京極夏彦のレビュー一覧
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百鬼夜行シリーズ待望の十作目。永らく出なかった新作だけあって悦びも一入、じっくりと時間をかけ味わって読ませて戴きました。
嘗て読み漁ったシリーズ作品の懐かしき登場人物達の躍動に心躍るばかりです。
肝腎の内容に関しては相変わらず圧倒の一言に尽きます。一体何うやって斯様な御話を考えているのか。此が一人の人間の脳味噌から出て来ると言うのが俄かには信じられぬ程です。
巻末の解説で小川哲氏が触れていますが、本作の圧巻は何と言っても其の「構造(構成)」でしょう。一つ一つは独立した違う御話に見える複数のパートで構成され、謎が解明に近付くにつれ其々が連関していきます。然し全てのパートが収斂し、真相 -
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とりあえず三部作の一作目。
なんだこれ?
名だたるホラー作家が実名で登場している。
妖怪が現代に現れ、世の中が大混乱。
水木しげるが憂い、荒俣宏が奮闘する。
会話文が多くて、今までの京極小説っぽさがない。
大御所がラノベ書いたらこんな感じなのか?それにしても語彙が多くて、会話文だらけの展開でもどこか新鮮で面白い。
端役だったけど、岩井志麻子が男性に刺されそうになって逃げてるところがツボだった。妖怪関係なく身の危険にさらされる女流作家。
黒史郎さんがいい人なのに貧乏くじ引くのがほほえましい。ダゴンみたいのに憑かれて可哀そう(だけど笑える)
ちゃんとした感想は最終巻まで読んでから。
今のと -
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ネタバレ『巷説百物語』シリーズが完結した直後、京極夏彦さんの新刊が並んだ。帯には、『前巷説百物語』にも連なる謎解き奇譚、とある。
八丁堀近くに貧乏長屋があった。大家の息子である藤介は、店子を見回るのが日課。店子の中に、久瀬棠庵という風変わりな本草学者がいた。この長屋で、なぜか怪事件が続発し、その度に藤介は棠庵に頼ることになるのだが…。
読み進めると、『巷説百物語』シリーズとフォーマットが似ていないこともない。妖怪のせいにして丸く収める『巷説百物語』シリーズ。棠庵はどうするのかというと、虫のせいにしてしまう。もちろん、こんな虫は存在せず、むしろ妖怪に近い。
棠庵というキャラクターは、又市一 -
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『絡新婦の理』で事件に翻弄された美由紀と、京極堂の妹で雑誌記者の敦子が探偵役となる3篇。京極堂とその悪友(?)3人は登場しないけれど、百鬼夜行シリーズでお馴染みの面々が登場してきて、雰囲気は随分賑やかである。
ある意味普通を地で行き、十代ならではの素直な感覚をいかんなく発揮する美由紀と、理性的であろうとすることが信条の敦子は、互いに足りないところを補い合える良いコンビだった。密会場所となるのが、駄菓子屋というのも楽しい。『天狗』に登場する(いつぞやかの榎木津に結婚式を滅茶苦茶にされた)美弥子も含めて、京極先生の描く女性というのはどことなく清々しいのは何故だろうか。3篇とも人死にが出ていて物騒極 -
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【2024年170冊目】
投擲する狸、首を跳ねられても蘇る男、消えた花嫁、山の民と船幽霊、殺しに魅入られた死神、二人の天狗。仕掛けを施し、悪を滅する。巷説百物語シリーズ第二弾。
一話からぐっときてしまいました。こんな泣かせるような話書いたっけ京極先生…私の涙腺が緩い?とか思ってたら、話がどんどんエグくなっていって、やっぱり一番怖いのは人間じゃねーか、と。むしろ、祟られてるとか取り憑かれてる方がまだいい、正気で狂気の人間の怖さ。
一見、それぞれのお話が別物に見えたりしますが、連作短編集で少しずつ繋がっています。これ、最初は今作でお仕舞いにしようと思ったんじゃなかろうかこのシリーズ…と思わせる -
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日本を滅ぼすには、妖怪を滅ぼせばいい?
その目論見に、妖怪馬鹿たちが立ち上がるーーーのか??
虚実が混じり合って、何が嘘で何が実やら…妖怪大好きな人にぜひ読んでほしい、京極節満載の物語。
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好きだなー、このお話。ところどころクスクス笑いながら、極太本を楽しく読み終えた。
あの人が!あの人も!?(大好き小松和彦さんも!)
で、あのキャラが!!
と、実在のヒトたちがたくさん出演している。人気キャラクターも出てくる終盤は、まぁ笑った。
読後は祭りの終わりの一抹の寂しさ…水木しげるさんが亡くなっている今だから、一層寂しく感じる。
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余裕や遊びがないと、生きるのは難しい。
日本人が古くから、人生をど