阿川弘之のレビュー一覧

  • 米内光政

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    いろんな人の証言や資料をベースに米内の後半生を丁寧に描いている。個人的には兵学校の成績が中くらいだった米内の学生時代や若い士官のころの話が知りたかったけど、とにかく彼の大物っぷりがわかった。
    開戦と終戦前の日本の国内の政治がどうだったのかをあまり知らなかったので学ぶところ大であったし、特に開戦前は映画山本五十六であったような通りだったのかと思った。

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    2012年08月17日
  • 山本五十六(上)

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    やってみせ、といて聞かせて、させてみせ、褒めてやらねば、人は動かじ。
    男の修行
    苦しいこともあるだろう。言いたいこともあるだろう。不満なこともあるだろう。腹の立つこともあるだろう。泣きたいこともあるだろう。これらをじっと堪えて行くのが男の修行である。

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    2012年05月05日
  • お早く御乗車ねがいます

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     新幹線もない。高速道路もない。航空便はあるけれど、まだ高根の花。
    解説には、懐かしい時代と書かれているが、自分には想像のできない時代。

     未来を予測した著者は、50年後の現代をどのように感じているのか。残念ながら著者による文庫版のあとがきはない。

     北杜夫が亡くなった時も、阿川佐和子がコメントを出すのみで本人はもう表にでるつもりはないのか。

    アナウンスの騒音→ずいぶん静かになったのでは。車内の美化→列車の高速化、乗車時間の減少、飲食の不要(駅弁かけが身にも車内美化がうたわれていたが、相当の問題だったのだ。これもよくなったが、車内マナーという意味では別種の問題が・・・。道の埃→これは圧倒

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    2012年04月07日
  • 軍艦長門の生涯(上)

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    ネタバレ

    戦艦長門。

    世界最大最強の戦艦として生まれ、長く連合艦隊の旗艦をつとめた「日本の誇り」。12隻あった戦艦のうち、たった1艦だけ生き残り、さいごは原爆の標的艦として太平洋に沈む。

    大正9年・広島生まれの阿川弘之が、奇しくも自分と「同年同郷」の長門の生涯を描く。

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    2011年12月08日
  • 論語知らずの論語読み

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    今から30年以上の新聞連載だが全然古くない。阿川節がさく裂し、大変面白い。ほぼ同時期にでた「あくび指南書」を探して再読したい。
    氏にはこの震災後の日本の指針を指示(さししめ)して欲しい。

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    2011年03月27日
  • 米内光政

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    帝国海軍の軍人・米内光政の生涯を描いた阿川弘之の作品。開戦から敗戦に至るまでの異常な状況下で大局的な観点で適切な判断により戦争を終結に導いた人物。その生き方は派手ではないものの、リーダーとはどうあるべきか等、色々と考えさせられる。

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    2010年01月11日
  • 井上成美

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    11/9-11/25
    こういう軍人がもっといたら、
    馬鹿な戦争をしなくてすんだのに。

    阿川氏の作品をもっと読んでみよう。

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    2009年12月19日
  • 雲の墓標

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     何というか、描写が凄いの一言


     藤倉悲しい。
     この作品の中で、誰に一番感情移入をしたかと問われれば、
     自分は間違いなく藤倉と答える。

     藤倉が一番現代人っぽい感受性を持っており、でも、昇華の仕方は矢張り軍人らしさはあったかな
     甘い物食べたがってた吉野がどんどん変わっていくのが、緩やかに教育に浸っていった感じで恐ろしいけれど、悲しかった。
     教育の賜物と言うより、そうしないと生きていけなかったのやもしれない。
     そう考えると、当時の世論的なものがいかに今と違う事なんだろう

     最後の方の殺伐とした雰囲気の日記が、もう、ね。。。。
     でも、日記を書く帳面も鉛筆もあったンだ。
     特

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    2009年10月31日
  • 雲の墓標

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    生き方を4通りに分けた時、その目指したものがねじれるように四人に収まってしまった。
    予備学生として従軍した阿川先生自身が、「死」に向かい順応していく、して行くように見せかけて懊悩するのその心理。彼らと年齢が近い分、今の自分に置き換えた時、非常時というくくりを取り外してしまえば、「人間はこんな風に変わっていくのだ」と振り返るような想いがしました。特攻攻撃の多くは学徒兵であったことは有名です。彼らの気持ちの部分に触れると、にがくて苦しくて、でもすごく側にあるような、そんな気持ちになります。

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    2009年10月09日
  • 国を思うて何が悪い~一自由主義者の憤慨録 新装版~

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    素晴らしい本です!!慧眼鋭い!!
    この本を20年以上前に書いたというんだから、見識の高さが窺えますね!!

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    2009年10月04日
  • 井上成美

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    井上成美大将がいてよかったと思った。
    すごく感動しました。
    こういう先見性のある人1人1人のおかげで日本はよりひどいことにならずにすんだんだとおもった。

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    2009年10月04日
  • 大人の見識

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    軽躁なる日本人へ
    急ぎの用はゆっくりと
    理詰めで人を責めるな
    静かに過ごすことを習え‥

    帯紙より。

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    2009年10月04日
  • 井上成美

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    阿川弘之による「最後の海軍大将」井上成美の伝記。

    戦前、戦中にその合理的かつ冷徹な目で対米戦争に勝利の可能性がないことを見いだし、戦争に一直線だった当時の日本の流れに抗って何を犠牲にしても戦争は避けるべきだという姿勢を貫いた海軍左派軍人の一人井上成美。戦後は軍人としての責任をとり神奈川の片田舎に隠棲し英語教師として余生を送った。山本五十六、米内光政とともに必死に軍ではなく国?国民を第一に考えて行動することはあの時代にあってはものすごく勇気のいることだったと思う。その急進的な姿勢から敵を作ることも多かったようだが、それくらい極端にやらないとひっくりかえせないと踏んでいたのだろうか?

    印象

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    2009年10月04日
  • 米内光政

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    戦後60年経つが、先の太平洋戦争の終結に尽力した一総理大臣を忘れていないか?
    その名は、「米内光政」。
    1880年に岩手県の盛岡に生を受け、海軍大将で何度も海軍大臣になり、第2次世界大戦勃発後、陸軍大将で総理大臣になった阿部信行の辞任を受けて、1940年に総理大臣になる。わずか半年で辞任するも、その後に総理大臣になり太平洋戦争を始めた東条英機内閣の倒閣や戦争の早期終結に尽くした大人物で、戦後の1948年死去。
    この人物を忘れさせまいと、同じ海軍兵が筆を執った。この人こそ、タレント阿川佐和子の父親として有名な阿川弘之氏だ。多くの戦争小説を書いたけど、海軍提督三部作(「山本五十六」、「井上成

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    2009年10月04日
  • 雲の墓標

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    学徒動員され、特攻隊員の心情を日記形式で綴った小説です。
    入隊当初は大学での万葉集の研究に名残を残し、戦争という波に飲まれていく主人公。徐々に死というものに対する考えも変化していく。 かなり前に読んだので内容もうすらうすらになりましたが今でも間違いなく自分の中で1番の戦争文学です。

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    2009年10月04日
  • 山本五十六(下)

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    なかなかの読後感。山本五十六を神格化するでもなく、腐すわけでもなく。子供っぽくて短気で他所に女を作っていたが、博打は強くて頭も切れる山本五十六という人間が実によく書けている。死地を求めるように最期にブーゲンビル島に赴いた描写も素晴らしい。
    山本や井上らの東郷平八郎評が低いのにびっくりしたが、彼らにとって日露戦争は冴えない先輩の最高の武勲であり、劣等感の根源なのだろう。必敗だがやらねば東郷の鼻を明かせないし、東郷ごときがロシアに勝ったのだから、ひょっとして我々もアメリカに勝てるんじゃないか…?そういう深層心理が太平洋戦争開戦に働いたようにも見える。

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    2025年05月15日
  • 山本五十六(上)

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    阿川弘之による山本五十六のロンドン軍縮会議から連合艦隊司令長官就任と日独伊三国同盟締結あたりまでを追いかけた本。幼少時代がないのは惜しいが、オンナとバクチに関するエピソードがちょこちょこ入るのが微笑ましい。
    いわゆる海軍善玉論の旗艦とも言うべき本だが、今になって読むと「海軍もどこか他人事だな…」とも感じる、海軍は政治に口を出さないというモットーも大企業病的な印象を受ける。五十六自身も航空機の台頭など賢くはあるのだが、海軍内の意見すらまとめられておらず、大将として器があるかはやや疑問な印象。
    さていよいよ下巻は真珠湾だが…印象は変わるかな?

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    2025年05月15日
  • 春の城

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    筆致がとても丁寧で、作者の作品に対する思いが伝わってきました。
    特に、原爆の投下事、投下後の広島の悲惨な惨状の描写はとてもリアルで苦しくなりました。
    智恵子の死はとても悲しかったです。
    なぜ、罪もない人々が、何の理由で苦しんで死ななければならないのか。
    しみじみとしました。

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    2024年12月06日
  • カレーライスの唄

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    8/27くらいから読み始めて今日読み終わった。
    最初はあんまり面白さを感じられなかったけど、後半になるにつれて、徐々に面白くなり、毎日ちょっとずつ読み進めた。特に時代的な現代との感覚のズレや話し方のくせ、文章の特徴が面白かった。

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    2024年11月15日
  • 米内光政

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    20241015043

    最後の海相、米内光政の記録。常にニュートラルな思想で戦前、戦中、戦後を生きた米内の生き様は自然に生きることの難しさも感じさせられる。

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    2024年10月15日