京極夏彦のレビュー一覧
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ネタバレ上巻に次いで中巻は魍魎についての蘊蓄が文字の洪水のように押し寄せてくる。京極堂の知識はどれほどのものなのか!?もうここまで来たら京極堂は全能過ぎて、周辺のメンバーが少しの情報をかき集めてきたらすぐに解明してしまうやん笑
もうすでに解明がほとんど終わってしまった京極堂だけど、まだ中巻。いくつかの事件が解明されているけれど、肝心要がまだ残っている。それも京極堂は分かっている?ならどうやって下巻でのボリュームを稼ぐつもりなのだ、京極さん。
全巻1000ページを超えるボリュームでありながら読んでいてもそんなに疲弊しない。これだけ興味を引き続けさせるこのシリーズはほんと病みつきで、この魍魎編が終わったら -
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京極夏彦の和風ミステリー『鉄鼠の檻』、分冊文庫版の3巻。
小坂了稔と大西泰全、禅僧二名の殺人事件の捜査が行われる箱根の山奥、明慧寺。寺の土牢から抜け出し一暴れした後取り押さえられた老人は、元・典座の博行(ばくぎょう)。彼は、かつて久遠寺医院で小児科医として働いていた菅野博行(ひろゆき)であった。精神を患ったかつての部下を目にした久遠寺翁は、事情を聞くため、彼が幽閉されている土牢に潜り込む。一方、京極堂は、奥湯本で捕らえられた松宮仁如(じんにょ)と名乗る僧侶に会うべく、飯窪女史と共に拘留されている駐在所へと向かう。その僧侶こそが、飯窪女史が探し続けていた幼馴染、松宮仁(ひとし)であった―――。 -
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ストーリーとしても面白かったのに加えて、明治期の製本における様々な苦労・工夫(活字の事、紙の事など)についても、垣間見る事が出来て良かった。読書する時にいちいち気にはしてないけど、活字の漢字の横棒一本一本に拘っていた人がかつて実際にいたんだろうと思うと、凄い事だと思う(気にせず読書できるような字体こそが活字としては理想的なんだろうから、それでいいんだろうと思うが)。本の形態・普及の形式も、今後変わっていくのかもしれないけど、紙の本も残っていて欲しいと思った。
今回で書楼弔堂のシリーズが完結。時間があればまた破暁から読み返したいとも思うけど、1冊がそれなりなボリュームでもあるから、実際むずかしい