池波正太郎のレビュー一覧
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池波正太郎の連作時代小説『決定版 鬼平犯科帳〈18〉』を読みました。
池波正太郎の作品は先日読んだ『新装版 鬼平犯科帳 特別長篇 鬼火〈17〉』以来ですね。
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大恩ある盗賊の娘が狙われていると知った密偵・仁三郎は、平蔵に内緒で非常手段をとる。盗賊上りの部下を思いやる長官の情と密偵の苦悩を描く「一寸の虫」。
尾行中の鬼平の前で提灯が闇に飛んだ。辻斬りか? 「神妙にせよ!」、途端に逃げ失せた賊と共に傷ついた男も消える。謎が謎を呼ぶ「蛇苺」。
盗賊改方の勘定方・細川峯太郎が初の調査にのりだす「草雲雀」。
そのほか「俄か雨」「馴馬の三蔵」「おれの弟」と、円熟の短篇全六篇を収録!
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文藝春秋が発行する月刊娯楽小説誌『オール讀物』に1978年(昭和53年)6月号から1978年(昭和53年)11月号に連載された後1989年(平成元年)に刊行された作品……実在の人物である火付盗賊改方長官・長谷川平蔵を主人公とする捕物帳、鬼平犯科帳シリーズの第18作です。
■俄か雨
■馴馬の三蔵
■蛇苺
■一寸の虫
■おれの弟
■草雲雀
目黒不動まで見廻りに出た平蔵は、門前の桐屋で妻・久栄の好物である黒飴を求め、少々のんびり過ごす……帰り道、驟雨にたまらず、近くの百姓家に入ると、そこに、同心・細川峯太郎が女連れで飛び込んできた(「俄か雨」)、、、
同心たちも一筋縄ではいかない……ほかに「馴馬の三蔵」「蛇苺」「一寸の虫」「おれの弟」「草雲雀」の全6篇を収録。
テレビドラマでもお馴染みの鬼平犯科帳シリーズ……原作となる小説も面白いです! 本作品の収録作では、
密偵・小房の粂八が料理屋・万亀で食事をしていた際、客の男が物置小屋に入り込み、居坐り盗めの準備をしているところを目撃……その男は粂八の知る馴馬の三蔵という盗賊で、粂八は馴馬の三蔵に対して恩があったことから平蔵に報告することが出来ず、粂八が馴馬の三蔵に犯行を未然に防ごうと奔走する『馴馬の三蔵』、
嘗役・針ヶ谷の宗助の女房で女盗賊・おさわは宗助の体を貪りたくて仕方がない……宗助の体を貪る一方で、おさわは盗賊・沼目の太四郎とも関係を結んでいた! 身を滅ぼした男好きの女盗賊を描く『蛇苺』、
高杉銀平門下の平蔵の弟弟子・滝口丈助が旗本の三男・石川源三郎との決闘に挑むが、その決闘は立会人もなく、複数人が待ち伏せており、弓まで使うという、理不尽なものだった……源三郎のあまりに卑劣なやり口に激怒し、仇討ちを決意した平蔵は、盗賊改方の長官でもなく直参旗本でもなく一人の武士として行動し、見事に仇討ちを果たす『おれの弟』、
が印象的だったかな……連作短篇のカタチを取っており、1篇ずつでも愉しめるのですが、それぞれの短篇が繋がって大長篇としても読める構成なので、順番に読み進めると大河ドラマ的な愉しみがありますね。
平蔵を取巻く登場人物の存在感も幅広く、関係性も濃くなり、それぞれの人間味に深みがでてきて、巻が進むに連れてどんどん面白くなっていきますね……第19作以降も順次、読んでいこうと思います。 -
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池波正太郎の長篇時代小説『新装版 鬼平犯科帳 特別長篇 鬼火〈17〉』を読みました。
池波正太郎の作品は先日読んだ『決定版 鬼平犯科帳〈16〉』以来ですね。
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その居酒屋には名前さえついていない。
うまい酒を出すが、亭主がたいそう無愛想なその店を、土地の人びとは「権兵衛酒屋」と呼んでいる。
その身のこなし、もと二本差であったらしい。
興味をひかれた長谷川平蔵は「権兵衛」に立ち寄り、評判の酒を堪能することに。
しかし、直後、店の女房は斬られ、亭主はいずこかへ逐電した。
捜査をはじめた平蔵に迫る怪しい影は、ついに鬼平を斬った! 武家社会の闇と悲哀が浮かび上がる特別長篇〈鬼火〉、満を持して登場。
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文藝春秋が発行する月刊娯楽小説誌『オール讀物』に1977年(昭和52年)11月号から1978年(昭和53年)5月号に連載された後1988年(昭和63年)に刊行された作品……実在の人物である火付盗賊改方長官・長谷川平蔵を主人公とする捕物帳、鬼平犯科帳シリーズの第17作です。
■権兵衛酒屋
■危急の夜
■旧友
■闇討ち
■丹波守下屋敷
■見張りの日々
■汚れ道
テレビドラマでもお馴染みの鬼平犯科帳シリーズ……原作となる小説も面白いです! シリーズ17作目で2作目の長篇、読み応えがありましたね、、、
従兄から話に聞き、興味をそそられた平蔵は、駒込の「権兵衛酒屋」へ立ち寄った……酒と一品のみの肴がうまいと評判だが、平蔵はそこに曲者の気配を感じる、、、
ほどなく、この店の女房が斬られ、亭主は姿を消す……これを発端に、平蔵暗殺から大身旗本の醜聞へと、謎が謎を呼ぶ意欲作。
従兄の三沢仙右衛門から、酒と一品のみの肴がうまいとの評判を聞き平蔵が立ち寄った権兵衛酒屋……そこで平蔵が曲者を見たことをきっかけに火盗改方が事件に関わることになる展開、、、
ほどなく、権兵衛酒屋の女房・お浜が斬られ、亭主の弥市は姿を消す……そして、薬種舗・中屋幸助の店が一家皆殺しという残忍な方法で襲われ、この中屋の出入りを調べているうちに、ある大身旗本の名前が浮上してくる。
相手が相手だけに慎重にならざるを得ない平蔵……単純に見えた事件がやがて膨らんでいき、意外な事件へと発展 という長篇ならではの複数の伏線が絡み合うという作品が愉しめました。
タイトルの鬼火の意味が最後まで読み終わって理解できる展開も好みでしたね……平蔵の剣友・井関録之助や絵師の石田竹仙、笹やの女主人・お熊 等々、懐かしい面々が登場するのも嬉しいですね。
本シリーズは、それぞれの物語が繋がって大長篇としても読める構成なので、順番に読み進めると大河ドラマ的な愉しみがありますね、、、
平蔵を取巻く登場人物の存在感も幅広く、関係性も濃くなり、それぞれの人間味に深みがでてきて、巻が進むに連れてどんどん面白くなっていきますね……第18作以降も順次、読んでいこうと思います。 -
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池波正太郎の連作時代小説『決定版 鬼平犯科帳〈16〉』を読みました。
池波正太郎の作品は先日読んだ『新装版 鬼平犯科帳 特別長篇 雲竜剣〈15〉』以来ですね。
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出合茶屋で女賊の裸身をむさぼる同心・黒沢。
どうも妙だ、と同僚の小柳は気づいた──「網虫のお吉」。
結婚を目前に最後の悪所通い、としゃれこんだ木村忠吾が出くわしたのは──「影法師」。
妻を寝とられ腹いせに放火を企てた船頭が、闇の中、商家へ吸い込まれてゆく黒い影の群れを見た時──「火つけ船頭」。
巷にしぶとく生きる悪に鬼平は如何に立ち向かうのか? 「白根の万左衛門」「見張りの糸」「霜夜」とあわせ全六篇を収録。
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文藝春秋が発行する月刊娯楽小説誌『オール讀物』に1977年(昭和52年)2月号から1977年(昭和52年)7月号に連載された後1987年(昭和62年)に刊行された作品……実在の人物である火付盗賊改方長官・長谷川平蔵を主人公とする捕物帳、鬼平犯科帳シリーズの第16作です。
■影法師
■網虫のお吉
■白根の万左衛門
■火つけ船頭
■見張りの糸
■霜夜
チーム鬼平、絶好調! 新婚の同心・木村忠吾への平蔵の可愛がりも舌好調……盗賊のみならず、同心たちの迷いに、長官が下す決断は?
新婚の同心・木村忠吾の惚けぶりは延々綿々、平蔵の皮肉も通じない(「白根の万左衛門」)。
一方、妻子を失って以来、独り身の同心・小柳安五郎は、平蔵の指示で、女賊と乱行を続ける同僚の監視を続けていた(「網虫のお吉」)。
部下たちの思惑に平蔵の決断が冴える……ほかに「影法師」「火つけ船頭」「見張りの糸」「霜夜」の全6篇を収録。
テレビドラマでもお馴染みの鬼平犯科帳シリーズ……原作となる小説も面白いです! 本作品の収録作では、
同心・木村忠吾と同じく同心の吉田藤七の娘・おたかとの婚礼が近づいており、これで遊べなくなると思った忠吾は、品川の女郎屋へと繰り出すが、そこで忠吾は既に火盗改方に捕らえられた忠吾にそっくりの盗賊・さむらい松五郎と勘違いされてしまう……コミカルな展開が愉しめる『影法師』、
新婚の木村忠吾は惚気話をしたくて仕方がなく、火盗改方の同心たちに惚気話をし過ぎたために惚気話を聞かせる相手がいなくなり、こともあろうに平蔵に惚気話を始めるという微笑ましいオープニングが印象的な『白根の万左衛門』、
女房の浮気がきっかけで始めた放火がやめられない船頭の常吉が、放火をしようとした先に盗賊の押し入っているのを発見、さらにその一味に女房を寝取った浪人・西村虎次郎の姿があったことから一計を図ろうとする『火つけ船頭』、
盗賊・稲荷の金太郎の見張り場に選ばれたのは和泉屋忠兵衛の店だった……実はこの和泉屋忠兵衛はもと盗賊であったという設定が面白い『見張りの糸』、
が印象的だったかな……連作短篇のカタチを取っており、1篇ずつでも愉しめるのですが、それぞれの短篇が繋がって大長篇としても読める構成なので、順番に読み進めると大河ドラマ的な愉しみがありますね。
平蔵を取巻く登場人物の存在感も幅広く、関係性も濃くなり、それぞれの人間味に深みがでてきて、巻が進むに連れてどんどん面白くなっていきますね……第17作以降も順次、読んでいこうと思います。 -
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池波正太郎の長篇時代小説『新装版 鬼平犯科帳 特別長篇 雲竜剣〈15〉』を読みました。
池波正太郎の作品は先日読んだ『新装版 鬼平犯科帳〈14〉』以来ですね。
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二夜続けて、腕利きの同心が殺害された。
その剣の手練は、半年まえ平蔵を襲った兇刃に似ている。
あきらかに、何者かの火盗改方への挑戦だ。
その目的は?
あの大鴉のような男が向けてきた刃の凄さを思い返した長谷川平蔵は、湧き上ってくる闘志を押さえかねて思わず身震いした──正体不明の恐るべき強敵の登場に、じりじりと追い詰められる平蔵。
亡き恩師・高杉銀平の言葉が思い出せれば、手がかりになるのだが……シリーズ初登場の長篇〈雲竜剣〉は、興趣満々の作品。
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文藝春秋が発行する月刊娯楽小説誌『オール讀物』に1976年(昭和51年)7月号から1977年(昭和52年)1月号に連載された後1985年(昭和60年)に刊行された作品……実在の人物である火付盗賊改方長官・長谷川平蔵を主人公とする捕物帳、鬼平犯科帳シリーズの第15作です。
■赤い月
■剣客医者
■闇
■流れ星
■急変の日
■落ち鱸
■秋天清々
火付盗賊改方の二同心が、立て続けに殺害される……その太刀筋は、半年前に平蔵を襲った兇刃に似ていた、、、
何者かの火盗改方への挑戦に、平蔵は20数年前に亡師・高杉銀平が語った「忘れられぬ剣客」の記憶を手操る……その男こそ、「雲竜剣」の遣い手・堀本伯道であったが……。
忍び寄る恐怖と敵に立ち向う迫力の特別長篇・初登場!
テレビドラマでもお馴染みの鬼平犯科帳シリーズ……原作となる小説も面白いです! シリーズ15作目にして初の長篇、読み応えがありましたね、、、
得体の知れない兇刃に狙われる平蔵とその周辺……平蔵が襲撃された半年後に火盗改方の同心ふたりが殺害され、探索に協力するため牛久に向かった岸井左馬之助も襲撃を受けるが、敵の正体はなかなか見えてこないという展開。
平蔵は、 その太刀筋から亡師・高杉銀平が立ち合いをした「雲竜剣」の遣い手・堀本伯道を思い出すが、襲撃した凶賊とは年齢が合わない……読者にも事件の全貌が見えず、やきもきする展開が続きますが、結末で伏線は全て回収されてスッキリしましたね、、、
周囲から慕われる剣豪医師と闇に堕ちたその息子、平蔵と辰蔵の2組の親子の対比、木村忠吾の驚くほどの成長(これは伊三次の死の影響もあるんでしょうね)が巧く描かれていたと感じました。
本シリーズは、それぞれの物語が繋がって大長篇としても読める構成なので、順番に読み進めると大河ドラマ的な愉しみがありますね、、、
平蔵を取巻く登場人物の存在感も幅広く、関係性も濃くなり、それぞれの人間味に深みがでてきて、巻が進むに連れてどんどん面白くなっていきますね……第16作以降も順次、読んでいこうと思います。 -
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池波正太郎の連作時代小説『新装版 鬼平犯科帳〈14〉』を読みました。
池波正太郎の作品は先日読んだ『新装版 鬼平犯科帳〈13〉』以来ですね。
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鬼平犯科帳が、時代を超えて現代人の心を強く捉えるのは、部下を束ねる平蔵の“リーダーシップの見事さ”にある。
部下を思いやる心の篤さ、だからこそ部下も我を忘れて働く……名管理職・平蔵の真骨頂を描く「五月闇」のほか、お頭へ盗賊を周旋する口合人(くちあいにん)と平蔵のかけひきが愉快な「殿さま栄五郎」、兎忠こと木村忠吾が久しぶりに活躍する「さむらい松五郎」、そのほか「あごひげ三十両」「尻毛の長右衛門」「浮世の顔」の全六篇を収録。
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文藝春秋が発行する月刊娯楽小説誌『オール讀物』に1976年(昭和51年)1月号から1976年(昭和51年)6月号に連載された作品6篇を収録して1984年(昭和59年)に刊行された作品……実在の人物である火付盗賊改方長官・長谷川平蔵を主人公とする捕物帳、鬼平犯科帳シリーズの第14作です。
■あごひげ三十両
■尻毛の長右衛門
■殿さま栄五郎
■浮世の顔
■五月闇
■さむらい松五郎
■解説 常盤新平
近年、いよいよ兇悪化する盗賊どもの跳梁……長谷川平蔵はその探索のために身銭を惜しまず、父・宣雄が遺した金も刀剣もほとんど失い、命をも狙われる日々である、、、
密偵・伊三次の過去と無念(「五月闇」)ほか、「あごひげ三十両」「尻毛の長右衛門」「殿さま栄五郎」「浮世の顔」「さむらい松五郎」の全6篇を収録。
テレビドラマでもお馴染みの鬼平犯科帳シリーズ……原作となる小説も面白いです! 本作品の収録作では、
常に危険と隣り合わせの密偵のひとりである伊三次に突然訪れた悲劇! 平蔵のもとで密偵として良き働きをしても、過去の因縁は決して消えることがないんですねー 過去の悪事をなかなか言い出すことができず、死の間際に平蔵に対して懺悔する伊三次、それを聴いてもなお「お前はわしの子分だ」と言い切る平蔵との信頼関係が印象的……そして、伊佐次の命を奪った強火の伊佐蔵が刑場で斬首される直前、同心・木村忠吾が伊佐蔵の耳元で囁いた言葉が救いを感じさせる『五月闇』、
『五月闇』に続く作品で、冒頭、伊佐次の墓標の前で木村忠吾が泪を溢れさせているシーンにもらい泣きしそうになりました……そこからは、盗賊・須坂の峰蔵が、忠吾のことを彼にそっくりな顔立ちの盗賊・さむらい松五郎と勘違いしたことから始まるくコミカルな展開、忠吾は松五郎になりすまし、いつ見破られるかハラハラしながら盗賊たちを騙していく という忠吾のおかしみも忘れない筋立ての『さむらい松五郎』、
が印象的だったかな……連作短篇のカタチを取っており、1篇ずつでも愉しめるのですが、それぞれの短篇が繋がって大長篇としても読める構成なので、順番に読み進めると大河ドラマ的な愉しみがありますね。
平蔵を取巻く登場人物の存在感も幅広く、関係性も濃くなり、それぞれの人間味に深みがでてきて、巻が進むに連れてどんどん面白くなっていきますね……第15作以降も順次、読んでいこうと思います。 -
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池波正太郎の連作時代小説『新装版 鬼平犯科帳〈13〉』を読みました。
池波正太郎の作品は先日読んだ『決定版 鬼平犯科帳〈12〉』以来ですね。
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盗賊にも守るべきモラルがある。盗まれて難儀をする貧しいものに手を出さぬこと、人を殺傷せぬこと、盗みに入った先で女を手ごめにせぬこと。
この三カ条を守らない盗賊を畜生盗(づと)めという。
さて、本巻の「一本眉」では掟を守りぬく真の盗賊が、畜生盗めの一味を成敗する痛快譚。
その他に、平蔵が盗賊のお頭に変身? お忍びの湯治先で一行が出会った事件「熱海みやげの宝物」と「殺しの波紋」「夜針の音松」「墨つぼの孫八」「春雪」の計六篇を収録。
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文藝春秋が発行する月刊娯楽小説誌『オール讀物』に1975年(昭和50年)7月号から1975年(昭和50年)12月号に連載された作品6篇を収録して1984年(昭和59年)に刊行された作品……実在の人物である火付盗賊改方長官・長谷川平蔵を主人公とする捕物帳、鬼平犯科帳シリーズの第13作です。
■熱海みやげの宝物
■殺しの波紋
■夜針の音松
■墨つぼの孫八
■春雪
■一本眉
同心・松永弥四郎は、自身の奇妙な性癖を平蔵の息子・辰蔵に知られ、戦々恐々の日々を送る(「夜針の音松」)……「酒もうまい。肴もうまい」と煮売り酒屋で上機嫌の同心・木村忠吾、、、
さし向いの相手の顔貌は、眉毛と眉毛がつながっていた(「一本眉」)……ほかに「熱海みやげの宝物」「殺しの波紋」「墨つぼの孫八」「春雪」の全6篇を収録。
テレビドラマでもお馴染みの鬼平犯科帳シリーズ……原作となる小説も面白いです! 本作品の収録作では、
一度狂った歯車は止めることができない……火付盗賊改方の与力で平蔵の信頼も厚い富田達五郎が罪を重ねて、坂を転げるように堕ちていき、最後は平蔵の手にかかって成敗される哀れな人生、そして信頼していた部下を斬らなければならなかった平蔵のやるせなさを描いた『殺しの波紋』、
盗賊が盗賊を成敗! 木村忠吾がある酒屋で意気投合した一本眉の男は掟を守る真の盗賊・清洲の甚五郎だった……殺戮を常とする畜生ばたらきの盗賊たちに先を越された甚五郎は、出し抜いた盗賊を懲らしめるが、お互いに素性を知らない同士の忠吾と甚五郎は、その後も愉しく飲み交わす展開が面白く、忠吾の愛されキャラが生き生きと描かれている『一本眉』、
が印象的だったかな……連作短篇のカタチを取っており、1篇ずつでも愉しめるのですが、それぞれの短篇が繋がって大長篇としても読める構成なので、順番に読み進めると大河ドラマ的な愉しみがありますね。
平蔵を取巻く登場人物の存在感も幅広く、関係性も濃くなり、それぞれの人間味に深みがでてきて、巻が進むに連れてどんどん面白くなっていきますね……第14作以降も順次、読んでいこうと思います。 -
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池波正太郎の連作時代小説『決定版 鬼平犯科帳〈12〉』を読みました。
『決定版 鬼平犯科帳〈11〉』に続き、池波正太郎の作品です。
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若き日、平蔵と左馬之助は高杉銀平道場の竜虎といわれ、もう一人又兵衛を加えて三羽烏とも呼ばれたものだった。
それから幾星霜…盗賊となった又兵衛、火盗改方の長官・鬼の平蔵、二十数年ぶりの凄絶な対決を描く「高杉道場・三羽烏」。
彦十に五郎蔵、粂八の元・本格盗めの男たち、いまはお上の手先だが興が乗り、〈昔とった杵柄〉に話がまとまってしまう「密偵たちの宴」。
ほか「いろおとこ」「見張りの見張り」「二つの顔」「白蝮」「二人女房」の七篇を収録。
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文藝春秋が発行する月刊娯楽小説誌『オール讀物』に1974年(昭和49年)6月号から1974年(昭和49年)12月号に連載された作品7篇を収録して1983年(昭和58年)に刊行された作品……実在の人物である火付盗賊改方長官・長谷川平蔵を主人公とする捕物帳、鬼平犯科帳シリーズの第12作です。
■いろおとこ
■高杉道場・三羽烏
■見張りの見張り
■密偵たちの宴
■二つの顔
■白蝮
■二人女房
盗賊の頭・長沼又兵衛は、かつて本所・高杉道場で、平蔵、岸井左馬之助とともに、三羽烏と呼ばれた男だった(「高杉道場・三羽烏」)……腕利きの密偵6人衆が集まり、盗賊だった頃の思い出話を肴に、飲んで飲んで、その挙句……(「密偵たちの宴」)、、、
ほかに「いろおとこ」「見張りの見張り」「二つの顔」「白蝮」「二人女房」の全7篇を収録。
テレビドラマでもお馴染みの鬼平犯科帳シリーズ……原作となる小説も面白いです! 本作品の収録作では、平蔵の密偵となって働く元盗賊たち6人が酒の勢いから昔の血が騒ぎ出し盗みを企む『密偵たちの宴』が最高に面白い! 高利貸しの医者の屋敷に狙いを定めるが、盗みの準備を進めている最中に、別の盗賊が狙っていることに気付き一網打尽、その後、盗みを決行し、盗んだ金を返して悦に入るが、彼らの仕業であることを平蔵に見破られ、一同震え上がるというオチまで付いて愉しめます、、、
その他では、かつて本所・高杉道場で、平蔵、岸井左馬之助とともに、三羽烏と呼ばれた長沼又兵衛が盗賊の頭となっていて、平蔵と激しく斬り合うことになる『高杉道場・三羽烏』、
が印象的だったかな……連作短篇のカタチを取っており、1篇ずつでも愉しめるのですが、それぞれの短篇が繋がって大長篇としても読める構成なので、順番に読み進めると大河ドラマ的な愉しみがありますね。
平蔵を取巻く登場人物の存在感も幅広く、関係性も濃くなり、それぞれの人間味に深みがでてきて、巻が進むに連れてどんどん面白くなっていきますね……第13作以降も順次、読んでいこうと思います。 -
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池波正太郎の連作時代小説『決定版 鬼平犯科帳〈11〉』を読みました。
池波正太郎の作品は先日読んだ『新装版 鬼平犯科帳〈10〉』以来ですね。
-----story-------------
色白でぽってりとした同心・木村忠吾の好物は、豊島屋の一本饂飩。
親指ほどの太さの一本うどんがとぐろを巻いて盛られていて、柚子や摺胡麻、葱などの濃目の汁で食べるのである。
そんな忠吾が、豊島屋で男色の侍に目をつけられ誘拐される「男色一本饂飩」ほか、ちょっとうまそうな食べ物が脇役となっている作品が印象的な第11巻。
「男色一本饂飩」「土蜘蛛の金五郎」「穴」「泣き味噌屋」「密告」「毒」「雨隠れの鶴吉」の7篇を収録。
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文藝春秋が発行する月刊娯楽小説誌『オール讀物』に1973年(昭和48年)11月号から1974年(昭和49年)5月号に連載された作品7篇を収録して1982年(昭和57年)に刊行された作品……実在の人物である火付盗賊改方長官・長谷川平蔵を主人公とする捕物帳、鬼平犯科帳シリーズの第11作です。
■男色一本饂飩
■土蜘蛛の金五郎
■穴
■泣き味噌屋
■密告
■毒
■雨隠れの鶴吉
鬼の平蔵のもとで働くのは勇猛な者ばかりではない……勘定掛としてはまことに有能な川村弥助は、小心で地震が大の苦手、、、
しかし愛する妻をさらわれた時、この臆病者は変貌した……鬼平の部下への思いやりが光る「泣き味噌屋」。
木村忠吾が男色の侍にさらわれ危機一髪!の「男色一本饂飩」……長谷川平蔵が長谷川平蔵に闇討ちされる? 奇想天外な「土蜘蛛の金五郎」、、、
盗んだ金を元に返した老盗人の名人芸「穴」……他に「密告」「毒」「雨隠れの鶴吉」と7篇を収録。
テレビドラマでもお馴染みの鬼平犯科帳シリーズ……原作となる小説も面白いです! 本作品の収録作では、
木村忠吾が行方不明に!? 木村忠吾が男色の算者指南の盗賊に誘拐・監禁されるも操を守り抜くユーモアたっぷりの異色作『男色一本饂飩』、
平蔵vs.平蔵!? 平蔵殺しを頼まれた喰い詰めた浪人に変装した平蔵と平蔵に成り代わった左馬之助が白刃を交えるシーンが強烈……「悪い事をしながら、良い事もする」人間の判らない一面が巧く描かれている『土蜘蛛の金五郎』、
盗賊改方の勘定方を務め実務能力は優秀だが、臆病で優しく泣き虫なことから泣き味噌屋と呼ばれ日頃から仲間に馬鹿にされている同心・川村弥助が、凌辱されたうえに惨殺され妻の敵討ちをとるために見事にその本懐を果たすが……その本心は平蔵に看破されていた『泣き味噌屋』、
平蔵が子どもの頃に遊んでた幼馴染の鶴吉……父親に複雑な気持ちを抱いたまま、大坂から戻ってきた鶴吉は、実家に盗賊の引き込みが入り込んでいることを知り夫婦の粋な計画を企てる『雨隠れの鶴吉』、
が印象的だったかな……連作短篇のカタチを取っており、1篇ずつでも愉しめるのですが、それぞれの短篇が繋がって大長篇としても読める構成なので、順番に読み進めると大河ドラマ的な愉しみがありますね。
平蔵を取巻く登場人物の存在感も幅広く、関係性も濃くなり、それぞれの人間味に深みがでてきて、巻が進むに連れてどんどん面白くなっていきますね……第12作以降も順次、読んでいこうと思います。 -
Posted by ブクログ
池波正太郎の連作時代小説『決定版 鬼平犯科帳〈10〉』を読みました。
池波正太郎の作品は先日読んだ『新装版 鬼平犯科帳〈9〉』以来ですね。
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相模の彦十の様子がこのごろ何となくおかしい。
むかしとった杵柄というやつかもしれぬ。
いまはお上の御用ではたらく身ながら、人のこころの奥底には、おのれでさえわからぬ魔物が棲んでいるものだ。
鬼の平蔵、自分でさえ、妻を捨てお上の御用を捨て、岡場所の女と駆け落ちをするかも知れぬ、という。
彦十をみはる平蔵、密偵たちの活躍を描く「むかしなじみ」他、「犬神の権三」「蛙の長助」「追跡」「五月雨坊主」「消えた男」「お熊と茂平」の七篇を収録。
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文藝春秋が発行する月刊娯楽小説誌『オール讀物』に1973年(昭和48年)4月号から1973年(昭和48年)10月号に連載された作品7篇を収録して1981年(昭和56年)に刊行された作品……実在の人物である火付盗賊改方長官・長谷川平蔵を主人公とする捕物帳、鬼平犯科帳シリーズの第10作です。
■犬神の権三
■蛙の長助
■追跡
■五月雨坊主
■むかしなじみ
■消えた男
■お熊と茂平
人のこころの奥底には、おのれでさえわからぬ魔物が棲んでいるものだ……このところ様子がおかしい老密偵・相模の彦十から目が離せない「むかしなじみ」ほか、密偵に盗賊、同心たちの過去と現在を縦横に描き、心揺さぶるシリーズ第10巻、、、
「犬神の権三」「蛙の長助」「追跡」「五月雨坊主」「むかしなじみ」「消えた男」「お熊と茂平」の7篇を収録。
テレビドラマでもお馴染みの鬼平犯科帳シリーズ……原作となる小説も面白いです! 本作品の収録作では、
昔捨てた女との間にできた自分の娘と出会い、死の間際に忘れがたみの娘に金を残した蛙の長助の親心に泣けてしまう人情モノの『蛙の長助』、
盗賊を追跡する平蔵、平蔵を追跡する謎の剣客……錯乱した下氏九兵衛に平蔵が翻弄されるものの、幸運な結末を迎えるドタバタ劇の『追跡』、
平蔵の前任・堀帯刀に仕えていた高松繁太郎……仕事熱心だったが故に、同心から盗人に転じることになったが、平蔵に逢ったことで密偵になるも落命するという切ない物語の『消えた男』、
笹やのお熊は婆さんは、図らずも寺男の茂平の臨終に立会ったことでお盗めの一端に巻き込まれるが、58両もの大金にも目が眩むことなく平蔵に事実を知らせ、そこから密偵として活躍することで事件の解決に貢献する……随所にユーモアが溢れ、チャーミングなお熊婆さんの立ち振る舞いが読んでいて気持ちの良い『お熊と茂平』、
が印象的だったかな……連作短篇のカタチを取っており、1篇ずつでも愉しめるのですが、それぞれの短篇が繋がって大長篇としても読める構成なので、順番に読み進めると大河ドラマ的な愉しみがありますね。
平蔵を取巻く登場人物の存在感も幅広く、関係性も濃くなり、それぞれの人間味に深みがでてきて、巻が進むに連れてどんどん面白くなっていきますね……第11作以降も順次、読んでいこうと思います。