池波正太郎のレビュー一覧
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必殺の針で悪を葬る、暗黒街の殺し屋。
鍼の名医でありながら殺し屋として悪党・外道を葬る藤枝梅安の活躍を描いた池波正太郎の同名時代小説の漫画版傑作ピカレスク、最新第1巻。
今回は、繁盛していた料亭を廃れさせた料亭の悪い女将を仕掛ける「おんなごろし」、かつて梅安と因縁のある元侍の仕掛人との対決「殺しの4人」、梅安の相棒の彦次郎の仇を梅安と共に仕掛ける「秋風二人旅」。
さいとうたかおに比べたら少年漫画よりの絵柄だが、梅安や彦次郎のかっこよさがより際立っている。
込み入った仕掛けの理由や真相を調べるサスペンス要素があって、腕に覚えのある仕掛人同士のバトルや仕掛けシーンが迫力あって惹きつけられるし、 -
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新潮文庫
池波正太郎 「食卓の情景」
食のエピソードのなかに自伝的要素や人間ドラマが多く織り込まれたエッセイ。著者の人生観、仕事観も垣間見ることができる。なかでも、師匠の 長谷川伸 とのエピソードは 感動的であり、長谷川伸に興味を持った
人気作家たる ゆえん を感じさせるのは、人間観察力の鋭さ。食より料理人の姿勢や店のサービス を見ている。歴史小説家となる前の仕事遍歴〜株屋、東京都職員、演劇脚本家〜のエピソードも 人間観察力の鋭さを感じさせる
家庭を「巣」と表現し、巣を守るために 嫁と姑のいさかいをおさめ、食事を一人で食べることになった エピソードも 古き良き時代を感じさ -
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「鬼平犯科帳2」池波正太郎、文春文庫。連載は1967-1989くらいのシリーズで、第二巻なので恐らく初出は1968あたりでは。
舞台は1780年代~1790年代(史実的に長谷川平蔵が火付盗賊改をしていた時代)。実在した長谷川平蔵を主人公にして、ほぼほぼ一話完結で貫かれた連作時代小説。長寿人気シリーズになったのは、各話各話で魅力的なゲスト(多くの場合、そのエピソードの"主演格"。多くの場合が犯罪者)が彩る人間模様ですね。全作通して長谷川平蔵という人間の内面を描く訳では全くありません。
池波正太郎ここにあり、という節回しで、人情味あり、人のどうしようもない悪い面や怠惰な面を -
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永倉新八を主人公に据えた新選組の活躍と衰退。
まず、とても読みやすく躍動感があるので終始楽しく読めました。
悲惨な結末を辿る新選組を題材とした物語も、カラリとした好人物、新八目線となると印象がかなり変わってみえる。主要な志士は勤王派に斃されてしまうが新八は生を全うするところも主人公として嬉しいところ。その晩年の新八(おそらくご子息の本による真実であろう)のえびも痛快です。倒幕と明治維新の複雑な人間模様、多くの役者達の物語はとても興味をそそるが、歴史の表、結論だけを見ると今日の日本を形作る正義の戦いと捉えがちだが、人物達をみると勤王派の徳川方に対する執拗さが際立つ。この時代では将来の反逆の芽を摘 -
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忍者物が好きで蝶の戦記が傑作という評価を聞き、上下巻読み終わった。
歴史小説にはある、歴史的背景や人物相関の説明などが多く、歴史物が得意な訳ではないので読むのに忍耐力が必要だったが、面白かった。
呪文を唱えるような妖術や忍術を使うのではなく、情報収集や暗殺のプロとして忍術を使う技術者集団をしっかり描いてくれる池波作品の忍者が好きだ。
本作品は女忍び、いわゆるくノ一の於蝶の生き方を描いている。他にも池波正太郎の忍者物は読んでいるので、知っている名前が出てきたりすると嬉しくなる。戦国の時代、うつりゆく時代に上手く順応する忍びもいれば、昔からの主人の為に誇りをもって働く忍びもいる。
只でさえ、くノ