阿川弘之のレビュー一覧

  • 山本五十六(上)

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    なんとなる知ってる偉人の伝記をちゃんと読んでみよう、って気分で十分読める。東大からハーバードとは知らなかった。超エリートコースでも、人生の行き着く先は、戦場なんだな。

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    2026年01月21日
  • 雲の墓標

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    戦争終了後から15年程度でこういう作品が書かれるのかと思いきや、よく考えれば大岡昇平とかもそうでしたね。
    それを考えると本作、ちょっと重厚感がない感がある。
    ただ、時間が経って書かれた特攻の小説より暗さが目立っていて、やっぱり体験の断絶が起きている感がする。

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    2024年06月07日
  • こどものころにみた夢

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    評価が低いのは、帯の文言がまったくの羊頭狗肉だったからです。「5分で読めて、暖かい気持ちに」って。全然暖かい気持ちになんかなりませんよ。作家陣も抗議していいんじゃないか。まあそこを期待して購入した訳じゃないんだけど。

    内容はよかったです。不条理さ、うっすらと漂う気持ち悪さ(あるいは気持ちよさ)、尻切れとんぼの読後感、などなどいかにも夢の話だという気がして、一編読んだあとよく眠れる気がしました。お話と自分の夢の境目が曖昧になるようで。

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    2024年02月27日
  • 鮨 そのほか

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    阿川弘之の作品集『鮨 そのほか』を読みました。
    阿川弘之の作品は昨年10月に読んだ『七十の手習ひ』以来ですね。

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    志賀直哉への思慕、旧友への追憶、自身の文学観……。
    文筆生活を締め括る最後の一冊。

    見渡す限り桜満開の美しい情景が続く霊園――。
    志賀直哉の末娘の死を描いた「花がたみ」。
    旅の帰路に会った見知らぬ男性との、一瞬の邂逅を描く「鮨」。
    夏目漱石・内田百閒の衣鉢を継ぐ「贋々作『猫』」……。
    詩情と諧謔に満ちた短篇小説の名品や、馥郁たる日本語の粋を尽した随筆類と共に、吉行淳之介・遠藤周作を偲ぶ座談会などを収録。
    70年近い著者の文筆生活を締め括る、最後の一冊。
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    2013年(平成25年)に刊行された作品……引退宣言後の刊行で、で未刊行だった作品集です。

     ■花がたみ
     ■鮨
     ■贋々作『猫』
       * * *
     ■阿部昭の短かかりし日々
     ■四十四年目のマンボウ航路
     ■宮脇俊三さんを悼む
     ■宮脇俊三『史記のつまみぐい』
     ■半藤一利『それからの海舟』
     ■世界最古の王室
     ■妃殿下、ハワイの休日
     ■クックス博士の思ひ出
     ■五里霧中の我が文学論
     ■蘆花と軍歌
     ■舷燈消して
     ■『雪の進軍』
     ■私の八月十五日
     ■「新型爆弾」が焼いた蔵書
     ■娘の顔
     ■伝統の社風
     ■駅前のルオー旧居
     ■志賀直哉とルオー
     ■志賀家の皿小鉢
     ■「白樺」の前にあった「白樺」
     ■志賀直哉の生活と芸術
     ■「暗夜行路」解説
       * * *
     ■座談会 わが友吉行淳之介―阿川弘之 遠藤周作 小島信夫 庄野潤三 三浦朱門
     ■対談 良友・悪友・狐狸庵先生―阿川弘之 北杜夫 阿川佐和子
     ■あとがき―著者より読者へ―
     ■阿川弘之について思い出すこと 三浦朱門

    短篇小説、随筆、座談会、対談など多彩な作品を収録した作品……旧仮名遣いで描かれているので、最初は読み難いかと思いましたが、意外とすぐに慣れてましたね、、、

    文壇仲間や親交のあった作家たちとの思い出話は文学史の裏話のようで興味深いですねー 吉行淳之介や遠藤周作、安岡章太郎をはじめ、阿部昭、宮脇俊三、北杜夫……同時代を生きた作家たち、先立った友への思いは慨嘆は深かったですね。

    阿川弘之の文章は、硬くて知的な印象がありますが、その中にもユーモアや皮肉が隠されているので、意外と愉しく読めました……そんな中で最も印象に残ったのは、地方都市での討論会で宴席を辞退したために主催者側が用意して持たされた寿司折に纏わる短篇小説『鮨』ですね、、、

    寿司折には、胡瓜巻き、干瓢巻き、玉子巻き、巻き寿司が詰められていたが、東京帰着後に夕食の約束があることから、好物の太巻きの巻き寿司をひとつだけ食べて残りを持て余す……これ以上食えず、持ち帰っても冷蔵庫で数日滞留して捨てられる運命にあるが、捨てるに捨てられず というもどかしい気持ちに共感してしまい、自分事のように心をシンクロさせながら読むことができました。

    あとは、阿川弘之が自身のことを良く自覚していたんだなー と感じて興味深く読めた随筆の『舷燈消して』ですね、、、

    偏屈で頑固で心が歪んでいる とか、我儘な癇癪もちで、外で発散しかねる憤懣を家庭で別のかたちで爆発させる とか、しっかり自己分析できていたんですね……ちょっと意外でしたが、自分のことをしっかり描き残したいという気持ちの表れだったのかもしれませんね。

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    2024年02月25日
  • 大人の見識

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    中西さんと違うところは、弊原喜重郎外相の外交を擁護しているように見えるところ。中国人による在中日本人の迫害に対し、軍を出兵させず「見殺しにした」「軟弱外交」と言われた裏には、イギリスから学んだ「小さい事件で騒ぐよりも大局を見ろ」という意識があった。
    阿川さんは「日本ではこんなことは言えない」と書いてたけど。何事も色んな側面から見て判断しなければね。

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    2023年08月06日
  • こどものころにみた夢

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    12人の作家による夢や思い出のアンソロジー。
    堀江敏幸氏の「ハントヘン」、長野まゆみの「衣がえ」が良かったです。

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    2023年08月02日
  • こどものころにみた夢

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    【収録作品】「男」 角田光代 絵/網中いづる/「ガラスの便器」 石田衣良 絵/松尾たいこ/「さよなら、猫」 島本理生 絵/鯰江光二/「水の恵み」 阿川弘之 絵/木内達朗/「タイムリミット」 辻村深月 絵/吉田尚令/「ヘビ」 西加奈子 絵/西加奈子/「ふたり流れる」 市川拓司 絵/いとう瞳/「ハントヘン」 堀江敏幸 絵/中村純司/「雲の下の街」 柴崎友香 絵/田雜芳一/「衣がえ」 長野まゆみ 絵/望月道陽/「おしっこを夢から出すな」 穂村弘 絵/ささめやゆき/「さらば、ゴヂラ」 高橋源一郎 絵/しりあがり寿

    夢だけにシュールな感じを引きずる。続き…はないのかな。

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    2023年07月20日
  • こどものころにみた夢

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    「こどものころにみた夢」をテーマにしたショートショート・アンソロジー。色々な作家さんの作品を楽しめます。夢の不思議さや、ならではの不条理を受け入れてる感じが好き。現実なのか、まだ夢の中なのか、分からないような書き味のものも。
    個人的には西加奈子さん、長野まゆみさんの作品が好きでした。

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    2023年05月31日
  • 雲の墓標

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    戦争と少し離れたところに位置していた学生たちが、飛行科の予備学生として海軍に入り、終戦間際には特攻隊員に選出され散っていく。 自分の運命をどう受け入れるかと苦しみ、何としても運命を変えようと考える者、海軍教育のままに運命を受け入れる努力をする者・・・。 いづれにしても、彼らの運命の行き着く先を考えると胸が痛む。 こういう若者たちを二度と出さない世界になりますように・・・。

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    2023年04月29日
  • 春の城

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    「戦争小説を読むんだ!」との強い覚悟でページを進めていたけれど、後方部隊配属の学徒出身兵が主人公で、全編を通して激しい戦闘描写はなく、大学で青春を謳歌していた学生が戦争に駆り出された体験談が淡々と描写されていた。 それでも、原爆の段になると、過激な描写はないものの、その無慈悲な兵器の恐ろしさに身が震えた。 避けえない戦いもあるだろうけど、殺戮で決着をつける戦争は極限まで避けなければならない。 それを戦って、又は耐え抜いてこられた先人に感謝したい。

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    2023年04月29日
  • 山本五十六(下)

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    一つまた歴史の勉強になった。山本五十六の人柄には親近感が湧き、身近に感じた。この時代は恐怖だが、この時代、この歴史があって今があることを改めて思った。

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    2023年04月26日
  • こどものころにみた夢

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    作品紹介・あらすじ

    【誰かの夢はときに美しく、ときに恐ろしく、どこか優しさに満ちている――】
    5分で読めて心が癒やされる!
    文:角田光代、石田衣良、島本理生、阿川弘之、辻村深月、西 加奈子、市川拓司、堀江敏幸、柴崎友香、長野まゆみ、穂村弘、高橋源一郎
    絵:網中いづる、松尾たいこ、鯰江光二、木内達朗、吉田尚令、いとう 瞳、中村純司、田雜芳一、望月通陽、ささめやゆき、しりあがり寿
    豪華作家陣が文章と絵で綴るショート・ショートアンソロジー!

    *****

    本の帯には「5分で読めて、暖かな気持ちに」とあるように、1作品は5分前後で読めてしまう。また「寝る前のひと時にぴったりなショートショートアンソロジー」とあるように、「面白過ぎて興奮して眠れなくなる」ような作品もなければ「退屈すぎて1作品読み終わる前に寝落ちしてしまう」ような作品もない。なんて書くと、ひどく皮肉っぽいけれど(汗)。

    僕が最も面白いと思ったのは長野まゆみさんの「衣替え」、それから西加奈子さんの「ヘビ」、堀江敏幸さんの「ハントヘン」の3篇。特に「衣替え」は摩訶不思議でちょっとホラーなテイストが良かった。

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    2023年01月13日
  • こどものころにみた夢

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    豪華作家陣による夢にまつわる短篇集。
    石田さん目当てで購入。
    夢がテーマだけにどの作家さんも空想の世界全開の物語ばかりで現実逃避できた。

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    2023年01月11日
  • こどものころにみた夢

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    各小説家の夢を覗いているような本。

    夢では、めちゃくちゃな展開や風景が不自然じゃないのよね。

    あの現実と夢の境目が分からないような浮遊感が色々なお話に盛り込まれて、共感しつつ読める部分もあった。

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    2022年12月24日
  • こどものころにみた夢

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    感想
    夢を物語ることの楽しさ。子供の頃は誰でも行っていたのに今はしなくなってしまった。楽しさと朗らかさを覚えながらもどこか郷愁を感じてしまう。

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    2022年12月07日
  • 国を思うて何が悪い~一自由主義者の憤慨録 新装版~

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    ひと月前に「阿川弘之」の訃報を知り、追悼を兼ねて「阿川弘之」作品を選択、、、

    書棚に飾ったまま未読だったエッセイ『国を思うて何が悪い ~一自由主義者の憤慨録~』を読みました。

    「阿川弘之」作品は、昨年2月にに読んだ『春の城』以来ですね。

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    「大新聞の正義面」「作られた世論に乗せられる人」「陸軍式の独善的思考」「国の権威をドブに捨てる政治家」そして「卑下と自虐の果ての反動」―。
    左がかりも、右寄りも、それが極端に走れば、きっと大きな揺り返しが来る。
    透徹した「自由主義者」の視点から、日本の「未来」を見通した、いまこそ新しい名著、復刊!
    日本人よ、「見識」を持て。
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    「阿川弘之」が言論界の偏重した風潮に対する憤懣を≪一自由主義者の憤慨録≫としてエッセイ風に綴った作品です。

     ■戦時下のリベラリスト
     ■文化人は自由主義がお嫌い?
     ■国旗に対する国際儀礼
     ■文化大革命を讃美した人たち
     ■文士に多い安普請
     ■礼儀知らずの新聞記者ども
     ■天皇制の論じ方
     ■植民地経営に見る陸海軍かたぎ
     ■日の丸の由来
     ■君が代の由来 他

    自分の信念に基づいて、天皇陛下のことや国家、国旗のこと、そしてアメリカ、ソ連、中国のこと等が、忌憚なくズバズバと語られている痛快なエッセイ、、、

    槍玉にあげられた当事者は複雑でしょうが… 「阿川弘之」らしいエッセイでしたね。

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    2022年08月27日
  • 乗りもの紳士録

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    ネタバレ

     阿川弘之「乗りもの紳士録」、2017.4発行(文庫)、1973.6刊行。飛行機、船、車、列車に関し、友人とのエピソードなどが語られています。①飛行機大好きは斎藤茂太、大嫌いは横山隆一、無関心は柴田錬三郎 ②海軍は「スマート」。「五分前」と「出船の精神」。私も「出船の精神」は身についていますw。また、約束の時間に遅れることはまずないですw。③遠藤周作夫人の順子さんは、免許取った次の日、慣れるため町田~銀座~町田と。一度も信号を見なかったそうですw。傑女と表現されてますが、こわい話でした。④駅弁は多分に「なつかしのメロディ」的なところがある。

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    2022年03月12日
  • 米内光政

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    義実家が岩手県で、伯父さんから岩手出身の総理大臣が多いことを聞かされ、興味を覚えて読んでみた。原敬、斎藤実、米内光政、鈴木善幸。海軍畑が多いのは海が近いからでしょうかと伺うと、当時は貧しく食べるために軍隊に入るしかなかったと聞いて腑に落ちたのを覚えている。
    かつての朝敵で反骨心があり、寡黙だが芯が強くぶれないのは何か県民性なのかなと感じた。

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    2022年02月17日
  • 井上成美

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    当時戦争に反対していた人はかなりいたと思うがここまで徹底して反対していた人は少なかったのではないか。
    第二次大戦前のヨーロッパにおいて侵略の犠牲になった国と中立を全うした国の条件を整理しての「侵略国が攻撃のために支払う損害が、その獲得し得る利益よりも大きいと思わせるに足る抵抗力を一国が保持する時は中立の維持が可能でである」という箇所は、まとめてみると当たり前だがなるほどと思って考えさせられた。

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    2020年10月01日
  • 雲の墓標

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    永遠の0を読んで
    戦争を扱った本を読みたくなって選んだのがこれ。
    同じ特攻隊の目線で、
    でも立場は違ってて予備学生の視点。
    やっぱり大きな声では言えない本音が相当あったんだと改めて思った。戦争って本当に恐ろしい。
    2011/9/26

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    2020年05月07日