池波正太郎のレビュー一覧
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最初の「おんなごろし」が、何度読んでも、映画で観ても、そしてaudibleで聴いても秀逸。北斗誓一朗読 6時間24分。ちょいと長い劇場鑑賞気分。
商家の1度目の女房を殺したのも梅安ならば、2度目の女房を殺すのも梅安である。しかも、1度目の「起こし(殺人依頼者)」は2度目の女房だった。そして、2度目の女房はなんと、4歳の時に生き別れた梅安の実の妹だった。くらくらするような筋書きではあるが、梅安は淡々と暗殺の依頼をこなす。暗殺者(アサシン)として、元締めの言いなりになっているわけでもない。1度目の女房殺しが「この世に生かしておいてはためにならぬやつ」だけを殺すという梅安の信条に反していたのが判明 -
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5月3日は、池波正太郎の命日である。昨年は生誕100年で、新作「梅安」2本が上映され、今年は時代劇チャンネルで新たな「鬼平」のテレビシリーズ、そして劇場版「鬼平犯科帳 血闘」が5月10日に公開される。亡くなったのは、1990年(平成2年)のことであった。
‥‥‥‥はや、34年も経ったのか。
貪る様に「梅安」「鬼平」「剣客商売」を買い揃え読み漁ったのも、40年近く前のはず。新社会人にとっては、丁度良い暇つぶしになる本であった。
‥‥‥‥短編ひとつが、ランチ時間のついでに読める量だった。
これである。
‥‥‥‥文字が詰まってないから
めくるスピードが速いのである。
たまさか、忌日記念の本を選ん -
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▼剣の師弟 勝負 初孫命名 その日の三冬 時雨蕎麦 助太刀 小判二十両
を収録。 大治郎・三冬夫婦に子供が生まれます。
▼「剣の師弟」は、小兵衛の弟子が悪に落ちていたパターン。このパターンはやはり評判が良いのか、何作かありますね。これも良作。苦く、おいしい。
▼「勝負」は滋味深かった。これも同主題の話はあった気がしますが。対戦相手にとっては、就職がかかった試合があり、大治郎が相手。大治郎は別に就職は必要なく。小兵衛が「負けてやれ」と秒で言い切る。大治郎はもやもや。当日、色々あって結局負ける。ところが相手が「わざと負けたのでは」と疑心暗鬼になり…。これはなかなかコクがありました。
▼「その -
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▼なんだか最近、「あさりを食べたいなあ」と思ってスーパーの冷凍剥きあさりで良いので適当に食べているのですが、よく考えたら池波正太郎を読んでいて刷り込まれた気がします(笑)。
▼白い猫密通浪人浮寝鳥十番斬り 同門の酒 逃げる人 罪ほろぼし
以上を収録。
▼似たような話が多いですが、オモシロイ。軽さも出てきました。「浮寝鳥」は、乞食までなって世を捨てた男が、一人娘のために危険を冒して金を作ろうとして殺されてしまう。こういう話を主人公からの距離感で見つめるあたりは、「メグレ警視」っぽさが面目躍如。
▼「十番斬り」は余命はかない病になった剣客が、最期に無頼者たち10人を斬って捨てようとい -
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大阪夏の陣。
真田左衛門尉幸村が大阪方の総指揮官であったなら果たして家康は勝てたのであろうか、平和に向かった江戸幕府はあり得たのだろうか?
豊臣方に無理矢理仕掛けたような喧嘩ではあったけれどその後の長い平和日本をもたらしたのだと思うと複雑な思いがある。
真田幸村の戦上手、兵士たちからの信頼の厚さ、人間としての様々な魅力が描き出されているのであるけれど、ひとつ考えさせられるのは世の中の事、人々の暮らし、などなどよりはとてつもない「戦好き」だったのだろうという事。
だとすれば徳川の安定した力のもと徳川家の安泰、つまりは日本全体の平和を1番に求めていた家康こそが正義なんだろうな。 -
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秋山小兵衛のもとに、刀屋の嶋屋が情報をもってくる。愛弟子を殺害した浪人を江戸で見かけたというのだ「春愁」
四谷の岡っ引き弥七の部下、傘屋の徳次郎は博打場で一人の男に声をかけられる。男は盗賊で相棒を探していた。目指す獲物は鐘ヶ淵に隠宅を構え若い女房と二人で住んでいるというのだ「徳どん、逃げろ」
秋山大次郎は侍に斬られそうになっていた老僧を助ける。老僧は盲人の浪人の世話をして暮らしていた。逆恨みで老僧を付け狙う侍がいる事に気付いた秋山親子。盲人は仇を探していた「隠れ蓑」
大次郎は二人目の弟子をとった。田沼家用人の推挙があった笹野新五郎だ。新五郎は旧師の死後は酒食に溺れていたが、大次郎の元で剣士の道 -
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渡部甚之介は将棋好きの剣客。ある日、秋山小兵衛の家で将棋を指し続けて、果し合いの約定を失念してしまう「鷲鼻の武士」
佐々木三冬は根岸の寮に帰るさなか、一人の女性を助ける。女性は絶命するが、抜荷の証拠を託した「品川お匙屋敷」
秋山大次郎は佐々木三冬と無事結婚。小兵衛と三冬は親子となる。そんな中、小兵衛はかつて道場に来ていた美男子を町中で見かける「川越中納言」
大阪へ、修行時代の恩師の墓参りに行った大次郎は帰途に同姓同名の人物に出会い、その苦境を救う為に尽力する「新妻」
小兵衛が料理屋•元長で見かけたのは品の良い老人。老人は行方不明になった娘の行方を探していた「金貸し幸右衛門」
植村友之助は、病を