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江戸末期。双六売りの又市は損料屋「ゑんま屋」にひょんな事から流れ着く。この店、表はれっきとした物貸業、だが「損を埋める」裏の仕事も請け負っていた。若き又市が江戸に仕掛ける、百物語はじまりの物語。
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Posted by ブクログ
ありし日の又市がちゃんと正義漢で格好いい 若い百介、おぎん、小右衛門、などなど 色々繋がってきました
上方から江戸に流れてきた双六売りの又市は、縁あって損料屋「ゑんま屋」の裏の仕事を手伝うことになる。 若き又市が、渡世仲間達と「損を埋める」仕掛けをしていくうちに裏稼業を牛耳る強敵に絡め取られることになり……シリーズ4作目にしてはじまりの物語。 若き日の又市があまり好きになれず、前半は少しペースダウ...続きを読むンしたけど、物語が繋がりだす後半は一気読み。 最終話はこのシリーズあるあるの苦しく切ないお話。 江戸時代、という時代背景がより一層ツラい。でも、おそらく現代にも通じるものがある。「信仰」が出てきたあたりでゾクリとした→ 全編通じて志方兵吾と手下の万三が好きすぎた。この2人が出てくると場が和んで良き。おそらく探偵小説の刑事的立ち位置? あと、長耳の仲蔵もいいし、山崎の旦那もいい。久瀬先生と又市が話してるシーンとかずーっと聴いていたい。 次巻は林蔵が語り手らしい。楽しみ。
今回も素晴らしき作品でした。 若き日の又市。まだ、仕掛けが甘く隙があれど、それでも強い思いを持っているのが読み取れます。この若き日の話がこの先に繋がってくるのかと思うと本当に面白い。前3作とはまた違う意味で面白かったです。はらはらするというか、なんというか。
切ない。 読み終わった後の無常感…… 又さん林さんコンビが好き。 青くても何とかしようと悩んで足掻いてる又さんの姿は、なんというか、読みながら応援してた。
難しい漢字とも出会える 日本のドロドロした会談の世界に入り込んだような気分になる。登場人物も興味深くて、知りたさからサクサク読める面白さがある。
小股潜りの又市が御行となるまでのお話 まだ若く、青臭いところのある又市が魅力的 悩み、悔やみ、そして裏の世界で生きてゆく決心をする。 「窮鼠」は、「続」に出てきたあの話に繋がるのだなぁと納得 分厚いですが後半は一気読み テンポの良い会話は、落語のようです(笑)
やることなすこと青臭く、仕掛けも稚い若き日の又市が、いかに御行になりにしか。悩み多き又市を中心に、様々な人々が巻き込まれ、妖怪たちが事件に意味を与える。 我々の世代では江戸社会の構造を「士農工商」と習い、今の子供たちは「武士-百姓/町人」の二層構造で習っているそうだが、この本はその構造の外側の人び...続きを読むと、更には「外側の人びと」という枠にも入れない人びとにスポットを当てた物語。調べれば調べるほど、江戸東京の文化・芸能において被差別民が担った役割は大きい。
巻頭から「あれ、読む順番まちがえたかな?」と泡を食ったけど、執筆順とシリーズ作品内の時間軸が異なっているのはサマーの常套手段だったっけ( ´ ▽ ` )ノ おなじみ京極版必殺!( ´ ▽ ` )ノ 主な舞台が損料屋で妖怪がらみってと「つくも神貸します」(アニメ版の酷さは伝説級)とおなじだけど...続きを読む、雰囲気はまったく違うし、格も面白さもこっちのほうが断然上( ´ ▽ ` )ノ 一編一編すすむうちに、ラスボスの正体とその目的がだんだん明らかになっていく過程がサスペンスフル( ´ ▽ ` )ノ 従来タブーとされている穢多非人、さらにその枠にすら入らない野非人をフィーチャーしてるところが非常に興味深かった……( ゚д゚)ウム 「カムイ伝」を読んだ人なら、この時代の身分制度の「異常な精妙さ」については既におなじみのはずだよね( ´ ▽ ` )ノ とにかくキャラがみな立ちまくっていて先行した同シリーズ中でも屈指の出来( ´ ▽ ` )ノ 語り口も絶妙( ´ ▽ ` )ノ 「旧鼠」だけは別として、どの話も基本は「落語」と考えると読みやすくなるはず( ´ ▽ ` )ノ 「寝肥」「かみなり」なんてアイディア・筋立てがまんまだし、全編 段取りもキャラ造形も会話のペースも間のとり方も、もろに落語( ´ ▽ ` )ノ ハードボイルドタッチなところも、じつは落語と通底してるんだよね( ´ ▽ ` )ノ にしても、第二作「魍魎の匣」以来のサマーの「こだわり」(文章のページまたぎをしない)がだんだん邪魔くさくなってきたな……(´ヘ`;)ウーム… どの作品も長いからどこでも本を閉じやすくするため、というのが当初の目的だったらしいけど、後になるとそれがそれ自体目的化してるというか、なんというか……(´ヘ`;)ウーム… ページ内に収めるためにムリヤリ文章を引き延ばしたり改行を増やしたりしてるところが、少なからず見受けられる……(´ヘ`;)ウーム… こんなことするより、章分けを増やすほうがずっといいんじゃないか?、と最近は思う……(´ヘ`;)ウーム… あと、解説ね……(´ヘ`;)ウーム… ほんと、出身地が同じな時代劇作家だから依頼したとしか思えないけど、いくらなんでもあれはひどいな……(´ヘ`;)ウーム… 文庫の解説なんかふだん一切読んでない人なんだろうな……(´ヘ`;)ウーム… ルール一切無視。自分話ばっかり。あらすじで枚数稼ぎ。ネタバレ連打……(´ヘ`;)ウーム… 他人の本だから好き放題やらかして構わないと思ってるんだろうけど、こんなことやってると結局自分のためにならないよ、デブのウェザーちゃんヽ(`Д´)ノプンプン これまであなたの本 一冊も読んだことなかったけど、今後もぜったい読まないと決めたヽ(`Д´)ノプンプン 2019/05/09 追記/あ…… いま調べたら、宇江佐真理さん、2015年にお亡くなりになってた……気まずい……
京極夏彦の文体は年々しつこくなってきている 京極シリーズの印象というのもあるんだろうけど短編もなんか読みづらいんだよね 巷説百物語シリーズだけはなぜかそれがなく読みやすいのは不思議。時代物だから京極節が緩和されてるんかねえ おすすめは後なんだけどこれを楽しむためには最初から読まないといけないという罠...続きを読む これは又市がまだ御行になる前の物語 1冊目にも出てた祇右衛門を絡めて見事に又市を御行に仕立て上げたなと しかし久瀬棠庵はどうなったのか
またまた、勢いで再読。そもそも小股くぐりの発端と結末に至る因縁の端緒が描かれている。改めて読み返すと、靄船から百介までも登場しているので、本当に前の話である。サーガものとしては前日譚を描くことは良くある話ではあるが、矛盾なく成立しているところは凄い。続けて読めば良く分かる。
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