京極夏彦のレビュー一覧
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ネタバレ京極先生を初読。
すごい作品を読んでしまった。
何も起きていない。事件も怪異も明確な「何か」もない。なのに、怖い。
「怖いということが怖い」という感覚が繰り返され、何が怖いのかわからないのに怖い、という状態そのものが恐怖の本質を突いてくる。
文体だけでこれほどの怖さを生み出す才能に感服。
タイトル通りの「猿」も、主人公やパートナーには見えている猿が怖いと感じるも、他人にはただの動物、というズレがまた怖い。
怖いものはなく、「怖いと思っていること」が怖い。当然の理屈を大作規模で徹底的に描き切る技量に脱帽しました。
ジャンルって、「何も起きないメタホラー」か「恐怖の本質を問う小説」みたいな感じ -
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【一言感想 鬼】
意味のない物事に意味を付け加える事や、
無関係な物事を繋ぎ合わせる事で、
得体の知れない虚妄を作り上げてしまう
【一言感想 河童】
相手や他人はこういう人だと決めつけても、
自分だけがそういう風に思い込んでいるだけで、相手の本心や考えは違っている
【一言感想 天狗】
自分の価値観が常識であり、
普遍的で絶対的に正しいという考え方は傲慢
冷静に公平であろうとする"中禅寺敦子"と、周囲を客観的に見れるが大人になりきれていない"呉美由紀"が巻き込まれていく怪事件を描いた、中編三作品がまとまった書籍
文章量は多いけれども、登場人物の心情 -
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ケンヤが「死ねばいいのに」と言いたい気持ちはわからないでもない。「じゃ殺してくれ」と言われたらどうするのだろう。まぁそんな話ではないけれど。
たとえば、京極堂シリーズとか巷説百物語シリーズなど、作者の長い薀蓄や、初めてお目にかかるような妖怪変化についての熱い興味や知識に出会っていると、今回のような、ダイレクトに発射されたような題名にショックを受ける。
これはどうにかして読まねばならない、でも、もしかしてこれまでのイメージが。
どんなイメージかといわれても困るけれど。シリーズのほかには「嗤う伊エ門」しか読んでないけど。
でもファンであってよかった。実に面白かった。
何気なく過ごしている日常の -
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ネタバレ目次
・馬癇(うまかん)
・気積(きしゃく)
・脾臓虫(ひぞうむし)
・蟯虫(ぎょうちゅう)
・鬼胎(きたい)
・脹満(ちょうまん)
・肺積(はいしゃく)
・頓死肝虫(とんしかんちゅう)
長屋に住む、何を生業にしているのかよくわからない青年(本草学者)久瀬棠庵が、病を虫になぞらえて事件を解決する、連作短編集。
この棠庵という男、頭はいいのだが人の心の機微がわからず、言葉も文字通りの意味でとらえてしまうので、何かと意思の疎通が難しい。
悪気なく失礼なことを面と向かって言って憚らないのである。悪気がないから。
毎日様子を見に来る大家の息子(実質大家のようなもの)である藤介が、時折置いてけぼりに -
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ネタバレ京極さんのお話は怖い、
ちゃんと怖い。
なんと言うか”怖い空気”がちゃんとある。
頭を洗っている時に背後に何かがいる気がして怖くなる様な日常の中に潜んでいる普段は感じない、いや気付かないふりをしている怖いのカケラ。そのカケラ達が醸し出す空気感。
物語序盤から漂う”怖い空気”なんだろうこの気持ち悪さ、と思いながら読み進めるに連れ濃くなる”怖い空気”オバケだ幽霊だの居る訳が無い、理屈でしっかりと教えてくれるし実際にそんなものは出てこないのだが、
最後ちゃんと怖い。
「いるの?いないの?」の大人版「厭な小説」の怖い版。
最近、活字から少し距離を置いて居たのですが、又色々読みたくなる一冊でした。 -
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今回の特集は、昭和に流行ったオカルトについてと小泉八雲さんの2本立てで、ユリゲラーさんや つのだじろうさんのインタビューも掲載されていました。
先月「緊急検証!THE MOVIE」を読んだばかりの私には、ユリゲラーさんが立て続けに出てきたから、懐かしいというよりも「ブーム再来!?」って勘違いしてしまいそうになる(笑)
加門七海さんが当時のご自身のことを「心霊現象のみに強い関心を抱いていた」って仰られてたけど、考えてみれば私もそうだったかもしれない。オカルト全般というより、心霊と超能力に惹かれてたから、夏休みには毎年「あなたの知らない世界」とかワイドショーの心霊写真特集を友達と観たりしてたし、 -
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季刊『怪』に掲載されていた連作短編をまとめたもの。小股潜りの又市をどうやら中心に動いているらしい、この連作に登場する組織がいかなるものなのか、どうにもはっきりはしないが、<必殺仕事人>のようなものなのか?表立っては裁きようのない者を仕掛けを通じて「御行奉為(おんぎょうしたてまつる)」わけだけれど、その仕掛けに小豆洗いとか白蔵主とか妖怪がからんでいるところが京極夏彦的なのですね。
話としては、情をかけられた狸が人間の形に変化して礼に訪れるといったことを仕掛けに用いた「芝右衛門狸」が面白いです。狸の仕掛けと悪人退治の結び付け方が奇抜なのですよね。
それとやはり末尾を飾る「帷子辻」が何とも怖い。この -
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ネタバレえ!?そこで終わるの!?って感じ。
村に着くまでが長い。でも京極夏彦さんらしい話がつらつらと書かれて進んでいったので、それほど苦にならなかった。現代の話だからそれなりに話も入ってきやすかったし。
なぜ村の老人らや芽郁がのうさんがいなくなったあの村を怖がっていたかについて個人的な見解をするとするならば、怖いと思うものは人それぞれで、たまたま村に集まった老人たちと芽郁がのうさんがいない村を怖いと思ってしまった。大多数の人間が怖いと思うことで恐怖心を掻き立てられ、読者はその村に呪い的なもの(怖くなる理由)の存在を求めてしまう。佑美は村は全く怖くないけど、猿はやけに怖いってことだよね?「姑獲鳥の夏」で -
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世評高い「巷説百物語」がaudible(2025年12月15日)に入ったので、ヤツガレ早速耳を傾けまして御座います。
百物語と云い乍ら七編しか収めては無く、同事務所宮部嬢「三島屋変調百物語」の二番煎じかと思いきや、はや26年も前のお話と聞き、こちらが先と恥入り。而も、実は妖怪譚でさえ無いと云う。
流石、冒頭「小豆洗い」が一番で御座いました。何が一番て、山中深く大雨で避難した小屋に集まった5人の人物正体が一向に判らぬ儘語られ始まる百物語が不思議過ぎて、総てが妖しく怪しいので御座います。
いつも最後の章が謎解の回となっております。よって彼らの仕掛けと種明かしに興味の焦点が移る始末。それでも、