あさのあつこのレビュー一覧
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内容(ブックデータベースより)
「おいちちゃん、怖いよ。助けて……」。――胸騒ぎを覚えたおいちは、友のもとに駆け付けるのだが。
本書は、この世に思いを残して死んだ人の姿を見ることができる娘・おいちが、その能力を生かし、岡っ引の仙五朗とともに、複雑に絡んだ因縁の糸を解きほぐしていく好評「おいち不思議がたり」シリーズ待望の新作。
江戸深川の菖蒲長屋で、医者である父・松庵の仕事を手伝うおいちは17歳。父のような医者になりたいと夢を膨らませているのだが、そんなおいちの身にふりかかるのは、友の死、身内の病、そして自分の出生の秘密にかかわる事件等々。おいちは、様々な困難を乗り越え、亡き友の無念を晴らす -
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ネタバレ明帆と陽、違和感を感じながらも、擬態して普通の生活を送る2人。お互い自分達が異質な存在であると理解している。心の中に何か暗い部分があると感じている。そんな中で、明帆が陽を、陽が明帆を現実につなぎ止める役割を果たしているように感じた。2人が出会っていなければ、明帆は最後、殺し屋の誘いに応じていたのではないか。
これからも2人は互いの中の闇を見つめつつ、ともに生きていくのだろうか。ラストは不穏だが、これからも2人は生きていくと信じている。
続編はなさそうだが、2人の少年がこれからどういう風に生きていくのか、続きを知りたい気持ちになる。 -
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[1]最初の一歩。ぼくは、それをいつ踏み出したんだろう。(p.214)
[2]会話じたいが漫才になっているこのシリーズ、あさのあつこさんの中でじつはいちばん好きやったりします。また出会えて嬉しいですが高校生編として続くのでしょうか。
[3]歩のひとり漫才から始まりいつもの面々との漫才に続きついに秋本が帰ってきて少し大人になったように思える彼に歩は少し焦るがロミジュリは再開する。
■ロミジュリについての簡単な単語集(十六歳の章のみ)
【秋本有紗/あきもと・ありさ】秋本母。お好み焼き屋「おたやん」経営。離婚している
【秋本貴史/あきもと・たかし】歩を理想の相方と見定めて漫才の沼に引きずり込んだ -
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ネタバレこの巻で進んだこと、なし。
この巻でわかったこと、ネズミは《NO.6》に焼き滅ぼされた森の人々の生き残りであったということ。
以上。
ネズミが地下深くに隠れ住んでいる人々のもとを出て、現在の生活をしているわけなどはまだ明かされず。
っていうか、今後も明かされないような気がしてきた。
これは少年たちの成長物語であるとともに、サスペンスやパニック小説でもあるはずだったのに、あさのあつこの文体ではテンポよくストーリーは進まないし、多分作者が都市を破壊するという大きな出来事よりも、紫苑とネズミのふたりを書きたくなってしまったのだろう。
栗本薫の「ナリスさま」を彷彿させるな。
『バッテリー』でも思 -
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ネタバレ折返しまで来ましたが、全然話が進んだ気がしません。
相変わらずNO.6は謎だらけですし、人の命を大切にしません。
どういう運営をしているのか、全く見えてきません。
おかしいなあ。
紫苑とネズミは着々と計画を実行しているはずなのに。
沙布についても、どういう状況なのかがわかりません。
「沙布は美人」という台詞が何度も拉致した側から発せられますが、そもそも遺伝子的レベルで優劣を判断しているので、頭の良い人、運動神経の良い人と並んで、見た目の良い人だらけなんじゃないかと思っていたのですが。
NO.6という都市、というか組織への作者の精度が粗い気がします。
紫苑の母の火藍(からん)にしても、自分 -
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ネタバレ紫苑が都市に住んでいた頃の、唯一の友だちと言っていい沙布が治安局に連行された。
それを目撃していた火藍は、メモをネズミに託すが、それが息子を窮地に追いやることになるのではと思うとじっとしてはいられなくなる。
しかしNO.6は、監視社会であり、密告社会でもあるのだ。
それを教えてくれた楊眠(ようみん)は、味方なのだろうか。
そして、油断をすると足を掬われるような社会が、平和で安全だと言えるのか、と火藍は考えるのだった。
沙布のことを知らせると、絶対に紫苑は後先も考えずに救出に飛びだしていくはずだと思うと、ネズミはそれを紫苑に知らせることもできず、とりあえず沙布が連れ去られたという矯正施設につ -
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ネタバレ12歳まで聖都市《NO.6》の中でも高知能の持ち主だけが住むことのできる、エリート地域でエリート教育を受けていた紫苑。
しかし、弱肉強食ですべてのものが不足している外の世界に、紫苑はそれほど拒絶感を持っていない。
それどころか、《NO.6》の世界は間違えているとすら考えている。
これはちょっと特異なことなのではないだろうか。
普通は何不自由なく過ごせるほうがありがたいと思うだろうに。
エリート時代の紫苑の友人・沙布(さふ)が治安局に強制連行される。
特権階級の座を捨てて、紫苑のもとへ行こうとした矢先に。
これはもしかして、エリート教育という名目で洗脳するとともに、洗脳しきれない有能な人材を