あさのあつこのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ紫苑とネズミの変化が大きく分かる。
大切なものを見つけて少し弱くなったネズミと、同じく大切なものを見つけて冷酷さが現れる紫苑。
紫苑にそのままできて欲しいネズミの気持ちが痛いほど分かります。
ネズミは紫苑に対し、「お前自体がNo.6だ」と物語の序盤に告げましたが、No.6とは全く違う紫苑に信じて縋っているのでしょう。
その紫苑が徐々にNo.6と、ネズミの敵と、同質のものになっていく。
自分が唯一信じたものが、信じられない憎むべき敵となっていく姿をどうすることもなく近くで見つめ続けなければならない。
おそらく、これほどネズミにとってこれほど怖いことはないのではないでしょうか。
物語の序盤、紫苑の敵になるかもしれないとネズミは紫苑に告げ、紫苑はそんなことは絶対にない、と発しましたが、ここにきて伏線回収ですね。
改めて読むと考察が楽しいです。 -
Posted by ブクログ
うーん!すごい展開でした。
よくこんな風に頭がまわるものです。
最初に 遠野屋の紅餅(口紅の材料)を積んだ船が帰ってこない。
積荷 乗組員はどうした?
どこを調べてもわからない。
路地で男が死んでいる。
日焼けし 素足 町人のなりだが 侍のよう
おまけに 手のたこからすると 凄腕のよう
八千代屋の養女だったおちやが 今は遠野屋で働いている。
道を歩いていたおちやが 連れ去られそうになる。
相手は八千代屋
遠野屋は 何が起きてるのかがわからなくなる。
木暮進次郎に意見を聞く
すると この3つの事件が繋がっていることがわかる。
おくみとおちやが 町で用事を足していると 人相の悪い男たちに おちやが連れ去られる。
止めようとしたおくみは 大怪我をさせられる。
おちやは 八千代屋の寮に連れ込まれ 八千代の主人 長太郎に手篭めにされるところだった。
そこへ木暮進次郎が現れ 助けられる。
こんな若い娘を助けるなんて かっこいいことを
木暮の旦那がするのは 初めて!
八千代屋 船を扱う川田屋 嵯波の城内のお家騒動
がからみあった事件だった。
もう 最初の闇の中みたいな話しから
どんどんと解決していく話しになる。
よくこんな ややこしい話しを練ったものです。
話しが進むにつれ 遠野屋が 人として磨かれていく感じがいいですね! -
Posted by ブクログ
久しぶりに 弥勒シリーズ読みました。
今回は なんと木暮進次郎がいなくなる。
それだけではなく 伊佐治が大番屋に引っ張られる。
そこに 遠野屋の清之介が現れる。
伊佐治の家族は みな心配している。
遠野屋も いろんな伝手を頼って 伊佐治の解き放ちに努める。
手に小さな火傷のあとのある男が 次々に殺される。
清之助の故郷から まれ吉という男がやってくる。
手品の名人
からの箱からうさぎを出して見せる。
それをみて 清之助は気づく
誰もいなくなった 見張りのついた 木暮の家
さて なぜ進次郎が狙われたのか
姿を隠さなくてはいけなかったのか?
乳飲み子おこまは 遠野屋で すくすく育っている。
伊佐治が遠野屋にいう。
おこまちゃんが嫁入りの時には
よくぞここまで って旦那を褒めさせていただきますよ。あっしも 花嫁姿見るまでは 頑張らなくっちゃ!
遠野屋の心にも伊佐治の心にも 明るい灯が見えた言葉
重苦しい話しが だんだん解き明かされていきます。
解き明かされると 急に現実的な気分に戻りました。
弥勒シリーズは 相変わらず ビターチョコレートみたいな作品です。 -
Posted by ブクログ
ミステリーでした。
謎解きの面白さを、本シリーズでこんなに味わうとは思いませんでした。
もし私が犯人だったら「お役人はどの時点で私が怪しいと思ったのです?」と確かめたくなりますね。
すると、おそらく木暮殿はファーストコンタクトのある一点を指し示すことでしょう。恐れ入りました!と言う感じです。
本作は遠野屋ではなく、木暮殿のルーツに関わる展開。シリーズでの意味合いも大きいものです。
剣戟が少ない、と言うより、無いぞ、と思っていたら、それなりに準備されていました。しかし、こう言う付き合わされ方をする周囲の人々は、たいへんですなぁ。本人たちはそれが癖になり、納得づくではあるのでしょうけれど。
書名の花下に舞う、素晴らしい。舞う姿に魅了されました。まさか、本作のみの登場ではありますまい。今後の登場に期待したい。また、会いたいです。
色々と凄惨な場面、ストーリーもあるのですが、子供二人の交流が愛しい。それを読んだら、遠野屋の日常の風景が愛おしくなります。
作品としては極上のものでした。
ただ、
作品本体とは関係なく、解説にはいささか失望。
前作までの紹介は良しとしても、今作についてが解説というより梗概、解説から読む人は多く無いと思うが、未読者には壮大なネタバレ、既読者には面倒なあらすじの詳細な紹介。そこが残念に思ったけれども、作品本体には無関係なことでしたね。蛇足でした。