あさのあつこのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ再会を読むにあたって今までの物語を復習、ようやく新しい章に突入。
ネズミと別れて二年、再会を信じてNO.6の再建に尽力する紫苑。
そんな紫苑の様子を見守る母の火藍やイヌカシたちは紫苑に危うさを感じている。
No.6では連続殺人事件が起こったり、なんとなく不穏な状況の中、ようやく紫苑とネズミは再会を果たすのだが、ネズミには何やら紫苑に隠していることがあるようだ。
ネズミは紫苑の中にある何かに対して恐れている。
自分の知らない紫苑を感じている。
それはこれから相対するであろう紫苑の父親の血なのだろうか。
物語が進むにつれてイヌカシが大好きなキャラクターになっているのだが、今回もシオンの将来を考えて悩むイヌカシが愛おしくて仕方なかった。
物語はまだまだ序盤、これからが楽しみだ。 -
Posted by ブクログ
めちゃくちゃ面白かった!
前に読んだのはまだ青波よりも歳下の小1とか小2のころなので当時とは読み味が変わってた。
10代の少年の心理が凄く生々しく描かれていた。
野球が1番上手い巧だけど、精神的には1番未熟であるっていうギャップがキャラをよく立てていた。
そのギャップに悪戦苦闘する巧の様子を追うだけで面白い。なんならそれがこの本の面白い要素のほとんどを占めてた。
10代の息子2人を育てながら書いた作品と後書きで述べていたので、リアリティのある描写に納得が行った。
女房役の豪も対照的な性格で良いし、
弟の青波も、身体は弱いが、精神的には成熟している巧と真逆の要素を持ったキャラで良かった。
この辺りのキャラと巧が野球を通して交流する様子を描いた作品で、凄く大きな出来事が起こるわけじゃないんだけど、めちゃくちゃ面白かった。 -
Posted by ブクログ
ネタバレネタバレタグをオンにしたので、速攻で本巻ラストシーンの話をしようと思います。
仮にも児童書でついに夜の描写まで!?と戦慄していたら、まったく次巻への引きで終わりました。びっくりした……
ところで、力河おじさんがイヌカシとシオンに貢いでいるという件、私は火藍ママとの疑似子育てを楽しんでいるのでは?と思っていましたが、実際どうでしょう。その直後のイヌカシの情報収集の辣腕っぷりを受けて、紫苑委員長の説の方が有力だなと考えを改めました。
それにしても本当にいいところで終わりますね。ネズミはこの二年、一体何をしていたのか。素性の知れない、カメラに映る謎の人は一体誰なのか。これ来月の発売まで読めないの……?と気持ちがディストピアです。 -
Posted by ブクログ
ネタバレこのシリーズを1年前に読んだので、再会までの期間を温めたくて今やっと読み終えた。
うおおおお紫苑、ネズミと会えてよかったなああと後半は感情移入しすぎて涙。
「もう二度と、きみを見送ったりしない。きみの誓いに縋って待ち続けたりしない。そう決めたんだ。ぼくが自分のために決めた」紫苑のネズミへのまっすぐな言葉。紫苑はどこまでも気高い精神の持ち主で、「再会を必ず」という言葉を信じそれだけを胸に2年間頑張ってきた。ネズミへ胸の内全てを曝け出す言葉が頑固で熱い塊のような気持ちで、会えない時間が辛かった置いていかれたのが悲しかったのが感じ取れて泣いたけど、紫苑はずっとこの激情を抱えて外に出さずに再建委員会の委員長として頑張ってきたから偉すぎる。いっぱいネズミに甘えてくれ。ネズミ甘やかしてあげてくれ。 -
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ネタバレ「NO.6」シリーズの続編、再会シリーズの第1巻です。再会を必ず、が実際に本として読めるだなんて思っておらず、幸せです。
物語は、それまでの統治体制の瓦解したNO.6の再建に向かうなじみの登場人物の暮らしを描き出すところから始まり、不穏と動きを見せたところで、終盤ではネズミが再び破壊を伴ってやってきます。この二人はそういった、平穏とは真逆なところで人生が重なることしかないのだなぁと思うとやるせないです。嵐の夜のチェリーケーキ、地下室の薄いスープ、火藍ママの焼いたパン、いずれも暖かく穏やかで、あっけない休息の象徴だと感じます。それと同時に、激動の日々の合間にそれらがあるからこそ彼らは生きていることに、救いを求めてしまいます。
それにしても、俄然雲行きが怪しく危険になってきたところで一冊が終わるところは変わらずですね。早く次を読みます!! -
Posted by ブクログ
信次郎と清之介の思いがクロスする。 あさのあつこさんの時代物。読みやすく後味がいい。
面白かった、江戸の町を背景に、少し台詞などに現代感覚の残るところも馴染みやすく読みやすい。
同心の信次郎と岡っ引きの伊佐治のコンビが事件担当、信次郎は父が亡くなった後、役目を引き継いではいるが、年相応の鬱屈した思いがある。
伊佐治は生一本で世話好きで頼りがいのある人物だが、一人で勝手に生きているような信次郎をもて余すこともあり、彼を理解できない部分がある。
一方信次郎の勘の鋭さと変人ぶりに辟易しながらも、信頼して世話を焼かずにはいられない。
最近結婚したばかりで、気立てのいい、小間物屋「遠野屋」のおかみが橋から飛びおりた。
入り婿の清之介は、先代に見込まれ、眼鏡どおりに身代を守り、以前にもまして繁盛させてきた。
なぜ、その妻が死ななければならなかったのか。
夫の清之介にも見当がつかないと言う。しかし、彼の物腰には何か油断のできない、ある殺気のような緊張感を信次郎は感じた。
信次郎と清之介のもっている、形は違ってもどうにも折り合いのつかない、重たい心の荷物がうまく書き込まれている。
妻の死を悲しみ、大金を出してまで捜索を頼むのは清之介の本心か。
夜が来ると、袈裟がけの見事な一刀で次々に人が死んでいく。
さぁこれをどう見るか。
清之介と信次郎、伊佐治のキャラクターが際立っている。 -
Posted by ブクログ
「弥勒の月」に続く二作目 「宵に咲く花」「木練柿」が特に情感にあふれ、三人の今が、過去につながる話に事件が絡んで面白い。
「木練柿」はシリーズの核になる三人を巡る、4編の短編から成っている。
「楓葉の客」
「遠野屋」でかんざしを盗んだ娘を、手代の信三が見つける。彼女は糸屋「春日屋」の一人娘で、親にすすめられた縁談がいやで、歩いているうちについふらふらと店に来て手が出たのだという。
一方若い男が殺される。それがまた、女中の知り合だった。
これらが「遠野屋」に起きた事件の発端だった。
「海石榴」の道
「遠野屋」で清之介が始めようとした、今で言う着物から草履、小物までのコーディネイトをするという企画が、「黒田屋」の殺人騒ぎで中止になっていた。もう一度始めようかというときに、仲間に入るはずだった「三郷屋」が殺人犯としてつかまってしまう。言い訳のできない状況だったが、信次郎はあまりの出来過ぎた状況に不信感を持つ。
「宵いに咲く花」
伊佐治の息子の嫁には、夕顔を見ると不可解な不安と恐怖を覚るという悩みがあった。
だが夫婦仲はよく、良く働く気立てのいい嫁で幸せだった。
ある日買い物に出て遅くなって帰る途中、暗がりで襲われる。
ひねくれものの信次郎は、相変わらずいやみな男だったが、勘は冴えていた。
「木練柿」
清之介が刀を捨てたのは、亡くなったおりんに出会って「遠野屋」の婿に入るときだった。生き方に迷っていた彼に、両刀を預かりながらおりんは「お覚悟を」といった。この言葉は今でも彼の中で生きていた。
平穏な日々の中で養子にして、可愛さが増してきた赤ん坊のおこまが散歩の途中で誘拐される。
平身低頭して助けを頼む清之介を前に、信次郎は「おこまは生きている」と断言する。