池波正太郎のレビュー一覧
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ブク友松子さんのご紹介で訪れた梟書茶房のシークレットブックコーナーで購入した一冊がこれ。
池波正太郎さんの晩年を綴った日記でした。
時期としては昭和の終わりから平成の初めの時期、私が中学から高校生といった頃ですね。
出てくる内容は映画と仕事と食事のことがメインで前半は元気モリモリに仕事に取り組み、一回一回の食事をしっかり楽しんでいるのが伝わります。
お店を検索してみると名店ばかり。グルメな方だったんですねー。
ちなみに私も日記をつけてますが、仕事と家族と食べ物のことばかり…。いかにも自分が選びそうな本だったわけです^_^
ウチの奥さまにも「食べ物のエピソードからあなたの記憶は成り立ってるもんね」とよく言われます笑
後半の新銀座日記は大好きな食べ物が入らなくなったり、外出が億劫になったり、仲間や友人たちの死にかなり敏感になっている内容が伺えます。
私も死に向かって着実に歩を進めています。一日一日を大切に生きようと思いました^_^ -
Posted by ブクログ
★人間とか人生とかの味わいというものは、理屈では決められない中間色にあるんだ。
●やはり、顔というものは変わりますよ。だいたい若いうちからいい顔というものはない。男の顔をいい顔に変えて行くということが男をみがくことなんだよ。いまのような時代では、よほど積極的な姿勢で自分をみがかないと、みんな同じ顔になっちゃうね。
●人間という生きものは矛盾の塊りなんだよ。死ぬがために生まれてきて、死ぬがために毎日飯を食って……そうでしょう、こんな矛盾の存在というのはないんだ。そういう矛盾だらけの人間が形成している社会もまた矛盾の社会なんだよ、すべてが。矛盾人間のつくっている矛盾社会なんだから、それに適応したやりかたで人間の社会というものは進歩させていかなきゃならない。
★科学的に、理論的にすべてを律してしまおうとしたら、人間の社会というのはものすごく不幸なものになっていくわけですよ。必ずしも白と黒に割り切れるものではない。
「人間は自分のことはわからない……」ものなんだ。だから、他人が言ってくれたことはやっぱり素直に聞かないとね。
★戦国時代のように死が身近ではなくなり、それが夫婦仲にも影響している
人は死に向かって生きていることを意識するだけで、生き方がグッと変わってくるはずなのだ。 -
購入済み
鬼平さんち
都営新宿線、菊川駅近傍にあります。
時代は降りますが、遠山金四郎さんも同じ場所に住んでいたそうな。
柱が立っているらしく、今日に伝えています。
お好みで。 -
Posted by ブクログ
池波正太郎の連作時代小説『新装版・殺しの四人 仕掛人・藤枝梅安(一)』を読みました。
池波正太郎の作品は昨年11月に読んだ『散歩のとき何か食べたくなって』以来ですね。
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仕掛人・藤枝梅安非情の世界に棲む男
生かしておけないやつらを闇へ葬る仕掛人。
梅安シリーズ第1弾!
品川台町に住む鍼医師・藤枝梅安。表の顔は名医だが、その実、金次第で「世の中に生かしておいては、ためにならぬやつ」を闇から闇へ葬る仕掛人であった。
冷酷な仕掛人でありながらも、人間味溢れる梅安と相棒の彦次郎の活躍を痛快に描く。
「鬼平犯科帳」「剣客商売」と並び称される傑作シリーズ第1弾。
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1973年(昭和48年)に刊行された作品……鍼医者・藤枝梅安の暗殺稼業「仕掛人」としての活躍を描く、仕掛人・藤枝梅安シリーズの第1作、、、
本シリーズは5年前に読んだ『新装版・梅安針供養 仕掛人・藤枝梅安(四)』以来で2作品目ですね。
■おんなごろし
■殺しの四人
■秋風二人旅
■後は知らない
■梅安晦日蕎麦
■あとがき
■解説 大村彦次郎
この世に生きていては毒になる奴を消す……それが殺しの定法だ、、、
ハリの名医が表看板だが、極悪人の殺しを請負って、闇から闇へと葬る非情な裏稼業……吹矢の名手彦次郎を相棒に、仕掛人・藤枝梅安必殺の殺し針が急所に突きささる。
梅安・彦次郎コンビの人間味を追究しつつ、闇の活躍を痛快に描いた短篇連作。
面白かったですねー 人間味あふれる非情な殺し屋の描き方がとても巧いと思いますね……『あとがき』の中で池波正太郎が語っている「人間は、よいことをしながら悪いことをし、悪いことをしながらよいことをしている」という言葉が梅安のことを的確に表していると感じました、、、
また、シリーズ第1作ということで、梅安や彦次郎の過去や仕掛人となった経緯、仕掛け(殺人請負のシステム)が丁寧に描かれていて、シリーズ全体を理解するのにも良い作品でした……他の作品も読みたいのですが、なかなか程度の良い古書が見つからないんですよね。
どの作品も愉しめましたが、、、
梅安が仕掛けで殺した女性は、梅安が幼いときに別れた実の妹だったという設定が、いかにも非情な殺し屋の世界をうかがわせる『おんなごろし』と、
旅の途中で彦次郎の積年の恨みの相手を偶然見つけるが、梅安の勘で実は本当の相手はその弟だとわかり、彦次郎と梅安が協力して彦次郎の恨むを晴らす『秋風二人旅』が特に印象に残りました。
「世の中に生かしておいては、ためにならぬやつ」がいれば、仕掛けのルールから外れることもある というところも共感できて良いですね……庶民の日常感覚に触れてくるような料理の話題などが織り込まれているのも良いですね、、、
ぜひぜひ、仕掛人・藤枝梅安シリーズの他の作品も読んでみたいですね。 -
Posted by ブクログ
▼収録作品は以下。
霧の朝
妙義の団右衛門
おかね新五郎
逃げた妻
雪の果て
引き込み女
▼「霧の朝」
平蔵馴染みの御用聞き(桶屋職人)夫婦がおり、男の子がいる。
実はこの男の子は、生まれてすぐにとある瓦焼き職人の夫婦が手放したもの。
桶屋夫婦は我が子として大事に育てている。
瓦焼き夫婦は、夫が酒に溺ればくちに溺れ身を持ち崩し、女房が泣く泣く赤ん坊を手放した。
ここまでが前段で、6歳くらいか?に育った男の子が、誘拐される。
これはお上の用事をしている桶屋への恨み。
このことを、ひょんなことから元瓦焼き夫婦、つまり実の親も知ることになる。
そんな前後の描写で、引用すると以下があります。
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おろくが泣き崩れた。
隣家の女房が裏口から、
「おろくさん、どうしたんだよ」
叫びながら、駆け込んで来た。
仙台堀沿いの道に、赤蜻蛉が群れ飛んでいた。
血相を変えた富蔵が、親分の政七の家に走り向かっている。
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<仙台掘沿いの道に、赤蜻蛉が群れ飛んでいた>
この一文の置き方に、「うわっ」と胸打たれました。
なんかこう、4回転半ジャンプから静かに着氷した感じというか・・・・。