池波正太郎のレビュー一覧

  • 鬼平犯科帳[決定版](二十一)

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    ▼第21巻は「泣き男」「瓶割り小僧」「麻布一本松」「討ち入り市兵衛」「春の淡雪」「男の隠れ家」の全6篇を収録。

    ▼レギュラー同心・木村忠吾が女にもてたいがために情けない大活躍をする「麻生一本松」。偽の侍になって威張って歩きたい、というちょっとへんたいな町人の姿を描いた「男の隠れ家」。印象に残りました。

    ▼やっぱり、情けない男、みっともない男、落ちていく男を描くと独特の色気があって素敵ですね。池波さん。ただ、そればっかりやられると読後感がつらい。だから片方に平蔵がいて、エンタメになっています。
     これは、当たり前ですが「メグレ警視シリーズ」そのものですね。やっぱり。
     鬼平が終わったらメグレ

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    2025年06月15日
  • 真田太平記(六)家康東下

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    大阪、夏の陣がそろそろだぁ。
    みんなの憧れの的だったお江、女として今日限りで終わりとか、、かっこよすぎますって。
    やっぱ真田太平記ですねっ!!!

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    2025年06月10日
  • 鬼平犯科帳(八)

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    毎度のことながら、この長さの短編の中によくこれだけいろいろな要素を織り込んで作品に仕上げるものだと感心します。

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    2025年06月10日
  • 池波正太郎の銀座日記[全]

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    ブク友松子さんのご紹介で訪れた梟書茶房のシークレットブックコーナーで購入した一冊がこれ。

    池波正太郎さんの晩年を綴った日記でした。
    時期としては昭和の終わりから平成の初めの時期、私が中学から高校生といった頃ですね。

    出てくる内容は映画と仕事と食事のことがメインで前半は元気モリモリに仕事に取り組み、一回一回の食事をしっかり楽しんでいるのが伝わります。
    お店を検索してみると名店ばかり。グルメな方だったんですねー。

    ちなみに私も日記をつけてますが、仕事と家族と食べ物のことばかり…。いかにも自分が選びそうな本だったわけです^_^
    ウチの奥さまにも「食べ物のエピソードからあなたの記憶は成り立ってる

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    2025年06月07日
  • 散歩のとき何か食べたくなって

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    池波正太郎さんの食をめぐるエッセイ集。以前にも読んでいますが、Audibleにもあったので耳読書で再読しました。東京の街が変わっていくことを嘆きながらも、通い馴染んだ名店でふらりとお酒を飲んだり甘味を食べたり。文豪のゆったりとした粋な日常に憧れながら、タイムトリップ気分で読めます。

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    2025年06月06日
  • 夜の戦士(下) 風雲の巻

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    上巻を読んだ時点での私の空想に反して、結局は信玄の死は歴史認識通り病気だったということでした。
    大きな野望を持ちながら志半ばで夭折した信玄ですが、結果論でいえば慎重過ぎたということでしょうか。
    そしてその後の武田家の運命は、勝頼の野心と器のギャップに加え、忍びを上手く活用できなかったことも一因としています。
    上巻に比べて下巻は忍びの超人的な活躍場面が少なかったのが少し物足りなかったけれど、非常に素晴らしい作品であることに変わりはありません。

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    2025年06月06日
  • 真田太平記(三)上田攻め

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    今回は徳川との戦いで有名な上田合戦から豊臣秀吉との邂逅、小田原城征伐、そして朝鮮出兵までの流れが描かれている。正直、3巻にしてここまで持って行くか、というのが率直な思い。12巻までどうなっていくのか、どこまでいくのかが気になってしょうがない。上田合戦あたりから真田兄弟が徐々に大人になっていき、特に信幸の凛とした佇まいがカッコよくなってくる。逆に父、昌幸は老練とした印象を受けた。どちらかというと豊臣側の物語が多く、秀吉の凄さと凋落、弟、秀長の能力の高さなど早くからの慧眼もつぶさに書かれているのは流石。

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    2025年06月04日
  • 男の作法

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    ★人間とか人生とかの味わいというものは、理屈では決められない中間色にあるんだ。

    ●やはり、顔というものは変わりますよ。だいたい若いうちからいい顔というものはない。男の顔をいい顔に変えて行くということが男をみがくことなんだよ。いまのような時代では、よほど積極的な姿勢で自分をみがかないと、みんな同じ顔になっちゃうね。

    ●人間という生きものは矛盾の塊りなんだよ。死ぬがために生まれてきて、死ぬがために毎日飯を食って……そうでしょう、こんな矛盾の存在というのはないんだ。そういう矛盾だらけの人間が形成している社会もまた矛盾の社会なんだよ、すべてが。矛盾人間のつくっている矛盾社会なんだから、それに適

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    2025年05月26日
  • 鬼平犯科帳 1巻

    000

    購入済み

    鬼平さんち

    都営新宿線、菊川駅近傍にあります。
    時代は降りますが、遠山金四郎さんも同じ場所に住んでいたそうな。
    柱が立っているらしく、今日に伝えています。
    お好みで。

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    2025年05月08日
  • 真田太平記(二)秘密

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    秀吉が持つ天才的な感覚と行動力、家康の慎重かつ卑怯なところの駆け引きは、他の作品で何度も触れてきたのにやっぱり興味深い。
    誰も信じられない印象がある戦国の世を真田家がどう渡っていくのか、とにかくクセが強い山手殿や角兵衛の存在かどのように影響するのか、真田家の跡目がどのように継がれていくのかなど、これからも楽しみが盛り沢山です。
    強くも優しいお江さんの存在も良いスパイスです。

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    2025年05月03日
  • 鬼平犯科帳[決定版](六)

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    ネタバレ

    悪人に近づいてから平蔵と明かすパターンは時代小説ならではのオチだがやはり面白い
    狐火も名作だがラストは賛否あると思う
    帰ってこない方が物語としては完成していたが連作の短編と考えると致し方ない面もあるかも

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    2025年04月30日
  • 殺しの四人 仕掛人・藤枝梅安(一)

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    池波正太郎の連作時代小説『新装版・殺しの四人 仕掛人・藤枝梅安(一)』を読みました。
    池波正太郎の作品は昨年11月に読んだ『散歩のとき何か食べたくなって』以来ですね。

    -----story-------------
    仕掛人・藤枝梅安非情の世界に棲む男
    生かしておけないやつらを闇へ葬る仕掛人。
    梅安シリーズ第1弾!

    品川台町に住む鍼医師・藤枝梅安。表の顔は名医だが、その実、金次第で「世の中に生かしておいては、ためにならぬやつ」を闇から闇へ葬る仕掛人であった。
    冷酷な仕掛人でありながらも、人間味溢れる梅安と相棒の彦次郎の活躍を痛快に描く。
    「鬼平犯科帳」「剣客商売」と並び称される傑作シリーズ第

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    2025年04月18日
  • 真田太平記(二)秘密

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    2巻では正史として本能寺の変の後、山崎の戦い~秀吉の天下取りの足掛かりや小牧・長久手の戦いが描かれる。真田家の動きではお家騒動?のようなストーリーが展開される。真田昌幸の隠し妾騒動や信繫の出生にかかわる物語が進んでいく。毎回500ページを超えるのだがサクッと読めてしまうのは池波先生の腕がすごいとしか思えない。ラストには超有名なあのキャラが登場し、おおこう繋がるのか!と感心した。エンタメとしてめちゃくちゃに面白くて歴史小説以上の価値があると思う。

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    2025年04月16日
  • 真田太平記(一)天魔の夏

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    歴史小説の大家、池波先生の代表作であり、真田ものとしての代表作である。とうとう手を出してしまった感がある。そしてそれにもまして読みやすく面白すぎる。1巻は武田家滅亡から本能寺の変までを描く。この作品の関心した点は物語の軸が2つある所だろう。歴史に忠実な真田家の物語とそれを支える草の者と呼ばれる忍者集団の物語。前者はノンフィクション寄り、後者はフィクション寄り、なのでエンタメとしても十分に楽しめる作りになっている。ここから12巻。いつ読み終わるのだろうか・・・

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    2025年04月16日
  • 鬼平犯科帳[決定版](十九)

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    ▼収録作品は以下。

    霧の朝
    妙義の団右衛門
    おかね新五郎
    逃げた妻
    雪の果て
    引き込み女

    ▼「霧の朝」 
    平蔵馴染みの御用聞き(桶屋職人)夫婦がおり、男の子がいる。
    実はこの男の子は、生まれてすぐにとある瓦焼き職人の夫婦が手放したもの。
    桶屋夫婦は我が子として大事に育てている。
    瓦焼き夫婦は、夫が酒に溺ればくちに溺れ身を持ち崩し、女房が泣く泣く赤ん坊を手放した。

    ここまでが前段で、6歳くらいか?に育った男の子が、誘拐される。
    これはお上の用事をしている桶屋への恨み。
    このことを、ひょんなことから元瓦焼き夫婦、つまり実の親も知ることになる。

    そんな前後の描写で、引用すると以下があります。

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    2025年04月08日
  • 鬼平犯科帳[決定版](十八)

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    ▼収録作品は以下。

    俄か雨
    馴馬の三蔵
    蛇苺
    一寸の虫
    おれの弟
    草雲雀

    ▼「馴馬の三蔵」が印象深い。
    密偵たちが、「過去にお世話になった良き盗賊」と「平蔵」との間で葛藤するシリーズはいくつもあり、割と佳作が多い気がします。

    ▼密偵が「殉職」する回はどれもぐっときますね。
    これはさしずめ、「太陽にほえろ」とどっちがどっちみたいな影響下だったのでは。時代的にも。

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    2025年04月08日
  • 真田太平記(一)天魔の夏

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    まず序盤は武田家の滅亡から本能寺の変まで。
    といっても有力武将のはたらきだけでなく、それを陰で支える忍びの役割にも焦点が当たっている。
    どうもこの先キーパーソンの1人になりそうな佐平次がこの物語にお江と一緒にどんな役割を果たすのか楽しみです。

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    2025年04月07日
  • 食卓のつぶやき

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    池波正太郎の食エッセイは安定して面白い。池波正太郎の生きた時代の食を味わってみたいと何度も思う。三井老人のいう大根のうまさやフランスの田舎料理などなど、その土地土地、四季折々の旬を食べることが醍醐味だと思う。

    最近、家の裏のベーカリーが開店前から行列してしまう。朝焼き上がるパンを週末の楽しみにしていたがもうそれも叶わない。バズることに囚われたライフスタイルや経済活動から離れて、好きなものやうまいものを味わいたいなと思う。

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    2025年04月06日
  • 真田騒動―恩田木工―

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    最後は恩田木工によって、藩の財政が立直る事に成功した。
    自ら範を示さなければ 、全員の賛同は得られない。
    其の点において、欲の深い凡人は、何事も自由になる権力と同じく大金に目がくらみ、節度を失い、其の末路は哀れなものとなる。

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    2025年04月06日
  • 鬼平犯科帳(七)

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    このシリーズはたいてい粂八やおまさといった元盗賊の密偵が昔の顔見知りを偶然見かけて盗賊一味が江戸にやってきた気配を掴むか、平蔵が独特の勘で道ゆく人の何気ない素振りから怪しさを感じるかのパターンですが、それにはまらない寒月六間堀が今回は良かったな。
    あと、盗人の三箇条を守るか否かで平蔵の対応が変わるという分かりやすさも良い。

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    2025年04月04日