虫(ひぞうむし)
    ・蟯虫(ぎょうちゅう)
    ・鬼胎(きたい)
    ・脹満(ちょうまん)
    ・肺積(はいしゃく)
    ・頓死肝虫(とんしかんちゅう)

    長屋に住む、何を生業にしているのかよくわからない青年(本草学者)久瀬棠庵が、病を虫になぞらえて事件を解決する、連作短編集。
    この棠庵という男、頭はいいのだが人の心の機微がわからず、言葉も文字通りの意味でとらえてしまうので、何かと意思の疎通が難しい。
    悪気なく失礼なことを面と向かって言って憚らないのである。悪気がないから。

    毎日様子を見に来る大家の息子(実質大家のようなもの)である藤介が、時折置いてけぼりに

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    2026年02月06日
  • 塗仏の宴 宴の始末(1)【電子百鬼夜行】

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    分冊はやっぱり便利ね。
    読み疲れない。

    宴の支度から、時間を空けての再会で、いろいろ忘れてる。
    当然。
    読んでるうちに蘇ってくるのもまたよし。

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    2026年02月04日
  • 怪と幽 vol.020 2025年9月

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    今回の特集は、昭和に流行ったオカルトについてと小泉八雲さんの2本立てで、ユリゲラーさんや つのだじろうさんのインタビューも掲載されていました。
    先月「緊急検証!THE MOVIE」を読んだばかりの私には、ユリゲラーさんが立て続けに出てきたから、懐かしいというよりも「ブーム再来!?」って勘違いしてしまいそうになる(笑)

    加門七海さんが当時のご自身のことを「心霊現象のみに強い関心を抱いていた」って仰られてたけど、考えてみれば私もそうだったかもしれない。オカルト全般というより、心霊と超能力に惹かれてたから、夏休みには毎年「あなたの知らない世界」とかワイドショーの心霊写真特集を友達と観たりしてたし、

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    2026年01月26日
  • 巷説百物語

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    季刊『怪』に掲載されていた連作短編をまとめたもの。小股潜りの又市をどうやら中心に動いているらしい、この連作に登場する組織がいかなるものなのか、どうにもはっきりはしないが、<必殺仕事人>のようなものなのか?表立っては裁きようのない者を仕掛けを通じて「御行奉為(おんぎょうしたてまつる)」わけだけれど、その仕掛けに小豆洗いとか白蔵主とか妖怪がからんでいるところが京極夏彦的なのですね。
    話としては、情をかけられた狸が人間の形に変化して礼に訪れるといったことを仕掛けに用いた「芝右衛門狸」が面白いです。狸の仕掛けと悪人退治の結び付け方が奇抜なのですよね。
    それとやはり末尾を飾る「帷子辻」が何とも怖い。この

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    2026年01月26日
  • 今昔百鬼拾遺 月 【電子百鬼夜行】

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    ネタバレ

    京極堂シリーズの番外編で、京極堂の妹・中禅寺敦子と、『絡新婦の理』に登場した呉美由紀がペアになり、昭和二十九年に発生する怪事件に関わる三編。

    「鬼」:被害者が日本刀で斬り殺される事件が続発。「昭和の辻斬り」と呼ばれる連続通り魔に、美由紀の友人・片倉ハル子も犠牲に…。
    「河童」:千葉で尻を出した状態の水死体が相次いで発見される。河童の仕業か?
    「天狗」:高尾山に登った女性が忽然と姿を消した。天狗攫いか?…。

    理知的な敦子の推察が事件の闇を照らし、美由紀の啖呵がわだかまりを断つ。二人の真っ直ぐさが清々しい作品集。

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    2026年01月24日