あさのあつこのレビュー一覧

  • 光のしるべ えにし屋春秋

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    過ぎ去った歴史、近世の価値観を今さらどうこうならぬものの、どうやらこのシリーズでは物語として当時の男女差別の風潮に灸を据える意がこもっている。相変わらず裏に隠された真相を解明する過程が、いかにもまだるっこいのだけれど、細かで数多な不条理を紐解いて行く面白さ。お初の推察と洞察の鋭さは相変わらず。それでも、甘く見積もったしくじりが他者の命を奪ってしまう。情にほだされそうになる甘さも垣間見える。完璧ではないそこがまたいいっちゃいい。いずれにせよ、舟さん含めてけじめを保ちつつ子どもたちを救うえにし屋を応援したい。

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    2023年09月26日
  • 乱鴉(らんあ)の空

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    伊佐治が大番屋に連れて行かれるところから物語らはまじまる。
    同時に木暮さまが行方不明になる。
    何がどうなってるのかまるでわからず、物語に引き込まれる。
    木暮様とは違った剣呑さの、平倉が登場してますます気になる展開へ。
    ラストはちょっと尻つぼみな気がするけど、それはそれでよし。

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    2023年09月16日
  • 乱鴉(らんあ)の空

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    弥勒シリーズ11冊目。後ろの解説で過去の内容を1冊ずつ簡略化して説明があったので、懐かしく思い出す。
    今回は冒頭から木暮同心が失踪し、岡っ引きの伊佐治が大番屋に引っ張られるという波乱の展開。清之介は伝手を頼って伊佐治を釈放させるが、二人とも理由が分からず。伊佐治は過去を振り返り、幾つかの事件を追い始める。二人の細い糸を繋ぎ合わせ、何とか不明ながらも本筋に近づいてくる。
    あっという場所に潜伏していた木暮同心に会えたのは最後の六章。怒涛の謎解きが始まる。
    清之介の推測も含めて全てが解明されるが、最後の解決は幕閣も絡むので有耶無耶に・・
    あさのさんの作品は青春物も含めて、心理描写、心象風景が非常に多

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    2023年09月15日
  • 花下(かか)に舞う

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    徳重が高利貸しをして、榮三郎に罵詈雑言を浴びせているシーンが印象的でした。榮三郎の当時の心境は本当に腑が煮え繰り返る思いだったけど、その場は耐えて、後で巧妙なやり方で復讐しているのが本当に怖かった。人間は怒りが頂点に達した時、「何でも出来てしまう」のだなと改めて感じました。

    百両箱のトリックや、慶達の立ち位置には驚かされました。読んでいて楽しかったです。

    弥勒シリーズの中では、内容がかなり複雑でした。読者も本腰を入れて一気に読まないとついていけなくなります。

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    2023年09月09日
  • レーン ランナー3

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    今回は試合はなく、試合後の主人公達を描いた内容だった。
    走っている所はもちろんあるが、それよりもランナーの周りのサポートする人や新聞部で記事にするための取材。選手、マネージャー、記者との関係などなど、高校生が主人公で読んでいて青春を感じた。
    次巻は、レースがあるかどうか。楽しみだ。

    解説は高橋尚子選手の小出監督。

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    2023年08月28日
  • プレデター

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    都市開発という名の格差社会が明確になった近未来が舞台。子どもを商品のように扱う「ラダンの壺」、不都合な人物を抹殺させるために生まれた「プレデター」という存在…いつの時代でも真っ先に犠牲になるのは子どもたちだなと感じました。

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    2023年08月27日
  • 神無島のウラ

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    故郷の島に12年ぶりに帰ってきた男性教師と、島で生活する子どもたちとの交流を描いた作品。深津が幼い頃に受けた傷と現代を生きる子どもたちが抱える傷それぞれに向き合っていく一生懸命さがよかったです。

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    2023年08月27日
  • 鬼を待つ

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    政と商いの癒着問題がテーマの一つになっていると思った。今回は清ノ介が取り乱す場面があって、面白かった。
    改めて、言葉というのは一番恐ろしい武器になるのだなと認識できた。人というのは結局、心で動く。

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    2023年08月20日
  • 風を結う

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    前作、登録してなかった……。

    折り重なった一番下にある真相までの道のりが面白かったです。ありとあらゆる理不尽なしばりのある中で、自分と周囲を考えながら、懸命に生きているおちえちゃんが好きだなーと思います。そして、刺繡の道に進む一居さんがかっこいいです。

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    2023年08月19日
  • バッテリーIII

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    感性豊かな青波からの描写が美しい
    巧と豪のまだ幼さをみながら読んできたが、青波からの視点で読むと新鮮で感動
    巧豪が大きく尊く頼もしく見える

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    2023年08月16日
  • 雲の果(はたて)

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    謎解きメインの内容で、面白い。大人の事情って怖いなと思った。手がかりを残さないためには手段を選ばない描写が印象的だった。

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    2023年08月13日
  • 舞風のごとく

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    災害時の悲惨さ、政の良し悪し、人々の思い、これをまんべんなく経ての真犯人。遣り切れないです。だからこそかもしれませんが、友情が眩し過ぎます。どんな立場、関係になっても、相手を信じる力と敬う心が溢れていて、尊くて苦しい(笑)。大人になったからこそ、しがらみ中で生きて行かなくてはならないのに、それでも、思う通りに進めていく力を、これからも蓄えていくだろう、力強い感じがいいです。

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    2023年08月07日
  • 星に祈る おいち不思議がたり

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    「決意編」と副題がつく『おいち不思議ものがたり』第5弾は、おいちの一大転機の巻。
    以前から想いを寄せる新吉との仲が進展、ついに・・・。
    一方、医者の仕事では父の手伝いから離れ、女医を育てる医塾へ入塾の運びと。
    そんなおいちが今回、岡っ引きの仙五朗親分と立ち向かうのが連続失踪事件。
    おいちを巡る周りの人たちー叔母のおうたに父の松庵それに新吉ーと、無残な事件との明と暗の差が際立つこの巻。
    おうたと松庵との丁々発止の愉快な会話が、このシリーズの魅力のひとつで、今回も楽しめ、おうたはさらに、おいちと新吉との仲を進ませる粋な役割も果たす。
    一方、事件に対しても「あたしはいつだって正しい者の見方だよ。人さ

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    2023年08月02日
  • ガールズ・ブルー

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    時代小説と青春小説のあさのさんを良く読むが、今回も筋が似ていると思ったら8年前に読んでいた。感想を書くために再登録。
    落ちこぼれの高校に通う、普通の高校生の普通の話し。ガールズとあるが、男子高校生も中学生の弟も登場する。
    20年前に書かれた小説だが、今読んでも通用する内容。短い期間ながら教師だった経験が存分に入っている作品。高校生達の日常が丁寧に、そして淡々と描かれている。

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    2023年07月28日
  • 光のしるべ えにし屋春秋

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     1作目よりキャラクターがハッキリしてきたシリーズ2作目。人と人との縁を結ぶ「えにし屋」、ミステリーの要素が強いので一気読みした。
    時代小説はあまり読まないが、あさのあつこと宮部みゆきは別格。
    江戸時代は、現代と違い、身分も職業
    も来し方も様々、だからはるかに人間模様がおもしろいと、、、。2人の時代小説を読むといつも感じている。

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    2023年07月14日
  • 風を繍う 針と剣 縫箔屋事件帖

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    おちえの描写が若干鼻につくのが気になるけれど、それも含めて上手いなぁと思わせる。世話物的な話を想像していたが、サブタイトルのとおり捕物帖だった。好みなのでかえってありがたい。

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    2023年07月07日
  • ガールズ・ブルー

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    夏だな、と感じるとなぜ青春に浸りたくなるのだろう。久し振りにあさの先生の本を引っ張り出す。若者であった当時から十代のリアルさが刺さるなと思っていたが、端々に痛みを感じられるから、リアルなんだろうなあと今になって気付かされた。
    夏の気配を感じるところから、初秋に思いを馳せるところまで、本当に読んだ時期がぴったり(例によって記憶が定かではないため偶然の産物)。主観で語られるため、時系列がたまに入り乱れるが、視点や思考が反復横跳びする17歳感があってむしろ自然な描写なんだろうな。理穂と美咲はもちろんのこと、如月や真央やスウちゃんも、個々の人物像が夏の浮き立つ空気の中に鮮やかに立ち上がっていて、ただた

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    2023年07月02日
  • 火群のごとく

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    林弥、透馬、和次郎、源吾それぞれ真っ直ぐで個性ある若者たちの成長物語。「蝉しぐれ」に似てたって良いじゃないか。引き続き「飛雲のごとく」に突入。

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    2023年06月30日
  • 闇医者おゑん秘録帖 残陽の廓

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    おゑん先生も相変わらず面白いのだけど、お春さんが派手さはないものの地に足をつけて生きていっている姿に嬉しくなる。

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    2023年06月29日
  • 東雲(しののめ)の途(みち)

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    東雲は全国で割と多くある地名で、私も近くに住んだことがある。本来、夜明け前の茜色の空を指し、これから成長していく期待が現れていると思うのである。
    本題名は、さらにその前であろうか、東雲の途ということは東雲に向かっている、夜明けに向かっているのか、まだ東雲の状態の途中なのか、楽しもうと、ページをめくった。

    町人風の男が殺害されるところから始まる。その男は武士だと木暮信次郎が見抜く、そしてその男は遠野屋清之助とどんな関係が・・・。
    清之助の止まっていた時間が動き出す。
    信次郎、清之助、伊佐治がそれぞれの味を出しながら、清之助の過去に迫る。過去を断ち切るには原点に戻ることなのかもしれない。それは心

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    2023年06月27日