池波正太郎のレビュー一覧

  • 真田太平記(十一)大坂夏の陣

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    ネタバレ

    幸村も佐平次もいなくなってしまって、喪失感がすごい巻でした。徳川の世があってこその今と知りつつも、ちょっと徳川が嫌になってしまう。もうダメだと首をはねるよう言いつけて慌てふためく姿が少し無様で心地よかったです。ごめんなさい。草の者のやりとりも人間味があって読んでいて切なくなりました。お江が残ってしまった感がありますが・・・。ラストも楽しみです。

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    2024年05月19日
  • 鬼平犯科帳[決定版](四)

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    先に映画を観たので、この部分が映画でこんな風に使われている、と確認しながら読むのも面白かった。それと、シリーズの4巻目から読み始めだけど、どこから読んでも面白い。

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    2024年05月14日
  • おとこの秘図(上)

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    ネタバレ

    この本ではないが大活字版の短編集で秘図として衆力されているもので、この文庫の源泉となった短編ではないかと思う。登場人物が同姓同名で波乱の人生を送った者である。

    また大活字版には刺客というものも掲載されていた。こちらも真田家の徳川で生きた末裔たちの話で面白かった。

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    2024年05月03日
  • 鬼平犯科帳[決定版](二十二) 特別長篇 迷路

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    5月3日は、池波正太郎の命日である。昨年は生誕100年で、新作「梅安」2本が上映され、今年は時代劇チャンネルで新たな「鬼平」のテレビシリーズ、そして劇場版「鬼平犯科帳 血闘」が5月10日に公開される。亡くなったのは、1990年(平成2年)のことであった。

    ‥‥‥‥はや、34年も経ったのか。
    貪る様に「梅安」「鬼平」「剣客商売」を買い揃え読み漁ったのも、40年近く前のはず。新社会人にとっては、丁度良い暇つぶしになる本であった。
    ‥‥‥‥短編ひとつが、ランチ時間のついでに読める量だった。
    これである。
    ‥‥‥‥文字が詰まってないから
    めくるスピードが速いのである。

    たまさか、忌日記念の本を選ん

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    2024年05月03日
  • 剣客商売十一 勝負

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    ▼剣の師弟 勝負 初孫命名 その日の三冬 時雨蕎麦 助太刀 小判二十両
    を収録。 大治郎・三冬夫婦に子供が生まれます。

    ▼「剣の師弟」は、小兵衛の弟子が悪に落ちていたパターン。このパターンはやはり評判が良いのか、何作かありますね。これも良作。苦く、おいしい。

    ▼「勝負」は滋味深かった。これも同主題の話はあった気がしますが。対戦相手にとっては、就職がかかった試合があり、大治郎が相手。大治郎は別に就職は必要なく。小兵衛が「負けてやれ」と秒で言い切る。大治郎はもやもや。当日、色々あって結局負ける。ところが相手が「わざと負けたのでは」と疑心暗鬼になり…。これはなかなかコクがありました。

    ▼「その

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    2024年05月01日
  • 剣客商売十二 十番斬り

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    ▼なんだか最近、「あさりを食べたいなあ」と思ってスーパーの冷凍剥きあさりで良いので適当に食べているのですが、よく考えたら池波正太郎を読んでいて刷り込まれた気がします(笑)。

    ▼白い猫密通浪人浮寝鳥十番斬り  同門の酒 逃げる人 罪ほろぼし  

    以上を収録。

    ▼似たような話が多いですが、オモシロイ。軽さも出てきました。「浮寝鳥」は、乞食までなって世を捨てた男が、一人娘のために危険を冒して金を作ろうとして殺されてしまう。こういう話を主人公からの距離感で見つめるあたりは、「メグレ警視」っぽさが面目躍如。

    ▼「十番斬り」は余命はかない病になった剣客が、最期に無頼者たち10人を斬って捨てようとい

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    2024年04月30日
  • 真田太平記(十一)大坂夏の陣

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    大阪夏の陣。
    真田左衛門尉幸村が大阪方の総指揮官であったなら果たして家康は勝てたのであろうか、平和に向かった江戸幕府はあり得たのだろうか?
    豊臣方に無理矢理仕掛けたような喧嘩ではあったけれどその後の長い平和日本をもたらしたのだと思うと複雑な思いがある。
    真田幸村の戦上手、兵士たちからの信頼の厚さ、人間としての様々な魅力が描き出されているのであるけれど、ひとつ考えさせられるのは世の中の事、人々の暮らし、などなどよりはとてつもない「戦好き」だったのだろうという事。
    だとすれば徳川の安定した力のもと徳川家の安泰、つまりは日本全体の平和を1番に求めていた家康こそが正義なんだろうな。

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    2024年04月22日
  • 真田太平記(十)大坂入城

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    九度山を抜け出し、真田丸を築き、いよいよ幸村が世に出た巻でした。個人的には与助が惨めな死に方をした事に安堵した巻。いかに男が傲慢すぎる時代だったかを想像させる言動の数々が嫌い過ぎました。女からは奪うだけ奪っておきながら。お江、佐平次、佐助、角兵衛あたりの描写もなかなか読み応えありました。秀頼はきっと本当に有能だったんだろうな…周りが無能だとこうなるのか、ととても残念な気持ちになります。

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    2024年04月21日
  • 梅安冬時雨 仕掛人・藤枝梅安(七)

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    池波正太郎先生が亡くなり、梅安も途中で終わってしまい絶筆。

    残念ではありますが、梅安シリーズ中盤から最初の悪の生々しさが消えて、何か梅安自体も年齢を重ねて変わってくる感じもそれはそれでよかったように思います。

    しかし、この中の『襲撃』で、危機一髪の梅安がみせた、反射神経には笑ってしまいました。ここまでの反射神経とは。 まさに、「このことである」。

    このフレーズもこれで終わりですね。残念です。

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    2024年04月15日
  • 鬼平犯科帳[決定版](二)

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    独自の境地を拓き、瞠目のシリーズ第二巻は、平蔵ならずとも同心・木村忠吾から目が離せない。「蛇の眼」「谷中・いろは茶屋」「女掏摸お富」「妖盗葵小僧」「密偵」「お雪の乳房」「埋蔵金千両」の七篇を収録。
    鬼平犯科帳の面白さのひとつに、登場人物のバラエティさがある。密偵たちや火盗改方の与力・同心たちとこれまた個性の強い盗賊たち。そして彼ら全てを包み込む平蔵の人間力の壮大さが素晴らしい。

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    2024年04月06日
  • 剣客商売七 隠れ簑

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    秋山小兵衛のもとに、刀屋の嶋屋が情報をもってくる。愛弟子を殺害した浪人を江戸で見かけたというのだ「春愁」
    四谷の岡っ引き弥七の部下、傘屋の徳次郎は博打場で一人の男に声をかけられる。男は盗賊で相棒を探していた。目指す獲物は鐘ヶ淵に隠宅を構え若い女房と二人で住んでいるというのだ「徳どん、逃げろ」
    秋山大次郎は侍に斬られそうになっていた老僧を助ける。老僧は盲人の浪人の世話をして暮らしていた。逆恨みで老僧を付け狙う侍がいる事に気付いた秋山親子。盲人は仇を探していた「隠れ蓑」
    大次郎は二人目の弟子をとった。田沼家用人の推挙があった笹野新五郎だ。新五郎は旧師の死後は酒食に溺れていたが、大次郎の元で剣士の道

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    2024年04月04日
  • 天城峠

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    長編時代小説の作家だという印象が強いですが、短編小説もいいですね。
    それぞれの人生、思いが語られた、味わい深い小説です。

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    2024年03月30日
  • 真田太平記(十二)雲の峰

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    多分ラスト近くという気持ちの問題だと思うんだけど、この巻と次に読んだ「獅子」が一番面白かった。

    別段信之が好きという訳でも無いんだけど、猫田与助が居なくなってからのおもしろキャラとして彦四郎や梅春、そして最後まで久野にぶん回された角。

    なんだろうね。あまり各大名のゴタゴタじゃなく人間味の巻だったきがする。

    だからこそわかりやすくて面白く感じたのかな。

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    2024年03月25日
  • 剣客商売六 新妻

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    渡部甚之介は将棋好きの剣客。ある日、秋山小兵衛の家で将棋を指し続けて、果し合いの約定を失念してしまう「鷲鼻の武士」
    佐々木三冬は根岸の寮に帰るさなか、一人の女性を助ける。女性は絶命するが、抜荷の証拠を託した「品川お匙屋敷」
    秋山大次郎は佐々木三冬と無事結婚。小兵衛と三冬は親子となる。そんな中、小兵衛はかつて道場に来ていた美男子を町中で見かける「川越中納言」
    大阪へ、修行時代の恩師の墓参りに行った大次郎は帰途に同姓同名の人物に出会い、その苦境を救う為に尽力する「新妻」
    小兵衛が料理屋•元長で見かけたのは品の良い老人。老人は行方不明になった娘の行方を探していた「金貸し幸右衛門」
    植村友之助は、病を

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    2024年03月24日
  • 真田太平記(九)二条城

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    ほぼ全国は徳川の手に握られている様な現状で、それでも家康に屈したくはない淀君と秀頼の大阪方。
    対してなんとしても徳川政権を後顧の憂いなき様にと目論む家康。
    方広寺の梵鐘に刻まれた文字を反徳川とこじつけにして家康は力ずくで無理矢理の豊臣潰しにかかる。
    本巻は大坂冬の陣突入直前まで。

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    2024年03月16日
  • 剣客商売十五 二十番斬り

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    ネタバレ

    二十番斬りというタイトルから予測していたものの、小兵衛66歳にして、しかもたった一人で一度に19人斬りとは凄すぎる。果たして二十番目は?

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    2024年03月13日
  • 梅安蟻地獄 仕掛人・藤枝梅安(二)

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    鬼平に比べてずいぶんと短に感じる。弱きを救うからか。夜と雨の中、酒と肴の匂いに包まれながら、善と悪の間を揺れ動く人間。梅安のみならず、一介の庶民も欲望の前には、苦しむ。川や水の表現がこんなにも豊かだったとは思っても見なかった。

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    2024年03月12日
  • 剣客商売五 白い鬼

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    秋山小兵衛の弟子で高崎藩士の竜野庄蔵が討たれた。犯人は、藩内で陰惨な事件を起こしていた「白い鬼」
    佐々木三冬の住む寮に賊が侵入する。三冬がその日見かけた男女が事件のきっかけだった「西村屋お小夜」
    鰻売りの又六の情報を元に、小兵衛が無頼旗本や浪人たちを打ち倒す「手裏剣お秀」
    秋山大次郎が夜更けに出会った人斬り事件。犯人を差配していたのは大身旗本で槍の名手だった「暗殺」
    農具小屋で一人、雨宿りをすることになった小兵衛。そこに飛び込んで来たのは、かつての剣術試合の相手だった「雨避け小兵衛」
    女武芸者の佐々木三冬は老中•田沼意次の娘。父には、自分より強い相手以外とは結婚しないと申し入れてあるが「三冬の

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    2024年03月09日
  • 剣客商売四 天魔

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    秋山小兵衛の愛弟子•落合孫六が、かつて仕えた大名家で八百長試合をする。その審判になった小兵衛は意外な結末を見る「雷神」
    大次郎は、小兵衛のかつての同門•横川彦五郎の病気見舞いに箱根塔の沢温泉を訪れる。そこで出会った浪人は意外な過去をもっていた「箱根細工」
    大次郎の修行仲間•高野十太郎は仇を探す身。助太刀を申し出た稲田助九郎には『念友』山岸弥五七がいた「夫婦浪人」
    小兵衛のかつての門人の息子•笹目千代太郎が江戸に戻って来た。恐るべき修練を積み、小兵衛に打ち勝つ為に。「天魔」
    神田明神前に立札を立てた平内太兵衛には目的があった。近くに住むおちかという娘と、ある約定があったのだ。「約束金二十両」

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    2024年02月27日
  • 梅安冬時雨 仕掛人・藤枝梅安(七)

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    2024.02.24
    何がすごいかというと未完の遺稿が発表される作家であること。
    読者、編集者など関係者にそれだけ待ち焦がれられて亡くなることが作家の唯一の目標ではなかろうか。

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    2024年02月24日