池波正太郎のレビュー一覧

  • 剣客商売一 剣客商売

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    ★3.5のおまけ。
    このシリーズを初めて読みましたが、上手いです、読まれる理由が明瞭なり。キャラ設定といい、緩急の付け方といい。どうやらこのキャラの物語はこの前にもあったし、この後も続いていくとのこと。その点でも作家の力量が推し量れます。
    当方、この後、続けて本シリーズを読むかどうかは別にして、いつでも手に取ることが可能かと思われます。
    ただもしかすると「男の世界」とクレーム入れる人もいるかもしれないですけれども。

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    2026年03月25日
  • 男の作法

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    昭和と令和。時代が違うから考え方や価値観のズレは少なからずあると思うが、
    ストレートに自分のエゴやこれは間違っている!こうでなくてはならない!と言い切ってくれるメッセージは直接こころに響くものが多く、面白かった。
    20代の頃に読みたかったと思う一冊。
    根本的な人の生き方、考え方は時代問わず一致しているんだな、自分の人生もっと大切にしよう、「時間は有限」と強く胸に刻むことでもっと大切にできる。
    そう思わせてくれた一冊。

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    2026年03月12日
  • 鬼平犯科帳(一)

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    池波正太郎の独特な文体、地域名、組織名、字名など慣れるまでかなり時間がかかったが…
    慣れてくると江戸の情景や物語をとりなす人々の風情までもある心地よさがかんじられるようになる。

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    2026年03月03日
  • 真田太平記(十)大坂入城

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     ついに東西手切れ、幸村入城、大阪冬の陣が始まりました。真田幸村が世に名を轟かせる事になります。

     ただ、冬の陣に関して言えば、‟ここ”を楽しみにこの小説を読み進めていたので正直、「あっけない」「肩透かし」という印象が否めない。

     佐平次が幸村のもとへ馳せ参じる、よもが佐平次の背中を押す、佐助への肌着を託す一連の場面はあつくなりました。

     大坂陣営については、幸村をはじめ後藤基次たち、智将・猛将の意見が全く通らない様子はもどかしく、苛立ちすら覚えた。

     うって変わって、徳川家康の唯一は言い過ぎかもしれないが、戦国時代、その時代の激しい戦、謀略を知る数少ない豪傑の立ち回りはさすがといえる

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    2026年02月25日
  • 真田太平記(十)大坂入城

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    ついに大坂冬の陣へ。
    幸村の本領が発揮されましたが、お江の無念も推しはかられます。そして結局のところ、豊臣家を滅亡へと導いたのはお家存続のためとはいえ能力がないのに余計な口出しを続けた淀君だという皮肉な結果です。

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    2026年02月15日
  • 真田太平記(一)天魔の夏

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    ネタバレ

    <目次>


    <内容>
    どうしようか?と思っていた長編小説に挑みます。全12巻(文庫の場合)!いいですね、池波節が炸裂してます。主人公、向井佐平次がこれからどうなっていくのか?サブキャラも歴史上の人物も人がタッテいる!面白いです。

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    2026年02月07日
  • 剣客商売番外編 ないしょ ないしょ

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    「このことはないしょ、ないしょ」だぞ。仕えていた剣客が殺され、それを機に江戸に出てきたお福は、次に仕えた御家人から偶然にも手裏剣の手ほどきを受けることになったのだが、そのときにこう言われるのであった。
    運命に翻弄される女性の半生を描いた、読み応えのある長編。人というのは長くかかわってみないと判らない生き物なのだな、ということを感じずにはいられない物語。その最期の時に「今度こそは、迷惑をかけずにすみます」の<迷惑>の意味の深さを考えこんでしまう。はたして、秋山小兵衛はじめ、お福にかかわった人々が、それを迷惑だなどとちらりとでも考えただろうか?

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    2026年01月26日
  • 剣客商売十五 二十番斬り

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    小兵衛が妙に気弱なのが前巻気になったのだけれど、ついには体調に変化が……。しかしながら、ごくふつうの人間に比べるとまだまだその超人ぶりは健在のようです。なにしろ二十番斬りですからね。12巻の表題が「十番斬り」でしたが、あの時に十人を倒したのと比べてみると、単に量的な変化ではないことが明かですね。剣というもので到達しえた境地、それは小兵衛の剣が質的にも変化していることを示しているのですね。最終巻がはたしてどういう収束を見せるのか、とても気になります。

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    2026年01月26日
  • 剣客商売十四 暗殺者

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    この長編の冒頭から登場する波川周蔵という剣客は、仕掛人ということでしょうね。この仕掛けがどういう方向にいくかというのが物語の主軸ではあるのですが、友人を失った小兵衛が妙に気弱になっているのも、このシリーズとしてはめずらしいことで興味をひかれます。表題の「暗殺者」はもちろん波川のことであり、どうやらその標的は大治郎らしいのですが、いったい何のために?というところが眼目です。波川が自分をとりまくいくつもの事情にだんだんにがんじがらめになっていくところが、なんとも哀しい物語でした。

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    2026年01月26日
  • 剣客商売十三 波紋

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    「消えた女」というのは、どこから?と考えるとなかなか趣深い題名ですね。小兵衛の昔日というのはシリーズ中の随所に語られるわけですが、これもまた格別。表題作「波紋」も味わい深い一編だが、これなどは長編にしようと思えばできるのではいないかというほどの様々な過去の因縁がちりばめられている。結末のたった数行でその因縁の結末が見事につけられており、余韻もひとしおです。
    このシリーズも本編はあと3冊にて完結だと思うと、読むのがいかにも惜しい気がします。この巻も一編一編なめるように楽しみました。

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    2026年01月26日
  • 剣客商売十一 勝負

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    というわけで、続いて購入した短編集。このシリーズの解説は常盤新平氏ときまっているようだが、各巻で何度も繰り返し、一冊だけ読むというわけにはいかず続けて何冊も読み返してしまうという意味のことを書いておられる。読み返す時ですらそうなのだから、初読にあたっては続きが気になってたまらない。
    勝たねば剣術指南役に就けない男との勝負に「負けてやれ」と小兵衛に言われ、悩む大治郎を描く好編の表題作。三冬と大治郎のあいだに子供も誕生し、たいへんに味わい深く贅沢な一編になっている。また、三冬が道場時代に知り合った弟弟子との邂逅を描いた「その日の三冬」がなんともいえずすばらしい。他に、人生の奇妙ななりゆきを背景にし

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    2026年01月26日
  • 剣客商売十 春の嵐

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    シリーズ初の長編。大治郎の名を名乗る辻斬りがあらわれ、幕閣で対立する田沼意次と松平定信の家臣を次々に刃にかける。小兵衛は探索をはじめるが……。
    小兵衛も大治郎も市井に生きる人間であるから、シリーズのこれまではあまり政治そのものには深入りせずに描かれていたと思う。意次の政治に対する姿勢ということでそれが示されることはあっても、むしろその周辺を描いてきたのではないだろうか?もちろん、そうして体制から外れている人々を描くことで物語には深みが増していたわけである。この巻は長編ということもあって、今までに比べるとやはり仕掛けが大きくできている。それが楽しくもあるし、やはり短編でもっと読みたいとも思った。

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    2026年01月26日
  • 剣客商売九 待ち伏せ

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    大治郎との結婚後、三冬の表立っての活躍が減ってきたように思っている。で、ここにきてご懐妊なのですね。ううむ、めでたいのだけれど、これでますます活躍が減って補助的な役割になっていくのでしょうか?そうだとちょっとさびしいですね。
    大治郎が剣客としてのひとつの自覚を得るに至り、また三冬に子供ができたことを知るターニングポイントとも言える一編「待ち伏せ」、小兵衛の過去の一端に触れる「或る日の小兵衛」、ほかに興味深いのは剣客の剣客であるがゆえの執念と哀しさを浮き彫りにした「剣の命脈」

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    2026年01月26日
  • 剣客商売八 狂乱

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    二編目の「狐雨」というのがこのシリーズにして初めてのオカルトである。今後もこういう話が混じっているのだろうか?だとしたらますます楽しみなことである。この編の登場人物又左衛門のその後というのはぜひに読んでみたいものだ。書かれているといいなあ。
    それと「仁三郎の顔」というのが味わい深い。明と暗ふたつの顔を持つ男と大治郎の不可思議な関わり合い……。このあといったいどうなったのか、というのは読者が頭の中に思い描けということですね。うーむ、みごとな結末というか……。

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    2026年01月26日
  • 剣客商売七 隠れ簑

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    めずらしくドタバタの感がある「徳どん、逃げろ」が面白い。この話の結末は一読しただけでは意味がとれなかったのだが、繰り返して読んで納得。うーむ、ぼくもやはり若輩か(笑)。そういえば、ここまでのシリーズ中でもたびたびそうしたことは語られていたのだっけ。不可思議な旅の托鉢僧と老武士について語られる表題作「隠れ蓑」は最後でふたりの正体にあっといわせられるのだが、その謎解きが何とも切ない。このようなことはお江戸の昔ならではの謎ですね。

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    2026年01月26日
  • 剣客商売六 新妻

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    「品川お匙屋敷」の一編において拉致された三冬を無事に保護した大治郎は、三冬の父、老中田沼意次に娘を嫁にもらってほしいと頼まれる。と、裏表紙のあらすじ紹介に書いてあるし、ほとんど予定調和なんだから、ネタばれではなかろう。めでたしめでたし。
    しかし、裏表紙にそう掲載されていて、表題作が「新妻」ならば、ふたりが結婚するのはその一編だと誰でも思うじゃないか……。その点はやられたというか何というか。まあ、それは別として表題作の「新妻」は別の意味で味わい深い話。やはりこれも明暗の対比というか幸不幸の対比で成り立つ話ですよね。
    ふたりの奇妙な新婚生活の一端が読み取れる「川越中納言」の冒頭は、いやもう勝手にや

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    2026年01月26日
  • 剣客商売五 白い鬼

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    「雨避け小兵衛」の出だしに思わずにやりとする。飄々とした小兵衛だが、家庭人としては四十も年下のおはるにいいようにあしらわれている、そういうのもまたいいなあという書き方なのである。これに続いて起きる事件のやりきれなさとはじつにうまい対比である。同じような道を歩いてはいても、人というやつの運命はどこでどのようになるやもしれない。この編の末尾で小兵衛が噛みしめる思いは……。それにしても、おはるはけっきょくのところ小兵衛を「先生」と呼んでいるのだね。
    続く「三冬の縁談」、めずらしく大治郎の右往左往さる様が面白い。このような筋で解決しなかったとしたら、大治郎がどのように行動しただろうかと意地悪く考えてし

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    2026年01月26日
  • 剣客商売四 天魔

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    このシリーズの人間関係でもうひとつ不可思議なのが、小兵衛の後妻であるおはると大治郎の関係かもしれない。もと秋山家の下女であったおはるは、今や老夫小兵衛と絶妙のコンビネーションを見せるのだが、大治郎が実際のところ義母をどう思っているのかは、ここに至るまで描写されなかったような気がする。それが、言葉ではないまでも態度に表れるのが「箱根細工」か?これは大治郎が旅先で母上のみやげにと買い求めるものだが、箱根細工の裁縫箱というところがなんとも微妙でよい。寄木細工のように、人生というやつもいろいろと微妙な要素で成り立っていることを象徴するかのようだ。それがちょっと狂うと、この話に出てくる男のようになるのだ

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    2026年01月26日
  • 剣客商売三 陽炎の男

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    物語の軸のひとつに三冬の心境の変化というものがある。父である意次に対する姿勢もそうであるが、小兵衛に対するほのかなあこがれが、やがて恋の心になってその息子である大治郎のほうに向いていく過程が秀逸に描かれている。六十余にして自分の息子より若い後妻を持つ小兵衛とちがい、この大治郎、けっこうな朴念仁である(笑)。対する三冬は男装の武芸者なのだから、直接的にその恋の展開するはずもない……。表題作は三冬の心が大治郎に傾斜していくきっかけを見事に描いていると思う。理詰めでなく、むしろ生々しい女性を描いているのに、そこのところが男性であるぼくにもすっと理解することができるのだから……。

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    2026年01月26日
  • 剣客商売二 辻斬り

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    このシリーズを読んでいて思うことのひとつに老中である田沼意次の政治のことがある。小学校の歴史では今でもあの「もとの田沼の……」という川柳を教えているのだろうか?政治などというのは、この作品中にも何度も触れられているように綺麗事だけではすまない部分も多々あるのだろう。作中の意次の政治に対する姿勢とか、あるいは剣客であることを「商売」とする小兵衛のやりかたなどを読んでいると、うなってしまうのである。なるほど、そういうやりかたがあるよなあ、という感じである。しかし、これ、なかなかぼくのような若僧には承服できかねる部分もあるのだけれどね。
    佐々木三冬の心がじょじょにほぐれていくように、しかしいつの間に

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    2026年01月26日