池波正太郎のレビュー一覧
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ネタバレ 購入済み
よくわかっている
三冬さんが刀を持っている表紙です。
刀の持ち方がよく分かっています。左手の小指にも軽く力が入っている。
女性向けの製品だと、分かってねえ、木刀はおろか竹刀も握ったことがないのが描いてるよ、
と感じることが多々ありますが、さすが大島先生はよくわかっていらっしゃる。
刀で最大限にリーチを伸ばすためには端っこを左手で掴んで、小指に力を入れて締めないといけない。
竹刀にしろ木刀にしろ、実際に振り回さないとピンと来ないでしょうね。
峰打ちする時も刀をきちんと返しているし。
押さえるところを押さえてきちんと話が組み立てられてゆきます。
もちろん漫画、劇画と小説では文法が異なるので、割愛された箇所も少なくな -
Posted by ブクログ
▼15巻も特別長編でしたが、そちらは正直に言ってイマイチでした。17巻の「鬼火」は面白かったです。普通に長編ミステリとして組み立てができていますね。
▼要は2/3くらいまでは、全貌が鬼平にも読者にも分からない。3/4までと言って良いかな…。その「分からなさ」を愉しみます。そのネタ自体は短編でも済むような話ですが、語り口がレギュラーを上手く使って広がりがあって、謎の展開も段取りが深い、という印象です。
以下、ネタバレあります
▼鍵を握るのは、「権兵衛酒屋」という居酒屋の不愛想な老人夫婦。これが要は、
「落剝したかつての御家人」で、
「落剝した理由はお家騒動で、決して根っから