京極夏彦のレビュー一覧
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本屋で京極夏彦の本の分厚さにのけぞることは多々あるけれども、本の薄さにのけぞったのは初めてだ。
たった250ページとはこれいかに?
この作品は、歌舞伎の原作として書かれたものなのだそうだ。
確かに京極夏彦の作品と歌舞伎は親和性が高いかもしれない。
そして確かにこの作品は、影や暗闇の効果が目に見えるようで、舞台映えがしそうである。
京極堂の曽祖父は、以前『了巷説百物語』にも出てきたが、衣装といい決め台詞といい、まったく京極堂そのもので嬉しくなってしまう。
ただ、単に”憑き物落とし”として雇われただけではなく、本筋にしっかりと絡んでいて、彼が出てくるのは物語の必然なのだ。
本来の京極堂シリー -
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ネタバレ大阪の浮世絵師、竹原春泉が描いたという妖怪絵に
福島出身の戯作者、桃山人こと桃華園三千麿が解説を書いたというかたちの江戸時代の『絵本百物語』という怪談奇譚集の現代語訳である。
(後書きの荒俣先生のコメントを読むにホンモノであるらしい)
もうここからパラレルワールドにいる気持ちなのである。
妖怪絵と竹原春泉の画讃はお馴染みのアレであるが、解説がすごい。邪念があるから禍を受けるのであるし、平知盛なんかが妖物に成り果ててそんなところに顕れるなどあり得ないと思うって言っちゃってるし、鷺は光るものだから不思議じゃないし、平家一門の怨霊の蟹って、平家の武士は愚か者ばかりだったのだろうかとか、とか。
批判的 -
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ネタバレ2026年3冊目。
すごく読みやすくてさくっと読み終わっちゃったなあ。長屋の住人たちが主人公だから小難しい理屈や理論もほとんどなく、とてもわかりやすかった。これは人様にオススメできる珍しいタイプの京極夏彦。
棠庵は「前巷説百物語」でおじいちゃんのイメージだったから、20そこそこで出てきて「??」だったけど、今作はだいぶ前の時代なのね。確かに田沼とかの名前出てたけど、あんまり意識しないで読んじゃったなぁ。また「前巷説百物語」も読み返さないと。つかつまり、今作のあと棠庵は30年くらい空白期間っつーことよね。なるほどそれなら同じ設定でもう2冊はいけるな…待ってるね京極センセ♡
藤介はすごく親しみやす -
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「百鬼夜行シリーズ」の番外篇。おもしろい作品ではあるのだが、シリーズの読者に向けて書かれたファン・サーヴィス的な作品という趣が強く、なかなか純粋に小説として評価することが難しい。作品としては「鬼」「河童」「天狗」の3作品が収録されているが、いずれも推理小説としてはそこまで完成度は高くないと感じた。また、一介の女学生に過ぎない呉美由紀がいずれの事件においても深くコミットしており違和感を覚える。たしかに違和感が薄まるようには配慮してあるのだが、どう取り繕ってもそもそも女学生であるという設定は変えられないので、わたしの場合はそこがずっと引っかかってしまった。
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時は明治35年(1902)。必要な人にのみ忽然と姿を現す書楼弔堂(しょろうとむらいどう)。
今回は謂(いわ)く有り気な甘酒屋の老爺・弥蔵を狂言廻しに、徳富蘇峰、岡本綺堂、宮武外骨、竹下夢二などの、人生のターニングポイントに相応しい一冊の本を弔堂が選書する。
前2巻まではお客さんの正体を推理するのが楽しかったのであるが、今回は早々にわかってしまう。その代わりと言っては何だが、弥蔵爺さんの正体がトンとわからない。何人も人を斬ってきた幕臣崩れとまではわかるのではあるが、幕臣側の人斬りは新撰組関係しか思いもつかず、どうもそのようではないので、読みながらずっと頭を抱えていた。寺田寅彦じゃないけど、その -
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ネタバレ再読。
とはいえ、20年ぶりに読み返したので新鮮な気持ちで読むことができた。
〈巷説百物語〉シリーズ第1巻。騙りや手品、変装などを駆使して事件を解決する小悪党たちを主人公とした、1話完結型の作品集。
深い因縁からの執着や迷妄を祓い、現に向かい合わせるとでもいうような「憑物落とし」を行う〈百鬼夜行〉シリーズと対を為して、この〈巷説百物語〉シリーズでは逆に怪異を利用し、作り出し、またはわざと読み違えて事をおさめてしまう。(又市の
「目ェ醒まして本物の真実見ちまえば、辛くッて生きちゃ行けねェ。人は弱いぜ。だからよ、噓を噓と承知で生きる、それしか道はねえんだよ。煙に巻いて霞に眩まして、幻見せてよ、 -
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三冊合本版。だったらこの厚さでも普通かと騙されそうになるのだが、一冊ずつでもそれなりの長さなので、結局はかなり読み応えがあるのだった。「鬼」:意外性はまずまず。妖怪談義がやや薄めだと感じられるのは、『魍魎の匣』でもいくらか鬼談義があったからか。『ヒトごろし』とも関わりがあるようなので、そちらも読みたくなる。「河童」:のっけから河童談義で嬉しい。『塗仏の宴』のひょうすべ談義ともつながる。話としてはまずまず。「天狗」:これが一番好きかもしれない。美弥子の再登場は嬉しい。天狗談義は薄めで、専門家の講義が欲しかったところ。美弥子の言葉が小気味良く、読む手を進めさせてくれる。話としてもまずまず。そして自