京極夏彦のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
この世の中は地獄。
その地獄を楽しむための京極先生の指南書。
丸々一冊言葉についての話で、「地獄の沙汰も言葉しだい」というような感じ。
言葉を商売道具としている小説家の著者だからこそ語ることの出来る言葉についてのエピソード。
言葉の持っている危うさや楽しみ方がユーモラスに描かれていて、なるほどと納得させられる
ものばかり。
特に印象に残ったのは「あらゆる文章は誤読されるもの」言葉は欠けていて相手が勝手に埋めてしまうもの。
言葉のプロの小説家でさえそんな風に感じるのかと、いや毎日言葉に携わっているからこその実体験から来る感想なのかなと感じた。
なるほど、それで京極先生の本は分厚いのが多いのかな -
Posted by ブクログ
【一言感想】
学術的な価値は無いかもしれない民衆が作り上げてきた芸術作品
娯楽の無かった時代に子ども達を楽しませる手段として先鋭化されてきた民話
今も昔も子どもはシモネタを好む傾向があるのか、昔の民話では思いの外取り上げられているけれど、そういう作品は民俗学者から敬遠された結果遠ざけられた作品は多いそう
「子どもが喜んで面白がってくれりゃいいか」で創作されているので、オチも無ければ謎が残ったままの話が多いが、キレイにまとまっていないから話として何度も聞きたくなったり、自分流にアレンジをしていくことで無数に民話が生まれていった側面もあるのだと本を読んで思いました
民話をくだらない話だと切 -
Posted by ブクログ
ネタバレ【2025年124冊目】
双六売りの又市が出会ったのは損料屋のお甲だった。その青臭さが良いと言われ、損を引き受ける一派の手伝いをするようになった又市だったが、裏の世界とは一線をかしてはいた――のだが、死んだはずの男が暗躍をし始め、損料屋にも魔の手が忍び寄り……小股潜りの又市が御行の又市になるまでの物語。
一言で言えば面白かったけど、めちゃくちゃ切なかった……。京極堂シリーズよりも、ある意味生き死にに容赦がなくて、連作短編集なので前編まで笑ってた登場人物があっさりと退場してしまったりして、泣く暇も与えてくれなかったり。前日譚ではあるので、多少なにかあるとは思ってましたけど、とにかく切ない。
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Posted by ブクログ
ネタバレセリフが多いからか、すごく読みやすかった!
亡くなったアサミがどんな人だったのかを聞いてまわるケンヤ。言葉遣いが悪いし、どちらかといえば失礼な物言いなのに、みんなだんだん自分の気持ちをぶちまけていく。誰もアサミの話はしない。どんなに辛いか、仕方ないか、と弁解する。
じゃあ死ねばいいのに。とケンヤに言われると、は?って。弁護士さんのいうとおり死にたいとかっていうのは辛さの比喩であって、本当に死にたがってるわけではない。
でもアサミは本当に死にたがっていた。不幸というか、恵まれた生い立ちではないのに、幸せだからこそ。
それはもう人じゃない。っていうケンヤの言葉がずっしりきた。
生きるってなんだろう