あさのあつこのレビュー一覧
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文章の独特なリズムがくせになる!
だって例えばこう。
『風が吹けば竹林は、海鳴りを模してざわめく。
故郷の音だ。
いつの間にか忘れていた。
垣の間に形ばかり設けられた枝折戸を押す。
一歩、二歩、踏み出す。お春の足はそこで止まった。』
6個の文章で表せるこの部分、くっつけたら3個にできるんです。例えばこう。
「風が吹けば竹林は、海鳴りを模してざわめく。
いつの間にか忘れていた故郷の音だ。
垣の間に形ばかり設けられた枝折戸を押し、一歩、二歩と踏み出すが、お春の足はそこで止まった。」
…なんだろうこの、因数分解する前の数式を見ているようなムズムズ感は。
リズム感もまったくないじゃないか。
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Posted by ブクログ
シリーズ第三弾。面白かった♪
医者の娘 おいちの持つ不思議な力。その力で生きている者だけじゃなく、そうでない者も救えるものなら救いたい。
おいちだから解ること、出来ることがある。
父のような医者を目指すおいちの気概と覚悟、優しさをもって対応にあたる姿が格好いい。人として魅力的だなぁって思います。
おいちの父 松庵と伯母 おうたの軽口の叩きあいが小気味よくておもしろかった!
新吉さんのおいちへの思いは見ていてもどかしいけど、実直で恋に奥手なところが微笑ましくて可愛くもある。
私は深読みしないので、ミステリーとしては作者の思惑通りに引っ掛かりました。
時代小説初心者でも読みやすいシリーズです。 -
購入済み
薦められて
某サイトでオススメ作品として紹介されていて、読んでみました。
のってきたところでto be contenudeになりました。
まだまだこれこれから長い長い物語の序章らしく、2巻、3巻と進んでいきたいと思います。 -
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ネタバレ本所深川の長屋で町医者をしている養父を手伝いながら女医を目指している主人公・いち。長崎遊学から帰った実兄も養父の元で医者の修行を続けることになり、自身は長崎帰りの女医・石渡明乃の元で医術を学べることになる。そんな中、おいちがみた患者が失踪、行方をさがしていたが大川に浮かんでいるのが見つかる。他にも突然行方が分らなくなっている人がいることを知り、長崎での不審死との繋がりに行き着く。自身の不思議な能力もあり、事件に関わっていくおいち。その当時、女が外に出て働く、ましてや医者を目指すことの難しさ、今で言う薬の治験、目的を達成する使命は理解できるがやり方を間違えてしまった人の犯した罪。ラストの犯人と
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作者の歴史物を読むのは本作が初めて。期待通りの完成度ではあったが、それを越えてくる衝撃はなかったというのが正直な感想。
同心・信次郎は破天荒で人としてはどうかと思えるが仕事への意欲は高く、頭のキレも良く、見ていて気持ちが良い。語り手の伊佐治も対照的に人がよく正直な人物でこのコンビはワクワクするシーンが多かった。謎解きも序盤の伏線を丁寧に回収し驚きと納得で終盤はあっという間に読み終えるに至った。
ただ、本作のキーパーソンの遠野屋の描かれ方には少し納得がいかない点が多々あった。妻を失い再びダークサイドに落ちかけている中で味方であるはずの同心たちに反抗的な態度なのは分かるが、ミスリードを誘うよう -
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我が家に咲く牡丹は薄桃色と桃色。そして、牡丹から連想するのは楊貴妃。楊貴妃と名付けられた牡丹もあり、少々濃いめの桃色。
死を連想させる紅の花と言えば、私にとっては椿。雪の上に落ちた鮮血は雪の中に咲く寒椿にお似合い。
だからというわけではないが、牡丹という文字を確認しているのに、脳内では椿に変換されていることに気付き、その度に変換し直していました。
前作までと比して、今回はひりひりするような感覚は少なめだったと思います。ちょっと信次郎が普通の人に近くなっていただろうか。決してそういうわけでもないのだろうが、梅屋での捜査会議(?)では「人」っぽかったかな、という印象でした。
終末ではホームズを上回