あさのあつこのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
腕っこきだが冷たい感じのする同心木暮信次郎、人情家岡っ引き伊佐次。
最愛の女房を殺されながら動揺を表に表さない訳ありの過去を持つ遠野屋の主人。
三者三様の登場人物がストーリーを紡ぎ謎を解いていく。
当初本作の主人公は信治郎という思いで読んでいたが、次第に伊佐次の目を通した人間物語に思えてきた。
「バッテリー」などスポーツ関係の作品が多いのだと思っていた著者の初めての時代小説。
なんともキレのあるキップのいい文章に魅了されました。
古今亭志ん生さんの「黄金餅」を聞いているような気がしました。
文章に酔うという感じで。
文庫本巻末に亡くなった読書家、児玉清さんの解説があり、こちらも素敵でした。 -
Posted by ブクログ
弥勒シリーズ第10弾。
父親の手で暗殺者として育てられた過去を持ち、徒ならぬ気配を纏っている遠野屋・清之介。
「まっとうなひとかどの商人だ」としょっちゅう伊佐治は口にするけれど、信じてない自分がいる。
凍えた殺気、底なしの暗みを岡っ引の伊佐治が感じ取れないはずがない。
同心の信次郎が「遠野屋は死神さ。本人にその気がなくても、人の死を引き寄せちまう」と言う様に、清之介の周りには血生臭い事件ばかりだ。
やはり、信次郎は清之介を有為な駒として手放す事は出来ないし、それを楽しんでいる。
清之介自身も殺したいほど憎い信次郎の名推理に興味を示し、何故か事件に首を突っ込んでしまう。
このまま、信次郎に利用さ