池波正太郎のレビュー一覧

  • にっぽん怪盗伝 新装版

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     江戸の世に蔓延る悪漢たちに焦点を当てた短編集です。

     読後に知ったものですが、こちらはドラマなどにもなった鬼平犯科帳の作者様が書いたものとのことで、鬼平(長谷川平蔵)を初めとする火付盗賊改方を敵方に置いた、悪漢やその周りの人々の視点で話が展開します。
     鬼平が登場するのは12編のうち1編のみです。
     作者本人もピカレスクと称するように、悪役・悪人の物語が詰まった一冊ですが、悪漢の視点で進む物語というのは、また正義の側から進む物語とは違う魅力があって、気付くとしっかり引き込まれてしまいました。
     悪漢には悪漢の考え方があり、流儀があり、ルールがあり、矜持があり、どうしようもない奴だと思う者も

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    2024年02月23日
  • 梅安影法師 仕掛人・藤枝梅安(六)

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    ▼「殺気の闇」「三人の仕掛人」「稲妻」「春雷」「逆襲」「菱屋の黒饅頭」

    ▼このあたり、もう完全に「連作短編」ではありません。要は流れで、「白子屋殺害」してしまった梅安が、狙われる。当然狙われる。殺し屋がじゃんじゃかやってくる。もう構造は完全に「カムイ外伝」。

    ▼なんだけど、カムイと違って梅安は「針医者」でもあるので、そしてその使命を全うしたいので、逃亡しない。当然、居場所がばれてるんだから次々に襲い掛かってくる殺し屋たち。

    ▼カムイ外伝と違うのは、やっぱり疑似恋愛ホモソーシャル的なバディ仲間が複数居ることですね。もはやその人間関係を描くことが主題なんではないか、というような。

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    2024年02月17日
  • 剣客商売十 春の嵐

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    ▼剣客商売シリーズを特に予備知識なく読んできまして。このシリーズは基本的に「連作短編」です。鬼平犯科帳もそうです。そうなんだけどこの十巻を読み始めてしばらくして、「あ、これ長編だ」。

    ▼いきなり壮大なネタバレを書きますが、








    要は
    ・秋山大治郎を名乗って次々に殺人を繰り返すヤツがいる。
    ・それも、秋山大治郎と田沼意次の関係を知ってか、わざわざ田沼の家来や、
    あるいは田沼と犬猿の仲の松平定信の家来を殺す。
    ・当然大治郎も疑われるし、いろいろガタガタしてくる。
    ・結局、黒幕は「徳川一橋家」だった。一橋家が、今権力者の田沼と、ライバルの定信の間を翻弄して、次期将軍の座を狙いたい・・・

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    2024年02月17日
  • 真田太平記(八)紀州九度山

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    真田家よりも草の者たちのシーンが面白くて、何度も読み返してしまう。草の者にも色んな感情があるんだな。人間だから当然の事なんだけど、もっと淡々と主の命令にのみ従うイメージだったので新鮮でした。昌幸の命が燃え尽きようとしている最後。次巻も楽しみ。

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    2024年02月05日
  • 剣客商売九 待ち伏せ

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    ▼収録作は以下▼待ち伏せ▼小さな茄子二つ▼ある日の小兵衛▼秘密▼討たれ庄三郎▼冬木立▼剣の命脈

    ▼「ある日の小兵衛」小兵衛が、幽霊を見る。厳密に言うと、旧知のヒトのマボロシを見る。ということは、相手は死んだと思いこむ。確かめに会いに行ってみる。ところが間違っていて、生きていた。相手は若き日に情を交わした女性で、色々思い出す。ちなみにその日いろんなことが起こる。

    ▼‥‥それだけの話。この、「間違う」ってところが気が利いてます。小粋なモノクロのフランス映画を見るようです。

    ▼悪い詐欺師をやっつけるんだけど、犯人が昔馴染みだったという「茄子二つ」。

    ▼死病にあえぎ、最期に大治郎と戦いたい剣士

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    2024年02月02日
  • 真田太平記(二)秘密

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    お江が魔性の女過ぎる。

    まず読みやすいんだよなぁ。色気を短く的確に配置してるのも勿論だし、あまり出てこない人物が再登場した時の1文程度解説があったり。 膨大な登場人物だから凄くこのシステム良い。

    後、「心得まいた」とか言うの謎にかわいい

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    2024年01月28日
  • 真田太平記(七)関ヶ原

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    ついに又五郎が逝ってしまった。関ヶ原の表の武将たちの生死よりも、草の者達の命をかけた戦場における疾走感がたまらなく面白く、それだけに散った事が悲しかったです。秀忠を進軍させなかった真田親子はさすがでした。追い返した小松殿、決戦覚悟で庇う岳父 忠勝。石田三成は戦いに向かないにも程がある。負けるべくして負けたの感が否めない。小早川秀秋はどうぞ冷ややかな目で見られ続けてください、と思う。それぞれの武将に感じることが多々あった巻。面白すぎました。この後、これ以上面白くなるのかしら?と思いつつ次巻へ。

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    2024年01月28日
  • 梅安影法師 仕掛人・藤枝梅安(六)

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    2024.01.19
    人が営みを続けていくということはさまざまな矛盾と向き合いながら生き抜いていくことなのではないかと考えさせられる。

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    2024年01月19日
  • 剣客商売八 狂乱

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    ▼「毒婦」 「狐雨」 「狂乱」 「仁三郎の顔」 「女と男」 「秋の炬燵」

    ▼「仁三郎の顔」が印象的。仁三郎という男が殺人も辞さない悪党なのだけど、以前に(そんなことは知らない)大治郎に恩義がある。たまたま再会した大治郎の前では、「いい人」である。その裏腹の描き方。そしてラストの粋な幕切れ。

    ▼「秋の炬燵」もそうですが、「悪行」は明確にそこにあるけれど、「悪人」ってなんだろう。という池波節がますます切れ味鋭い。

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    2024年01月18日
  • 剣客商売一 剣客商売

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    スーパー爺さん登場!!
    最近は時代小説ばかり読んでいて、読みやすく楽しいシリーズ物を探しててオススメされた作品。
    短編形式で読みやすい。
    秋山小兵衛=スーパー爺さん

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    2024年01月17日
  • 真田太平記(一)天魔の夏

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    あまり歴史に明るくない人からしたら、一番最初に出てくる登場人物「向井佐平次」でまず「誰だよ!!」とスタートします。

    物語は急に負傷した足軽の救出劇から始まるのだが、それだけでも「なぜ足軽を?」とかの疑問で結構引力ある。そこに、最初から色気があるものだから気になってしょうがない。物語が盛り上がるのはやはりあの銭湯界隈だとは思われる。そして、この巻の最後はあの時代の区切りで区切られる。

    私は池波正太郎を初めて読ませてもらったが凄く親切な書き方だ。歴史小説を読む時に登場人物の多さと普段目にしない言葉のオンパレードでストーリーより人物や読み方や意味の方が気になる事が多いが、この本はほぼほぼ無かった

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    2024年01月16日
  • 真田太平記(五)秀頼誕生

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    前田利家の最後が、とても勿体なくそして夫婦のやり取りに少しくすっとできたました。確かにあと5年あれば何かが違ったかもしれない。でもそれは変えられない事なので。秀頼誕生で今が変わったのかもしれないし、結果は大きく変わらなかった気もするし。でも、当時の人達の命運は相当大きく変わったであろう、と思うので一人の命の重みを感じた読後でした。続きも楽しみ。

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    2024年01月08日
  • 雲霧仁左衛門(後)

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    中井貴一さん主演のドラマを見て読んでみました。
    池波正太郎さんの作品は初めて読みましたが、とっても読みやすかったです。
    次は鬼平犯科帳かな。

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    2024年01月06日
  • 梅安乱れ雲 仕掛人・藤枝梅安(五)

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    2023.12.14
    梅安、彦さん、彼らは「自覚」があるのが強みだと感じた。
    私は自分がいかに自分について自覚がないかと感じることが多くなり反省してるから本書の良さがわかるのだとも思う。もう5年早く、若いときに出会いたかった。

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    2023年12月14日
  • 真田太平記(四)甲賀問答

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    甲賀忍者と草の者との戦いを手に汗握りながら一気読みでした。昌幸って…実は知略に長けてる感じで、でももしかして迂闊なの?とも思った巻。信幸と幸村がいなければ…と思わないでもない。お江が生き延びたことに私も感動してしまった。男女のシーンは私はあまり要らない派だけど、何にしても目の敵にされてるお江の今後も楽しみです。

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    2023年12月13日
  • むかしの味

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    本棚の奥から出てきた。
    池波氏が「うまい!」と思って食べてきた味と店の思い出が書かれているが「グルメ本ではない」という但し書きがつく。
    舌が覚えているのは、思い出と、人の縁。
    この作品の最初の刊行は、昭和59年(1984年)で、およそ40年前。今から見たら、すでにむかし・・・かも。
    その「むかし」に振り返って、まだ続いている店を紹介していたものだから、現在から振り返れば、むかしむかし、である。
    スマホのマップで見たところ、「たいめいけん」や「イノダコーヒー」などのごく有名な店を除いては、すでに残っていないようだ。
    跡地がコンビニやビジネスホテルになっているのを見て、味気ない思いと共に時の流れを

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    2023年12月18日
  • 真田太平記(三)上田攻め

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    まだ3巻にして、すでに盛り上がりがすごい。この時代の人達はなんて起伏に飛んだ人生を歩んでいたんだろう。寿命は短いのに。戦略、知略、勝って負けて勝って負けて…それぞれの武将の動静も面白く、そして真田兄弟が逞しく成長していたり。少しづつ読み進める予定がどっぷりハマりそうな予感がします。

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    2023年12月07日
  • 鬼平犯科帳[決定版](十)

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    内容はもちろん面白かった。古地図を参照しながら読んだ。現在の地図との比較をして想像を膨らませて面白かった。

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    2023年12月07日
  • 殺しの四人 仕掛人・藤枝梅安(一)

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    梅安と相棒のような彦次郎。 
    この二人の関係もなかなかいいし、人情を全面に出さずに、隠れた人情を感じます。
    そして、本を読んでいてある意味納得、感心したことがあります。

    それは、何かの分野でプロになる人は、何をやっても極める。ということです。
    梅安は鍼医者として名医。彦も楊枝づくりの腕は天下一品。
    何故だろう。そして私は考えた。
    池波正太郎の鬼平で出てくる“いそぎ働きをしない”昔気質の盗人は、おつとめに時間をかけ、その合間に別の仕事をしていることが常。
    別の仕事とはいえ、かなりの腕前であることが多く、梅安たちと同じです。

    つまり、習得する持続力、忍耐力、気働きそういったものが養われダークな

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    2023年12月05日
  • 梅安最合傘 仕掛人・藤枝梅安(三)

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    2023.12.02
    文章のうまさに感嘆。53歳になって始めてこのシリーズを読んでいる。人間の複雑さに沁み入るものあり。

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    2023年12月02日