池波正太郎のレビュー一覧

  • 信長と秀吉と家康

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    歴史の教科書でも当たり前に取り上げられる戦国時代の著名人。
    三者三様目でありながら、それぞれに人間らしい側面が多分にあった。
    そのことを池波正太郎さんの鋭い指摘から読み解くとこが出来る、学生にもオススメの一冊です。

    人は何故争うのか、しかし本来どんな生活を求めるものなのか、信長、秀吉、家康は、それぞれのやり方でこのテーマに一生取り組んだと言えます。
    自分の死に目がどんな状態になるのかは、誰にとっても未知ですが、たまには想像してみたいと強く考えさせられた作品でした。

    以下本文引用。

    人間というものは、若いころに、驕り高ぶる心や、悪い性質があって、そのために失敗をしても、
    (ああ、自分がまち

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    2015年06月14日
  • 男の系譜

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    まるで目の前に池波正太郎が生きたままで
    尚且つ講演会とか対談してるというような
    なんかまた違った池波正太郎像が見えたような
    そんな本。
    あーこの人はこうゆー風な考えてたんだな、とか
    やっぱりそうだったんだなーとか
    歴史小説とは違い、解説しつつ
    自分の意見も述べつつで
    なんだか、親近感がものすごく湧いた。
    日本史苦手な人とかは、こーゆーのから入ってもいいかもしれない。
    わかりやすい!の一言に尽きる。
    あとこれ昭和の終わりの方に出版されたほんだけど
    現代と重なる部分が沢山あって。
    そこでも考えさせられるというか
    温故知新できてなくて、どちらかというと
    古い物を壊しすぎて新しくものばかりというか

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    2015年05月29日
  • 真田太平記(十二)雲の峰

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    ネタバレ

    最終巻。
    大坂の陣が終結し、幸村も逝ってしまった後の真田家。
    読む前は“おまけ”的な巻なのかと思っていましたが、そんな事全然なく、とても面白く読めました。
    幕府の陰謀から家を守ろうと奮闘する、信之以下、真田家の家臣たち。今までの馬場彦四郎の動向にモヤモヤしていただけに、お江の活躍は胸がすっとしました。さすが頼れる忍びですな。
    最後は松代に国替えになり、上田を去る場面で幕を閉じますが、後書によると後にまた騒動が起こるとか・・・ですがそれはまた別のお話です。

    全巻通して。
    武田家滅亡から、徳川政権確立後まで、まさに戦国乱世を真田一族と共に駆け抜けたような感慨があります。
    昌幸・信之・そして幸村・

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    2015年05月26日
  • 真田太平記(四)甲賀問答

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    とにかく草の者の攻防が、ドキドキハラハラの展開で、大名側の流れがグダグダな時だけに、良いスパイスになったかな、と。

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    2015年05月24日
  • 真田太平記(十一)大坂夏の陣

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    ネタバレ

    ついに山場・大坂夏の陣です。

    自分の思うように指揮がとれない西軍にあって、それでも全力で戦う幸村の姿に胸が熱くなります。
    安居神社で佐平次の亡骸と共に、微笑みながら力尽きる場面は泣きそうになりました。
    まさに、“滅びの美学”そのものですね。。。

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    2015年05月24日
  • 鬼平犯科帳(五)

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    4巻読み終わったところで随分、止まってたけど久々に続きの5巻を読んだのだが、やっぱり鬼平シリーズは安定の面白さ!中でも凶賊は読み応えありました!まだまだ先の巻があるから、引き続き読んでいく予定。

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    2015年05月20日
  • 幕末新選組 新装版

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    これこそ時代モノの痛快さ、杏がお気に入りだと聞いて読んだが、たいそう面白かった。

    永倉新八個人の目線で、明治維新の起こり始めから時代が変わりきるところまでが描かれて、その波に新八が乗っかって流されて漂着する起伏が、単なる英雄伝じゃなくて親近感湧いた。

    池波正太郎をあまり読んだことなかったが、また読みたいなぁ、でも鬼平犯科帳は長すぎるなぁ。そのボリュームの意味でもこの本はちょうどよかった。

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    2015年04月29日
  • 闇の狩人(下)

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    闇の狩人、下巻もやっぱり面白い。
    上巻で書いたけども
    時代劇専門チャンネルでドラマ化してて感化されて
    本も読んでみようと思ったわけで。
    ドラマと下巻は違うとこあったけどまぁそれはそれで良し。
    それにしても弥平次、カッコいいよ。
    ドラマでは中村梅雀がやってたんだけど
    これがまた良かった。
    私を裏切らない、時代劇専門チャンネル。
    私を裏切らない、池波正太郎作品。

    小説の方が、もっと深い内容かなって思うけど。
    とにかく裏の社会と表の社会の描写が、凄まじい。
    仕掛人と盗人、そして武士と町人。
    みんな同じ人間だもの。
    生きるためにとか御家を守る為とか
    お世継ぎとか
    どの社会も同じで、思った以上に深いな

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    2015年04月24日
  • 闇の狩人(上)

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    CSの時代劇専門チャンネルで
    オリジナル長編作品としてやってたのを
    昨年観て
    こいつぁーおもしれぇ!!!と。
    いうことで
    原作も読んでみようかな、と思い
    手にした闇の狩人。
    ありがたいことに
    全然原作レイプじゃなかった!
    流石です、時代劇専門チャンネル!
    あなた最高!と伝えたい。
    最近のやつにしてはレア。

    で、話的には記憶喪失な侍から話が始まる。
    盗賊と仕掛け人との間に挟まるような
    ドラマは鬼平外伝というタイトルだけども
    まぁ正解!という感じ。
    人間の業とか欲とか
    でも優しさとか情とか
    全部交差していく感じ。
    お天道様に背を向けるような
    それぞれの生活してる人が中心なのだけれども
    だからこそ

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    2015年04月15日
  • 梅安冬時雨 仕掛人・藤枝梅安(七)

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    著者が亡くなったため、途中で「絶筆」。これが切ない。どういう展開にするつもりだったのかとても気になるが、想像力の乏しい私の手には負えないのがまた哀しい。

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    2015年03月26日
  • 剣客商売番外編 黒白(上)

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    ちょっとしたズレから転落していく主人公。でも性根は正しいので、いつか修正したいともがく中で、人情味あふれる人間関係が出来上がっていく過程がまた良い。秋山小兵衛ほど完璧ではないからこそ、共感できるこの人生がまた良い。

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    2015年03月26日
  • 剣客商売番外編 黒白(下)

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    池波先生の「人情」の描写が好きだ。押しつけでも束縛でも依存でもない。人情。いいね。そして、最後に秋山小兵衛が見掛けて涙する、互いに寄り添う幸せそうな夫婦。夫の方は片腕の肘から先がない。死んだかと思っていた人物が生きていた。最後に幸せになれる結末。

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    2015年03月26日
  • 真田太平記(七)関ヶ原

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    ネタバレ

    慶長5年の関ヶ原の戦いの巻です!
    この巻は歴史的読み物として特に面白かった。
    ちゃんと布陣が図になって載ってたし、合戦のようすがわかりやすかったよ。

    真田昌幸・幸村親子は、西軍についたってことで高野山へ追いやられることになりました。
    秀忠軍を関ヶ原の戦いに間に合わせなかったってことで、秀忠くん大激怒だけれども、殺されなくて良かったね~。
    その辺りの理由も池波さんの解釈が書かれています。

    真田の「草の者」たちはほとんど根絶やしにされちゃったし、さぁこれからどうなるのかな~♪

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    2015年03月25日
  • 男のリズム

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     ひとりの人間の「人生」は、たった一つしかない。この非常に味わい深い一文で始まるエッセイ。死ぬ為に食べ続けるという矛盾を楽しむ。人生は一度しかない、だからこそ、仕事も思いっきり、食うことも思いっきり、住む家も大切にすること、この頑固なまでのポリシーを感じることができる。
     仕事は半年から3ヶ月かけて調整しているという。小説やエッセイだけだなく、劇の脚本も手がけているのだから多忙である。十一時頃に目覚めて、カルピスを飲んでトイレへ。その後朝食をとってから散歩に出かける。その間に、今日の仕事のイメージが出来上がって、一気に取りかかる。十一時にはフロに入り、三時まで。最後はウイスキーを飲んで、たまに

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    2015年03月22日
  • 幕末新選組 新装版

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    流石は池波正太郎先生!!!
    と言っても過言ではない新選組の話。
    主人公として、永倉新八を取り上げてるのも
    また面白いなと。
    近藤勇、土方歳三、沖田総司、藤堂平助などなど
    新選組といえば〜な人々ももちろん出てくるのだけども
    ここは敢えての永倉新八。
    知らなかった生涯を淡々と。
    江戸での若かりし日々、京都での生活、そしてまた江戸
    最後は蝦夷へ。
    それでも最後まで剣を捨てない男。
    いろんな場所へ転々としながらも、もっと強く!という葛藤や
    色恋沙汰もあり、明治維新までどう生きたのか?何を思ったりしたのか?を
    代弁しているような。
    終わり方も爽やかすぎて、なんとも言えない爽快感。

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    2015年03月04日
  • 真田太平記(十二)雲の峰

    購入済み

    真田太平記

    現在まで歴史小説は色々と読んだが大変に良かった

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    2015年02月16日
  • 日曜日の万年筆

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    池波さんのエッセイの中でも大好きな一冊です。読むのは三度目、でも毎回諭され、気づかされる。池波さんの言う通り平成20年後半のこの国はいけない国に成りつつあります。
    もう、間に合わないかもしれませんね。恥ずかしいことです。

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    2015年02月03日
  • 剣客商売三 陽炎の男

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    ネタバレ

    剣客商売第3弾。秋山父子の活躍はいつ見ても、飄々としていて、それでも筋が通った気持ちのよいもの。
    3弾に至り、子・大治郎の変化・成長と、美冬の心境の変化というこれまた見ていて次がどうなるのか気になる展開が広がっていきます。
    にしても、食事の描写、匂いが漂ってきそうで涎がたまるのが分かるくらい、おいしそうなんですよね~。あぁ、お腹減った。

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    2015年01月29日
  • 青春忘れもの

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    作家池波正太郎が自ら綴る青春。その時代、食、家族、芝居、映画、音楽、絵画等々なんとも傑作なエッセイです。
    まだ45歳前の池波氏にこの「青春忘れもの」を書かせた小説新潮の川野黎子さんの見識にも脱帽。巻末の「同門の宴」も傑作短編でイイ。

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    2015年01月21日
  • 真田騒動―恩田木工―

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    「真田太平記」を読んだことがある人には、かなり面白い本だと思います。
    読んだことが無い人にとってどうなのかは、ちょっと判んないです(笑)。
    ただ、発表順は、全然逆なんですね。この本に入っているのは、

    「真田騒動~恩田木工~」(発表1956) ※これで、「時代小説を書くぞ」という方針が決まったそうです。
    「信濃大名記」(発表1957)
    「碁盤の首」(発表1958)
    「錯乱」(発表1960) ※直木賞をこれで受賞されたそうです。
    「この父その子」(発表1970)

    の、5編。
    そして、池波正太郎さんの年譜で言うと、

    「鬼平犯科帳」1967~
    「剣客商売」1972~
    「仕掛人梅安」1972~

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    2015年01月15日