あさのあつこのレビュー一覧
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ネタバレ監督、おれの生徒です。
ああと短く答えた。誇らしげな響きが嬉しかった。個人の力量に関係なく、勝敗に惑わされず、なんの条件も負荷することなく、子どもたちを誇らしいと感じることが、指導者としての一歩だ。教え子が、スタートラインに立ったと知ることは、嬉しい。
無条件に、子どもたちを誇れ、尊べ。自分の持っているものを伝え、託し、信じて、限られた時間をともに生きてみろ。そんな機会をあたえてもらって、おまえ、幸せじゃないか、真。
監督、おれの生徒です。
そうだ、おまえの生徒だ。それがわかるようになったか。たいしたもんじゃ。おもえも、ちっとは大きくなったな。正直、羨ましい。
「横手というのは、ほんまにいいチームですね」
「逸材ぞろいでしたな。こういう連中が集まるなんてこと、そうそうあるもんやない。いや、才能とか、、そういうんやなかった、、、そりゃまあ、門脇みたいに特別な子もおりましたが、、そういうことやなくて、みんな、野球が好きで、わたしも長いこと野球部の指導をしてますけど、こんなとことん野球が好きな連中が集まったの初めてでしたな。みんな好きで好きで、、、控えの選手もふくめて、いいチームでした。信じられないような、いいチームでしたな」
唐木恭介は打席に入り、いつもよりかなり短くバットを握った。
(おミズとは)三年間、ずっといっしょに野球をやってきた。守備のうまさも、打撃の巧みさもよく知っている。なにより、自分などおよびもつかないほど頭のいいやつだと思う。なにを考えているのかつかみきれないと嫌うものもいたけれど、唐木は、感心することのほうが多かった。ある意味、門脇よりすごい、何度となくそう感じた。
天才だ逸材だと騒がれ、褒めそやされたこの一年、驕ることも自惚れることもなかったのは、瑞垣がいたからだった。自分よりはるかに優れた人間がすぐかたわrらにいる。誰も気がつかなくても、門脇だけは、そのことを知っていた。それは錨となり、重石となり、門脇にうわつくことを決して許しはしなかったのだ。
俊、おれはずっと、おまえの背中ばっか、見てきたんや。
敬意を、感謝を、心情をなに一つ、まだ伝えていない。伝えきれていない。 -
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この本の主人公は中学一年生の4人だ。
おとなしめで、家庭に少しの寂しさを感じている茉里。
誰かと群れることはしない、恋愛とかまだよくわからないクール系の深雪。
陸上部で、友達が多くお調子者の真吾。
父親を心配する、中学受験失敗した過去を持つ千博。
中学生になると、小学校にいたときと全然違ってしまう。これは多くの大人が経験したことだと思う。
放課後公園で一緒に遊んだりしてた異性の同級生と、途端に距離ができてしまう。あだ名で呼び合っていたのに、苗字にさん付けで呼んだりする。
ちょっとしたことで傷ついたり、深く悩んだりする。
自意識過剰な時なのだ。
この本では、四人は「住む街の年表をつくる」という学校の課題を一緒に取り組むことで仲良くなる。
何か一生懸命に取り組んで友情が育まれる中学時代。憧れる、理想的な青春が書かれてる。
きっと、彼ら四人はクラスメイトからしても「あいつらすごいな」って思われてたに違いない。
多くの中学生は、13歳で「なにかを成し遂げる」ことはできない。だから、これを読んだ中学生達は、制作物というささやかなことであっても、一つのことを作り上げたこの四人に憧れるだろうし、こういう子が近くにいたら友達になりたい!って思うんだろうな。
この本は、進研ゼミ中学講座で連載されたものをまとめたもののようだ(一部書き下ろし)。どうりで、各話終わるたびに次の話が1ヶ月後になっていたわけだ。
物語の中にそんなに大きなドラマはない、中学生の日常だ。
でも、中学一年生の一年間が終わる頃には、男子は背も伸び、女子はより女性らしくなる。大人に近づいているのだ。中学生の一年は、大人にとっての数年に匹敵するんだろうな。それくらい、心と体の成長が著しい。
そして大人になったら絶対にしないこと、できないことが、この本には溢れてる。
それは良いことばかりではなくて、嫉妬から制作物を壊してしまうことだったり、悪ふざけで女子に告白するゲーム、もある。
良くないことだけど、そういう失敗や後悔を含めての青春なのかな…と思ったりもした。
そんで、子を持つ親、大人の立場から思ったこと。
子によるだろうけど、中学生ってまだ親を必要としてくれてるんだなって思った。
それが困った時だけだったり、家族関係に不安があるときだけなのかもしれないけど。
私自身もそうだった、のだろうな。
生活面では親に頼りっぱなしだったし、どうしようもない時は親に話を聞いてもらって助けてもらっていたな。
親の出番があるうちは、しっかり親をしていたいと改めて思った。 -
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ネタバレ「どんなすごい球を投げられても、打たれちゃおしまいじゃ。まあまあの球で、一試合、ちゃんと投げきったとうが、なんぼかチームのためじゃねえか。原田の力を百パーセントひっぱり出すことなんか、必要ねえんだよ」
「今、うちのチームに必要なキャッチャーはな、十割の球を要求するキャッチャーじゃない。七割の力で、相手打線をおさえるリードをするキャッチャーなんじゃ。あいつなら、7割で充分。高槻さんだっておる。ええか、東谷、キャッチャーってのは、ピッチャーよ最高の球を捕るために、おるんじゃねえ。勝つためのリードとキャッチングをするために、おるんじゃ」
野球とは、他の何にもすり替えることは、できない。チームのために、名誉のために、根性や精神を養うために、金のために、内申のために、友達のために、家族のために、国のために、、、。なんのためでもない。体がかかえこんだ本能だった。
秀吾が嫌なやつなら、野球が天才なだけのアホなやつなら、軽蔑もできた。それが、どうだ。単純でおりこうさんでマジメくんだ。鼻持ちならない傲慢さも、他人を見下す愚かさも、ない。天才で、けっこういいやつで、幼なじみだ。最悪だろう、海音寺。 -
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ネタバレ「恐れじゃよ。子供に対する恐れじゃ。中学、高校、。さあ、それ以上はわしにはわからんけどな、そのころの子どもていうのは、ほんまにわけがわからん。それまで全然めだたなんだがやつが、好きな女の子が試合を見にきたという理由だけで、ホームラン三本かっとばしたことがあった。ひと月に十センチ背がのびて、守備範囲が急にひろうなったショートがおった。練習をさぼってばかりおったのに、じつに均整のとれた身体をして、きれいなバッティングフォームくずさなんだやつがおった。まったく、あきれる。こいつはこうだなんて決めつけてしもうたら、たいていあとでしっぺ返しがくる。おまえらの年代はな、そういうもんなんじゃ。怖いぞ、ほんまに」
オトムライは悩んでいるのだ。オトムライの中で巧を試合に使いたいという思いが強く芽生えているにちがいない。だとしたら、すごいじゃないか。大人に頭を下げなくても、うまく折り合おうなんて考えなくても、自分の意志を貫き通すことができるなら、大人、子ども、教師、生徒、支配する者、される者、そんな立場を、自分の持っている力で越えていくことが可能なら、すごいじゃないか。 -
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花曇り 夏の怪の二本立ての物語りです。
花曇りは 奉公人のおまい に大店の旦那との見合い話しが転がり込む。
その旦那は 養子で おまいが子供の頃長屋で一緒だった初恋の人
お嬢さんがもちろん見合いするはずだったのに 他に好きな人がいて家出してしまった。
代わりにおまいが。
という まあよかったね!の話しなのですが
おまいが断ります。
私は仕事が手放せない。仕事をしているから 自分の居場所がある。
現代的なのか 昔の女だって本当はそう思ったのか?
あるいは大店の旦那になった男が ちゃんとおまいを
口説かなかったのが悪かったのか?
おまいは 自立した仕事のできる女になって自信が持てるようになります。
夏の怪は えにしやの昔の話しから 人を食う気持ちの悪い美人の奥方がでたりの話しです。
まとまってるのか まとまってないのか?
花曇りのほうが まとまってますね。