池波正太郎のレビュー一覧

  • 夜明けのブランデー

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    何十回目かの読み直し

    「朝のうちに、今日はこれをやろうときめたことは必ずやってしまう。何といっても、私の一日はこの三時間にかかっている。この三時間にすることを朝から考えつづけている。」

    何回も読んだこの文章

    「時間術大全」のハイライトだと気づく

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    2020年04月22日
  • 真田太平記(九)二条城

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    徳川家康と豊臣家の駆け引きが続く。
    徳川家康の巧者ぶり、豊臣家の愚かな部分ばかりが目につく。
    一方、真田家では真田昌幸の死が訪れる。
    泰平だった世に不穏な空気が漂い始める。
    豊臣家の対応如何で、このまま泰平が続くのか、戦に突入するのか。
    次巻以降、豊富家が試される。

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    2020年04月05日
  • 鬼平犯科帳[決定版](二十三) 特別長篇 炎の色

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    いよいよ鬼平犯科帳も終盤、「特別長編 炎の色」は平蔵の謹厳実直な亡き父・長谷川宜雄の隠し子出現から始まり、おまさが大活躍し、彼女の心を騒がさせるストーリーで大展開する。大作です。

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    2020年04月04日
  • 剣客商売九 待ち伏せ

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    ①待ち伏せ 若林の御隠居、どうなのかね?
    ②小さな茄子二つ 住吉桂山 いい絵師になれたんだろうに‥
    ③或る日小兵衛 おきねさんじゃないし‥
    ④秘密 江戸では名君‥
    ⑤討たれ庄三郎 なんと息子とは
    ⑥冬木立 おきみ 刻印
    ⑦剣の命脈 志村又四郎 真剣勝負

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    2020年03月20日
  • 真田太平記(七)関ヶ原

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    真田家が東西に分かれて、臨んだ関ヶ原の戦い。
    どちらが勝っても真田家は生き残る。
    西軍側の愚ばかりが浮かび上がり、家康の優れた部分がクローズアップされる。
    敗れた真田本家は、高野山に封じ込められてしまう。
    ここから、昌幸、幸村父子がどうなってしまうのか、次巻からが楽しみである。

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    2020年03月19日
  • 青空の街

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    好きです。

    とくに、大それたストーリーがあり、それが進んでいくわけでなく、ただただ登場人物たちの関係性のみで話が進んでいく。
    退屈と言ってしまえば、そうとも言えるけれど、
    一人ひとりの登場人物たちの見せる、葛藤や成長にいつのまにか感情移入し読んでしまいました。

    人は色々な人と出会い、関係し、その関係から何かを得て成長していく。当たり前だけれどもそれを思い出させてくれました。

    良い影響を与えられる、
    そんな関係性を生きていくうえで多く構築していきたいものです。

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    2020年03月11日
  • 鬼平犯科帳[決定版](二十二) 特別長篇 迷路

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    長谷川平蔵をここまで追い詰めた難事件。平蔵のみならず周囲の者たちの命が・・・。追い詰められる平蔵の渾身の働き。

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    2020年02月14日
  • 剣客商売二 辻斬り

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    わしが金を恐れ、金を避けているにすぎないのしゃよ。そこを行くと、さすがは秋山小兵衛先生。大金をつかんでも、たちまちこれを散らし、悠々として、小判の奴どもをあごで使っていなさるわえ

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    2020年02月10日
  • 真田太平記(十二)雲の峰

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    大坂夏の陣の後の話であり、真田昌幸も幸村も既に世を去っているため、読む前はエピローグ的な内容になっているのかと思った。

    確かにそういう側面もあるが、しかし物語はまだ続いていた。つまり真田vs徳川の闘いは終わっていなかったということである。

    前巻までは真田昌幸・幸村vs徳川家康だったのが、この最終巻では真田信之vs徳川秀忠になっている。もちろん、互いに武器をとってのドンパチというわけではないが。

    信之が松代に移るところで話が終わっているため、信之と秀忠のどちらが勝ったのかは定かではないが、松代藩は明治維新まで生き残ったわけだから、その意味では信之の勝ちではないかと思う。

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    2020年02月09日
  • 真田太平記(十一)大坂夏の陣

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    大坂夏の陣。

    読んでいて不快になるほど、大坂方のダメっぷり(というよりも淀殿と豊臣秀頼と大野治長なのだが、乱痴気騒ぎをしていた他の牢人衆も結局のところ同じ穴の狢である)が見事に描かれていて、(矛盾しているが)痛快である。

    秀頼に対する家康の意向が、山岡荘八の『徳川家康』とはまるで正反対であるのも興味深い。

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    2020年02月08日
  • 真田太平記(九)二条城

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    九度山蟄居中の話であるため、真田家というよりは江戸や大坂、忍びの話が中心で、そこに真田幸村や真田信之が絡むという感じ。

    ただ本巻では重要人物が何人か世を去り、そこから事態が動いていく。終盤は再びきな臭くなっていく。

    本巻である意味キーパーソンの一人とも言える片桐且元は、忠義者で人は良いが愚鈍な人物として描かれており、そこを徳川家康につけ込まれ、あたかも大坂の役のきっかけを作った一人という印象を与えるような書き方がされている。

    もちろん、物語の中の話であって、史実ではどうだったか分からないが...

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    2020年02月04日
  • 真田太平記(七)関ヶ原

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    関ヶ原から昌幸・幸村が九度山へ流される直前まで。

    史実は不明であるが、表の戦いと裏の戦い(忍び)が同時進行で描かれているのが面白い。

    石田三成は、政治家・事務方としては優れているが、軍人としてはまるっきし無能といっても良いような描かれ方をしている。

    石田三成に対する池波の人物評なのだろう。

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    2020年01月31日
  • 真田太平記(六)家康東下

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    関ヶ原前夜。というよりも、実質的に「関ヶ原」は始まっている。さらに言えば、この時点で西軍は既に負けているということが、本巻の終盤から読み取れる。原因は、言うまでもなく石田三成その人のパーソナリティにある。

    本巻は関ヶ原本戦前夜の話が中心なので、所謂「犬伏の別れ」ももちろん出てくる。ただ、真田家の今後を左右する重要な出来事であるにも関わらず、割とあっさり書かれている。おそらく、昌幸・幸村と信幸とも意を固めていて、犬伏はそれを確認する場に過ぎないという池波の意図があるのだろう。

    あくまでも物語からだが、徳川家康という人物は相当な勝負師である。もっとも、稀代の勝負師だからこそ、江戸幕府を築くこと

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    2020年01月26日
  • 男振

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    池波正太郎の作品の中でもベストの1つ。
    人生の逆境を受け入れ、巡りあった人達に支えられ、成長し、人として伸びていく。何回読んでも泣いてします。
    「男振り」の言葉がラストに解る。爽快なストーリーです☺️

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    2020年01月01日
  • 鬼平犯科帳(七)

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    『雨乞い庄右衛門』
    盗賊の頭の雨乞い庄右兵衛は、病を得て田舎で療養に入っていた。江戸に残した妾のお照は一味の若い男を寝所に引き込んでいた。
    庄右兵衛は最後の勤めをしようと江戸に上がる。そしてその後を付ける男たち。

    『隠居金七百両』
    長谷川辰蔵は、火付盗賊改方の長官鬼平の長男だが、刀の腕はからっきし、悪友に教えられた女遊びに明け暮れるお気楽人生を歩んでいる。
    辰蔵が今目をつけているのは茶屋の小女のお順。しかしお順の父次郎助は、盗賊のお頭白峰の田四郎の隠居金を預かっており、そのためにお順は男たちに誘拐されてしまう。

    『はさみ撃ち』
    薬種屋「万屋小兵衛」の女房おもんは、貸本屋の友蔵との屋敷内での

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    2019年12月22日
  • 鬼平犯科帳[決定版](六)

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    旗本の若様がかどわかされ、家に伝わる名刀が盗まれた。
    背景には、昔主人の子供を身籠ったまま家を追い出された娘の因縁話が合った…。
     / 「礼金二百両」
    平蔵にとって盗賊改めという職は、好きでもないしこのままでは長生きできそうにないけれど、あまりにもぴったり自分自身の性にはまっていて、辞めるにやめられない、という平蔵のつぶやきがあります。
    またこの役目の長官にもなると、自腹を切って密偵を使ったり情報を仕入れたりしなければならないという当時の事情も書かれています。
    鬼平の修行仲間の岸井左馬之助は、やりたくて盗賊改めを手伝っているけれどまったくの無給って最初に書いてありましたね。
    この時代は賄賂とも

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    2019年09月27日
  • 江戸前 通の歳時記

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    ネタバレ

    手術後、食欲のない時に少しずつ読んで、味を想像したり、自分ならどうやって食べようかなあなどと想像して楽しんでいた。

    旬のものを大切に味わって食べる。
    ああ、なんという幸せ。

    ビールは小さなコップに1/3だけ注いで、一息に飲む。
    自分のペースでコップに注いで、注いだら一息に飲む。
    これが一番美味しいのだそうだ。
    なるほど。

    フランスで、「シャンパンに合ういちばんいい肴を持ってきてくれ」と言ったら、出てきたのはポテトフライだったというのにびっくり。
    確かに冷たいシャンパンと熱々のポテトフライは、やめられない止まらない旨さだと思うけど。
    日本人がそんなことを言ったら「田舎者」と馬鹿にされそうだ

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    2019年08月11日
  • 真田騒動―恩田木工―

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    ネタバレ

    母の出身は松代の下級藩士。だから松代は何度か訪れた町。真田家には親近感あり。
    昌幸信繁は、戦を楽しむ、信之(文中では信幸ー関が原後、改名していたはず)は「領民家来の幸福を願う事」を考える。その生きざま。戦国時代後を見据えた藩の維持を考えている。今の政治家にここまでの矜持はあるだろうか。
    池波作品は、人の心の機微も細やかに書き込まれていて安定感がある。恩田木工「しかし、おれも人間だからな(原たちのように思いあがるかも)」に妻みつの「みつが目をはなしませぬ」P292、さりげないこのやり取り。うまいなあ。「剣客商売」は読破したが、「真田太平記」は手を付けていなかった。これを機に着手を考える。

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    2019年08月06日
  • おせん

    購入済み

    おせん

    短篇集ではあるが、個々の小説の内容が人の生き様を色んな角度から考えさせられるもので、飽きのこない本だと思う。

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    2019年04月11日
  • 剣客商売十四 暗殺者

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    珍しく長編、先が気になり一気に読んだ。強い剣客が現れ、弱気な小兵衛、のんき?な大治郎が面白い。実際に戦ってほしい気もした。

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    2019年03月31日