あさのあつこのレビュー一覧
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あさのあつこは、原始のドキドキとときめきを描く天才だ〜!!!
著者の作品はバッテリー(大好き!)やno.6などは読んだことあるがシリーズものじゃないのを読むのは初めてだった。
登場人物が魅力的で世界観に没入できる。スーサかっこいい。歩美みたいな、周りに馴染めなくて、物語の世界を信じてて、素直な子が不思議体験のチャンスを掴んでいると嬉しくなる。中学生の頃にこういう冒険にめちゃめちゃ憧れていたのを思い出した。くすぐったくて、嬉しくて、ドキドキソワソワした。
この感情になりたいがために物語を読んでいる。
「最初から定まっているものより、揺れた後に定まったものの方が何倍も強くなる。」 -
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ネタバレバッテリーを2週間ほどで読破してこのラスト・イニングまでたどり着いたけど、ちょっと、もう、この一冊が良すぎて…。正直バッテリーのラストがあっさりしていて納得いっていない部分もあったから、その後のみんな、特に横手メンバー中心で描かれていたのがすごく良かった…!!瑞垣と豪の対比が素晴らしすぎる。天才と共にいることを辞めた瑞垣と天才と共にマウンドに立つ覚悟を決めた豪、どちらの気持ちも痛いほどに分かるしどちらの選択も正しいんだよなぁ。瑞垣がややこしいキャラで大好きすぎる、自分の中でたくさん屈折して諦めてもがいて、でも他人からのレッテルに雁字搦めにあって、それでも最終的にまた野球に携わることを決めて、強いよ瑞垣…せめて楽しい思い出でこれからは満たされていてほしい。秀吾とも変わらずの関係でありますように…。
そして、「空との約束」「炎陽の彼方から」のラスト2本良すぎませんか涙 知らず知らずのうちに周りを本気にさせる巧は言わずもがな天才ではあるが、天才を追いかけ覚悟を持って並び立とうとする青波と豪も強い。自分の本当の気持ちから逃げずに戦う少年たちを描き切ったあさのあつこ先生の熱量も凄まじいしここまで書いていただき本当にありがとうございましたという気持ちでいっぱい。すごいものを読んだ… -
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おいち不思議がたりの2巻目。テーマはヘビーになるので、はらはらするのだけど、おいちの周りに気になる男の人が二人、全く別のタイプのが現れて、さぁどうなるのかな、というのも楽しみなストーリー。
素敵な台詞はいくつかあるけれど、まずは
「他人の言葉は、真摯に聞くべきものと聞こえぬふりをしてもいっこうに構わぬのがある。聞かずとも良い言葉に惑わされることはない。心を煩わせるだけ損ってもんだ」
女性が結婚せずに本当にやりたいことをやり通そうと思ったら、世間は決して優しくない。江戸時代は今より更に、そうだろう。だけど、おいちの医師になりたいという若々しい願いは本当にまばゆい。 -
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ネタバレ発売直後に一度読み、No.6再会を読んで懐かしくなって再読。紫苑、ネズミ、イヌカシのエピソードそれぞれに味があって楽しかった。
イヌカシのエピソードは、イヌカシがつらいときにも頼れるくらいの信頼関係が見えて微笑ましかった。
紫苑のエピソードでは、変わらないでくれとネズミに願われた紫苑がなかなか黒いことをしていて、この先きっとこの人はミイラ取りがミイラとばかりに闇堕ち独裁者か新理想都市の教祖様になってしまうのだろうな、ネズミとの再会は変わり果てた紫苑の断罪ないし介錯になってしまうのかもしれないな…と考えてしまうような不穏さがあった。
ネズミのエピソードは今後に繋がってくるのかなと思うとますます再会の続きが待ち遠しくなる。離れて忘れようとしても忘れられず、紫苑のために人を手に掛けるかどうか迷うほど紫苑のことを想っているのだろうネズミの内面が窺えて面白かった。
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17歳のお梅は、5歳の時に失明し、揉み師を生業としている。お梅の指先、視力を失って得た力は不思議な力を発揮する。更に助手の十丸も不思議な犬だ。最後に失明した時の話しが描かれている。お梅の不思議な力や十丸や先生との出会いが、今の彼女の生き様を決定付けていることがわかる。
半年先まで予約でいっぱいなのに、お清の話しを聞いて一刻の猶予もないと感じたお梅が奮闘する。お梅の施術の描写は臨場感があり,面白い。
喪黒福造はココロノスキマを産めるが、お梅は心の凝りもほぐす。
お梅の魅力的なところは、不思議な能力やほぐす技だけでなく、相手を思いやる心を持ち合わせているところだ。そして彼女の強い意志が施術を通して伝わっていくところが、なんともほっこりとさせられる。
我慢強いのは美徳とする反面、血や気の流れを妨げる。謙虚な素直さが流れを良くするのだと感じる。
お梅の目に見えないけれど、瞼の裏に描かれる見えるもの、それは貴重なものだ。その世界を垣間見ることができる作品だ。
特に印象深いのは、十丸以上にお昌の立ち振舞いだった。僅か8歳にして機智に富む。この作品に厚みを与えてくれるもの、先生と呼ばれる天竺鼠、仙五郎親分。親分がこのシリーズでも登場した。そしてあさのあつこさんの独特な表現が印象に残る。
あさのあつこさんの作品は、時を経ても変わらない人の原点のようなものを感じる。これもその作品の一つであった。 -
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初出2022〜24年の「読楽」
盲目の揉み治療師のお梅は、(異世界から転生してきたチート治癒師かと思うほどの指の術で)体と心をほぐすことができ、寝たきりの老女を歩けるようにしたという評判をとって何か月先まで予約が埋まっているが、武家から「30分でいいから手を使えるようにしてほしい」という強引な依頼を受けて連れて行かれる。
その家では17歳の当主が遊女と心中未遂を起こしたとして切腹を命じられたが、痛みで体が動かず切腹できなくなっていた。お梅は、人からは犬に見える十丸と、鼠に見える先生と念話ができるので(異世界からのチート霊獣?)、その協力を得て証拠物件を手に入れ、心中未遂は遊女屋の仕組んだ内済金目的の偽装事件であることを突き止め(探偵もできるし、嘘も見破れる!)、当主に武士を捨てて心中未遂相手の幼馴染と江戸を離れるよう説得し、出奔させる。(このあたりは武士社会の常識を破る新しさ。)
屋敷に残って責任を取ろうとする当主の姉に、生きるよう説得するうち、実は姉ではなく産みの母で、昔駆け落ち寸前にいなくなった相手の男に刺客を向けさせたことを悔いてもいた。という身の上話を聞いていると、その刺客だった家来が、真実を知らせる遺書を残して、当主の身代わりとして切腹してしまう。
姉は仏門に入ってチャンチャンなのだが、ちょっとご都合が良すぎてモヤモヤが残るなあ。 -
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ネタバレミュージカルがきっかけで再読したシリーズが読み終わりました。
来月には続編も出るということで、待ちきれません。
ネズミの戦いは終わり、紫苑の戦いが始まる。
ネズミは去り、紫苑は留まる。
対照的な2人が一緒にいる物語でしたが、その2人の未来はやはり対照的なのですね。
No.6そのものは今の人類も向かう可能性がある未来だと思っています。
徹底した管理社会というのは理想を追い求めた先にあるものなのでしょう。
理想を追い求めるが故に人を忘れ、人を管理することを追い求める。
現実の未来にもありそうな話だと思っています。
それを止めるにはどうすれば良いか、そう作者に問われている気がします。
初めて読んだ小中学生の時に感じたわくわくは今も感じますが、大人になった今読むとどう社会や政治と関わっていくべきか考え込んでしまいます。
文章もストーリも読みやすいですが、投げかけられる問題はとても難解です。