池波正太郎のレビュー一覧

  • 真田太平記(九)二条城

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    ほぼ全国は徳川の手に握られている様な現状で、それでも家康に屈したくはない淀君と秀頼の大阪方。
    対してなんとしても徳川政権を後顧の憂いなき様にと目論む家康。
    方広寺の梵鐘に刻まれた文字を反徳川とこじつけにして家康は力ずくで無理矢理の豊臣潰しにかかる。
    本巻は大坂冬の陣突入直前まで。

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    2024年03月16日
  • 剣客商売十五 二十番斬り

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    ネタバレ

    二十番斬りというタイトルから予測していたものの、小兵衛66歳にして、しかもたった一人で一度に19人斬りとは凄すぎる。果たして二十番目は?

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    2024年03月13日
  • 梅安蟻地獄 仕掛人・藤枝梅安(二)

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    鬼平に比べてずいぶんと短に感じる。弱きを救うからか。夜と雨の中、酒と肴の匂いに包まれながら、善と悪の間を揺れ動く人間。梅安のみならず、一介の庶民も欲望の前には、苦しむ。川や水の表現がこんなにも豊かだったとは思っても見なかった。

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    2024年03月12日
  • 剣客商売五 白い鬼

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    秋山小兵衛の弟子で高崎藩士の竜野庄蔵が討たれた。犯人は、藩内で陰惨な事件を起こしていた「白い鬼」
    佐々木三冬の住む寮に賊が侵入する。三冬がその日見かけた男女が事件のきっかけだった「西村屋お小夜」
    鰻売りの又六の情報を元に、小兵衛が無頼旗本や浪人たちを打ち倒す「手裏剣お秀」
    秋山大次郎が夜更けに出会った人斬り事件。犯人を差配していたのは大身旗本で槍の名手だった「暗殺」
    農具小屋で一人、雨宿りをすることになった小兵衛。そこに飛び込んで来たのは、かつての剣術試合の相手だった「雨避け小兵衛」
    女武芸者の佐々木三冬は老中•田沼意次の娘。父には、自分より強い相手以外とは結婚しないと申し入れてあるが「三冬の

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    2024年03月09日
  • 剣客商売四 天魔

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    秋山小兵衛の愛弟子•落合孫六が、かつて仕えた大名家で八百長試合をする。その審判になった小兵衛は意外な結末を見る「雷神」
    大次郎は、小兵衛のかつての同門•横川彦五郎の病気見舞いに箱根塔の沢温泉を訪れる。そこで出会った浪人は意外な過去をもっていた「箱根細工」
    大次郎の修行仲間•高野十太郎は仇を探す身。助太刀を申し出た稲田助九郎には『念友』山岸弥五七がいた「夫婦浪人」
    小兵衛のかつての門人の息子•笹目千代太郎が江戸に戻って来た。恐るべき修練を積み、小兵衛に打ち勝つ為に。「天魔」
    神田明神前に立札を立てた平内太兵衛には目的があった。近くに住むおちかという娘と、ある約定があったのだ。「約束金二十両」

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    2024年02月27日
  • 梅安冬時雨 仕掛人・藤枝梅安(七)

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    2024.02.24
    何がすごいかというと未完の遺稿が発表される作家であること。
    読者、編集者など関係者にそれだけ待ち焦がれられて亡くなることが作家の唯一の目標ではなかろうか。

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    2024年02月24日
  • にっぽん怪盗伝 新装版

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     江戸の世に蔓延る悪漢たちに焦点を当てた短編集です。

     読後に知ったものですが、こちらはドラマなどにもなった鬼平犯科帳の作者様が書いたものとのことで、鬼平(長谷川平蔵)を初めとする火付盗賊改方を敵方に置いた、悪漢やその周りの人々の視点で話が展開します。
     鬼平が登場するのは12編のうち1編のみです。
     作者本人もピカレスクと称するように、悪役・悪人の物語が詰まった一冊ですが、悪漢の視点で進む物語というのは、また正義の側から進む物語とは違う魅力があって、気付くとしっかり引き込まれてしまいました。
     悪漢には悪漢の考え方があり、流儀があり、ルールがあり、矜持があり、どうしようもない奴だと思う者も

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    2024年02月23日
  • 梅安影法師 仕掛人・藤枝梅安(六)

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    ▼「殺気の闇」「三人の仕掛人」「稲妻」「春雷」「逆襲」「菱屋の黒饅頭」

    ▼このあたり、もう完全に「連作短編」ではありません。要は流れで、「白子屋殺害」してしまった梅安が、狙われる。当然狙われる。殺し屋がじゃんじゃかやってくる。もう構造は完全に「カムイ外伝」。

    ▼なんだけど、カムイと違って梅安は「針医者」でもあるので、そしてその使命を全うしたいので、逃亡しない。当然、居場所がばれてるんだから次々に襲い掛かってくる殺し屋たち。

    ▼カムイ外伝と違うのは、やっぱり疑似恋愛ホモソーシャル的なバディ仲間が複数居ることですね。もはやその人間関係を描くことが主題なんではないか、というような。

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    2024年02月17日
  • 剣客商売十 春の嵐

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    ▼剣客商売シリーズを特に予備知識なく読んできまして。このシリーズは基本的に「連作短編」です。鬼平犯科帳もそうです。そうなんだけどこの十巻を読み始めてしばらくして、「あ、これ長編だ」。

    ▼いきなり壮大なネタバレを書きますが、








    要は
    ・秋山大治郎を名乗って次々に殺人を繰り返すヤツがいる。
    ・それも、秋山大治郎と田沼意次の関係を知ってか、わざわざ田沼の家来や、
    あるいは田沼と犬猿の仲の松平定信の家来を殺す。
    ・当然大治郎も疑われるし、いろいろガタガタしてくる。
    ・結局、黒幕は「徳川一橋家」だった。一橋家が、今権力者の田沼と、ライバルの定信の間を翻弄して、次期将軍の座を狙いたい・・・

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    2024年02月17日
  • 錯乱

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    1960年の直木賞受賞作品「錯乱」ほか4篇収録。読者を楽しませようという思いが伝わってくる受賞作がまず秀逸。他にも「基盤の首」「刺客」が面白かった。

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    2024年02月17日
  • 真田太平記(八)紀州九度山

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    真田家よりも草の者たちのシーンが面白くて、何度も読み返してしまう。草の者にも色んな感情があるんだな。人間だから当然の事なんだけど、もっと淡々と主の命令にのみ従うイメージだったので新鮮でした。昌幸の命が燃え尽きようとしている最後。次巻も楽しみ。

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    2024年02月05日
  • 剣客商売九 待ち伏せ

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    ▼収録作は以下▼待ち伏せ▼小さな茄子二つ▼ある日の小兵衛▼秘密▼討たれ庄三郎▼冬木立▼剣の命脈

    ▼「ある日の小兵衛」小兵衛が、幽霊を見る。厳密に言うと、旧知のヒトのマボロシを見る。ということは、相手は死んだと思いこむ。確かめに会いに行ってみる。ところが間違っていて、生きていた。相手は若き日に情を交わした女性で、色々思い出す。ちなみにその日いろんなことが起こる。

    ▼‥‥それだけの話。この、「間違う」ってところが気が利いてます。小粋なモノクロのフランス映画を見るようです。

    ▼悪い詐欺師をやっつけるんだけど、犯人が昔馴染みだったという「茄子二つ」。

    ▼死病にあえぎ、最期に大治郎と戦いたい剣士

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    2024年02月02日
  • 真田太平記(二)秘密

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    お江が魔性の女過ぎる。

    まず読みやすいんだよなぁ。色気を短く的確に配置してるのも勿論だし、あまり出てこない人物が再登場した時の1文程度解説があったり。 膨大な登場人物だから凄くこのシステム良い。

    後、「心得まいた」とか言うの謎にかわいい

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    2024年01月28日
  • 真田太平記(七)関ヶ原

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    ついに又五郎が逝ってしまった。関ヶ原の表の武将たちの生死よりも、草の者達の命をかけた戦場における疾走感がたまらなく面白く、それだけに散った事が悲しかったです。秀忠を進軍させなかった真田親子はさすがでした。追い返した小松殿、決戦覚悟で庇う岳父 忠勝。石田三成は戦いに向かないにも程がある。負けるべくして負けたの感が否めない。小早川秀秋はどうぞ冷ややかな目で見られ続けてください、と思う。それぞれの武将に感じることが多々あった巻。面白すぎました。この後、これ以上面白くなるのかしら?と思いつつ次巻へ。

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    2024年01月28日
  • 梅安影法師 仕掛人・藤枝梅安(六)

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    2024.01.19
    人が営みを続けていくということはさまざまな矛盾と向き合いながら生き抜いていくことなのではないかと考えさせられる。

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    2024年01月19日
  • 剣客商売八 狂乱

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    ▼「毒婦」 「狐雨」 「狂乱」 「仁三郎の顔」 「女と男」 「秋の炬燵」

    ▼「仁三郎の顔」が印象的。仁三郎という男が殺人も辞さない悪党なのだけど、以前に(そんなことは知らない)大治郎に恩義がある。たまたま再会した大治郎の前では、「いい人」である。その裏腹の描き方。そしてラストの粋な幕切れ。

    ▼「秋の炬燵」もそうですが、「悪行」は明確にそこにあるけれど、「悪人」ってなんだろう。という池波節がますます切れ味鋭い。

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    2024年01月18日
  • 剣客商売一 剣客商売

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    スーパー爺さん登場!!
    最近は時代小説ばかり読んでいて、読みやすく楽しいシリーズ物を探しててオススメされた作品。
    短編形式で読みやすい。
    秋山小兵衛=スーパー爺さん

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    2024年01月17日
  • 真田太平記(一)天魔の夏

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    あまり歴史に明るくない人からしたら、一番最初に出てくる登場人物「向井佐平次」でまず「誰だよ!!」とスタートします。

    物語は急に負傷した足軽の救出劇から始まるのだが、それだけでも「なぜ足軽を?」とかの疑問で結構引力ある。そこに、最初から色気があるものだから気になってしょうがない。物語が盛り上がるのはやはりあの銭湯界隈だとは思われる。そして、この巻の最後はあの時代の区切りで区切られる。

    私は池波正太郎を初めて読ませてもらったが凄く親切な書き方だ。歴史小説を読む時に登場人物の多さと普段目にしない言葉のオンパレードでストーリーより人物や読み方や意味の方が気になる事が多いが、この本はほぼほぼ無かった

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    2024年01月16日
  • 真田太平記(五)秀頼誕生

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    前田利家の最後が、とても勿体なくそして夫婦のやり取りに少しくすっとできたました。確かにあと5年あれば何かが違ったかもしれない。でもそれは変えられない事なので。秀頼誕生で今が変わったのかもしれないし、結果は大きく変わらなかった気もするし。でも、当時の人達の命運は相当大きく変わったであろう、と思うので一人の命の重みを感じた読後でした。続きも楽しみ。

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    2024年01月08日
  • 雲霧仁左衛門(後)

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    中井貴一さん主演のドラマを見て読んでみました。
    池波正太郎さんの作品は初めて読みましたが、とっても読みやすかったです。
    次は鬼平犯科帳かな。

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    2024年01月06日