くどうれいんのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
話題作、人気の作家たちによる"新しい法律ができた"の一文から始まる短編集。同じような短編集の5冊目。めくる度にうわっ、今度はこの人か~とワクワクしながら読めます。個人的に一番良かったのは五十嵐律人さんの憲法のお話でした。
殺人や男女関係のエピソードあり、中学校から。
金子礼介「ルパちゃん」
日野瑛太郎「推し活制限法」
朱野帰子「日本国民に英語の勉強を義務づけへ」
阿部智里「つるべを取られて」
真下みこと「こんにちは、チャッテー」
須藤古都離「虚法」
嶋戸悠祐「国家殲滅フットボール法」
多崎礼「復讐者は振り向かない」
風森章羽「コロシヤとユキオンナ」
名倉編「Touch law if you can」
真梨幸子「ある死刑囚の回顧録」
東川篤哉「『ラ禁法』ディストピア」
霜月流「忘却加害」
矢樹純「密室の獣」
高田崇史「御首塚の風」
潮谷験「ネーミング」
献鹿狸太朗「試み」
高田大介「魔法罪」
大沼紀子「もう、ディストピア」
矢部嵩「自転車武装条例」
柾木政宗「ありがとう、虎太郎」
くどうれいん「ショートケーキの夜」
白井智之「ぜんぶミステリのせい」
赤川次郎「帰り道の行先は」
五十嵐律人「革命夜話」
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Posted by ブクログ
楽しみにしていた、くどうれいんさんの短編集。文章がみずみずしくって、繊細な心が表現されていました。短歌もエッセイも小説も絵本も書いているれいんさん。言葉の扱い方が上手なので自然に引き込まれました。そして、何かを捨てる出来事をうまく切り取って表現している短編集でした。物語の始めと終わりではすっかり変わっている心境の変化が、とても興味深かったです。
「スノードームの捨てかた」
自分の意思と違った別れの始末の付け方。誰かに何かがあればすぐに集まってくれる友人たちとの時間。子どもみたいなことをやっているうちに、心が落ち着くことってあるような気がしました。余計な気遣いせずにいられる関係は大切にしたいですね。
「鰐のポーズ」
ヨガ教室で親しみやすくなんでも話せそうな人は、自分の思うままに生きている人でした。自分の気持ちをそのまま伝えても、実は思うように伝わらないのかもしれないと思いました。
「川は覚えている」
捨てたい指輪。拾っているマッチ。夜の川で出会った二人はこれからどうなるのか、気になりました。最後の一文が、とてもよかったです。
「背」
自分の骨が下から積み木のように重なるところを想像しながら立つわたし。見続けることよりも見られ続けることの大変さ。好感をもっていた人だからこそ、簡単に言ってほしくなかった気持ちが、すごく伝わってきました。
「湯気」
彼女の書くしんにょうが変な形で気になっている彼氏。彼女に思わぬことを言われ、この後どうなったんだろうと、とっても気になりました。
「いくつもの窓」
心身が病む前にやめた仕事。その後にめぐらす思い。祖父のちぎり絵を額装したあとにめぐらす思い。何かをつかむきっかけになることは、意外なところにあるのかもしれないと思いました。
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Posted by ブクログ
風呂に入るまでが面倒くさい。
サッと入ってしまえばすぐに済むのに、毎夜、「あぁ、風呂に入らないとなぁ……」と思いながら、何時間も無駄な時間を過ごしてしまう。
スマホというやつは本当に良くない。テレビも見られるし、ラジオも聴ける。こうして、風呂に入るまでの時間はいくらでも溶けていく。
「5分後にお風呂に入りたくなる!」
そんな謳い文句を見て、縋るような気持ちでこの本を手に取った。
本書には、入浴にまつわる18篇の小説と4篇のエッセイが収録されている。どれも5分もあれば読み切れるような短い作品ばかりだ。
しかし、これを読んだら即座に風呂に入れる、という作品は、残念ながら一篇もなかった。
私とて、正直な話、この本を読んだからといって、簡単に風呂に入れるとは思っていなかった。
ただ、少しでも早く風呂に入る決心ができるようになるためのヒントがないかと思ったのだ。そのヒントは、結局「風呂に入らない」2篇の中にあった。
風呂に入らないと決め、痒みや気持ち悪さといった数多の「受難」を乗り越えて、ついには「思い込み」の力で、風呂に入らなくても「入浴の効用」を得られるようになったと主張する青年を描いた、さや香新山作の『プラシーボ!』。
風呂に入らなくても身体を完璧に洗浄する技術が開発された近未来で、人類が入浴という苦難から解放され、ついには入浴が法律で禁止される世界を描いた、日野瑛太郎の『そして誰も風呂に入らなくなった』。
人間というのは天邪鬼なもので、他人から「やれ」と言われればやりたくなくなり、「やるな」と言われれば、やりたくなるものだ。
同じように、風呂に入ることを固く禁じられたなら、私は今すぐ風呂に入りたくて仕方なくなるのかもしれない。