あさのあつこのレビュー一覧
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17歳のお梅は、5歳の時に失明し、揉み師を生業としている。お梅の指先、視力を失って得た力は不思議な力を発揮する。更に助手の十丸も不思議な犬だ。最後に失明した時の話しが描かれている。お梅の不思議な力や十丸や先生との出会いが、今の彼女の生き様を決定付けていることがわかる。
半年先まで予約でいっぱいなのに、お清の話しを聞いて一刻の猶予もないと感じたお梅が奮闘する。お梅の施術の描写は臨場感があり,面白い。
喪黒福造はココロノスキマを産めるが、お梅は心の凝りもほぐす。
お梅の魅力的なところは、不思議な能力やほぐす技だけでなく、相手を思いやる心を持ち合わせているところだ。そして彼女の強い意志が施術を通し -
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初出2022〜24年の「読楽」
盲目の揉み治療師のお梅は、(異世界から転生してきたチート治癒師かと思うほどの指の術で)体と心をほぐすことができ、寝たきりの老女を歩けるようにしたという評判をとって何か月先まで予約が埋まっているが、武家から「30分でいいから手を使えるようにしてほしい」という強引な依頼を受けて連れて行かれる。
その家では17歳の当主が遊女と心中未遂を起こしたとして切腹を命じられたが、痛みで体が動かず切腹できなくなっていた。お梅は、人からは犬に見える十丸と、鼠に見える先生と念話ができるので(異世界からのチート霊獣?)、その協力を得て証拠物件を手に入れ、心中未遂は遊女屋の仕組んだ -
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ネタバレミュージカルがきっかけで再読したシリーズが読み終わりました。
来月には続編も出るということで、待ちきれません。
ネズミの戦いは終わり、紫苑の戦いが始まる。
ネズミは去り、紫苑は留まる。
対照的な2人が一緒にいる物語でしたが、その2人の未来はやはり対照的なのですね。
No.6そのものは今の人類も向かう可能性がある未来だと思っています。
徹底した管理社会というのは理想を追い求めた先にあるものなのでしょう。
理想を追い求めるが故に人を忘れ、人を管理することを追い求める。
現実の未来にもありそうな話だと思っています。
それを止めるにはどうすれば良いか、そう作者に問われている気がします。
初めて読ん