池波正太郎のレビュー一覧
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「池波正太郎」の長篇時代小説『剣客商売(十) 春の嵐』を読みました。
『新装版・梅安針供養 仕掛人・藤枝梅安(四)』、『剣客商売(一) 剣客商売』、『剣客商売(二) 辻斬り』、『剣客商売(三) 陽炎の男』、『剣客商売(七) 隠れ簑』、『剣客商売(八) 狂乱』に続き、「池波正太郎」作品です。
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老剣客「秋山小兵衛」とその息子「大治郎」が悪に挑む!
累計2400万部突破の大人気シリーズ。
わざわざ「名は「秋山大治郎」」と名乗って辻斬りを繰り返す頭巾の侍。
窮地に陥った息子を救う「小兵衛」の冴え。
シリーズ初の特別長編。
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やめられなくて、どんどん次が読みたくなる『剣客商売(けんかくしょうばい)』シリーズの第10作… 1978年(昭和53年)に刊行された作品です、、、
シリーズ初の長篇… 読み応えがありましたね、もっと長篇も描いてほしかったと思いますね。
■除夜の客
■寒頭巾
■善光寺・境内
■頭巾が襲う
■名残の雪
■一橋控屋敷
■老の鶯
■解説 常盤新平
頭巾をかぶった立派な体格の侍が「あきやま、だいじろう」と名乗って旗本「井上主計助」を斬り殺した… 「井上」に付き添っていた小者はこの難を逃れたため事が発覚した、、、
当然、「大治郎」がしてのけたことではないが、剣客たるものどこでどう恨みを買っているかもしれない… 「秋山大治郎」を名乗る侍の凶行はさらに続く。
「田沼意次」中屋敷の門前に現れて門番を斬り殺し、次には「田沼意次」と敵対する「松平定信」の家来がその凶刃に倒れる… 「大治郎」が窮地に立たされるが、「大治郎」自身に嫌疑が及んでいるため、「大治郎」が先頭になって犯人捜しに出ることは出来ず、父「小兵衛」に任せるしかない、、、
しかし、「小兵衛」もなにやら雲を掴むような思いでの探索だった… 犯人は狡猾でその姿を見せない。
難敵を迎えた秋山一派の結束が見事でしたね… オールキャストといって良いほど、主要な脇役たちが登場しますが、その中でも特に「傘屋の徳次郎」の地道な活動が実を結ぶという展開が印象的でしたね、、、
「小兵衛」に頭を下げられた「徳次郎」が感動して涙する場面は、本シリーズの魅力を象徴しているシーンだと感じました… 「田沼意次」と「松平定信」の確執や、「一橋治済」の陰謀、「徳川家」の跡継ぎ問題を絡めるあたりのスケールの大きな展開も愉しめました。
面白かったー もっともっと長篇を読みたかったですね。 -
Posted by ブクログ
「池波正太郎」の連作短篇時代小説『剣客商売(八) 狂乱』を読みました。
『新装版・梅安針供養 仕掛人・藤枝梅安(四)』、『剣客商売(一) 剣客商売』、『剣客商売(二) 辻斬り』、『剣客商売(三) 陽炎の男』、『剣客商売(七) 隠れ簑』に続き、「池波正太郎」作品です。
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老剣客「秋山小兵衛」とその息子「大治郎」が悪に挑む!
累計2400万部突破の大人気シリーズ。
足軽という身分に比して強すぎる腕前を持ったがために、うとまれ、踏みにじられ、孤独においこまれた男。
「秋山小兵衛」はその胸中を思いやり声をかけてやろうとするのだが、一足遅く、侍は狂暴な血の命ずるまま無益な殺生に走る……表題作『狂乱』。
ほかに、冷酷な殺人鬼と、大治郎に受けた恩義を律儀に忘れない二つの顔をもつ男の不気味さを描く『仁三郎の顔』など、シリーズ第8弾。
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面白くて、どんどん次が読みたくなる『剣客商売(けんかくしょうばい)』シリーズの第8作… 1977年(昭和52年)に刊行された作品です、、、
なんだか悪女の目立つ作品でしたね… 「小兵衛」もさらに円熟味を増している印象の強い作品でした。
■毒婦
■狐雨
■狂乱
■仁三郎の顔
■女と男
■秋の炬燵
■解説 常盤新平
大工の「由太郎」が女房の「おきよ」をどこに隠したと「長次」を責めていたところに居合わせた「小兵衛」が仲裁に入り、その後、「小兵衛」は「長次」から「おきよ」はとんでもない女だということを聞く… 女は怖いなと感じさせられる『毒婦』、
命を狙われていた「杉本又太郎」を「大治郎」が助ける、「杉本又太郎」は「松平修理之助」の屋敷から養女の「小枝」を引っ攫ってきたこことから狙われていたのだが、「杉本又太郎」は剣術の方はたいしたことがなく、今度襲われたら逃げると言い切る… しかし、この「杉本又太郎」が別人のように剣が強くなるが、なぜか「大治郎」に稽古をつけてほしいとやってくる!? 珍しくホラー要素(狐憑き)のある『狐雨』、
「小兵衛」が、「牛堀九万之助」の道場を訪ねた際、「九万之助」の門弟を叩きのめしている「石山甚市」という男と出会う… もとは「藤堂家」の足軽だったが、今は大身旗本の家人になっている「石山甚市」の孤独に追い込まれた鬱屈した心と剣客としての哀しい運命を描いた『狂乱』、
「黒羽の仁三郎」が江戸に戻ってきていることを知った「傘屋の徳次郎」は、「黒羽の仁三郎」が「佐平」を狙っていると考え、このことを「佐平」に知らせなければと「傘屋の徳次郎」は病んでいる体に鞭を打って知らせに行く… 一方、「大治郎」はこの「黒羽の仁三郎」を助けたことがあるという奇妙な縁を描いた『仁三郎の顔』、
「小兵衛」は、曲者に囲まれた女を助けるが、数日後、その女が浪人で昔「小兵衛」の門徒であった「高瀬照太郎」と会っているところに出くわす… 「小兵衛」は、この女のために身を持ち崩し、今は女に捨てられた「高瀬」を情けないと思いつつ見捨てることができない『女と男』、
手裏剣の名手「杉原秀」が助けたのは幼い男の子だった、「秀」の強烈な襲撃に這々の体で逃げた男は「飯富の亀吉」といい、香具師の元締「白金の徳蔵」から殺しを引き受けた男だった… 事件の裏側に気付いた「小兵衛」は、「大治郎」や「秀」、「おはる」とともにひと芝居をうち、悪巧みを打ち砕こうとする『秋の炬燵』、
相変わらず、どの物語も外れがなくて面白かったですね… 印象的だったのは『狐雨』かな、剣術の腕前はたいしたことがなかった「杉本又太郎」が、狐の力に頼るだけでなく、限られた期間の中で自らも強くなろうとする姿に共感しました、、、
『剣客商売』シリーズ、やめられなくなっちゃいましたね… 次も本シリーズを読みますよ! -
Posted by ブクログ
「池波正太郎」の連作短篇時代小説『剣客商売(七) 隠れ簑』を読みました。
『新装版・梅安針供養 仕掛人・藤枝梅安(四)』、『剣客商売(一) 剣客商売』、『剣客商売(二) 辻斬り』、『剣客商売(三) 陽炎の男』に続き、「池波正太郎」作品です。
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老剣客「秋山小兵衛」とその息子「大治郎」が悪に挑む!
累計2400万部突破の大人気シリーズ。
盲目の武士をやさしくいたわる托鉢僧――旅の途中で出会った、年老いた二人連れが何故か「秋山大治郎」の心に残った。
江戸に帰った「大治郎」は、偶然試し斬りされかかった件の老僧を助け、二人が二十八年におよぶ仇討ちの敵同士であることを知る。
人知をこえたその絆の不思議さを描く『隠れ簑』。
「小兵衛」が小金持ちの隠居と見られて盗賊に狙われる『徳どん、逃げろ』など、シリーズ第7弾。
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面白くて、どんどん次が読みたくなる『剣客商売(けんかくしょうばい)』シリーズの第7作… 1976年(昭和51年)に刊行された作品です、、、
第3作から第7作に飛んでしまったので、いつの間にか「大治郎」と「三冬」が夫婦になっていましたね。
■春愁
■徳どん、逃げろ
■隠れ簑
■梅雨の柚の花
■大江戸ゆばり組
■越後屋騒ぎ
■決闘・高田の馬場
■解説 常盤新平
12年前に弟子の「笠井駒太郎」を殺した「後藤角之助」を江戸で見かけたという話を聞いた「小兵衛」が、弟子の仇討ちを果たそうとする… そして、「小兵衛」が12年前の複雑な事件の真相を知ることになる『春愁』、
四谷の御用聞き「弥七」の手下「傘徳」こと「徳次郎」が中間部屋で博奕をしていたのを見ていた盗っ人の「八郎吾」が、「徳次郎」をしっかりした盗賊であると見込んで、盗みの助けをして欲しいと頼み込み、しかも、盗みに入る先は「小兵衛」の隠宅だと言う… コミカルな展開から始まり、身につまされる結末が印象的な『徳どん、逃げろ』、
老僧を取り囲んでいる侍たちを「大治郎」は追い払う、その老僧は、一昨年の春、「浅田忠藏」に関わる事件に巻き込まれて遠州・見付宿に行った帰りに盲目の武士を介護士ながら旅をしていた老僧だった… 逆恨みから、再び、老僧と盲目の武士が狙われると予想した「大治郎」と「小兵衛」は、二人を侍たちから守ろうとする『隠れ簑』、
「田沼家」用人の「生島次郎太夫」からの推挙によって「笹野新五郎」が「大治郎」の新たな弟子となる… この「笹野新五郎」を、ある理由で狙うものがおり、「大治郎」と「小兵衛」が巻き込まれていく『梅雨の柚の花』、
「小兵衛」は、鰻売りの「又六」から、妾商売をしている「おきん」という女が、新たに旦那を見つけるつもりでいるが、気に入らなければたった一晩で手を切る方法があるという… 「小兵衛」は面白くその話を聞いていたが、その新しい旦那というのが、「小兵衛」も知る「富山治五郎」と知り黙認できなくなる『大江戸ゆばり組』、
「小兵衛」は、子どもを勾引そうとしている現場に出くわし、曲者から子どもを救い出して親元に届けるが、子どもの祖父である「越後屋半兵衛」は礼にやってこず、このことは内密にしてほしいと番頭が五十両の小判を持って訪ねてくる… 「越後屋」では番頭が川に落ちて死んだり、手代が首を吊ったりという事件が起こっており、「小兵衛」がその秘密を探ろうとする『越後屋騒ぎ』、
「小兵衛」の弟子「吉村与惣次」が、主「高木筑後守」から「久世帯刀」の家臣「羽賀儀平」との試合を命じられ、しかも、その試合には双方が「徳川家」から賜った家宝の剣を賭けているという… いずれが勝っても双方の家名に傷が付くことを悟った「小兵衛」と「大治郎」が、二人を対決させないために、ある方法を実行する『東海道・見付宿決闘・高田の馬場』、
本作品も、どの物語も外れがなくて面白かったですけど、特に本作品はコミカルな展開が多く、読みやすかったですね… 印象的だったのは、哀愁漂う結末の『隠れ簑』『徳どん、逃げろ』ですね、、、
『剣客商売』シリーズ、やめられませんね… 次も本シリーズを読みますよ! -
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「池波正太郎」の連作短篇時代小説『剣客商売(三) 陽炎の男』を読みました。
『新装版・梅安針供養 仕掛人・藤枝梅安(四)』、『剣客商売(一) 剣客商売』、『剣客商売(二) 辻斬り』に続き、「池波正太郎」作品です。
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老剣客「秋山小兵衛」とその息子「大治郎」が悪に挑む!
累計2400万部突破の大人気シリーズ。
若衆髷をときほぐし、裸身を湯槽に沈めた「佐々木三冬」に、突然襲いかかる無頼の浪人たち。
しかし、全裸の若い女は悲鳴もあげず、迎え撃つかたちで飛びかかっていった。
隠された三百両をめぐる事件のさなか、男装の武芸者「三冬」に芽ばえた「秋山大治郎」へのほのかな思いを描く表題作。
香具師の元締のひとり娘と旗本の跡取りとの仲を「小兵衛」がとりもつ『嘘の皮』など全7編。
シリーズ第3作。
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面白くて、どんどん次が読みたくなる『剣客商売(けんかくしょうばい)』シリーズの第3作… 1973年(昭和48年)に刊行された作品です、、、
「大治郎」の成長が感じられ、父「小兵衛」に近付いてきた感じがしましたね… そして、それに合わせるかのように「三冬」の恋の対象も変化が見られました、今後の行方が愉しみです。
■東海道・見付宿
■赤い富士
■陽炎の男
■嘘の皮
■兎と熊
■婚礼の夜
■深川十万坪
■解説 常盤新平
「大治郎」が剣術修行のために諸国をまわっていた際、遠州・浜松で世話になった「浅田忠藏」から本人の筆跡ではない手紙が届く… その手紙の内容から「浅田忠藏」が命の危機にあることを知った「大治郎」は大急ぎで東海道・見付宿に下り、「浅田忠藏」が土蔵に閉じ込められていることを知り、救い出すために行動する『東海道・見付宿』、
不二楼の亭主「与兵衛」が、女遊びが原因で脅されていることを知った「小兵衛」が事件を解決… 「小兵衛」は、欲しくて欲しくて仕方のなかった「与兵衛」の持っている赤い富士の掛け軸を手に入れることに成功する『赤い富士』、
「三冬」が根岸の寮で入浴中に襲われるが反撃して追い返す… 「三冬」を襲った目的は?この根岸の寮のもともとの持ち主である「井村松軒」という医者が隠していた三百両に関わる事件を解決する『陽炎の男』、
香具師の元締「鎌屋辰蔵」の娘「お照」に手を出してしまい、子分たちにいたぶられていた「松村伊織」を「小兵衛」が助けるが、相手が相手だけに事件はそう簡単には収まらなかった… 「小兵衛」が知恵をしぼって円満解決に導く『嘘の皮』、
町医者「小川宗哲」の愛弟子「村岡道歩」の娘「房野」が攫われ、娘を返す条件として毒薬を調合しろと迫られる… 「小川宗哲」から相談を受けた「小兵衛」がお家騒動に絡む事件を解決する『兎と熊』、
「大治郎」は、自分を訪ねてきた「浅岡鉄之助」が何者かに狙われていることを知り「小兵衛」に相談するが、「今回のことは「大治郎」の友人のことであるから」と、「小兵衛」は解決を「大治郎」に委ねる… 「大治郎」はどのように解決をするのか?「大治郎」の成長が感じられる『婚礼の夜』、
近所では評判の怪力婆さん「おせき」が侍を軽くあしらっている様を、偶然通りかかった「小兵衛」は目にする… その後、屈辱を受けた侍たちが「おせき」の営む升酒屋を襲うが、別人に成りすまして宿泊していた「小兵衛」が撃退、人の手本となるべき武家の侍たちの所業であることを知った「小兵衛」の怒りが炸裂する『深川十万坪』、
本作品も、どの物語も外れがなくて面白かったですねー 読めば読むほど、『剣客商売』ワールドに深く深く沈んでいってます、、、
イチバン印象的だったのは、「小兵衛」の怒りが炸裂してカタルシスを大きく感じる『深川十万坪』ですね。
次も本シリーズを読もうと思いますが、第4作は書棚に揃ってないんですよね… 次は、ちょっと飛んで第7作になりそうです。 -
Posted by ブクログ
「池波正太郎」の連作短篇時代小説『剣客商売(二) 辻斬り』を読みました。
『新装版・梅安針供養 仕掛人・藤枝梅安(四)』、『剣客商売(一) 剣客商売』に続き、「池波正太郎」作品です。
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老剣客「秋山小兵衛」とその息子「大治郎」が悪に挑む!
累計2400万部突破の大人気シリーズ。
冷え冷えとした闇の幕が裂け、鋭い太刀風が「秋山小兵衛」に襲いかかる。正体は何者か?
「小兵衛」・「大治郎」が非道に挑む表題作。
江戸に出たまま帰らぬ息子を探しにきた信州の老剣客へ温かい手をさしのべる「秋山父子」――『老虎』。
暴漢にさらわれた老舗の娘を助ける男装の武芸者「佐々木三冬」――『三冬の乳房』ほか『鬼熊酒屋』 『悪い虫』 『妖怪・小雨坊』 『不二楼・蘭の間』。
シリーズ第2作。
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『剣客商売(一) 剣客商売』が面白かったので、引き続き、『剣客商売(けんかくしょうばい)』シリーズの第2作… 1973年(昭和48年)に刊行された作品です、、、
読み進めていると、中心人物の「小兵衛」と「おはる」、「大治郎」、「三冬」の4人だけでなく… 不二楼の調理人「長次」と座敷女中の「おもん」、「大治郎」に弟子入りした「粂太郎」、町医者「小川宗哲」、御用聞きの「弥七(武蔵屋の親分)」等々、周辺のお馴染みの登場人物にも、どんどん親しみが湧いてきて、『剣客商売』の世界に引きずり込まれていく感じです。
■鬼熊酒屋
■辻斬り
■老虎
■悪い虫
■三冬の乳房
■妖怪・小雨坊
■不二楼・蘭の間
■解説 常盤新平
客を客とも思わずあしらい、土地の無頼漢も恐れている「鬼熊」の亭主「熊五郎」… 「小兵衛」は、意外なことから「熊五郎」の優しい気持ちを知り、そして最期を看取る『鬼熊酒屋』、
夜道を歩いていた「小兵衛」を襲った辻斬り… 「小兵衛」難なくその襲撃をかわし、さらに、辻斬りが御目付衆の「永井十太夫」の屋敷に入ることを目撃し、首謀者等を「大治郎」とともに懲らしめる『辻斬り』、
「大治郎」が諸国を渡り歩いていた際に稽古をつけてもらった「山本孫介」と再会… 江戸に出て行方知れずとなっている「孫介」の息子「源太郎」探しを手伝い、敵討ちを手助けする『老虎』、
「大治郎」のもとに、鰻の辻売りをしている「又六」が訪ねてきて、なけなしの5両を納め、10日で剣の腕を鍛えてほしいと懇願… 「又六」の熱意にほだされた「大治郎」と「小兵衛」は剣を教え、自信を持った「又六」は腹違いの兄で、店の売上をかっぱらっていく無頼漢の「大首の仁助」に立ち向かっていく『悪い虫』、
「三冬」が、怪しい者どもが駕籠を運んでいこうとするところに遭遇し、駕籠の中で猿轡をかまされ、目かくしをして押し込められていた「山崎屋卯兵衛」の娘「お雪」を助けるが、この拐かしの裏を調べてみると意外なことが分かり始めてくる… 「三冬」が女性だということを知らずに恋心を抱く「お雪」に、自分が女性だと悟らせるエンディングが印象的な『三冬の乳房』、
「嶋岡礼蔵」を卑怯な方法で襲った「伊藤三弥」(第1作に収録の『剣の誓約』で腕を切り落とされた男)が江戸に戻り、妖怪・小雨坊のような面妖の男ととも「秋山親子」を狙う… 「小兵衛」の隠宅が火を放たれ全焼してしまう『妖怪・小雨坊』、
隠宅を焼かれた「小兵衛」が不二楼に身を寄せている時、「小兵衛」は、偶然、「横川鉄五郎」という金貸しの御家人を襲うという話を耳にする… 「小兵衛」は、「横川鉄五郎」から金を借りたことがあり、借金の返済に苦労した思いがあることから、知らぬ仲ではないが、どう立ち回るか迷い、ある判断をする『不二楼・蘭の間』、
第1作に続き、どの物語も外れがなくて面白かったですねー 読めば読むほど、『剣客商売』ワールドに浸っていく感じです、、、
イチバン印象的だったのは、「又六」の成長が頼もしい『悪い虫』ですね。
次も本シリーズを読もうと思います。 -
Posted by ブクログ
「池波正太郎」の連作短篇時代小説『剣客商売(一) 剣客商売』を読みました。
『新装版・梅安針供養 仕掛人・藤枝梅安(四)』に続き、「池波正太郎」作品です。
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老剣客「秋山小兵衛」とその息子「大治郎」が悪に挑む!
累計2400万部突破の大人気シリーズ。
勝ち残り生き残るたびに、人の恨みを背負わねばならぬ。
それが剣客の宿命なのだ――剣術ひとすじに生きる白髪頭の粋な小男「秋山小兵衛」と浅黒く巌のように逞しい息子「大治郎」の名コンビが、剣に命を賭けて、江戸の悪事を叩き斬る――「田沼意次」の権勢はなやかなりし江戸中期を舞台に剣客父子の縦横の活躍を描く、「吉川英治」文学賞受賞の好評シリーズ第一作。
全7編収録。
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1972年(昭和47年)から1989年(平成元年)まで『小説新潮』で断続的に連載された『剣客商売(けんかくしょうばい)』シリーズ… 『鬼平犯科帳』や『仕掛人・藤枝梅安』と並ぶ「池波正太郎」作品を代表するシリーズです、、、
無外流の老剣客「秋山小兵衛(あきやま こへえ)」を主人公とし、「小兵衛」と後添いの「おはる」、息子の「大治郎」、女剣客の「佐々木三冬」らが、江戸を舞台に様々な事件に遭遇し活躍する展開… 初めて読んだのですが、次の作品をどんどん読みたくなる感じで、とても愉しめました。
■女武芸者
■剣の誓約
■芸者変転
■井関道場・四天王
■雨の鈴鹿川
■まゆ墨の金ちゃん
■御老中毒殺
■解説 常盤新平
老中「田沼意次」の隠し子「佐々木三冬」との出会いを、「三冬」の縁談を絡めて描いた『女武芸者』、
「大治郎」の恩師「嶋岡礼蔵」が因縁の相手「柿本源七郎」との三度目(最後)の対決のために江戸を訪れるが、対決は実現せず、思わぬ展開となる『剣の誓約』、
「石川甲斐守」を強請ろうとしていた「山田勘助」という不良御家人を懲らしめる『芸者変転』、
師である「井関忠八郎」が亡くなった後、「後藤九兵衛」、「渋谷寅三郎」、「小沢主計」、「佐々木三冬」の四天王で運営してきた井関道場の跡継ぎ問題を見事に解決する『井関道場・四天王』、
非業の死をとげた「嶋岡礼蔵」の遺髪をもって、「礼蔵」の実兄を訪ねている旅の中で「大治郎」が敵討ち騒動に巻き込まれ、さらに江戸に戻った「大治郎」を「小兵衛」と「おはる」の結婚が待ち受けている『雨の鈴鹿川』、
「大治郎」の命が狙われている(『剣の誓約』で腕を切り落とされた復讐ですね… )という話を「牛堀九万之助」から聞いた「小兵衛」が、いつになく心を乱して落ち着きを失う『まゆ墨の金ちゃん』、
「田沼意次」の御膳番「飯田平助」が懐のものを掏摸に取られたところを偶然目撃した「三冬」がある陰謀に気付く『御老中毒殺』、
どの物語も面白かったですね… 一篇一篇の読み切りになっていますが、物語としては継続しているので、大長篇とも言えるかな。
『まゆ墨の金ちゃん』で、「大治郎」の命が狙われていることを知った「小兵衛」の行動は、同じ子を持つ親として共感しながら読みました… イチバン印象に残ったかな。
「小兵衛」の剣客としての活躍も心躍るほど愉しめるのですが、、、
「小兵衛」と「おはる」の関係もイイですよねぇ… 60歳と20歳で結婚ですからね、可笑しさも感じるくらい微笑ましいですね。
江戸の風物や季節感の描写も印象的ですが… 中心人物の「小兵衛」と「おはる」、「大治郎」、「三冬」の4人の人物造形がとても良くて、魅力的なので、どんどん物語の中に引き込まれていく感じです、、、
次も本シリーズを読もうと思います。 -
Posted by ブクログ
「池波正太郎」の長篇時代小説『新装版・梅安針供養 仕掛人・藤枝梅安(四)』を読みました。
先日、テレビで『仕掛人・藤枝梅安(第1回)スペシャル 「梅安二人旅」』を観て、原作シリーズを読んでみたくなったんですよね、、、
「池波正太郎」作品は今年3月に読んだ『新装版 熊田十兵衛の仇討ち 人情編』以来ですね。
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記憶を失した若侍 女殺しとの関わりは……
暗黒世界に生きながらも情に厚い「梅安」たち。
シリーズ初の長編。
闇討ちにあって瀕死の重傷を負った若侍を助けた「梅安」。
若侍は、命こそ取り留めたが記憶を失っていた。
そんな時依頼された仕掛けは、二度と請け負いたくない女殺し。
だが若侍と仕掛けの間には、深い関わりがあるようだった。
仕掛人の抱える闇と凄み、その中で息づく人間味を描きだす、「梅安」シリーズ初の長編。
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「仕掛人・藤枝梅安」シリーズの4作目にあたる作品… シリーズ初の長篇で1979年(昭和54年)に刊行された作品です。
■銀杏落葉
■白刃
■あかつきの闇
■その夜の手紙
■地蔵堂の闇
■寒鯉
■解説 池波先生を写す 但馬一憲
「梅安」は、二人の侍が若侍を闇討ちしたところに遭遇… 「梅安」に気付いた二人の侍は立ち去るが、「梅安」は瀕死の重傷を負った若侍を放っておけず連れ帰る、、、
若侍は、なんとか命こそ取り留めたが記憶を失っていた… そんな時、依頼された仕掛けは、二度と請け負いたくない女殺しだったが、若侍と仕掛けの間には、いずれも備前池田藩に深い関わりがあるようだった。
「「梅安」め、ゆるせぬわい」… 大坂暗黒街屈指の大立物「白子屋菊右衛門」の密命が下った―「殺せ」、、、
剣客「小杉十五郎」にからむ「白子屋」と「梅安」の確執は、もはや抜きさしならぬものとなっていた… かねて覚悟の「梅安」は潔く立ち向う。
「梅安」は、「彦次郎」、「十五郎」等、心を許した仲間たちとともに、「白子屋」から刺客として送られた剣客「関根重蔵」から自身の身を護りながら、依頼された仕掛けを実行する… 「関根重蔵」との対決は!? 女殺しの仕掛けの成否は!? そして、記憶を失った若侍の正体は!?
長篇なので、なかなか読み応えがありましたね… 備前池田藩の跡継ぎを巡るお家騒動も、敵味方が終盤まで判明せず、最後まで集中して読めました。
先日、テレビドラマを見たばかりだったので、「梅安」は「渡辺謙」役で、「彦次郎」は「橋爪功」役で、頭の中に映像を描きながら読みました… 具体的に想像できる方が愉しめますね。 -
Posted by ブクログ
▼「鬼平犯科帳5」池波正太郎、文春文庫。初出は1967−1989、月刊誌「オール讀物」連載。江戸時代に実在した「火付盗賊改・長谷川平蔵」を主人公として、平蔵とその仲間、そして捕物相手になる盗賊たちを描いた連作捕物帳小説。
▼この巻収録は以下の7篇。
・深川・千鳥橋
・乞食坊主
・女賊
・おしゃべりの源八
・兇賊
・山吹屋お勝
・鈍牛
【深川・千鳥橋】は盗賊に図面を売っていた大工が死病に冒されて余生を静かに過ごそうと金を工面するが・・・という話で、設定からして味わい深かった。
【乞食坊主】は「平蔵の頼りになる仲間が意外なところから現れるシリーズ」とでも言うべき一編。ゲストの乞食坊主キャラが光る。
【女賊】この話に味をしめた(失礼)のか、同じような女賊が今後も出てくる。
【おしゃべり源八】このシリーズ2度目だと思うのだけど、記憶喪失ネタ。
【兇賊】この話で出てくる九平という芋酒屋の親父(元盗賊)がいかにも池波正太郎テイスト。
【山吹屋のお勝】現役盗賊と密偵が焼け木杭で・・・という珍しい一編。
【鈍牛】この一冊の中でいちばん個人的に記憶に残る作品。いわゆる知的障害の若者が冤罪に問われる内容。一方で同心同士の手柄争いも大変だなあ、と思わせられる。木村忠吾なんて何だかんだミスをしていても「お頭のエコひいき、あいつは羨ましい」とか言われているんだろうなあ。 -
Posted by ブクログ
▼「鬼平犯科帳4」池波正太郎、文春文庫。初出は1967−1989、月刊誌「オール讀物」連載。江戸時代に実在した「火付盗賊改・長谷川平蔵」を主人公として、平蔵とその仲間、そして捕物相手になる盗賊たちを描いた連作捕物帳小説。
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・霧の七郎
・5年目の客
・密通
・血闘
・あばたの新助
・おみね徳次郎
・敵
・夜鷹殺し
このうち【血闘】は志ん朝の朗読もあります。
この巻で印象に残ったのは【敵】がこの後密偵としてレギュラーになる五郎蔵が登場し、盗賊から密偵に商売替えする事件が描かれて印象深い。自分としてはどうしてもフジ版(二代目吉右衛門版)の刷り込みがあるので、綿引勝彦さん一世一代の当たり役でしたね。
あと、密偵おまさの活躍が目立ちました。【血闘】はまさに、おまさを助けるための平蔵チャンバラ大活躍の一編。【夜鷹殺し】でもおまさは目立っています。作者がこのキャラクターを気に入ったことがよくわかります。ちなみに【夜鷹殺し】は言ってみれば「切り裂きジャック物語」で、なんの救いも解明も無く、人間の異常性というか残酷性がポンと放り出されていて印象に残りました。 -
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▼「鬼平犯科帳3」池波正太郎、文春文庫。初出は1967−1989、月刊誌「オール讀物」連載。江戸時代に実在した「火付盗賊改・長谷川平蔵」を主人公として、だけど当然ほぼほぼ完全なるフィクションで、平蔵とその仲間、そして捕物相手になる盗賊たちを描いた連作短編警察小説であり、戦後を代表する捕物帳小説。このシリーズは文春文庫で全24巻なんですが、数年前に僕は電子書籍で「全巻セット合本版」を買ってしまっています(確かその時、割引キャンペーンをしていたから)。最近、突然自分的な鬼平ブームが来てしまいました(まあそう言うのは必然で訪れることはあまりないでしょうが)。
▼電子書籍でまとめ買いしたのはこの手のものは必ず(自分が好きなものであれば)再読するからです。再読を楽しむ前提だと、電子便利ですから・・・。そしてどうして再読するかというと、こういう「話の運び」自体に味があるエンタメ小説、それもミステリ系って、すぐに中身を忘れます。いや、忘れないと言う人もいるかも知れませんが僕は忘れます。だからしばらく、下手をすると1年もすればまた楽しめてしまう。
▼なので、もうこれも読み終えてしばし経ったのでだいぶ忘れてしまいましたが・・・。
・麻布ねずみ坂
・盗法秘伝
・艶婦の毒
・凶剣
・駿州・宇津谷峠
・むかしの男
の6篇。この巻の中身は、【盗法秘伝】から【駿州・宇津谷峠】までが平蔵、江戸を離れています。一時的に盗賊改を休み、父の墓のある京都へ旅をした。その道中と上方でのお話。
どれも面白かった記憶が。【凶剣】あたりは単純なサスペンスとしてもドキドキで(助けが現れるあたりは、おおっとそうくるのかよ、と思ったけれど)、【むかしの男】は妻・久栄の過去話であり人情噺。人情噺的な鬼平エピソードの特色は、人間の業の深さを描くんだけど、描き方はそんなにくどくない。だから読者は彼岸のものとして安心して楽しめる。読者自身は鬼平と同じ側に気持ちの陣地は作っていますから。そして解決には強引な救いを載せずに、ものすごいトリックやどんでん返しで彩らずに、悲劇的な地獄落ちも多数。それでも陰惨にならないのは、そういった悲劇が全てアウトローの側として描かれるし、どれだけ小説がアウトローに寄り添っても最後は主人公力学で平蔵の側に戻るからですね。
この辺りの構造はメグレ警視も新宿鮫もフロスト警部もフィリップ・マーロウも全部同じで、元を辿ればシャーロック・ホームズもそういう世界構造になっていますね。
あと【盗法秘伝】は、志ん朝ファンとしては、嬉しい一編。落語家古今亭志ん朝さんは1969−1972に、現テレビ朝日系列で放送された「鬼平犯科帳」でレギュラー同心・木村忠吾を演じました(このシリーズは主演が八代目の松本幸四郎さんでした。それはつまり、「松たか子の父」である九代目幸四郎の父であり、1989−2005期間にフジ系の「鬼平犯科帳」で主演を担った二代目中村吉右衛門の父でもあります)。
その志ん朝さんが「鬼平犯科帳」朗読の録音を数篇残しており、【盗法秘伝】はその一つ。 -
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「池波正太郎」の長篇時代小説『新装版 幕末新選組』を読みました。
『人斬り半次郎 幕末編』に続き、「池波正太郎」作品です。
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血しぶく時代を生一本に生き、七十七年の天寿を全うした新選組隊士「永倉新八」の軌跡
松前藩士の息子で、いたずら好きの腕白小僧「永倉栄治」。
ひたすら剣術の稽古に明け暮れ、めきめき腕を上げて十八歳で本目録を受ける。
我が子を松前藩の能吏にと夢見ていた父もとうとうあきらめ、息子を元服させ、名も「新八」と改めさせる。
折しも幕末の動乱期、剣術ひとすじに生きたいと願った「永倉新八」は、新選組隊士になる。
一剣をもって己の信ずる道を歩む。
これしか生き方を知らない「新八」は、出会った男によって、出会った女によって、少しずつ自分を磨いて行く。
女には弱いが、剣をとっては「近藤勇」以上と噂された「新八」の、維新後におよぶ生涯を、江戸っ子の著者が共感をこめてさわやかに描ききった長篇。
解説「佐藤隆介」
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幕末動乱期を生き抜いた新選組隊士「永倉新八」の成長の軌跡、生き様を描いた作品… 同じ幕末を舞台とした作品ですが、薩摩藩士(官軍)の立場から描いた『人斬り半次郎 幕末編』と、新選組隊士(賊軍)の立場から描いた本作品の両方を読むことで、それぞれの立場がより理解できた感じがしますね、、、
結局、明治維新って本当の意味での民衆の革命ではなく、武士階級の政権交代だったってことなんでしょうね… まっ、全てが真実ではないんでしょうが、実際も似たような状況だったんだと思います。
「なあに、明治維新なんてえものはね、つまり薩長たち雄藩と徳川との争いさ。
いまのような文明開化の世が来たのも、そいつは時勢というやつでね。
つまりは日本国民がえらいのだよ──」
いたずら好きの腕白小僧が、父の意に反しひたすら剣術の稽古にあけ暮れて十年… 折しも幕末の動乱期、「永倉新八」は剣道の快感に没入した青春の血汐をそのまま新選組に投じた、、、
女には弱いが、剣をとっては「近藤勇」以上と噂された「新八」の、さばさばした江戸っ子気質や、維新後におよぶ壮快な人生を、さわやかに描ききってありましたね… 気障で嫌みなライバル役「藤堂平助」との確執や、「原田左之助」との友情、「近藤勇」への敬愛と反発、「芹沢鴨」との奇妙な親交、妻や娘への愛情、両親への敬慕等、「新八」の人間性を表現しているエピソードが巧く織り込まれており、少しずつ「新八」に感情移入しながら読み進めることができました。
函館で穏やかに生活していた晩年、72歳になった「新八」が孫を守るためにやくざ者に立ち向かう場面がカッコ良くて、印象に残りましたね… 幕末史って、あまり詳しくないんですよね、、、
『人斬り半次郎 幕末編』と本作品を読んで、ちょっと興味が湧いてきました。 -
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「池波正太郎」の長篇時代小説『人斬り半次郎 幕末編』を読みました。
『英傑:西郷隆盛アンソロジー』に続き時代小説です。
-----story-------------
貧乏で無学な田舎侍が、男振りと剣の腕前を認められ、「西郷隆盛」の片腕に――。
幕末を駆け抜けたヒーロー、「桐野利秋」の若き日々。
「今に見ちょれ」。
薩摩藩中でも「唐芋侍」と蔑まれる貧乏郷士の家に生れた「中村半次郎」は、だがその逆境に腐ることなく、いつの日かを期していた。
秀抜な美男子で気がやさしい。
示現流の剣は豪傑肌に強い。
恵まれた資質のままに精力的に日を送っていた二十五歳のある日、「半次郎」は「西郷吉之助」と出遇う。
時は幕末、惚れ込んだ男=「西郷」につき、「半次郎」は水を得た。
京の町に〈人斬り半次郎〉の名が轟く
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幕末の四大人斬りのひとりで「人斬り半次郎」と呼ばれ、後の初代陸軍少将「中村半次郎(桐野利秋)」の若き日を描いた作品です、、、
『英傑:西郷隆盛アンソロジー』に収録されていた、「池波正太郎」の短篇『賊将』を読んで「半次郎」に興味を持ったんですよね… 「半次郎」の前半生の苦難や立身出世がユーモラスに、しかも丁寧に描かれていて、読み終える頃にはすっかり「半次郎」のことが好きになっていましたね。
鹿児島城下の藩士に「唐芋」と蔑まれる貧乏郷士の出ながら剣は示現流の名手、精気溢れる美丈夫で、性剛直な「中村半次郎(桐野利秋)」は、ある日「佐土原英助」と決闘をすることに… しかし、「半次郎」の突拍子もない行動から二人は無二の親友になる、、、
「佐土原英助」は、「半次郎」にこれからは身分の上下に関わらず薩摩藩士が我が国の危急存亡の時にあたり働かなければならないとと教え、「半次郎」はその言葉に大きな衝撃を受ける… 「半次郎」は、ある時、「西郷吉之助(隆盛)」と出会い剣の腕を見込まれ、「島津久光」の上洛の列に加わることになる。
京都に上り洛中で働く「半次郎」は、ある日、六角堂で数人の男に襲われている「おたみ」を助け、それが縁で尼の「法秀尼」と出会い二人の関係は深まっていく、、、
この頃、薩摩藩は青蓮院の「中川宮」の警護の役目を受け持ち、「半次郎」も警護の任につく… そして、ある夜、「半次郎」は賊と遭遇するが、持ち前の剣技で任務を果たし「中川宮」から深く信頼される。
文久3年(1863年)8月18日… 京都政界を牛耳っていた長州藩を薩摩藩と会津藩が協力して追い落とすクーデターが起こり、この時も「半次郎」は手柄を立て、洛中に「人斬り半次郎」の名が広まる、、、
男も惚れる、男ぶりのよさ… 優しく、偉ぶらない、そして、強い、それが「半次郎」の魅力ですね。
600ページを超えるボリュームでしたが、さくさくと読めました… 中途半端な感じで終わったなぁ、と思ったら、本作品は『人斬り半次郎 賊将編』という続篇があるようです、、、
面白かったので、続篇も読んでみたいですね。