阿川弘之のレビュー一覧
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ネタバレ「これから」をどう考えるか。3・11以降を生きる杖。
と、帯にあった通り、東日本大震災を経、これからをどう生きるかを9人が語っている。
養老孟:精神の復興需要が起きる
これを読みたくて買った一冊。いつもと違う養老センセ。スラスラとその思いのままに語り、面倒だから説明はヤメ、と突き放されるようないつもの文章よりも、ずっとずっと、静かでゆっくりとした口調で語られている。
「周りがうるさくなってくると静かにする。ブレーキをかける。そういう習性が身に付いているのです。」(本文より抜粋)という姿勢からきているのかもしれないが、意外なほどに、淡々と「これから」を語っていた。
「生きていれば、さまざま -
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開戦〜ブーゲンビルでの戦死まで。
誰よりも三国同盟、日米開戦に反対していた山本五十六さんだが、いざ戦争が不可避になったら、軍人としての義務を全うされたことに心底尊敬致します
と同時に歴史にifがないのは重々承知してるけど、このお方には過去の偉人の誰よりも期待してしまう
今まで読んだ本では、戦術家としての“英雄”的な側面しか分からなかったが、本書は政治家、人間性(情の熱さ、賭け事好き)、失敗や欠点などの“非英雄”的側面も積極的に取り入れている。
そのおかげで、ようやく山本五十六さんという人物を理解出来た気がする
加えて阿川さんの執筆にあたっての話には凄い感動した
太平洋戦争を知りたい -
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読んで感じたこと。
・近藤泰一郎は一介の在外武官であったため、現地で見て、実感してきたことに基づいて鳴らした日本政府への警鐘が、頭の凝り固まった偉い人たちに受け入れられなかった。
しかし伊藤は自身で外遊したため、麾下の西郷や副島たちの征韓論を退けられた。
上にいる人は、状況が許せば自身で識見を高めたり現場を視察することが望ましいが、無理なようであれば麾下を送り(信頼できる)、その人の言うことを信頼できるということが必要だと思った。
・五十六は自分の地位に執着していない。むしろ壮年期には「そろそろ海軍を辞して故郷に帰り‥」などということを考えていた。
嶋田なんかは地位を守るために動いて、結局 -
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阿川弘之の作品集『鮨 そのほか』を読みました。
阿川弘之の作品は昨年10月に読んだ『七十の手習ひ』以来ですね。
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志賀直哉への思慕、旧友への追憶、自身の文学観……。
文筆生活を締め括る最後の一冊。
見渡す限り桜満開の美しい情景が続く霊園――。
志賀直哉の末娘の死を描いた「花がたみ」。
旅の帰路に会った見知らぬ男性との、一瞬の邂逅を描く「鮨」。
夏目漱石・内田百閒の衣鉢を継ぐ「贋々作『猫』」……。
詩情と諧謔に満ちた短篇小説の名品や、馥郁たる日本語の粋を尽した随筆類と共に、吉行淳之介・遠藤周作を偲ぶ座談会などを収録。
70年近い著者の文筆生活を締め括る、最後の一冊。
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【収録作品】「男」 角田光代 絵/網中いづる/「ガラスの便器」 石田衣良 絵/松尾たいこ/「さよなら、猫」 島本理生 絵/鯰江光二/「水の恵み」 阿川弘之 絵/木内達朗/「タイムリミット」 辻村深月 絵/吉田尚令/「ヘビ」 西加奈子 絵/西加奈子/「ふたり流れる」 市川拓司 絵/いとう瞳/「ハントヘン」 堀江敏幸 絵/中村純司/「雲の下の街」 柴崎友香 絵/田雜芳一/「衣がえ」 長野まゆみ 絵/望月道陽/「おしっこを夢から出すな」 穂村弘 絵/ささめやゆき/「さらば、ゴヂラ」 高橋源一郎 絵/しりあがり寿
夢だけにシュールな感じを引きずる。続き…はないのかな。 -