池波正太郎のレビュー一覧
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▼第21巻は「泣き男」「瓶割り小僧」「麻布一本松」「討ち入り市兵衛」「春の淡雪」「男の隠れ家」の全6篇を収録。
▼レギュラー同心・木村忠吾が女にもてたいがために情けない大活躍をする「麻生一本松」。偽の侍になって威張って歩きたい、というちょっとへんたいな町人の姿を描いた「男の隠れ家」。印象に残りました。
▼やっぱり、情けない男、みっともない男、落ちていく男を描くと独特の色気があって素敵ですね。池波さん。ただ、そればっかりやられると読後感がつらい。だから片方に平蔵がいて、エンタメになっています。
これは、当たり前ですが「メグレ警視シリーズ」そのものですね。やっぱり。
鬼平が終わったらメグレ -
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ブク友松子さんのご紹介で訪れた梟書茶房のシークレットブックコーナーで購入した一冊がこれ。
池波正太郎さんの晩年を綴った日記でした。
時期としては昭和の終わりから平成の初めの時期、私が中学から高校生といった頃ですね。
出てくる内容は映画と仕事と食事のことがメインで前半は元気モリモリに仕事に取り組み、一回一回の食事をしっかり楽しんでいるのが伝わります。
お店を検索してみると名店ばかり。グルメな方だったんですねー。
ちなみに私も日記をつけてますが、仕事と家族と食べ物のことばかり…。いかにも自分が選びそうな本だったわけです^_^
ウチの奥さまにも「食べ物のエピソードからあなたの記憶は成り立ってる -
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★人間とか人生とかの味わいというものは、理屈では決められない中間色にあるんだ。
●やはり、顔というものは変わりますよ。だいたい若いうちからいい顔というものはない。男の顔をいい顔に変えて行くということが男をみがくことなんだよ。いまのような時代では、よほど積極的な姿勢で自分をみがかないと、みんな同じ顔になっちゃうね。
●人間という生きものは矛盾の塊りなんだよ。死ぬがために生まれてきて、死ぬがために毎日飯を食って……そうでしょう、こんな矛盾の存在というのはないんだ。そういう矛盾だらけの人間が形成している社会もまた矛盾の社会なんだよ、すべてが。矛盾人間のつくっている矛盾社会なんだから、それに適 -
購入済み
鬼平さんち
都営新宿線、菊川駅近傍にあります。
時代は降りますが、遠山金四郎さんも同じ場所に住んでいたそうな。
柱が立っているらしく、今日に伝えています。
お好みで。 -
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池波正太郎の連作時代小説『新装版・殺しの四人 仕掛人・藤枝梅安(一)』を読みました。
池波正太郎の作品は昨年11月に読んだ『散歩のとき何か食べたくなって』以来ですね。
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仕掛人・藤枝梅安非情の世界に棲む男
生かしておけないやつらを闇へ葬る仕掛人。
梅安シリーズ第1弾!
品川台町に住む鍼医師・藤枝梅安。表の顔は名医だが、その実、金次第で「世の中に生かしておいては、ためにならぬやつ」を闇から闇へ葬る仕掛人であった。
冷酷な仕掛人でありながらも、人間味溢れる梅安と相棒の彦次郎の活躍を痛快に描く。
「鬼平犯科帳」「剣客商売」と並び称される傑作シリーズ第 -
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▼収録作品は以下。
霧の朝
妙義の団右衛門
おかね新五郎
逃げた妻
雪の果て
引き込み女
▼「霧の朝」
平蔵馴染みの御用聞き(桶屋職人)夫婦がおり、男の子がいる。
実はこの男の子は、生まれてすぐにとある瓦焼き職人の夫婦が手放したもの。
桶屋夫婦は我が子として大事に育てている。
瓦焼き夫婦は、夫が酒に溺ればくちに溺れ身を持ち崩し、女房が泣く泣く赤ん坊を手放した。
ここまでが前段で、6歳くらいか?に育った男の子が、誘拐される。
これはお上の用事をしている桶屋への恨み。
このことを、ひょんなことから元瓦焼き夫婦、つまり実の親も知ることになる。
そんな前後の描写で、引用すると以下があります。