京極夏彦のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
この世の中は地獄。
その地獄を楽しむための京極先生の指南書。
丸々一冊言葉についての話で、「地獄の沙汰も言葉しだい」というような感じ。
言葉を商売道具としている小説家の著者だからこそ語ることの出来る言葉についてのエピソード。
言葉の持っている危うさや楽しみ方がユーモラスに描かれていて、なるほどと納得させられる
ものばかり。
特に印象に残ったのは「あらゆる文章は誤読されるもの」言葉は欠けていて相手が勝手に埋めてしまうもの。
言葉のプロの小説家でさえそんな風に感じるのかと、いや毎日言葉に携わっているからこその実体験から来る感想なのかなと感じた。
なるほど、それで京極先生の本は分厚いのが多いのかな