京極夏彦のレビュー一覧
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【一言感想】
学術的な価値は無いかもしれない民衆が作り上げてきた芸術作品
娯楽の無かった時代に子ども達を楽しませる手段として先鋭化されてきた民話
今も昔も子どもはシモネタを好む傾向があるのか、昔の民話では思いの外取り上げられているけれど、そういう作品は民俗学者から敬遠された結果遠ざけられた作品は多いそう
「子どもが喜んで面白がってくれりゃいいか」で創作されているので、オチも無ければ謎が残ったままの話が多いが、キレイにまとまっていないから話として何度も聞きたくなったり、自分流にアレンジをしていくことで無数に民話が生まれていった側面もあるのだと本を読んで思いました
民話をくだらない話だと切 -
Posted by ブクログ
ネタバレ【2025年124冊目】
双六売りの又市が出会ったのは損料屋のお甲だった。その青臭さが良いと言われ、損を引き受ける一派の手伝いをするようになった又市だったが、裏の世界とは一線をかしてはいた――のだが、死んだはずの男が暗躍をし始め、損料屋にも魔の手が忍び寄り……小股潜りの又市が御行の又市になるまでの物語。
一言で言えば面白かったけど、めちゃくちゃ切なかった……。京極堂シリーズよりも、ある意味生き死にに容赦がなくて、連作短編集なので前編まで笑ってた登場人物があっさりと退場してしまったりして、泣く暇も与えてくれなかったり。前日譚ではあるので、多少なにかあるとは思ってましたけど、とにかく切ない。
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ネタバレセリフが多いからか、すごく読みやすかった!
亡くなったアサミがどんな人だったのかを聞いてまわるケンヤ。言葉遣いが悪いし、どちらかといえば失礼な物言いなのに、みんなだんだん自分の気持ちをぶちまけていく。誰もアサミの話はしない。どんなに辛いか、仕方ないか、と弁解する。
じゃあ死ねばいいのに。とケンヤに言われると、は?って。弁護士さんのいうとおり死にたいとかっていうのは辛さの比喩であって、本当に死にたがってるわけではない。
でもアサミは本当に死にたがっていた。不幸というか、恵まれた生い立ちではないのに、幸せだからこそ。
それはもう人じゃない。っていうケンヤの言葉がずっしりきた。
生きるってなんだろう -
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テーマと、澤村伊智さん松原タニシさんの対談に惹かれて、過去号をお迎えしました。
タニシさんの事故物件が13件目の時に対談されたらしく、先日聞いたラジオでの状況(その時は27件目とか言ってた、うろ覚え)との違いに感慨深くもなったり。
タニシさんをいくつかの媒体で追っていても、全然知らなかったことがこの対談でいくつも明かされていて、お迎えしてほんとに良かったなぁってなってます(事故物件価格設定とその裏事情とか)
あと、タニシさん、お話を引き出すのが相変わらず上手いですよね~ 澤村さんの黒い部分(笑)が引き出されてて、興味深く読ませてもらいました(笑)
そして、2025年現在、ピンピンしておられます -
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「絡新婦の理」で登場した呉美由紀と京極堂の妹である「稀譚月報」の記者、中禅寺敦子の二人が連続通り魔事件を調べるお話。百鬼夜行シリーズのスピンオフ作品
京極堂の蘊蓄なし&260ページ弱という分量なので、サクッと読める。キャラはきちんと濃い→
敦子ちゃんの考え方が好きなので、読んでいて楽しかった!あと、青木刑事の同期のようなものらしい賀川刑事がとても良い。楽しい。
事件自体は割とスタンダード。戦後という環境をうまく絡めたお話。
呉美由紀がこんなキャラだっけな?となりつつ(絡新婦読み直したい)昭和初期の全寮制女学園の雰囲気
を感じられるのは楽しい。
あと、鳥口がいいねぇ。敦子ちゃんとのやりと -
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ネタバレ良い意味で、終始いったい何を読まされているんだろうか、、、という気分にさせてくれる本でした
内輪ノリの悪ふざけのオンパレードで
読んでいてとても楽しかったです
みんな集まるとこんな感じになるんですねw
ずーーっと、ヒッチャカメッチャカです
ネタが古かったり、マニアックなモノもあり
元ネタ知らない人はちょっと読みにくいだろうな、と思いました。
最後の新旧問わずのキャラクターオンパレードに、京極夏彦の「妖怪」と定義するストライクゾーンの広さと
サブカルに関しての知識の深さに感心してしまいました
犬夜叉、そういえば妖怪だった(笑
私は鬼灯様にお会いしたいです
そして巨大テレビから這い出てくる、ジ