春立つ風

春立つ風

1,980円 (税込)

9pt

油屋『出羽屋』の離れで放蕩息子一郎太が喉を突き、自ら命を絶ったという。主、忠左衛門と後添えのお栄に話を訊く同心木暮信次郎はいつになく執拗だ。彼が拘るということは、ただの自死ではないのか――。研ぎ澄まされた刃を封印し、揺るぎない商いの未来に情熱をそそぐ遠野屋清之介、岡っ引が天職の伊佐治、そして、清之介を獲物ととらえ、歪な眼差しで人を見る信次郎。男たちの感情が静かに熱くうねり合う、弥勒シリーズ最新刊!

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春立つ風 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    弥勒シリーズ13巻目。2006年のスタートから20年ほどにもなる。同心小暮信次郎と武家上がりの商人遠野屋清之介の切り結びを太い芯にして様々な事件が解き明かされていく。
    あさのあつこという岡山の宝の一人である女性作家が、火花の散るような時代ものを手がけ、ここまで長きにわたって書き続けたことを喜ぶ。

    0
    2025年10月16日

    Posted by ブクログ

    「弥勒」シリーズ13冊目。最新作。
    今回も最後まで惹きつけられた。
    一気読みでした。

    主人公二人の人物描写が ありきたりでない。
    尋常じゃない。相反する善と悪?
    それとも真のところは似ている?

    その周りを取り囲む人たちも魅力的に描かれている。ある意味ホッとするような。

    もう次回を楽しみに待って

    0
    2025年08月02日

    Posted by ブクログ

    信次郎と清之介が相まみえることなく終える、今回はそれも一興かなと思っていたけど、そうはいかず。すべてを見透す信次郎が清野屋の行く先の光景をどう捉えているのか、それを知りたいと清之介は言う。いや、その本心は清野屋でなく己の果てを問いたいのだろう。商人として残りの生をまっとうすると誓うあの清之介でさえ、

    0
    2025年06月27日

    Posted by ブクログ

    弥勒の月 シリーズ13

    深川元町の油屋「出羽屋」の放蕩息子・一郎太が、短刀で喉を突き、自ら命を絶ったという。
    定町廻同心・木暮信次郎と、岡っ引き・伊佐治は、探索を始める。

    一方、小間物屋・遠野屋清之介は、研ぎ澄まされた刃を封印し、揺るぎない商いの未来に情熱を注いでいる。

    その清之介を獲物ととら

    0
    2025年05月21日

    Posted by ブクログ

    シリーズ最初から読み続けている。
    遠野屋の商売の裾野が広がり、一見順風満帆のようだが、主自身が無理やり納得しようとしているのもわかる。
    その迷いをもて遊ぶ同心、必ず遠野屋を事件に巻き込んでいく。
    この小説は、ドラマの時代劇として見たかった。

    1
    2025年04月19日

    Posted by ブクログ

    弥勒シリーズ13弾。2006年から追いかけ続けてはや20年。信次郎さんの何を考えているのかわからない深い洞察力と、商人魂がどこまで本気なのか煙に巻く清之介さん、本作も健在で、個人的には伊左治さんの右往左往っぷりがとても好きだったりする。
    謎解きは何ともやりきれなさが残る内容だったが、ラストのふたりの

    0
    2025年11月10日

    Posted by ブクログ

    弥勒シリーズ第十三弾。

    油屋〈出羽屋〉の離れで跡取り息子・一郎太が喉を突いて死んでいるのが発見されます。
    その離れの一室は全ての戸が閉じた状態で、書置きも見つかったことから自死としか見えない状況。
    ただ、信次郎の見立ては異なるようで・・。
    一方、商い仲間たちと新たなビジョンを描いていた〈遠野屋〉清

    0
    2025年09月14日

    Posted by ブクログ

    前作の意味深な終わり方から一年、多くのファンをドキドキさせたあさの先生、お人が悪い。
    でもそこからまた新たな商いに繋げる流石の東野屋。楽しかった

    0
    2025年07月10日

    Posted by ブクログ

    遠野屋とおくみ、おちやを襲った前回の因縁の店八代屋からの商いの申し出の裏に木暮信次郎の影。
    自殺と見えた事件の顛末とは関係なく、遠野屋の商家としての成長が頼もしい。そしてそれをなぜか敵視する信次郎の心根が悍ましい。

    0
    2025年06月29日

    Posted by ブクログ

    「出羽屋」での事件と並行して、遠野屋と八代屋の新しい取引の話が進む。背表紙にあるのがきっとそれが入った巾着なのですね。いつもながら冷や汗たらたらで2人を伺う伊佐冶親分が人として好きだなとしみじみ感じます。最初の頃の話を忘れてしまっている気がするのでまた読み返したいといつも思うのですが…。

    0
    2025年05月06日

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