あらすじ
「おれはピッチャーです。だから、誰にも負けません」いよいよ、巧たち新田東中は、強豪・横手二中との再試合の日を迎えていた。試合を前に、両校それぞれの思いが揺れる。巧と豪を案じる海音寺、天才の門脇に対する感情をもてあます瑞垣、ひたすら巧を求める門脇。そして、巧と豪のバッテリーが選んだ道とは。いずれは……、だけどその時まで――巧、次の一球をここへ。大人気シリーズ、感動の完結巻!
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Posted by ブクログ
六巻を前にして、
読みたい、ああでも読みたくない、
読みたい、やだ終わっちゃう、別れたくない、
こんなに夢中になったシリーズは
初めて?久しぶり?
巧と豪が大好きすぎて。
最終巻なんて切なすぎる。
なんとかして続編書いてほしい。
巧がまたまた丸くなっていた。
豪に気持ちを伝えなきゃと頑張るシーン、
木登りのシーン、好きだ。
海音寺の、バッテリー陽動というか
豪に打たせようとする、あのシーン、
巧が恐れるというのも、あれも良かった。
こんな心情を描けるというのもすごいよね。
やっぱり、青春っていいなぁ。
夢中になれるものがあるって、いいなぁ。
私には何もなかったから、本当に憧れる
(あ、本作に夢中ってさっき書いた笑)
息子に読ませたい本を見つけるという気持ちで読み始めた本作だったが、私の方が大ハマりで、彼に読ませるには一体いつが適齢なのやら。
6年生?中学生?むしろ大人?!
息子も夢中になれるものが見つかるといいなぁ。
Posted by ブクログ
最終巻。強豪校である横手二中との再試合まで。
野球をモチーフにしているので、すぐに高校生になって甲子園での活躍を描くシリーズだと勝手に思っていたので、良い意味で凄く裏切られた。
それぞれの少年たちが自分の性格にあった成長を野球を通してしていく物語だった。
Posted by ブクログ
ついに終わってしまったか…という感じです。巧は豪とのまた新しい関係を築いていけるんじゃないでしょうか。個人的に最初の卒業式のシーンが好きです。
ラストはハッキリしませんが、その後が読める『ライト・イニング』があるのでまぁいいです。
Posted by ブクログ
あぁ、終わった。
この6巻のために5巻までがあったんだと思うけど、6巻にくるまでに時間がかかり過ぎて、一気に結末まで書けなくなってしまったのではないかな?
こんなことなら、だらだらと同じことばかり書かずに3巻完結くらいにしておけば良かったのに。とも思う。
まぁ良かったんだけど、ちょっと残念。
Posted by ブクログ
終わりの方で気づいたけど、
甲子園じゃない野球小説ってめずらしい。
まだ県大会にすら出てない、それでも、本気の野球。
さすがあさのさんだと思いました!
全体を通して、みんなが主人公だって言えるようなお話でした。
特に印象深かったのは、
すぐ近くに天才がいる「幼なじみ」の気持ち、痛み。
こんな気持ちをリアルに描けるのはあさのさんくらいじゃないかな。
続きが気になる!
でも終わってほしくない!
そんな想いが通じたのか、個人的にすごく好きなラストでした
(2010.3.17)
Posted by ブクログ
・野球の、ピッチャーの細かな描写が瑞々しい。
・中学1年生の少年たちが、若くて、もやもやしていて、いろんなものを抱えていて、これまた、瑞々しい。
・終わり方に、いろんな希望を感じました。
・岡山弁がビューレホー!
→よって、中学1年生の息子にすすめました。
42才・岡山出身のサラリーマン
Posted by ブクログ
原田巧、永倉豪、東谷、沢口、吉貞。
新田東の海音寺、野々村、オトムライ。
横手の門脇、瑞垣。
弟の青波は強くてかわいい。
みんなステキだった( ´ v ` )
Posted by ブクログ
ついに最終巻。
1年の間にみんな成長した感じ。
仲間の事を考えてみたり、
自分を見つめ直してみたり。
吉貞は何気にすごい奴だ。
野球を長く続けていけるのは
彼みたいなタイプじゃないかな。
青波はたくましくなった。
でも感性は変わっていないと思う。
変わらないで成長を続けてほしい。
みんなそれぞれの思いを抱いて、
自分たちの為に自分たちで用意した試合。
読んでるこっちまで緊張してしまう。
――いつか、成長したみんなの話が読めるのかな
Posted by 読むコレ
何度読んでもぐーっと入り込んでしまう作品です。あさのあつこさんの作品は言い回しだったり、表現だったりがとってもここちよくって、よく読みます(^-^)
大人になった巧くんに会える日が来るといいな(*^_^*)
Posted by ブクログ
とうとう、最終巻。
大好きな巧と豪、二人のバッテリーのお話が終わってしまいました…。
これはスポーツ小説ではなく
少年達の出逢いと挫折と変化の物語。
成長というより変化をより感じました!!!
どうしても至高を感じてしまうのが
“すれ違い”なので大大大ピークは過ぎてしまったけど
巧を取り囲む周りの人たちが掻き乱してくれた!
巧という少年の葛藤を描くためのストーリーに野球があるのであって、この作品においての注目すべきは結果でなくて過程なんだよ!!!!をずっと唱えながら読んでました…
だからこそのこの終わり方、大納得!!
正直、正直めっちゃくちゃその後が気になるから
ラストイニング読みますね、すぐ読みたい。
模範的にみえた海音寺キャプテンも
エリート門脇も色々考えてる思考してる
でもやっぱり瑞垣くんでしょう…功労者。
あと個人的には吉貞がめちゃくちゃ好きでした、、
バッテリーに向き合った約二ヶ月、最高の日々でした、、ありがとうありがとうあさのあつこさん
Posted by ブクログ
待ちに待った最終巻。
孤高のピッチャー巧に変化の兆しが・・・という余韻
を持たせた上、勝敗が不明なまま終わってしまったので
賛否両論ありそうですが、個人的には好きでした。
どんな大人になっていくのか、その方向性も見えない分、様々な可能性を秘めているので、下手に自分の予想に反した大人の巧が書かれるより、断然よいです。
巧以外の心情も多く描写されていて、子供から徐々に大人へと変わる中学生の心情を思い出させてくれました。
子供から大人まで楽しめる作品です。
Posted by ブクログ
監督、おれの生徒です。
ああと短く答えた。誇らしげな響きが嬉しかった。個人の力量に関係なく、勝敗に惑わされず、なんの条件も負荷することなく、子どもたちを誇らしいと感じることが、指導者としての一歩だ。教え子が、スタートラインに立ったと知ることは、嬉しい。
無条件に、子どもたちを誇れ、尊べ。自分の持っているものを伝え、託し、信じて、限られた時間をともに生きてみろ。そんな機会をあたえてもらって、おまえ、幸せじゃないか、真。
監督、おれの生徒です。
そうだ、おまえの生徒だ。それがわかるようになったか。たいしたもんじゃ。おもえも、ちっとは大きくなったな。正直、羨ましい。
「横手というのは、ほんまにいいチームですね」
「逸材ぞろいでしたな。こういう連中が集まるなんてこと、そうそうあるもんやない。いや、才能とか、、そういうんやなかった、、、そりゃまあ、門脇みたいに特別な子もおりましたが、、そういうことやなくて、みんな、野球が好きで、わたしも長いこと野球部の指導をしてますけど、こんなとことん野球が好きな連中が集まったの初めてでしたな。みんな好きで好きで、、、控えの選手もふくめて、いいチームでした。信じられないような、いいチームでしたな」
唐木恭介は打席に入り、いつもよりかなり短くバットを握った。
(おミズとは)三年間、ずっといっしょに野球をやってきた。守備のうまさも、打撃の巧みさもよく知っている。なにより、自分などおよびもつかないほど頭のいいやつだと思う。なにを考えているのかつかみきれないと嫌うものもいたけれど、唐木は、感心することのほうが多かった。ある意味、門脇よりすごい、何度となくそう感じた。
天才だ逸材だと騒がれ、褒めそやされたこの一年、驕ることも自惚れることもなかったのは、瑞垣がいたからだった。自分よりはるかに優れた人間がすぐかたわrらにいる。誰も気がつかなくても、門脇だけは、そのことを知っていた。それは錨となり、重石となり、門脇にうわつくことを決して許しはしなかったのだ。
俊、おれはずっと、おまえの背中ばっか、見てきたんや。
敬意を、感謝を、心情をなに一つ、まだ伝えていない。伝えきれていない。
Posted by ブクログ
遂に最終巻。でも、そこで終わっちゃうんだ・・・ いや、こういう終わりは好きじゃない。ただ、巧も豪も少しだけど成長した。瑞垣や海音寺は15歳にしては出来過ぎ。最後まで書いて欲しいなあ・・・
Posted by ブクログ
毎年夏の時期になると無性に読み返したくなるのがこのシリーズ。
今年も漏れなく読み返し完了しました。
初めて読んだのは中学生の頃。
あの頃理解できなかった少年たちの心情やそれを繊細な自然の描写に乗せて描かれた景色も、ようやくわかってきた気がします。
登場人物ひとりひとりの野球に対する想いは、きっと周りの人間や彼ら本人にも容易に理解してそれを嚥下して受け止められるほど簡単なものではきっとないのでしょう。
思春期にぶち当たった彼らが言葉にできない思いを抱え、ぐちゃぐちゃになりながらどう在りたいか模索していく様は、醜くも、とても美しく思えてしまいます。
児童書なだけに普段本を読まないかたでもするすると読めると思います。
結末については、中途半端という声がよく聞こえますが、私はこれで十分だと感じています。
最後の試合の勝敗は、物語に必要ではないはずです。
彼らの物語は、その試合で終わることはないのですから。
2巻のあとがきで後述されているように、巧が周囲を変えていく存在であること。不変の存在とさせながら一巻から最終巻まで巧もまた周囲の影響を受けて変わっている。
それは成長と陳腐なものではなく、周囲の望むように変わったわけでもなく、あの傲慢さも消えたわけではない。
しかし最初のころ巧から感じられるあの危うさは、最終巻では抜群の安心感になっているのです。
変わったのは巧でしょうか。もしかしたら私達読者も彼らに変えられたのかもしれませんね。
Posted by ブクログ
平成最後に読み終わる。
ちょっと食傷気味になりかけていたところだったので程よく終了。
もう、いちいちの考えや行動に理由付けがあって、こんなに頭回転させながら生きてられん!意の向くままにやっちゃってあーすりゃよかった、こんなはずでは、があるから人生であって、こんなにみんなが意を汲んで生きてられんのじゃ。
といいつつ、面白く読んだのですけどね。
周りにたくさん面白いキャラクターがいたので、彼らの行方も知りたいね。
Posted by ブクログ
20160915 途中までの人間関係と各自の思いについて書き込まれているから、この終わり方になるのだと納得する。この次については書けないのではと思うし、読んだ人それぞれの続編ができると思う。良い物語に会えてよかった。
でも、青波の物語なら読みたい。
Posted by ブクログ
ついに迎えた最終巻。
横手との試合の日もついに当日を迎えます。
読んでいて、能力の限界と、天才の壁というものをありありと感じさせてくれました。
努力である程度力はつけられるとしても、どうしたって能力の限界はある。
かといって天才が無敵かというとそうではなく、天才だって壁にぶつかる。
世界は案外平等なのかもしれないですね。
物語はクライマックスに向かって進んでいきますが、結末は予想通りといえば予想通り。
とはいえ、とてもいい試合でしたね。
最初で最後の最高の試合。
このメンバーで試合をすることはないでしょうが、タスキを繋ぐようにしっかりと次に活かしてくれるメンバーもいますしね。
中学時代って、思い返せば一瞬のように濃い時間でした。
あの頃一緒にいたメンバーは今はみな別々の道を歩んでいて、きっと巧と豪だってそう遠くないうちに違う道を歩み始めるんでしょうね。
だからこそ、こんな風に過ごせる時間は本当に貴重なのです。
桜が咲き乱れるこの時期に読めたのは偶然ですが、風が吹き抜けるような爽やかな読み心地の1冊でした。
Posted by ブクログ
シリーズ最終巻。横手中との再試合までがえがかれています。
巧が主人公のこの物語ですが、天才ゆえにひとづきあいが苦手な彼が周囲の人びとと打ち解けていくといったようなありきたりなストーリーとは一線を画していて、新鮮に感じました。とくに後半には、自分の信じる道を進もうと努力する巧のすがたが輝いていて、しかもそんな彼に読者のほうも自然に共感を抱くことができるようになっています。児童文学でこういう人物造形も可能なのかと、著者の文章力に驚嘆しました。個人的には、本書の物語にそれほど深く感動したというほどではなかったのですが、児童文学の表現の幅についての認識をあらためることになりました。
もっとも、巧や瑞垣あたりは、どうにも中学生には思えないという感想もあるのですが。
Posted by ブクログ
ついに最終巻を読破。
いよいよ対決の時を迎える新田東中と横手二中。
彼らの心理描写を見ていることが、もどかしくもあり、気恥ずかしくもあり、羨ましくもあった。
途中から、物語に引き込まれながらも何処か「置いてきぼり」感を覚える自分が居た。
その答えを教えてくれたのは、戸村先生。
引用に記載した辺りの戸村先生の台詞に、僕が感じた「置いてきぼり」の正体が隠されていた。
改めて思った。
羨ましいと…
凄く素敵な作品だった。
Posted by ブクログ
野球でなくとも良かったのかもしれない。ピッチャーでなくとも。
例えば、バイクのレースに出るライダー。
コンマ一秒を削り取るために、バイクと一体化するために、
そのためだけに走る。
右手が、エンジンの爆発と、ドライブチェーンを通じて伝わる力をコントロールし、
タイヤのゴムがアスファルトと擦れ合ってちぎれ飛ぶのを感じる。
ただ、その思いで走る。
あるいは、ソロギタリスト。
指が弦をはじいて生まれる、それまでは存在もしなかった世界。
強くも、弱くも。激しくも、優しくも。
誰でもない、自分が一人で生み出す、一人の世界。
ピッチャーをするために、球を投げるために生まれてきた。
それ以外の諸々を、どこかに忘れて生まれてきた。
それは魅力的であり、どんな道でも良かったとも思える。
色んな道に立つ、巧の姿を想像してしまう。
誰も、何も、介在できない、介在させない自分と対象だけの純粋な世界。
完全を求める、不完全な世界。
もろく、はかなく、でも美しくもある。
巧だけでなく、周りのそれぞれが変わっていきます。
それは自分を見直し、弱さを知り、傷を確かめ、前へ進むために必要なこと。
成長でしょうか。大人になることでしょうか。
やはり、野球で描くことがこの作品らしさなのだろう。
Posted by ブクログ
いよいよ完結巻。なのに、え?!そんな曖昧な終わり方??横手との試合の決着はつけないの?
6冊も続いたが、巧たちの時間はたった1年しかたっていない。
瑞垣のまわりが真剣になる姿に対する、たかが野球、と冷めた態度にちょっとイラっとする。
巧に対しても、他者を理解しようとしない傲慢さや理解することのできない鈍感さ、いくらピッチャーの天才でも、チームとして全国大会なんてムリじゃね?と思ってしまう。野球でトップをめざす、誰にも負けないという自信を持っているが、なぜか違和感がぬぐえない。
ピッチャーが後ろにいる7人を信じている、信頼しているように思えないからかも。打たれるわけがない、という自信があるから、後ろの7人は関係ないと?!野球ってそんなんじゃないんじゃない?
ただ巧が少しずつ成長している部分は見られたので、最後曖昧すぎる終わり方が肩透かしをくらったかんじだった。そう思うのは、私だけかなー⁇
Posted by ブクログ
あさのさんは心情描写が好きだけど、流石に今回はくどかったかなぁ。あんまり覚えてないけど、『ランナー』もおんなじような展開だった気がする。
普通に面白かったけど、再読したい程ではなかったな。
Posted by ブクログ
3.4
→やっと最後まで読み終わりました!ずっと続きが気になる展開でとても楽しんで読む事が出来ました。
最後の試合がもう少し丁寧に進めてもらえたらもっと良かったなと思いました!
Posted by ブクログ
なんだよ!って感じ(笑)
作者は、少年たちの情熱や葛藤や成長などを描ききったのだろう。だからあの終わり方でよかったのだろうけど、読み手にとっては結果が欲しいんだよ!(笑)
あれはないわー
楽しみだったのにー
消化不良だわー
Posted by ブクログ
才能を持つ者を妬む気持ちや、熱くなれる物を持つ者を蔑みながらも羨む気持ち。
ほとんどの人は、そんなドロドロした感情に気付かないふりをして大人になった、自分自身に対する後ろめたさを持っているんじゃないだろうか。
だから、巧や他の登場人物の言葉や振る舞いに反感を覚えても、つい先が気になってしまう。
一体、どんな試合になったのかなぁ。
Posted by ブクログ
待ちに待った最終巻ですね。
それにしても物語の展開の遅いこと。「巨人の星」から続くスポ根ドラマの伝統でしょうか(笑)。
ネタバレになるので書きませんが、ははぁこういうエンディングにしましたか。まあ、判らないでもない。でもひょっとしてサイドストーリー「ラストイニング」の売り上げアップ狙い、なんて考えてしまいました。
ともかくも、女性が描いた中学野球の少年たちの物語、なかなか面白かったです。
Posted by ブクログ
バッテリー、Vol.5が出てから10ヶ月。
この間、映画にもなったりして、あの主役のケントって子、うちの子供と同じ中学の同級生なんだって。
まあ、そんなことどうでもいいけど、ちょっとしたブームって感じで、文庫になってからシコシコ読んできた身としては待望久しい完結編。
しかし、もどかしい、もどかしい、もどかしい、とてももどかしい。
天才ピッチャー・原田巧が自分の才能だけで生きていこうとしていく物語前半の展開が、本当にその才能で生きていけるのかという方向に変わっていった物語後半。
そうした才能や生きかたに対する迷いや揺らぎ。巧には巧の、巧以外の豪や海音寺や吉貞や瑞垣や門脇、洋三や青波にもそれぞれの思いがあり、てんこ盛りの思いが溢れて、溢れる思いを持て余して終わった、という感じかな。
ⅦでもⅧでも、もっと書いたら、もう少しスッキリすると思うぞ。