くどうれいんのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ表題作の「スノードームの捨てかた」と「湯気」、「いくつもの窓」が印象に残った。
「スノードームの捨てかた」は、三十歳のリアルな姿が描かれていて共感しやすく、少し余韻の残るラストが良かった。
「湯気」は、わかるようでわからない結婚前の男女の不穏さが描かれている。一件、仲睦まじく幸せなように思えるが、1つの大した欠点ではない部分に目を向けるとそれがとんでもなく大事のように思えるような感覚がわかりやすかった。
「いくつもの窓」の主人公はどことなく不幸せだ。自分にとっての理想と現実のギャップに苦しんでいる。そんな主人公が最後に平凡であることの穏やかさを最後に少し取り戻せたような気がして、読んでいて安堵 -
Posted by ブクログ
ずっと「日記書きたいなぁでも続かないし…」というモヤモヤを抱えて生きていた私、この作品を読んでガラッと日記への向き合い方が変わったと思います。
くどうさんの日記が1年分載っている贅沢な本。
日記書き始めるきっかけになる。くどうさんのように日記書いてみたいな、書いてみようかなって憧れと行動力を与えてくれる本でした。
この本を読み始めてから、作家さんのエッセイみたいに日記を書くのが楽しくて、本で読んだことがあるだけの普段使わない言葉を使ってみたり、おしゃれな言い回しを使ってみたりして、それが案外楽しい。色んなきっかけをありがとうございました♪
-
Posted by ブクログ
『黒猫を飼い始めた』のシリーズ。「新しい法律ができた」で始まる掌編がたくさん入ってお得。
圧倒的に面白かったのは白井智之「ぜんぶミステリのせい」
こんなにソフトな話書いてここから入る人いたらどうするつもりなんだろう。この短さで犯人当てに挑戦してミステリに向き合ってて好き。
大沼紀子「もう、ディストピア」も反転がうまくて面白かった。
五十嵐律人「革命夜話」はさすが得意分野って感じでこれがラストで締まってよかった。
退屈する話も特になく、各作者の色が出ていて軽く読むのによかった。赤川次郎の赤川次郎らしさたるや。
『異セカイ系』の名倉編が参加してて嬉しかった。また長編書いてほしい……! -
-
-
-
Posted by ブクログ
独特のセンスと感性、そして豊かな語彙力で内容は面白いのだけど、それにわたしが興味がないのがだめだ。人の日記におそろしく興味がないのを忘れていた…
p.24 「着ているものを『それちょうだい』ってお金払って自分のものにするなんて、なんだかとても富豪のするようなことをしてしまった」と言うと「わたしはこの服を着たかったんじゃなくて見たかったのかもしれない、あなたが着てくれればわたしはそれをたくさん見れるってことで、こんな最高なことってないですわ」と、似合う似合うとめまくってくれた。アイヤー!というかんじがしてうれしい。たくさん着よう。
p.83 7月26日
手続き、手続き、手続き、ソフトクリ