池波正太郎のレビュー一覧

  • 梅安乱れ雲 仕掛人・藤枝梅安(五)

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    2023.12.14
    梅安、彦さん、彼らは「自覚」があるのが強みだと感じた。
    私は自分がいかに自分について自覚がないかと感じることが多くなり反省してるから本書の良さがわかるのだとも思う。もう5年早く、若いときに出会いたかった。

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    2023年12月14日
  • 真田太平記(四)甲賀問答

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    甲賀忍者と草の者との戦いを手に汗握りながら一気読みでした。昌幸って…実は知略に長けてる感じで、でももしかして迂闊なの?とも思った巻。信幸と幸村がいなければ…と思わないでもない。お江が生き延びたことに私も感動してしまった。男女のシーンは私はあまり要らない派だけど、何にしても目の敵にされてるお江の今後も楽しみです。

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    2023年12月13日
  • むかしの味

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    本棚の奥から出てきた。
    池波氏が「うまい!」と思って食べてきた味と店の思い出が書かれているが「グルメ本ではない」という但し書きがつく。
    舌が覚えているのは、思い出と、人の縁。
    この作品の最初の刊行は、昭和59年(1984年)で、およそ40年前。今から見たら、すでにむかし・・・かも。
    その「むかし」に振り返って、まだ続いている店を紹介していたものだから、現在から振り返れば、むかしむかし、である。
    スマホのマップで見たところ、「たいめいけん」や「イノダコーヒー」などのごく有名な店を除いては、すでに残っていないようだ。
    跡地がコンビニやビジネスホテルになっているのを見て、味気ない思いと共に時の流れを

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    2023年12月18日
  • 真田太平記(三)上田攻め

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    まだ3巻にして、すでに盛り上がりがすごい。この時代の人達はなんて起伏に飛んだ人生を歩んでいたんだろう。寿命は短いのに。戦略、知略、勝って負けて勝って負けて…それぞれの武将の動静も面白く、そして真田兄弟が逞しく成長していたり。少しづつ読み進める予定がどっぷりハマりそうな予感がします。

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    2023年12月07日
  • 鬼平犯科帳[決定版](十)

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    内容はもちろん面白かった。古地図を参照しながら読んだ。現在の地図との比較をして想像を膨らませて面白かった。

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    2023年12月07日
  • 殺しの四人 仕掛人・藤枝梅安(一)

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    梅安と相棒のような彦次郎。 
    この二人の関係もなかなかいいし、人情を全面に出さずに、隠れた人情を感じます。
    そして、本を読んでいてある意味納得、感心したことがあります。

    それは、何かの分野でプロになる人は、何をやっても極める。ということです。
    梅安は鍼医者として名医。彦も楊枝づくりの腕は天下一品。
    何故だろう。そして私は考えた。
    池波正太郎の鬼平で出てくる“いそぎ働きをしない”昔気質の盗人は、おつとめに時間をかけ、その合間に別の仕事をしていることが常。
    別の仕事とはいえ、かなりの腕前であることが多く、梅安たちと同じです。

    つまり、習得する持続力、忍耐力、気働きそういったものが養われダークな

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    2023年12月05日
  • 梅安最合傘 仕掛人・藤枝梅安(三)

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    2023.12.02
    文章のうまさに感嘆。53歳になって始めてこのシリーズを読んでいる。人間の複雑さに沁み入るものあり。

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    2023年12月02日
  • 真田太平記(二)秘密

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    昌幸さん、お盛んだったのね…。昔は当たり前だったのかもしれないけど、疎ましいから殺してしまおうと思われる正室の悲しさ。まぁ、山手殿もなかなか凄まじい所があったのかもしれないけど。己の子供をそんな理由で愛したり、愛せなかったり…昌幸さん、悲しい人だな…。お江の出番も多くて楽しく読めました。なるほど名作、次も楽しみです。

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    2023年11月27日
  • 真田太平記(五)秀頼誕生

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    秀頼が誕生し、秀吉が没する。
    朝鮮出兵を端に発した加藤清正等武断派と石田三成等文治派の対立が深まるり、三成は家康に助けを求めた結果佐和山で蟄居することになった。

    晩年の秀吉が哀れ。
    どのように権勢を得ていても老いるという事は哀しく酷い。

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    2023年11月26日
  • 元禄一刀流 〈新装版〉 池波正太郎初文庫化作品集

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    冒頭を飾る「上泉伊勢守」は新陰流を創出した戦国期の剣豪・上泉伊勢守を主人公にした中編。その他、「幕末随一の剣客・男谷精一郎」「賢君の苦渋」「元禄一刀流」など七編を収録、文庫では初めて読める物語がずらり。

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    2023年11月22日
  • 散歩のとき何か食べたくなって

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    資生堂パーラーに行きたくなった
    浅草の金寿司は池波正太郎が通ってた頃はまだ綺麗だったのかなあ
    ここ最近でクーポールの名前を二回も目にするなんて!

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    2023年11月21日
  • 鬼平犯科帳[決定版](九)

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    厚い全集で鬼平犯科帳を読んでいましたが文庫が出てそちらにして読んでます。舞台の浅草など歩いてみたいな。

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    2023年11月19日
  • 男振

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    とある藩のお家騒動を舞台に堀源太郎という人間の数奇な人生の物語。眉目秀麗な若侍がある日突然禿頭になってしまい厭世的になっていく前編から自身の運命を知り、いかに周りの人間が自分のために命懸けになってくれているかに気づき大人になっていく様子は心から応援したくなる。
    最後の章 薫風 は育ての父との邂逅に涙した。

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    2023年11月15日
  • 武士(おとこ)の紋章

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    まさか、牧野富太郎を池波正太郎が描いていたとは。
    少年のようなクリクリした眼が印象に残ったとのこと。らんまんとも通ずるポートレート。

    その帯に惹かれて広島空港で購入。
    短編集ながら、かなり刺さる言葉が多い。
    読み始めた時には、面白く無いと思っていた三根山の短編も、真摯な力士の肖像が立ち上がり、作者の眼差しもよく理解できる。

    そして、武士の紋章 滝川三九郎の話。
    武士たるものの一生は束の間のこと。何処にて何をしようとも、ただ滝川三九郎という男があるのみ

    その境地にて、粛々と俺のすることを為すのみと生きたいものだ。

    御報謝するという言葉も初めて知り、そうした心意気を粋に感じる。

    そして、

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    2023年11月03日
  • 剣客商売七 隠れ簑

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    ▼引き続き。オモシロイ。
    ・越後屋騒ぎ
    ・大江戸ゆばり組
    ・隠れ蓑
    ・決闘・高田の馬場
    ・春愁
    ・梅雨の柚の花
    ・徳どん、逃げろ

    ▼「徳どん、逃げろ」が印象的。秋山父子の剣術という、まあ言ってみれば圧倒的な暴力でもって解決留飲という話ではなく、言ってれば「愛嬌のある悪党」と「その悪党を騙しつつ惹かれていく岡っ引き」の話。まあ、スピンオフです。
     しかし、鬼平犯科帳もそうですが、「勧善懲悪」の安心感の中で、結局主題としては「犯罪者の色んな角度から描く」ということなんだと思いますので、言ってみれば魅力そのもののような一篇でした。

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    2023年11月03日
  • 剣客商売六 新妻

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    ▼収録されているのは以下です。


    鷲鼻の武士

    品川お匙屋敷

    川越中納言

    新妻

    金貸し幸右衛門

    いのちの畳針

    道場破り


    この中で「品川お匙屋敷」が、以下の内容。密貿易をめぐる犯罪事件に佐々木三冬が巻き込まれる。悪人に捕まってしまう。それを大治郎が助ける。三冬の父である田沼の言い出しで、ふたりは結婚することになる。祝言を上げる。


    ▼なかなか急展開ではありますが、その脱力さも池波節かな、と。


    ▼印象深いのは「川越中納言」。川越中納言の名で呼ばれる悪党を、小兵衛が成敗する。というそれだけの話なんですが、かつて被害にあった娘が、無事に幸せに市井で暮らしている。最後に小兵衛に赤ち

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    2023年10月15日
  • 剣客商売五 白い鬼

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    ▼収録されているのは以下。



    白い鬼

    西村屋お小夜

    手裏剣お秀

    暗殺

    雨避け小兵衛

    三冬の縁談

    たのまれた男


    ▼印象に残ったのは「雨避け小兵衛」。小兵衛が雨よけでとある小屋に入る。その小屋にあとから、誘拐犯が入ってくる。小兵衛は隠れていて様子を見る。誘拐犯は、かつて鎬を削った剣客だった男。いまは落魄して暮らしに困っているらしい。

     で、小兵衛は当然ながら腕でこれを退治解決するのだが、やるせない想いに襲われる。この誘拐犯が落魄するきっかけになったのは、自分との注目の試合だったからだ。

     ラスト、若い女房のおはるに慰めを求める小兵衛、という一幕が印象的。


    ▼つまりは、剣

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    2023年10月15日
  • 剣客商売四 天魔

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    ▼収録されているのは、以下。



    雷神

    箱根細工

    夫婦浪人

    天魔

    約束金二十両

    鰻坊主

    突発

    老僧狂乱



    ▼印象に残っているのは、全般、「剣客として生きていく商売」が因果で辛いなあ、という話が多かった。

    「箱根細工」「天魔」が両方、小兵衛が縁があった剣客の息子が、「悪魔のような、悪の剣客になった」というなんとも痛い話。


    ▼あと「突発」が確か、夫を毒殺しようとする悪女の話で、ちょっと異色の短編だった。ジョルジュ・シムノンが書きそうな。

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    2023年10月15日
  • あほうがらす

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    <目次>


    <内容>
    すべて時代物。短編ながら、主題作の「あほがらす」はじめ、実在の浅野内匠頭や大石主税、荒木又右衛門などを扱っても、ちょっと違う視点から切っていく。人生うまくいくものではないけど、捨てたものでもない、と感じられる珠玉の作品群。

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    2023年10月10日
  • 真田太平記(十二)雲の峰

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    十二巻読破した、「読んで良かった」強く感じる。自分の人生で素晴らしい作品に出会えた、特にこの最終巻は大坂の役のその後であり、涙が溢れてくるような残された人々の人間模様、この巻があって良かったと安心する部分と戦死した人々の逸話が素晴らしい。この最終巻が物語を更に引き締めており長編作品に丁寧な結末が用意されていた気がしてならない。今まで読ませていただいた歴史小説とは違う自分自身の心の動きを感じ読書の素晴らしさに触れられたシリーズであった。

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    2023年10月05日